かぼちゃを調理するときに皮はどうするべきか迷ったことはありませんか?本記事ではかぼちゃを皮ごと調理するメリットや皮ごと調理するときのポイントなどを紹介します。
かぼちゃの皮は食べることができるのか、解説します。
かぼちゃの皮は剥かずに調理することが可能です!
かぼちゃの皮は固いので、剥くべきなのではと思う方も多いと思いますが、しっかりと加熱をすれば柔らかくなり食べやすくなります。
また、例えばじゃがいもの緑色になった皮にはソラニンやチャコニンといった天然毒素が含まれているため厚めに剥いて調理をしないと中毒症状が出る可能性がありますが、かぼちゃの皮には天然毒素は含まれていないので安心して食べることができます。
かぼちゃは皮だけではなく、中心にある種やわたも食べることができます。
種やわたは捨てられてしまうことが多いですが、実は種・わたにも栄養が豊富に含まれているのです。そのため、かぼちゃは皮を含め種やわたも一緒に調理をして食べたほうが栄養を無駄にすることなく摂取できます。
ただし、種やわたは傷みやすいです。特に種やわたをとらずにカットした状態で保存していると、カビが生えたり傷んでしまうことがあるので注意が必要です。カットして保存する場合は種やわたは取り除き、種やわたは一度加熱して別で保存しておくことをおすすめします。
かぼちゃを皮ごと調理するメリットは下記の通りです。
かぼちゃにはβ‐カロテンやビタミンCなどのビタミン類やカリウムなどのミネラル類が豊富に含まれていて、皮にも栄養が含まれています。
なんとかぼちゃの皮には、実の部分の3倍ものβ-カロテンが含まれていることがわかっています。そのため、皮ごと調理をした方がかぼちゃの栄養を余すことなく摂取することができます。
ちなみに捨ててしまいがちなワタにも多く含まれ、他にも食物繊維やビタミンKも含まれています。また、ワタは1番甘みが強いんです。なので、かぼちゃを食べるときは皮やワタごと調理するのがベストです。
かぼちゃの皮はある程度加熱してもしっかりとした食感があります。そのため、煮物にしたりしすると、柔らかくホクホクの実の食感と皮の食感のコントラストを楽しむことができます。
しっかりとした食感は咀嚼回数を増やし、満腹中枢を刺激するため満腹感にも繋がります。そのため、皮ごと調理をすることは、ダイエット中の方にもおすすめです。
かぼちゃの皮に含まれている栄養素は下記の通りです。
なんといってもかぼちゃにはβ-カロテンが豊富です。上述したように実よりも皮に多く含まれています。
にんじんにも多くのβ-カロテンが含まれていますが、かぼちゃは一度に量を食べやすいことから、栄養の供給源として理想的です。
β-カロテンは体内で必要量がビタミンAに変換される成分のうちのひとつで、その中でも最も活性が高くなっています。
β-カロテンには強い抗酸化作用があり、体内に発生した活性酸素を除去します。活性酸素は本来ウイルスと闘うなど健康維持に大切ですが、増えすぎると害を及ぼし、老化の促進などに繋がります。
ビタミンAは、皮膚や目、口、喉、内臓などの粘膜や細胞の代謝を促進する働きがあります。
ビタミンCはたんぱく質からコラーゲンを合成するのに必要不可欠な栄養素です。身体を作っているたんぱく質の30%がコラーゲンで、細胞と細胞を繋ぐ接着剤のような役割を果たしており、皮膚や血管、筋肉、骨などを丈夫にします。また、ビタミンCはシミのもとになるメラニン色素の生成を抑えたり、肌に弾力やハリをもたらすため、美肌づくりにも重要な栄養素です。
さらにビタミンCの抗酸化力はトップクラスですので、細胞を酸化から守り老化や生活習慣病の予防にもなります。白血球を活性化させて免疫力を高める作用もあります。
また抗ストレスビタミンと言われているように、ストレス時に副腎に働きかけてアドレナリンの分泌を促す作用もあり、ストレスを撃退します。
カリウムは98%が細胞内液に存在します。細胞内液に存在するカリウムは、細胞外液にあるナトリウム(塩分)とお互いに作用しながら細胞の浸透圧を維持し、どちらかの水分量が多くならないように、適正な水分を保っています。
さらにカリウムは心臓や筋肉を動かし、熱中症やむくみの予防、また不要な老廃物を体外へ出す働きもあります。ただこの筋肉を正常に動かすためにもカリウムとナトリウムをバランスよく摂取することが大事になります。
かぼちゃの皮には食物繊維も含まれています。
食物繊維は水溶性食物繊維と不溶性食物繊維に分けられますが、かぼちゃの食物繊維はほとんどが不溶性食物繊維です。水分を吸って腸の中で大きく膨らみ、排便をスムーズにし、有害物質が体にとどまる時間を短縮させ、便秘の予防・改善、腸内環境を整えます。腸内環境を整えることは痩せやすい身体づくりに大切だといわれています。
また、便秘の予防・改善はコレステロールのコントロールにもつながります。さらに血糖値の急激な上昇を抑えてくれる効果もあるため、ダイエットや糖尿病の予防にもつながります。他にも免疫やうつ病、脳とも関連があることが近年の研究で明らかになってきています。
さらに、食物繊維はお腹の中で膨らむため満足感が高く、先に食べることで他の食事の食べ過ぎを抑えることができます。
上述したようにかぼちゃは皮ごと食べると栄養素を無駄にすることなく摂取できるなどの利点があるので、ぜひ皮ごと調理をして食べたいものです。続いて、かぼちゃを皮ごと食べるときのポイントを紹介します。
じゃがいもなどの土に埋まった状態で育つ根菜とは異なり、かぼちゃはそこまで汚れているようには見えません。しかし、生野菜には土壌に由来する細菌が必ずついているといっても過言ではありません。細菌の全てが食中毒に繋がるわけではありませんが、ボツリヌス菌やサルモネラ菌など食中毒の原因となる細菌もあります。
かぼちゃに限らず、野菜を生食する場合はしっかりと洗って細菌を落としておくことが大切です。洗って汚れを落とすことは、農薬を落とすことにも繋がります。
かぼちゃを洗うときは、流水で表面の汚れを綺麗に落とします。ぼこぼこしている部分には土汚れなどがたまりやすいので、たわしなどを使って優しくこすると良いでしょう。
水洗いをすればある程度農薬を落とすことができますが、心配な方もいらっしゃると思います。
ホタテ貝やホッキ貝を原料に作られたパウダーは、残留農薬を落とすのに有効的です。特におすすめなのがホッキ貝です。ホッキ貝は他の貝殻と比較しても除菌効果が高いことが研究で立証されています。
ホッキ貝を高温で焼きパウダー状にしたものを水に溶かすことで、アルカリ水を作ることが出来ます。上述したように農薬は酸性であるためアルカリ水につけることで農薬が中和されて落としやすくなります。
ホタテ貝やホッキ貝のパウダーを溶かした水にかぼちゃを5分~10分漬けておくと水溶液が次第に濁ってきたり油が浮いてきたりします。目に見えて残留農薬が落ちていることがわかるので流水で洗い流したりするよりも安心できます。
かぼちゃの皮が固いときは、全て剥くのではなくところどころ剥きましょう。煮物にするときなどは皮が固いと火が通りにくく、味が染み込みにくいデメリットがあります。
かぼちゃの皮はピーラーを使うと、簡単に薄く剥くことができます。
すべて剥かなくても、ところどころ剥いておくだけで、火の通りが良くなり調味料もしっかりと染み込んでくれるので美味しく仕上げることができます。
剥いた皮は捨ててしまうのではなく、別で調理をして食べましょう。
皮ごとかぼちゃを加熱調理するときは、かぼちゃの皮が下になるようにして加熱すると、しっかりと火が通り柔らかくすることができます。
例えば、煮物にするときは皮ごとカットしたかぼちゃを皮が下になるように鍋に並べます。レンジで加熱するときも同様に、皮は下にしましょう。そうすることで、かぼちゃから上手に水分が蒸発していくので、水っぽく仕上がってしまうのも防ぐことができます。
かぼちゃはマッシュにしてサラダやコロッケ、ポタージュにすることも多いですが、この場合も皮ごと潰してしまうのが◎
皮は固いので剥いてマッシュにする方も多いですが、しっかり加熱して柔らかくしておけば、皮ごと問題なく潰せます。マッシュにすれば皮ごとでも食べやすいので、皮ごとだと固くて食べにくいと感じる方にもおすすめです。
かぼちゃの皮にイボのようなものがついていたり、一部がオレンジ色に変色している、皮の下が白くなっているといった場合、食べられないように思いますよね。しかし、このような状態の皮も腐敗しているわけではないので食べることができます。
かぼちゃにイボのような物体がついていたり、ボコボコになってくるのは、傷がついたり成長によって裂けた皮をかぼちゃ自身が修復したためです。人間でいうかさぶたができる原理と同じです。
この場合は、食べても問題ありませんが固いことが多いので、イボのような部分はカットして調理すると良いでしょう。
一般的にスーパーなどで販売されているかぼちゃの表面は緑色をしていますが、一部が黄色くなっていることがあります。この場合も腐敗しているわけではないので食べることができます。
表面の一部が黄色くなってしまうのは、栽培時に土に面していたなど日光が当たらなかったことが原因です。通常かぼちゃは日光に当たることで葉緑体が生成されます。葉緑体の中には緑色の色素である「クロロフィル」と呼ばれる成分が含まれています。そのため、日光に当たり葉緑体が生成された部分は緑色になるのですが、日光が当たらないと葉緑体が生成されないので緑色にならないのです。
そのため、一部緑色になっていない部分があっても問題なく食べることができます。
かぼちゃをカットすると断面が白くなっていることがあります。白いふわふわとしたほこりのような物体の場合は白カビですが、白い塊がついていて白く見える場合は白カビではありません。
白く見えるのは、高温の場所で保存していたり乾燥してしまったことが原因でかぼちゃの糖質やでん粉が結晶化したためです。これは生理現象の一つで「クリスタル症状」と呼ばれています。
でん粉なので食べてももちろん人体に害はありません。しかし、苦味があることが多いので白い部分は取り除いて食べることをおすすめします。
出典:かぼちゃに白い結晶状物質(東京都市場衛生検査所)
かぼちゃを皮ごと調理するおすすめのレシピをご紹介します。
Filyのレシピはすべて小麦粉、乳製品、白砂糖不使用です。
かぼちゃは焼くことで甘みが増します。にんにくの香りで食が進みます。
もう一品ほしい時などにどうぞ。
かぼちゃのガーリック焼きのレシピはこちら
かぼちゃと味噌の甘みがごはんに合います。しょうがを入れることで味が引き締まります。しめじで歯ごたえをプラス。
チキンとかぼちゃのしょうがみそ炒めのレシピはこちら
かぼちゃポタージュ(スープ)の作り方をご紹介します。ミキサー不要の簡単レシピです。
豆乳で作るのでクリーミーな仕上がりになっています。
かぼちゃのポタージュのレシピはこちら
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