コロッケ作りでは調味料をたくさん使うことはないですが、隠し味を加える場合はどのような調味料が良いのでしょうか。この記事では定番から変わり種まで、コロッケにおすすめの隠し味を解説します。
コロッケに使う隠し味の入れるタイミングや注意点などについて解説します。
コロッケに隠し味を入れる場合、タネに混ぜ込んでいるタイミングで入れましょう。
隠し味に使える様々な食材は後述の項目で紹介しますが、隠し味によって効果が異なり、風味を加えるものやコクを出すもの、食感が柔らかくなるものなど様々です。好みに合わせて使い分けてみましょう。
ただし、隠し味の入れすぎは禁物です。調味料を入れすぎると味のバランスが悪くなってしまったり、塩分過多になってしまったりします。
特に液体系の調味料や飲料は入れすぎてしまうとタネの水分を増やしてしまい、柔らかくしてしまうので成型や揚げる作業で失敗しやすくなります。少しだけ入れるようにしましょう。
コロッケを作る際、馴染みのない調味料「ナツメグ」をレシピで見かけることはありませんか。ナツメグはヨーロッパ由来の調味料で、ハンバーグやコロッケなどのひき肉を使う料理で臭み消しとして使われる調味料です。
コロッケの由来がフランス料理(イギリス料理という説も)であることからナツメグが使われることが多いですが、ナツメグは少し変わったスパイシーな香りを持ち、和食との相性が悪く、なかなか使うのが難しい調味料でもあります。
コロッケ作りでは使うひき肉の量が少ないのでなくても問題はありません。気になる方はカレー粉やにんにくや生姜、料理酒といった他の材料で代用することができます。
人気の隠し味を紹介します。
醤油を使うとコロッケは少しシャープな味わいに変わり、日本人になじみ深い味わいになります。醤油には大豆を熟成させることで生まれるうまみ成分のグルタミン酸が多く含まれており、様々な料理に隠し味として使われています。
醤油は入れすぎると味が濃くなってしまい、塩分過多となってしまうので気を付けましょう。
めんつゆは醤油に鰹や昆布などのだし、みりんなどの調味料が加えられている万能調味料で、手軽に使うことができ、コクや旨味も加えられることから人気の調味料です。
醤油よりも旨味がたっぷりで、味わいも豊かになります。
牛骨や鶏ガラ、香味野菜、スパイス、ハーブなどから取っただしの素であるブイヨンやコンソメを入れることでコロッケの下味を調えることができ、コクや旨味を追加することができます。
ちなみに、ブイヨンとコンソメは同じ調味料とみなされがちですが、違う調味料です。ブイヨンは純然たるだしの素といった調味料で、そのまま使ってもだしの味だけしかしませんが、コンソメはブイヨンをベースとしたスープの素で、コンソメだけで整った味のスープが作れます。
ブイヨンはいわゆる隠し味として使われることが多く、コンソメはスープなどの味の根幹、いわゆる「コンソメ味」にするために使われます。
料理酒は、コクや旨味をプラスし、お肉を柔らかくする効果があります。臭いが気になりやすいひき肉の臭いも軽減されます。
ちなみに、一般的に販売されている料理酒は「純米酒」と「調味料理酒」の2種類に分けられます。調味料理酒は塩分や糖類、アミノ酸などを添加されており、料理の味を調え、コクを加えることができます。純米酒は日本酒本来の香りが強いですが、添加物がない分、食材の味を引き立てることができます。添加物や塩分量が気になる方は純米酒を選ぶと良いでしょう。
アルコール分は調理時の加熱で飛んでしまうので、お子様向けの料理に使用しても問題ありませんが、気になる場合は電子レンジで1分程度加熱してアルコールを飛ばして使うのがおすすめです。
みりんを加えることでコロッケに柔らかい甘みとコク・旨味が加わります。料理酒と同じ日本酒ベースの調味料で、和食づくりに欠かせない調味料です。煮物では料理に照りを出すためにも使われます。
みりんにはもち米・米麹などを原料とするアルコール度数14度の「本みりん」と、ブドウ糖や水あめなどの糖類や香料で作られるアルコール度数1度未満の「みりん風調味料」があります。
料理酒と同じアルコールの効果による味の染み込みやお肉などの臭い消し、煮くずれを防ぎたい場合には「本みりん」を使うのがおすすめで、加熱を必要としないドレッシングや和え物には、アルコールがほとんど含まれていない「みりん風調味料」を使うのがオススメです。
臭み消しの定番であるナツメグを使えばお店で食べるような味わいに近づきますが、ナツメグがない場合でもカレー粉で代用でき、スパイシーでコク深い味わいになります。たくさん入れてカレーコロッケにしても美味しいです。
カレーコロッケにしない場合は、少し入れるだけでもかなりカレーの風味が強くなるので、ほんの少し振りかける程度にしましょう。まぶす前によく細かくしておき、タネが温かいうちに混ぜるとよく馴染みます。
タネに牛乳を少し混ぜるとしっとりとした仕上がりになります。タネの水分を飛ばしすぎてパサついてまとまらない場合に少し加えるのもおすすめです。
牛乳は脂肪分も多く、どこか優しい甘みを感じるようなコクのある味わいにもなりますが、混ぜすぎるとタネが緩くなってしまい、コロッケが崩れる原因になってしまうので要注意です。
生クリームはマッシュポテト作りでよく使われる材料で、コロッケの隠し味としても使われることが多いです。牛乳よりも水分量が少なく、牛乳よりも脂肪分が多くカロリーが高い生クリームは、濃厚でコクのある味わいになります。
ただし、生クリームは牛乳よりもカロリーが高く、コロッケのカロリーも高くなってしまうでしょう。
料理にコクを加える目的でよく使われるバターですが、コロッケのタネに加えることでまろやかなコクが生まれ、奥深い味わいにすることができます。牛乳や生クリームよりもタネが水っぽくなりにくいです。
ただし、入れすぎるとこってりとしたしつこさを感じるような味わいになってしまい、脂質やカロリーも増えてしまいます。入れすぎには注意です。
少量のマヨネーズをタネに混ぜると、タネにまろやかさが加わるほか、まとめやすくなります。原料に使われているお酢のさっぱりさも加わり、食べやすくもなります。
ただし、加えすぎはコレステロールなどの脂質やカロリーの過剰摂取となりますので、気を付けましょう。
にんにくはうまみ成分であるグルタミン酸を含んでおり、すりおろしたにんにくをタネに入れることで、旨味をプラスできます。ひき肉の臭み消しとしての役割も。
栄養も豊富で、にんにくの独特な臭いの元であるアリシンは疲労回復などの効果が期待できます。ただし、にんにくを入れることで辛味を感じるテイストになりやすいので、味見をしながら少しずつ足すようにしましょう。
料理によく使う生姜はチューブの製品もあり、手軽に使うこともできます。コロッケが少しすっきりとしたテイストになるほか、体が温まる効果もうれしいポイント。
入れすぎるとピリッとした辛みを感じるような風味となってしまうので、入れすぎに注意です。
コロッケのタネにヨーグルトを入れること、牛乳由来の脂肪分によるコクを出しつつもヨーグルトならではのさっぱりとしたテイストに仕上がります。
ヨーグルトを加える場合はプレーンタイプがおすすめです。入れすぎるとタネがゆるくなりやすいので要注意です。
コロッケのタネに粉チーズを混ぜるのもおすすめです。コクやまろやかさが加わるのはもちろん、タネが温かいうちに混ぜれば程よく溶けてタネにまとまりが生まれ、崩れにくくなります。
ただし、入れすぎるとカロリーや脂肪分が多くなってしまい、揚げている最中に崩れやすくなってしまうので要注意です。
塩麹は塩と米麹、水を合わせたものを発酵して造られる調味料です。米麹由来の旨味や深いコクをコロッケに加えることができます。
さっぱりとしつつも味わい深いコロッケに仕上げることができますが、水っぽい製品が多く、入れすぎるとタネがゆるくなってしまいます。
野菜やフルーツなどの様々な旨味が凝縮された焼き肉のたれを加えることで、コロッケに華やかなコクを加えることができます。冷蔵庫で余りがちな焼き肉のたれを消費する機会にもなります。
ただし、味の主張が強く、入れすぎてしまうと味のバランスがおかしくなってしまったり、濃くなりすぎたりするので要注意です。
コロッケにかけるソースとしても人気のケチャップも隠し味として使われることがあります。ケチャップに含まれるお酢がどこかさっぱりしたテイストにしてくれるほか、ケチャップに豊富に含まれるうまみ成分のグルタミン酸が旨味をアップさせてくれます。
ケチャップに含まれるお酢には殺菌効果があり、保存を高める防腐効果もあるので、作り置きする場合はタネに少し加えておくと美味しさが長持ちします。
ワインを少し加えるとタネに豊かな風味を加えることができ、ひき肉の臭み消しにもなります。特に赤ワインは牛ひき肉と相性が良いです。
白ワインはフルーティーでさっぱりとしたテイストに、赤ワインは濃厚なフルーティーさを持ちます。好みに合わせて使い分けてみましょう。
下ごしらえのちょっとした一工夫や隠し味などでコロッケを美味しく仕上げるコツを紹介します。
スーパーで見かけることの多い男爵とメークインではどちらがコロッケ向きなのでしょうか。
コロッケ作りには粘り気が少なく、粉っぽいじゃがいもが適しています。そのため、粘り気が少なく加熱するとホクホクとした仕上がりになる男爵がコロッケ向きとされています。
メークインもポテサラやコロッケなどの潰して使う料理に使えないわけではありませんが、粘り気が出てしまい潰しにくいことがあります。メークインを使うと口当たり滑らかに仕上がるので、より滑らかな口当たり・食感が好みの方はメークインを使うと良いでしょう。
男爵・メークイン以外ではキタアカリやインカのめざめなどもおすすめです。
じゃがいもは皮を剥かずに火を通す方法と皮を剥いてカットしてから火を通す方法があります。皮を剥かずに火を通せば栄養分や旨味を逃がさずに調理できますが、火を通すのに時間がかかり、じゃがいもが熱い状態で皮を剥かなくてはいけなくなります。
一方で皮を剥いてから火を通せば短い時間で火が通りますが、火を通している間に栄養分や旨味が逃げ出しやすく、火を通しすぎるとパサついた食感になりやすいです。どちらにもメリット・デメリットがあるので、自分好みのやり方で火を通すと良いでしょう。
ちなみに、ジャガイモを茹でた場合、茹でたら鍋の水を捨てて鍋に火をかけ、軽く転がしましょう。水分をしっかり抜くことができます。
じゃがいもの加熱方法はいくつかありますが、茹でて比較的低温を保ちながら温めるとじゃがいもの甘みが出やすくなります。
これは、じゃがいもに含まれるアミラーゼが30~50度の温度でデンプンをよく分解し、甘みの元となる麦芽糖(マルトース)を作るようになるためです。
甘みを引き出すためにはジャガイモを水から中火で茹で、沸騰したら弱めの中火に変えてぐつぐつと沸騰させないようにしましょう。かぼちゃを使う場合も同じように温めると甘みが増します。
コロッケに使うじゃがいもは下ごしらえをしてすぐの熱いうちに潰しましょう。熱いうちに潰すことで滑らかになり、揚げた後もホクホクとした食感に仕上げやすくなります。
冷めてからでは潰しにくくなってしまいます。じゃがいもの形が残ってしまうと表面を滑らかに成形するのが難しくなり、ひび割れやすくなるので、コロッケが崩れる原因となります。
じゃがいもはある程度形を残してマッシュすると風味が残りやすく、食べ応えも出ます。コロッケだけではなく、ポテトサラダなどのじゃがいもをマッシュして作る料理で風味をよくするコツの1つです。
ただし、残しすぎてしまうと上記の通りコロッケが崩れる原因となってしまいます。
ひき肉を炒めると出る脂にはお肉のうまみが詰まっているので、ひき肉を炒めた後のフライパンで玉ねぎを炒めると玉ねぎが旨味を吸うのでタネ全体のうまみをアップさせることができます。
別々に炒めるのが手間という方でも玉ねぎを炒めてから火の通りやすいひき肉を炒めれば旨味アップができます。
ラードを使うことでコロッケのコクや旨味をアップさせることができます。お肉屋さんのコロッケが美味しい理由の1つは、ラードを使って揚げているためとよく言われます。
家で作る場合、揚げ物ができるレベルの量のラードを用意するのは難しいので、いつもの油に少し混ぜて使ってみましょう。少し入れるだけでも出来上がりが良くなり、お店の味に近づきます。
最後にコロッケの作り方をご紹介します。
Filyのレシピはすべて小麦粉、乳製品、白砂糖不使用です。
王道コロッケレシピをご紹介します。米粉や米粉のパン粉を使ったヘルシーなコロッケです。
お好みでケチャップなどと合わせてお召し上がりください。
ポテトコロッケのレシピはこちら
ほぐした鮭がたっぷり入ったコロッケ。鮭のうまみがにじみ出て、そのままでも美味しくいただけます。
鮭コロッケのレシピはこちら
グルテンフリー(小麦粉不使用)のカニクリームコロッケのレシピをご紹介します。手作りトマトソースのレシピも紹介します。
カニクリームコロッケのレシピはこちら
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