冷めた肉じゃがや、冷蔵庫に入れていた肉じゃがを温めなおす方法はどの方法がベストなのでしょうか。この記事では、肉じゃがを温め直す方法やポイント、手段別のメリット・デメリットなどを解説します。
肉じゃがは温めすぎると煮汁が煮詰まってしまい、具材からも水分が抜けてしまってパサついて美味しくなくなってしまいます。高火力・高ワット数で温めないようにしましょう。
一番手軽で定番の方法ともいえる電子レンジでの温め直しのポイントは、低めのワット数でゆっくり温めることです。高いワット数で温めると具材の中までしっかり温めることが出来ず、煮汁が蒸発して濃くなってしまいます。
また、温め直す際は耐熱容器に入れ、ラップをかけましょう。ラップせずに温めると煮汁や具材の水分が飛んでしまい、パサついた食感になってしまいます。
温める量にもよりますが、500~600Wの設定で、まずは1~2分程度温めましょう。冷たければ30秒~1分の短い時間を追加して温めてみてください。
フライパンや鍋を使って温め直す場合、電子レンジよりもムラなく温め直すことができます。弱火で2~3分ゆっくり温め、ふつふつと煮汁が湧くくらいで火を止めましょう。
じゃがいもを崩さないようにそっとかき混ぜながら温めると、よりムラなく温め直すことができます。
ジップロックなどの保存袋に入れて保存していたものは湯煎で温めることができます。時間はかかりますが、じっくりと全体を温めることができ、水分が逃げる心配もないので、美味しく温め直すことができます。冷凍していたものを解凍するのを忘れてしまったという場合も湯煎がおすすめです。
鍋などに沸騰させたお湯に保存していたものを入れ、10分~15分程度温めましょう。
お弁当などのおかずに入っている肉じゃがは冷たいまま食べることもできます。冷たい方が料理の味をしっかりと感じることができるという理由で冷たいまま食べることを好む方もいます。
ただし、冷たいまま食べるとお肉から出た脂がしつこく感じることがあります。お肉の白い脂が表面に浮いていた場合は温め直して食べることをおすすめします。お肉の脂はバラ肉などの脂身の多い部位を使うと出やすいです。
また、作った翌日なら問題ないことが多いですが、2日以上たったものは雑菌が繁殖している可能性があります。食中毒を避けるためにも、作ってから日が経ったものはしっかり温め直して食べることをおすすめします。
肉じゃがは冷蔵庫で保存して早めに食べきりましょう。
肉じゃがを冷蔵保存する場合、保存容器に小分けにして粗熱を取った状態で冷蔵庫に入れましょう。じゃがいもは傷みやすいので、なるべく常温で置いておく時間を短くするようにしましょう。
煮汁を多めに入れておくと温め直した時にパサパサになりにくく、フライパンや鍋で温め直す際でも焦げ付くことがないのでおすすめです。
保存場所はドアの開閉による温度変化を受けにくい冷蔵庫の奥の方がおすすめです。冷蔵庫で保存する場合は3日以内に食べるようにしましょう。夏場は傷みやすいので1~2日で食べきった方が良いでしょう。
食べる際はしっかり温め直してから食べましょう。美味しさはもちろん、食中毒を起こす可能性も減らすことができます。
肉じゃがは冷凍すると食感を保つことができません。
肉じゃがは冷凍保存は不向きとされています。理由として、ニンジンとじゃがいもは冷凍するとぶよぶよとした柔らかい食感になってしまいます。これは冷凍によって組織が壊れ、繊維に含まれている水分が氷となって解凍する際に水分となって抜けてしまいスカスカになってしまうためです。また、白滝も冷凍・解凍することで水分が抜けてボロボロになってしまいます。
肉じゃが本来の風味や食感を楽しみたい方は、冷蔵して早めに食べきることをおすすめします。どうしても食べきれず冷凍する場合にはじゃがいもやにんじん、白滝は取り除くか潰しておくと食感の劣化はありません。ただし、取り除けば具材がかなり減ってしまい、潰しても結局は食感が失われてしまうのでおすすめはできません。
潰して冷凍保存した肉じゃがはコロッケやグラタンなどの別の料理にリメイクするのがおすすめです。下味がしっかりついているので、美味しい料理に変身させることができます。
肉じゃがを冷凍する際はジップロックなどの密封できる保存袋に入れて冷凍庫に保存しましょう。冷凍の場合は金属トレーの上に平らに乗せて急速冷凍すると旨味を閉じ込めたまま保存ができます。
冷凍庫で保存した場合は、1ヶ月程度保存することができます。冷凍庫に入れている間も味は落ち続けてしまうので、なるべく早めに食べ切るようにしましょう。
冷凍の場合は、食べる前日に冷蔵庫へ移して解凍しておくとムラなく温め直すことができます。冷蔵庫に移してから6~8時間程度で解凍できます。解凍した肉じゃがはフライパンに移して温めるか、中身を耐熱皿に移して電子レンジで2~3分温めましょう。
じゃがいもは冷凍することで有害物質が生成されるため、冷凍しないほうが良いと言われることもあります。
じゃがいもは低温で保存すると、還元糖が増えることがわかっています。還元糖が増えたじゃがいもを高温で加熱調理すると「アクリルアミド」とよばれる成分が生成されやすくなります。アクリルアミドは長期摂取すると人体に悪影響があるといわれている成分であるため、冷蔵・冷凍はしないほうが良いと思っている方も多いようです。
しかし、アクリルアミドと大きく関係しているのは高温で加熱調理をすることです。蒸す・茹でる・煮るといった調理法では冷蔵・冷凍したじゃがいもでも生成されません。
心配な方は冷蔵・冷凍したじゃがいもは揚げ物や炒め物に使わないようにすると良いでしょう。ちなみに炒め物にしたい場合などでも、常温に戻しておくことで還元糖が減るのでアクリルアミドの生成を抑えることができます。
出典:アクリルアミドを減らすために家庭でできること(農林水産省)
また、ニンジンやジャガイモは冷凍で食感が落ちてしまうものの、具材を調味料と一緒に冷凍しておく「下味冷凍」をすることで、味がしっかり染み込んだ肉じゃがをパパっと作ることができます。
作り方も簡単で、お肉、じゃがいも、ニンジン、玉ねぎと味付けに使う調味料をジップロックなどの密封できる保存袋に入れて冷凍しておくだけです。肉じゃがを作る際は冷蔵庫で解凍しておき、中身を鍋で煮るだけです。白滝を入れる方は一緒に冷凍せずに後から加えましょう。
下味冷凍をすることでじゃがいもやにんじんに味が染み込みやすくなるものの、ぶよぶよとした食感になってしまいます。また、ジャガイモは黒く変色し、風味が落ちてしまい、普通に作るよりも美味しく仕上げにくいでしょう。
保存しておいた肉じゃがはリメイクするのもおすすめです。
失敗した肉じゃがを手っ取り早く食べられるようにするのがスープにする方法です。出汁と味噌を加えれば簡単にみそ汁になりますし、コンソメスープをプラスして洋風のスープにするのも美味しいです。少し濃い目の味付けにしてスープパスタにすればランチにもピッタリです。
2日目の肉じゃがにスープを足してホットジャーに入れてお弁当にするのも人気のあるリメイク方法で、手軽に作れるのに腹持ちのいいランチになります。
肉じゃがリメイクの定番であるコロッケもおすすめです。コロッケはジャガイモを茹で潰す工程が面倒ですが、肉じゃがを潰して入れれば、出汁がしっかり染みた下味の付いたタネがあっという間に完成します。
肉じゃがを使うときは汁気をしっかり切ることで成形しやすくなります。残った肉じゃがを袋の中に入れて潰し、小麦粉をまぶして揚げれば完成です。
成型の作業や油で揚げるのが面倒という方や、ヘルシーにリメイクしたい方は、パン粉をまぶしてトースターで焼くスコップタイプのコロッケも人気です。余っているお米も混ぜて焼けばライススコップコロッケになり、食べ応えのある食事のメインに早変わりです。
肉じゃがは水を加えてカレーのルーを溶かすだけですぐカレーに変わります。だしの旨味がたっぷり詰まったどこか和風なテイストのカレーになります。うどんにかければカレーうどんにもなります。
ただのカレー以外にもカレー風ドリアにするのも人気です。肉じゃがにカレー粉を和えてごはんを混ぜ、チーズをのせてオーブンやトースターで焼くだけです。こちらも2日目の肉じゃがのリメイクとしてとても人気です。
カレーも美味しいですが、肉じゃがはシチューにもリメイクできます。コンソメを加えれば和風と洋風の出汁が活きる旨味たっぷりのシチューに仕上がります。煮込む際はジャガイモが柔らかくなっているので、混ぜすぎて崩さないようにしましょう。シチューのルーがない場合は、牛乳や豆乳とコンソメを加えるだけでも美味しく仕上がります。
シチューは鶏肉の肉じゃがを作った場合、特に相性が良いのでおすすめです。牛肉を使っている場合はビーフシチューにするのもおすすめです。
肉じゃがを卵でとじてまろやかな味わいに変え、ご飯やうどんの上にのせるだけで食べ応え抜群の一品になります。2日目以降の肉じゃがをリメイクする方法としても人気です。
忙しい時のお昼ご飯や、疲れた時の夕飯でもにパパっと作って食べることができます。肉じゃがの味がいまいちな場合や、汁があまり残っていない場合はコンソメスープで洋風の味付けにするのもおすすめです。
肉じゃがにホワイトソースを混ぜ、チーズをのせて焼けば簡単にグラタンになります。ジャガイモにも火が通っているので、短い焼き時間でじゃがいもがホクホクに仕上がります。具材にマカロニやペンネ、パンを入れるのもおすすめで、ご飯を入れればドリアにもなります。
肉じゃがを使うポイントとして、肉じゃがは具材が大きい場合は軽くつぶすのがおすすめです。煮汁が多い場合も軽く切って使いましょう。肉じゃがを完全に潰してどろどろの状態にし、醤油やマヨネーズをかけてチーズをのせて焼くのもおすすめです。
ホワイトソースがない場合は牛乳や豆乳とコンソメを混ぜ、チーズをのせて焼くだけでも美味しいです。味噌のソースなどで味を変えるのもおすすめで、クリーミーでコクのある風味が楽しめます。青ネギを散らすとより風味のある味わいになります。
肉じゃがをピザ生地の上にのせ、チーズをまぶして焼けば簡単にピザが出来上がります。野菜が苦手なお子さんでも食べやすくなるのでおすすめです。ジャガイモやニンジンが大きい場合は小さくカットしなおすと食べやすくなります。
ピザは定番のトマトソースでも相性が良いですが、肉じゃがの和風な風味を生かしてマヨネーズをかけた照りマヨ風味にするのも美味しいのでおすすめです。
ピザにするほどの量がない、ピザ生地がないという方は、肉じゃがをパンの上にのせてチーズをまぶして焼き、ピザトーストにするのもおすすめです。こちらもケチャップで洋風の味付けにしても美味しいですし、マヨネーズを混ぜて和風の味で食べても美味しいです。
肉じゃがは、ふわふわの卵で包んでオムレツにリメイクするのもおすすめです。ケチャップは肉じゃがの隠し味として使われることもあり、肉じゃがオムレツにかけても違和感なく食べることができます。
煮込んでいる段階でジャガイモが崩れてしまった場合、いっそ潰してしまって卵焼きの具材にアレンジするのもおすすめで、卵の生地に混ぜて焼いてスパニッシュオムレツにしてしまうのも手です。味付けはケチャップも良いですが、卵焼きによく合うおろし醤油やおろしポン酢がとても相性が良いです。
卵焼きやスパニッシュオムレツはお弁当の具としてもおすすめです。肉じゃがは粗めに潰すと食感が残って美味しく食べられます。
肉じゃがを下味の付いたタネとして春巻きや餃子の皮に包んで焼くと美味しく食べられます。おかずはもちろん、おやつやおつまみとしても最適です。
作り方も簡単で、潰した肉じゃがを、春巻きや餃子の皮に包んで焼くだけです。肉じゃがの汁はよく切っておくとタネとしてのまとまりが良くなります。
ホクホクのじゃがいもにパリパリの皮がとてもよく合います。冷めてもおいしいので、お弁当のおかずとしてもおすすめです。お好みでマヨネーズやケチャップをつけるのもおすすめで、カレー風味にしても美味しく、カレー粉とチーズを入れて混ぜて春巻きの皮で包めばインドでよく食べられる軽食「サモサ」に近いテイストになります。
油揚げの中に肉じゃがや大葉、ピザ用チーズを包み、フライパンでこんがり焼き上げた巾着焼きもおすすめです。おかずはもちろん、おつまみにもおすすめです。油揚げは焦げやすいので焼く際に注意が必要ですが、焼き目がとても香ばしい仕上がりになります。
肉じゃがはよく汁を切り、具が大きい場合は小さめにカットすると食べやすくなります。スパゲティーを小さく折って油揚げの口が開いた部分を縫うように刺すと焼いている間に中身が出にくくなります。
肉じゃがの味をガラッと変えたいときにおすすめなのが、潰してポテトサラダにしてしまうリメイク方法です。だしがよく効いているので、醤油とマヨネーズをベースにする和風ポテトサラダにするのがおすすめです。
冷めても美味しく食べられるのでお弁当のおかずとしてもおすすめです。お肉が少ない場合はツナ缶を足すと食べ応えはもちろん、風味もアップします。
ポテトサラダにするのがめんどくさいけど野菜をプラスしたい方は刻んだキャベツやレタスの上に肉じゃがをのせ、マヨネーズやドレッシングをかけてサラダ風にして食べる方法がおすすめです。
冷蔵庫の中に中途半端に葉物野菜が残っている時の消化レシピとしてもおすすめです。ドレッシングもどんな味でもよく合うので、余りがちなものをかけてみても良いでしょう。
肉じゃがを潰し、お好み焼き粉やキャベツに混ぜて焼けば、美味しさ満点のお好み焼きを作ることができます。ジャガイモが入っているのでもちもちとした食感も楽しむことができます。
こちらもキャベツがたくさん余っている時の消化にもおすすめです。食べ応えをプラスしたい方はチーズをのせるとコクもアップして更に美味しくなります。
冷凍のタルト生地が余っている方は、肉じゃがを使ったキッシュを作るのもおすすめです。卵と牛乳、チーズなどを肉じゃがと混ぜてタルトの生地に流し、オーブンで焼けばキッシュのできあがりです。肉じゃがの残りが少ない場合はキッシュの定番のホウレンソウやベーコンなどの具材を足すのもおすすめです。牛乳は豆乳でも代用できます。
普段お菓子を良く作る方でタルト生地がない方でホットケーキミックスがある方は、フランスのおかずケーキとも呼ばれるケークサレもおすすめです。ホットケーキミックスにほぐした卵と牛乳や油、肉じゃがを混ぜてオーブンで焼くだけです。
肉じゃがにしっかり出汁の味がついているので、追加で味つけする必要もなく、混ぜて焼くだけで簡単に作ることができます。おかずとしてはもちろん、おやつにもぴったりです。
最後に、肉じゃがのレシピをご紹介します。
Filyのレシピはすべて小麦粉、乳製品、白砂糖不使用です。
和食の定番、肉じゃがのレシピをご紹介します。野菜の甘みが楽しめる一品です。
こちらのレシピでは牛肉を使用しています。
肉じゃが(牛肉)のレシピはこちら
豚肉を使った肉じゃがのレシピです。作り方はとてもシンプルですが、食べ応え満点です。
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めんつゆで簡単に作れる肉じゃがのレシピを紹介します。めんつゆ以外にはお酒を加えることで、お肉を柔らかく仕上げることができます。
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