もやしはレンジを使って蒸すことができます。本記事ではもやしを使ってレンジを蒸すメリットや方法などを紹介します。
野菜を生食すると栄養を余すことなく摂取できたり、しっかりとした食感を楽しめるといったメリットがありますが、残念ながらもやしは生食NGです。
一般的にもやしのパッケージには「生食不可」「加熱調理をしてお召し上がりください」などの記載があります。
海外では、もやしを生食する国もあるようですが、国によって衛生基準が異なるため日本でも安全に食べられるとは限りません。日本では、もやしは加熱調理することを前提として製造されているので、必ず加熱してから食べましょう。
もやしを加熱する方法は茹でるなど様々ありますが、もやしをレンジで蒸すことには下記のメリットがあります。
もやしをレンジで使って蒸すと水溶性の栄養素の流出を最小限に抑えることができるメリットがあります。
もやしにはビタミンCやカリウムなどの水溶性の栄養素が多く含まれています。ビタミンCやカリウムは水溶性であるため、茹でると溶け出してしまいます。生のもやしは100gあたりビタミンCが5mg含まれていますが、茹でると1mgになり、カリウムは160mgから50mgまで減ってしまうことがわかっています。
逆にカルシウムと鉄は茹でると2倍になるので、茹でることで減ってしまう栄養素ばかりではありませんが、水溶性の栄養素をしっかりと摂取するなら水やお湯を使わずに加熱できるレンジを使うのがおすすめです。
電子レンジを使って蒸せば、加熱までの時間が非常に短く済みます。お湯をわかす時間もかからないため、手早く調理をしたいときに便利です。
じゃがいもなどの固く大きな野菜の場合は、レンジ加熱だと加熱ムラができてしまいやすいですが、もやしは比較的短時間で均一に火が通りやすいです。
急いでいるときでも時間をかけずにしっかりと加熱できるのが嬉しい点です。
もやしはもともと水分が多い野菜です。茹でると水分を吸って水っぽくなってしまうことが多いですが、レンジ加熱は水を使わないので、水っぽくならずもやしの風味や食感が残りやすいです。
水っぽくなってしまうともやしの風味が損なわれるだけではなく、料理全体の味が薄まってしまうので、ナムルにするときなどはレンジで加熱をするのが良いでしょう。
もやしをレンジで蒸す方法を紹介します。
まず、もやしの袋をあけて耐熱容器に入れます。
基本的に洗わずに加熱しても大丈夫ですが、洗ってから調理するようパッケージに記載がある場合や青臭さ・雑菌臭が気になる場合は一度ザルにあけて水洗いしてから耐熱容器にいれましょう。
ちなみにもやしを袋ごとレンジ加熱するのはNGです。
袋ごとレンジに入れて加熱すると、袋の中の水分が蒸気として発生し、内部の圧力が上昇します。この圧力が高まりすぎると、袋が破裂してしまうことがあります。破裂した袋から熱い蒸気や熱湯が飛び出し、火傷の危険性があるため、安全のためには袋ごとの加熱は避けるべきです。
また、もやしを袋ごとレンジで加熱すると、袋が溶けたり分解したりすることで、有害物質が発生することがあります。有害物質がもやしに混入すると健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
耐熱容器に入れたら、ふんわりとラップをかけて加熱します。
加熱時間はもやしの量やレンジのワット数によって異なります。様子を見ながら用途やお好みの柔らかさになるまで加熱しましょう。
加熱時間を短めにしてシャキシャキの食感を残せば、サラダやラーメンなどのトッピング、炒め物にしたいときに便利です。食感を残すことでしっかりとした食べごたえがでます。
加熱時間を長めにしてしんなり柔らかくすると、ナムルなどの和え物にしたいときに便利です。しっかりと柔らかくすることで調味料もしっかりと染み込み美味しく食べることができます。
【加熱時間の目安】
500wのレンジでもやし一袋(200g)を加熱する場合の加熱時間の目安は、2分〜3分です。
シャキシャキとした食感を残したい場合は2分、しんなりと柔らかく仕上げたい場合は3分を目安に加熱すると良いでしょう。
600wのレンジでもやし一袋を加熱する場合の加熱時間の目安は1分40秒〜2分40秒です。
シャキシャキとした食感を残したい場合は1分40秒、しんなりと柔らかく仕上げたい場合は2分40秒を目安に加熱しましょう。
加熱をしたらラップをとりはずし、ザルなどにあけてしっかりと水けをきります。
しっかりと水けをきっておかないと、料理全体が水っぽくなったり味が薄くなってしまうので注意しましょう。ただし、スープに入れる場合などは水気をきらずにそのまま使っても大丈夫です。
上述したようにもやしは基本的に洗わずに調理をすることができますが、購入してから時間が経っていて臭いが気になる場合は、一度水洗いしてから加熱しましょう。
特に購入してそのままの包装で冷蔵庫にいれて保存していると、もやしは袋の中で呼吸をしているので袋にもやし特有の臭いがこもることがあります。もやし特有の臭いは水洗いすると軽減されます。
また、水分が出てきて雑菌臭がすることも。腐敗していなければ食べても問題ありませんが、衛生面上洗い流してから加熱したほうが安心ですし、洗うと臭いも軽減されます。ただし、洗っても酸っぱい匂いがするなど異臭がする場合は腐敗している可能性が高いので、この場合は残念ですが破棄しましょう。
もやしは水分量が多い野菜ですので、ラップをせずに加熱しても大丈夫です。しかし、ラップをして加熱することをおすすめします。
ラップをすると、もやしの水分を閉じ込めた状態で加熱されます。これにより、もやしの内部から蒸気が発生し、より均一に加熱することができます。
また、ラップを使用することでもやしの風味や水分が逃げにくくなります。もやしは短時間で加熱するため、風味や水分を保ちながらしっかりと火を通すことが重要です。ラップを使用したほうがもやしの風味や食感そのままにより美味しく仕上げることができます。
加熱後に水にさらして粗熱を取る食材もありますが、もやしの場合は水にさらさなくて大丈夫です。
水にさらしてしまうと、もやしが水っぽくなってしまいます。そのため、水分量が多いもやしは水にさらさずにザルにあげて水気をとりって粗熱をとりましょう。
水にさらすと水溶性の栄養素が流出してしまうデメリットもあるので、栄養面においても水にさらさないのがベストといえます。
レンジを使うと手軽に蒸すことができるのでおすすめですが、レンジ以外で蒸すことももちろんできます。
せいろを使用しても、栄養素の流出を防げますし、食材の風味や旨みが損なわれにくいのでおすすめです。
また、せいろは調理の迅速さや調節の容易さも特徴です。多くの食材を一度に蒸すことができ、温度や加熱時間を調整しやすいため、効率的な調理が可能です。豚肉などを一緒にいれてせいろ蒸しにするととっても美味しいです。
せいろを使って蒸すとなると難しそうと感じる方も多いと思いますが、意外と簡単です。フライパンや鍋に水を少量いれて沸騰させたら、もやしを入れたせいろを入れて蓋をします。蓋をしたらお好みの固さになるまで蒸して完了です。
こちらは直径21cmのせいろです。天然素材(竹、杉、桃皮)で作られています。漂白剤などの化学薬品は使用されていませんので、安心してお使いいただます。
21cmと26cmの大きさがあります。
フライパンを使って蒸すこともできます。フライパンを使っても栄養素の流出は最小限に抑えることができます。フライパンの場合も豚バラ肉やその他の野菜も一緒に入れて蒸すと、それだけでおかずが一品完成するのでおすすめです。
フライパンを使って蒸すときは、フライパンにもやしを入れたら蓋をして加熱するだけです。もやしは水分量が多いので、水を入れなくてももやしから出てきた水分が水蒸気となってもやしを蒸すことができます。
他の食材も一緒にフライパンで蒸すときは、もやしを一番下にひいてその他の食材を乗せていきましょう。
おすすめのフライパンは下記の記事でご紹介していますので、ぜひご覧ください。
蒸したもやしを食べるときの定番の味付けはポン酢です。
ポン酢は、酸味のある柑橘類(主にレモンや柚子)の果汁や醤油、砂糖、酢を組み合わせた調味料です。そのため、さっぱりとした酸味とコクのある味わいが特徴です。蒸したもやしの爽やかな風味を引き立てることができます。
豚肉などを一緒に蒸していても一緒に美味しく食べることができるのでおすすめです。
もやしの蒸し料理におすすめのもう一つの味付けとして、ゴマだれがあります。
ゴマだれは、炒りごまやすりごま、しょうゆ、酢、砂糖を混ぜ合わせた調味料であり、もやしにかけることで風味豊かでコクのある味わいを楽しむことができます。また、ゴマに含まれる栄養素や食物繊維も摂取できるため、栄養価の高い一品となります。
蒸したもやしにごま油と醤油を絡めると、香り高くコクのある味わいになります。ごま油と醤油の相性は非常に良いので、美味しく食べられます。
また、ごま油を使うことで脂溶性の栄養素の吸収を上げることもできるので栄養面的にも◎
軽く炒めたニンニクや唐辛子を加えると一層美味しさが引き立つので、ぜひ試してみてください。
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