しいたけには賞味期限の記載がないので、いつまで食べられるのか迷ったことがある方も多いでしょう。本記事ではしいたけの賞味期限を保存法別に紹介します。
しいたけを含む野菜や果物などの生鮮食品には、賞味期限や消費期限の表示の義務はありません(一部例外あり)。
そのため、しいたけはいつまで食べられるのか迷うことがあります。しいたけは保存方法によっては最大で1ヶ月保存することができます。
今回は、しいたけがどのくらい日持ちするかを保存方法別にご紹介しますのでぜひ参考にしてください。
<消費期限と賞味期限の違い>
消費期限・・・定められた方法で保存した場合において、腐敗などの品質の劣化に伴い安全性を欠くおそれがないと認められる期限を示す年月日。開封前の状態で保存すれば、食品衛生上の問題が生じないと認められるもの。そのため、消費期限を過ぎた食品は食べるべきではない。急速に品質が劣化しやすい食品に表示される。
賞味期限・・・定められた方法で保存した場合において、期待されるすべての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日。賞味期限を超えた場合でも品質が保持されることもある。そのため、賞味期限を過ぎた食品は必ずしもすぐ食べられなくなるわけではなく、消費者自身で判断する必要がある。比較的品質が劣化しにくい食品に表示される。
しいたけは常温だと1日〜2日保存可能です。
ただし、購入時のまま保存するのではなく、キッチンペーパーに包んでポリ袋に入れ、冷暗所で保存するようにしましょう。
すぐに使わない場合や気温の高い季節は、常温以外の方法で保存するようにしましょう。
しいたけは冷蔵だと7日〜10日保存可能です。
石づき(軸の先端部分)をつけたまま、2〜3個ずつキッチンペーパーで包みます。ポリ袋に入れ軽く口を閉じ、カサを下(軸を上)にして保存します。
しいたけを保存する際は、カサが下になるように置くのが基本です。カサを上にしてしまうと、カサの裏面(ひだ)についている胞子(細胞)が落ち、しなびたり黒ずんだりしてしまい傷みやすくなってしまいます。
冷凍したしいたけは1ヶ月程度保存可能です。
しいたけは冷凍することで旨みが増します。細胞内の水分が膨張し、細胞壁が壊れるため、旨みや栄養分が溶け出し体内で吸収しやすくなります。そのため、長期保存しない場合(すぐに使う場合)でも冷凍保存はおすすめです。
冷凍保存するときは、石づきを切り落とし、軸とカサに切り分けて保存します。軸は捨ててしまう方もいらっしゃるかと思いますが、実は一番香りが強い部分で、美味しく食べられます。軸はラップに包んでまとめ、冷凍保存袋にカサと一緒に入れ密封します。
軸の根元を掴み、反対の手でカサを掴んでくるっとひねることでも軸とカサを切り離すことができます。包丁まな板いらずで事前処理が楽に済みます。
丸ごと冷凍したしいたけは、常温に1〜2分ほどおけば包丁で簡単に切れます。料理に合わせてカットし凍ったまま使用しましょう。解凍すると水分が抜けて食感が悪くなってしまいます。
軸の部分は冷凍すると食感が変わってしまいますが、薄く切ってスープや炊き込みご飯、炒め物などに使用するのがおすすめです。
乾燥させたしいたけは、常温または冷蔵で約1ヶ月保存可能です。
乾燥させることで保存期間が伸びるのはもちろんですが、甘みが増す、噛みごたえが増す(いつもとは違う食感が楽しめる)、かさが減るのでたくさん食べられる(その分栄養が取れる)などのメリットがあります。天日干しして栄養価がアップするのは実はしいたけだけです!
柄の部分は味噌汁や鍋などでだしを取る際に大活躍します。
しいたけを天日干しするときは、しいたけのカサを下にしザルに並べます。2日ほど天日干しし、乾燥したらポリ袋などに入れて常温で保存します。
しっかりと干したい場合は薄くスライスしてから干すのがおすすめです。
干したしいたけを戻すには、軽く水洗いし、カサの裏が水に浸るようにつけ、ラップを水面に密着させて冷蔵庫に入れ一晩起きます。しいたけの軸をつまんでやらわかくなったら◎。
しいたけは、塩やオイルにつけると冷蔵で2週間程保存可能です。
しいたけを塩やオイルなどに浸けて保存することで、酸素から遮断し酸化を防ぎ、微生物の繁殖も防ぐことができます。大量消費にもおすすめです。
塩漬けにするときは、しいたけの軸とカサを切り離しさっと茹でます。キッチンペーパーでしっかり水けを拭き取り密閉容器に入れます。塩を加えフタをし、冷蔵庫で保存します。
塩の量ですが、基本的にはしいたけの重量の3〜5%加えましょう。しっかり日持ちさせたい場合は10〜15%の塩を加えます。ただしそのまま食べると塩気がとても強いので、食べる前に水を張ったボウルにしいたけを漬けて塩を落としてから調理に使用しましょう。
塩漬けしたしいたけはスープやサラダ、炊き込みご飯などの具材としておすすめです。
オイルに浸けて保存する際も下茹でをします。キッチンペーパーで水けをしっかりと取ってから密閉容器に入れ、100mlのオリーブオイルと小さじ1弱の塩を加えフタをし、冷蔵庫で保存します。
オイル漬けしたしいたけはそのまま炒め物やパスタなどに使用すると◎。
しいたけのだし汁を冷凍したしいたけ氷は、1ヶ月保存可能です。
味噌汁や煮物などに調味料代わりに使用するのがおすすめです。しいたけ氷の作り方は下記の通りです。
しいたけを買ったときの状態のままキッチンペーパーに包んだり、保存袋や容器に移さずにパックごと冷蔵保存する場合の賞味期限は1日〜2日です。
しいたけは、収穫後も呼吸をするのでパックごと保存していると、しいたけの呼吸によってパック内が蒸れて湿ってしまいます。湿ってしまうと雑菌が増殖しやすい状態となり、臭いがきつくなったり変色するなど腐敗のサインが見られます。
その日の使い切るのであれば忙しい時などは、そもままパックごと保存しておいでも良いかもしれませんが、日持ちさせたい場合は、必ずパックから出してキッチンペーパーに包んでから冷蔵または冷凍で保存しましょう。
黒く変色しているしいたけは、傷み始めている状態です。異臭がしたり溶け出している箇所があるなど腐敗のサインが見られなければ食べることはできますが、鮮度が落ちて傷み始めている状態なので、すぐに使い切らないと腐敗してしまいます。
黒く変色していることに気がついたら、できるだけその日のうちに食べきってしまうことをおすすめします。
調理をした状態のしいたけは、冷蔵で2日〜3日程保存可能です。
しいたけに限らず一度火を通せば傷みにくいと考える方も多いようですが、調理をすると傷みやすいです。そのため、2日〜3日を目安に食べ切るようにしょう。
調理したしいたけから酸っぱい匂いがしたり糸を引いているなど、異常が見られる場合は腐敗している可能性が高いので破棄してください。
生のしいたけを乾燥させて干ししいたけにした場合の保存期間は1ヶ月ですが、市販の干ししいたけの場合は製造日から約1年保存可能です。
ただし、記載されている賞味期限は未開封の状態の場合なので、開封後はできるだけ早めに食べきるようにしましょう。一度開封した干ししいたけを長く保存していると風味が悪くなってしまいます。
開封後は密閉できる容器に移し替えて直射日光の当たらない冷暗所に置いておきましょう。
しいたけを含むきのこ類全般は水けに弱い食材です。しいたけの場合は貯蔵最適湿度は40%程です。そのため、保存する際はしっかりと湿気対策を行い、乾燥した状態を保って保存しておかないと腐敗してしまう原因になります しいたけは栽培時にある程度の湿度を必要としますが、保存時は必要ありません。
購入した時のパックやビニール袋のまま保存すると、すぐに傷んでしまうのでNG。上記で紹介したように、キッチンペーパーなどで包んでから保存するようにしましょう。
しいたけの貯蔵最適温度は0~2℃です。すぐに食べる場合のみ涼しい季節は常温保存可能ですが、気温が高い季節はNG。温度が高い環境での保存も腐敗を進める原因となるので注意しましょう。
長期間保存したい場合は低い温度で保存したほうが腐敗しにくくなります。冷蔵保存する場合は、冷蔵室に
入れるのがベストです。野菜室の温度は約3℃~9℃なので、しいたけの貯蔵最適温度よりも高めです。鮮度を保ち腐敗させないためには冷蔵室での保存をおすすめします。
当たり前ですが、新鮮なしいたけを購入し保存する方が保存性が高くなります。新鮮なしいたけの見分け方は下記の通りです。
カサに丸みがあり肉厚で、開いていない
カサの表面が茶褐色
カサの裏面が白く薄い膜を張っている
柄が太くて短い
ひだが細かくて白い
しいたけを購入するときの参考にしてください。
腐敗したしいたけの特徴は下記の通りです。下記のような特徴が見られる場合は残念ですが破棄しましょう。腐敗したしいたけは、食中毒を引き起こす原因になります。
腐ったしいたけの見た目の特徴は下記の通りです。
青・緑のカビが生えている
全体的に黒・茶色に変色している
しいたけに青(緑)の付着物がある場合は、青カビが生えている可能性が高いです。カビはカビ毒を発生させ下痢や嘔吐などの中毒症状が出る可能性があるため、食べることはできません。破棄しましょう。
また、全体的に濃い黒色や茶色に変色している場合も、腐敗しています。
腐ったしいたけの臭い・味の特徴は下記の通りです。
酸っぱい臭い・味
アンモニア臭がする
カビ臭い
しいたけは独特の臭いがする食材ですが、酸っぱい臭いがする場合は腐敗しています。酸っぱい臭いがする原因はトリコデルマと呼ばれるカビ菌です。このカビ菌が増殖するとしいたけは腐敗し、酸っぱい臭いがします。酸っぱい臭いや味がするときは破棄しましょう。
また、しいたけは腐敗が進むとアンモニア臭がすることも多いです。あきらかに普段のしいたけとは異なる臭いがする場合は破棄するのが無難です。
さらに、カビ臭い場合も注意が必要です。目視ではカビが生えていることを確認できなくても、カビの菌は目に見えないほど小さいので、見えない部分にカビ菌が入り込んでしまっている可能性があります。カビを目視で確認できなくても、カビ臭い場合は破棄するのが良いでしょう。
腐ったしいたけの触感の特徴は下記の通りです。
ぬめりがある
はりがなく柔らかい
しいたけは、腐敗が進むとぬめりが出てきます。ぬめりが出ているということは、雑菌が増殖している可能性が高いので、食べてしまうと食中毒を引き起こす可能性があります。雑菌の全てが食中毒を引き起こすわけではありませんし、加熱をすれば死滅する場合もありますが、破棄するのが無難です。
また、張りがなく全体的に柔らかくなってしまっている場合も腐敗が進んでいる状態ですので破棄しましょう。
しいたけにカビが生えてしまう前に大量消費できるおすすめのしいたけレシピをご紹介します。
Filyのレシピはすべて小麦粉、乳製品、白砂糖不使用です。
こんがり焼いた椎茸を酢の物に入れると、風味と食感がワンランクアップ。
しいたけとキャベツの酢のもののレシピはこちら
肉厚なしいたけを使ってジューシーなひと品に。
しいたけとささみのはさみ焼きのレシピはこちら
肉なしでも満足感の高いしいたけ丼です。卵とチンゲン菜で色鮮やかに。
しいたけ丼のレシピはこちら
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