出来上がった肉じゃがにイマイチ味が染みていなかったことはありませんか。この記事では肉じゃがに味が染みない原因や対処法、美味しく作るコツなどを解説します。
具材の大きさやジャガイモの品種などもしっかり味が染みない原因になります。
ジャガイモやニンジンを大きく切っていると味が染み込みにくくなってしまいます。ジャガイモは大きさにもよりますが、6等分程度のサイズで乱切りにするのがおすすめです。ニンジンはじゃがいもよりも火が通りにくいため、少し小さめのサイズの乱切りにしましょう。
乱切りにすることで煮汁に接する面が増えて火が通りやすくなり、味も染み込みやすくなります。
ゴロゴロとした大きめの具材が好みという方は、煮込む前に電子レンジで2~3分温めて火を通しておくと味が染み込みやすくなり、煮込み時間も短くできるので、煮崩れも起きにくくなります。
一般的に煮物やカレーなどの煮込み料理には、「メークイン」という品種が使われます。メークインは俵(たわら)のような楕円形が特徴的な見た目で、イギリス原産の品種です。
メークインはでんぷん量が男爵などと比較して少なく、しっとりとしていて固めの食感ですが、滑らかな口当たりが楽しむことができます。しっかりしている分煮込む際も崩れにくいですが、味が染み込みにくくもあります。
味がよく染みやすい品種は「男爵」ですが、メークインよりもでんぷん量が多く、煮崩れしやすいので煮込む際は要注意です。味がよく染みたほくほくとしたじゃがいもが好みという方は男爵を使うのがおすすめです。
肉じゃがを作る際に水または出汁を加えますが、煮汁が少ないと具材に味が染み込みにくくなってしまうので、ちょうどよい量になるようにする必要があります。量は具がギリギリ浸るくらいがベストです。
ただし、煮汁が多すぎると今度は煮るのに時間がかかってしまうため、お肉が固くなり、じゃがいもが煮崩れを起こしてしまうので注意しましょう。
具材に味が染み込まない場合、単純に味が薄い場合もあります。肉じゃがの味付けの調味料の比率は酒:みりん:醤油=1:1:1の味付けが基本とされることが多いです。
また、味付けはいわゆる「さしすせそ」の順番に入れるのが基本です。調味料を醤油から入れてしまうと料理酒やみりん、出汁の風味が具材に染み込む前に醤油の強い風味に掻き消されてしまいます。
料理酒やみりん、出汁は料理の初めに加え、少し火を加えてから砂糖・醤油という順番で調味料を加えることで肉じゃがの味が引き締まり、うまみを感じられる仕上がりになります。
めんつゆには薄めずにそのまま使える製品(ストレート)と、水で薄めて使う濃縮タイプ(2倍~5倍)があります。肉じゃがの味付けにめんつゆを使う場合、希釈濃度に注意しましょう。レシピと異なる希釈濃度のめんつゆを使う場合、レシピ通りの量を入れると味の濃さがおかしくなってしまいます。
レシピと濃度の違うめんつゆを使う場合、使う量を調整することでレシピの濃さに近づけることができます。流通しているめんつゆは2倍または3倍の製品が多いですが、3倍濃縮を2倍濃縮のレシピで使う場合は2/3の量を、2倍濃縮を3倍濃縮のレシピで使う場合なら1.5倍の量を使うことで同じ濃さにできます。
肉じゃがであれば使うめんつゆの量の調整によって煮汁の量に大きな差は生じませんが、料理によっては水分が多くなってしまったり、少なくなってしまったりします。
ただ煮込むだけでは肉じゃがにしっかり味が染み込みません。
煮物は煮込むことで具材が柔らかくなり、味が染み込んで美味しく仕上がりますが、ちょうどよい柔らかさになる時間と、しっかり味が染み込むまでの時間には差があり、具材が柔らかくなった段階ではまだ具材に味が染み込んでいません。しかし、肉じゃがは煮込みすぎるとお肉が固くなり、煮崩れも起きてしまい、美味しくなくなってしまいます。
そこで、程よく煮込んだ後に火を止めて放置しておくことで、余熱である程度の温度をキープすることができ、具材に味が染み込んでいくようになります。これが「煮物は冷めていく時に味が染みこむ」と言われる所以です。また、冷めていく間に味が落ち着くという効果もあります。味付けが終わったら火を止めて1~2時間放置しておくのがおすすめです。
ちなみに、冷ます理由として、浸透圧によって味が染み込むという説もあります。食材を加熱することで食材の中の細胞が膨張し、水分が外へ出ていってしまいますが、冷ますことで具材の中と煮汁の濃度を同じにしようと煮汁が食材に入っていくことにより、味が染み込むという説です。
どちらの説が正しいかは決着がついていませんが、火を止めておくことが味の染み込みにつながることは間違いないようです。
肉じゃがの具材を柔らかくし、味を染み込ませるには調味料を全部入れてから、煮汁がふつふつするくらいの中火~弱火で煮ます。煮る時間は具材の量や大きさ、ジャガイモの品種などに左右されますが、およそ20~30分程度煮ることが多いです。
ただし、煮込みすぎてもお肉が固くなってしまい、ジャガイモは煮崩れし、玉ねぎは溶けてなくなってしまいます。適切な時間で煮込むようにしましょう。
強火で短時間煮込むことで、じゃがいもの成分変化を起こさせないうちに仕上げるという調理方法もあります。強火で5~10分だけ煮込み、冷ますだけです。
時短にはなりますが、煮込んでいる最中に具材が動きやすく、煮汁が蒸発しすぎて煮詰まったり、焦げ付いたりしてしまう恐れがあるため、正しいサイズの鍋やフライパンを使い、落し蓋でしっかりと具材を抑える必要があり、普通に作るよりも失敗する可能性が高いです。
また、食材をくっつきにくくするコーティングが施されている鍋やフライパンを使っている場合、コーティングは高温に弱く、強火で使うことで劣化を早めることにもつながるのであまりおすすめできません。
煮物の定番の落し蓋ですが、落し蓋は煮物作りにおいてとても重要です。落し蓋を使用することで煮汁が落し蓋に当たって絶えず下へと循環するため、味が均一に広がり、具材によく染み込むようになります。
また、落し蓋には煮汁の蒸発を防ぐ役割や、鍋全体の温度が均一に保って加熱ムラを防ぐ役割もあります。また、上から落し蓋で具材を軽く抑えることで、中で素材が大きく動かなくなり、煮崩れしにくくなります。
このように落し蓋を使うことで様々なメリットがあるので、肉じゃがを作る際は必ず落し蓋をしましょう。落し蓋を持っていない場合はアルミホイルやキッチンペーパーでも代用可能です。キャベツやレタスといった野菜を使う変わった代用方法もあります。
落し蓋は完全に密封するわけではないため、魚や肉などの生臭さがこもることなく、臭いが逃げやすくもなります。煮魚や角煮などでも落し蓋を使うのがおすすめです。
鍋のサイズに合わせて大きさを自由に調整できます。
材料の量にあった大きさの鍋やフライパンを使いましょう。大きすぎるとレシピ通りの煮汁の分量では具材がしっかり煮汁に漬からないために味がちゃんと染み込みません。また、煮汁の蒸発が早く、具材が煮えないうちに煮汁が無くなってしまい、味が濃くなってしまうほか、場合によっては焦げ付いてしまいます。
一方、小さすぎても煮汁が入りきらずに具材がしっかり煮汁に漬からないこともあるほか、火の通りや味の染み込み具合にムラが生じてしまいます。また、具材が重なってしまうので、重なった具材の重みで形が崩れてしまうこともあります。
肉じゃがは中深鍋がおすすめで、具材の量は鍋の深さの1/2程度を目安にしましょう。
肉じゃがの煮汁が薄い場合は味を濃く調整してから余熱で味を染み込ませましょう。
肉じゃがの味の決め手となる醤油。醤油にも様々な種類がありますが、定番は「濃口醤油」または「淡口醤油」です。濃口ならご飯との相性が良いバランスの取れた味に、淡口なら出汁の旨味を感じやすい、比較的さっぱり目のテイストに仕上がります。濃口と淡口の両方を使うレシピもあります。
よりこってりとした濃厚なテイストに仕上げたければ「再仕込醤油」や「溜(たまり)醤油」がおすすめです。
めんつゆは醤油に鰹や昆布などのだし、みりんなどの調味料が加えられている万能調味料で、手軽に使うことができ、コクや旨味も加えられることから人気です。
親子丼はめんつゆと砂糖だけで味付けしてもある程度味が決まります。めんつゆの多くは鰹だしベースですが、昆布だしベースのめんつゆもあり、「昆布つゆ」と呼ばれています。
肉じゃがの味付けの基本である「醤油、出汁、砂糖、みりん」などがブレンドされているすき焼きのたれを加えることで、味をぐっとまとめることができます。すき焼きのたれだけで味付けをしているレシピもあります。
すき焼きのたれは甘辛い和食の味付けに全般的に使うことができて便利なものの、なかなか使う機会がなく、冷蔵庫にずっとあるという方はたれの消費にもなって一石二鳥です。ただし、濃い目の味付けなので少しずつ加えるようにしましょう。
牛骨や鶏ガラ、香味野菜、スパイス、ハーブなどから取っただしの素であるブイヨンやコンソメを入れることで肉じゃがの味を調えることができ、コクや旨味を追加することができます。ただし、洋風な味わいなので、入れすぎると肉じゃがの味のバランスが崩れ、味が濃くなってしまうので注意しましょう。
ちなみに、ブイヨンとコンソメは同じ調味料とみなされがちですが、違う調味料です。ブイヨンは純然たるだしの素といった調味料で、そのまま使ってもだしの味だけしかしませんが、コンソメはブイヨンをベースとしたスープの素で、コンソメだけで整った味のスープが作れます。
ブイヨンはいわゆる隠し味として使われることが多く、コンソメはスープなどの味の根幹、いわゆる「コンソメ味」にするために使われます。
醤油と同じ大豆などから造られる、代表的な和食の調味料である味噌も肉じゃがの隠し味としておすすめです。熟成されることで生まれる味噌ならではの旨味や深いコクが肉じゃがに加わります。
ただし、味噌は沸騰させてしまうと風味が飛んでしまうので、入れた後は加熱しすぎないようにしましょう。バターと組み合わせると相乗効果で深いコクが生まれます。
出来上がりがイマイチな肉じゃがは別の料理にリメイクすることで美味しく食べることができます。
失敗した肉じゃがを手っ取り早く食べられるようにするのがスープにする方法です。出汁と味噌を加えれば簡単にみそ汁になりますし、コンソメスープをプラスして洋風のスープにするのも美味しいです。少し濃い目の味付けにしてスープパスタにすればランチにもピッタリです。
2日目の肉じゃがにスープを足してホットジャーに入れてお弁当にするのも人気のあるリメイク方法で、手軽に作れるのに腹持ちのいいランチになります。
肉じゃがリメイクの定番であるコロッケもおすすめです。コロッケはジャガイモを茹で潰す工程が面倒ですが、肉じゃがを潰して入れれば、出汁がしっかり染みた下味の付いたタネがあっという間に完成します。
肉じゃがを使うときは汁気をしっかり切ることで成形しやすくなます。残った肉じゃがを袋の中に入れて潰し、小麦粉をまぶして揚げれば完成です。
成型の作業や油で揚げるのが面倒という方や、ヘルシーにリメイクしたい方は、パン粉をまぶしてトースターで焼くスコップタイプのコロッケも人気です。余っているお米も混ぜて焼けばライススコップコロッケになり、食べ応えのある食事のメインに早変わりです。
肉じゃがは水を加えてカレーのルーを溶かすだけですぐカレーに変わります。だしの旨味がたっぷり詰まったどこか和風なテイストのカレーになります。うどんにかければカレーうどんにもなります。
ただのカレー以外にもカレー風ドリアにするのも人気です。肉じゃがにカレー粉を和えてごはんを混ぜ、チーズをのせてオーブンやトースターで焼くだけです。こちらも2日目の肉じゃがのリメイクとしてとても人気です。
カレーも美味しいですが、肉じゃがはシチューにもリメイクできます。コンソメを加えれば和風と洋風の出汁が活きる旨味たっぷりのシチューに仕上がります。煮込む際はジャガイモが柔らかくなっているので、混ぜすぎて崩さないようにしましょう。シチューのルーがない場合は、牛乳や豆乳とコンソメを加えるだけでも美味しく仕上がります。
シチューは鶏肉の肉じゃがを作った場合、特に相性が良いのでおすすめです。牛肉を使っている場合はビーフシチューにするのもおすすめです。
肉じゃがを卵でとじてまろやかな味わいに変え、ご飯やうどんの上にのせるだけで食べ応え抜群の一品になります。2日目以降の肉じゃがをリメイクする方法としても人気です。
忙しい時のお昼ご飯や、疲れた時の夕飯でもにパパっと作って食べることができます。肉じゃがの味がいまいちな場合や、汁があまり残っていない場合はコンソメスープで洋風の味付けにするのもおすすめです。
肉じゃがにホワイトソースを混ぜ、チーズをのせて焼けば簡単にグラタンになります。ジャガイモにも火が通っているので、短い焼き時間でじゃがいもがホクホクに仕上がります。具材にマカロニやペンネ、パンを入れるのもおすすめで、ご飯を入れればドリアにもなります。
肉じゃがを使うポイントとして、肉じゃがは具材が大きい場合は軽くつぶすのがおすすめです。煮汁が多い場合も軽く切って使いましょう。肉じゃがを完全に潰してどろどろの状態にし、醤油やマヨネーズをかけてチーズをのせて焼くのもおすすめです。
ホワイトソースがない場合は牛乳や豆乳とコンソメを混ぜ、チーズをのせて焼くだけでも美味しいです。味噌のソースなどで味を変えるのもおすすめで、クリーミーでコクのある風味が楽しめます。青ネギを散らすとより風味のある味わいになります。
失敗した肉じゃがや、余った肉じゃがをピザ生地の上にのせ、チーズをまぶして焼けば簡単にピザが出来上がります。野菜が苦手なお子さんでも食べやすくなるのでおすすめです。ジャガイモやニンジンが大きい場合は小さくカットしなおすと食べやすくなります。
ピザは定番のトマトソースでも相性が良いですが、肉じゃがの和風な風味を生かしてマヨネーズをかけた照りマヨ風味にするのも美味しいのでおすすめです。
ピザにするほどの量がない、ピザ生地がないという方は、肉じゃがをパンの上にのせてチーズをまぶして焼き、ピザトーストにするのもおすすめです。こちらもケチャップで洋風の味付けにしても美味しいですし、マヨネーズを混ぜて和風の味で食べても美味しいです。
肉じゃがは、ふわふわの卵で包んでオムレツにリメイクするのもおすすめです。ケチャップは肉じゃがの隠し味として使われることもあり、肉じゃがオムレツにかけても違和感なく食べることができます。
煮込んでいる段階でジャガイモが崩れてしまった場合、いっそ潰してしまって卵焼きの具材にアレンジするのもおすすめで、卵の生地に混ぜて焼いてスパニッシュオムレツにしてしまうのも手です。味付けはケチャップも良いですが、卵焼きによく合うおろし醤油やおろしポン酢がとても相性が良いです。
卵焼きやスパニッシュオムレツはお弁当の具としてもおすすめです。肉じゃがは粗めに潰すと食感が残って美味しく食べられます。
肉じゃがを下味の付いたタネとして春巻きや餃子の皮に包んで焼くと美味しく食べられます。おかずはもちろん、おやつやおつまみとしても最適です。
作り方も簡単で、潰した肉じゃがを、春巻きや餃子の皮に包んで焼くだけです。肉じゃがの汁はよく切っておくとタネとしてのまとまりが良くなります。
ホクホクのじゃがいもにパリパリの皮がとてもよく合います。冷めてもおいしいので、お弁当のおかずとしてもおすすめです。お好みでマヨネーズやケチャップをつけるのもおすすめで、カレー風味にしても美味しく、カレー粉とチーズを入れて混ぜて春巻きの皮で包めばインドでよく食べられる軽食「サモサ」に近いテイストになります。
油揚げの中に肉じゃがや大葉、ピザ用チーズを包み、フライパンでこんがり焼き上げた巾着焼きもおすすめです。おかずはもちろん、おつまみにもおすすめです。油揚げは焦げやすいので焼く際に注意が必要ですが、焼き目がとても香ばしい仕上がりになります。
肉じゃがはよく汁を切り、具が大きい場合は小さめにカットすると食べやすくなります。スパゲティーを小さく折って油揚げの口が開いた部分を縫うように刺すと焼いている間に中身が出にくくなります。
肉じゃがの味をガラッと変えたいときにおすすめなのが、潰してポテトサラダにしてしまうリメイク方法です。だしがよく効いているので、醤油とマヨネーズをベースにする和風ポテトサラダにするのがおすすめです。
冷めても美味しく食べられるのでお弁当のおかずとしてもおすすめです。お肉が少ない場合はツナ缶を足すと食べ応えはもちろん、風味もアップします。
ポテトサラダにするのがめんどくさいけど野菜をプラスしたい方は刻んだキャベツやレタスの上に肉じゃがをのせ、マヨネーズやドレッシングをかけてサラダ風にして食べる方法がおすすめです。
冷蔵庫の中に中途半端に葉物野菜が残っている時の消化レシピとしてもおすすめです。ドレッシングもどんな味でもよく合うので、余りがちなものをかけてみても良いでしょう。
肉じゃがを潰し、お好み焼き粉やキャベツに混ぜて焼けば、美味しさ満点のお好み焼きを作ることができます。ジャガイモが入っているのでもちもちとした食感も楽しむことができます。
こちらもキャベツがたくさん余っている時の消化にもおすすめです。食べ応えをプラスしたい方はチーズをのせるとコクもアップして更に美味しくなります。
冷凍のタルト生地が余っている方は、肉じゃがを使ったキッシュを作るのもおすすめです。卵と牛乳、チーズなどを肉じゃがと混ぜてタルトの生地に流し、オーブンで焼けばキッシュのできあがりです。肉じゃがの残りが少ない場合はキッシュの定番のホウレンソウやベーコンなどの具材を足すのもおすすめです。牛乳は豆乳でも代用できます。
普段お菓子を良く作る方でタルト生地がない方でホットケーキミックスがある方は、フランスのおかずケーキとも呼ばれるケークサレもおすすめです。ホットケーキミックスにほぐした卵と牛乳や油、肉じゃがを混ぜてオーブンで焼くだけです。
肉じゃがにしっかり出汁の味がついているので、追加で味つけする必要もなく、混ぜて焼くだけで簡単に作ることができます。おかずとしてはもちろん、おやつにもぴったりです。
肉じゃがを美味しく上手に作るコツを解説します。
肉じゃがは具材の切り方で火の通りや味の染み込む時間が変わります。じゃがいもの大きさがバラバラだと火の通りに差が生じ、場合によっては煮崩れてしまいます。
じゃがいもは大きさにもよりますが、6等分程度のサイズで乱切りにするのがおすすめです。にんじんはじゃがいもより味が染み込みにくいので、小さめに切りましょう。
玉ねぎはしゃきしゃきした食感を好む方は繊維に沿って大きめの櫛くし切りに、柔らかくクタッと味のしみた玉ねぎが好みな方は繊維通りにまっすぐ包丁を入れて切りましょう。
じゃがいもを水にさらすことで、煮崩れを防ぐことができます。カットしたら5~10分程度水にさらしておきましょう。
じゃがいもの煮崩れは、煮込むことでジャガイモに含まれるデンプン(炭水化物の一種)とペクチン(食物繊維の一種)の2つの成分が変化してしまうことが主な理由です(たんぱく質も影響しているといわれています)。
じゃがいもを水にさらすと、ペクチンが水中の無機イオンと結合して不溶化し、細胞内のデンプンの吸水を防ぎ、煮崩れしにくくなります。カレーや煮物などにじゃがいもを使う場合は、この性質を利用することでも形をキープしたまま調理することが可能になります。
また、じゃがいもを水にさらすことで煮崩れの原因になるデンプンそのものを少しばかり取り除くこともできます。デンプン自体は水には溶けませんが、水にさらすことで水の中に沈みます。デンプンは水に沈殿することから「殿粉(デンプン)」という名称がつきました。デンプンを取り除くことでジャガイモ同士がくっつきにくくもなります。
肉じゃがの具材のうち、お肉やにんじん、じゃがいもを炒めることで旨味が引き出され、食欲をそそる香ばしい風味が広がります。また、焼き色をつけることで見た目も美しく仕上がり、表面が固くなり、油でコーティングされるので煮込んだ際に崩れにくくもなります。
ただし、牛肉は火が通りやすく、加熱しすぎで固くなってしまうので、煮込む際に入れるのも良いでしょう。
最後に、肉じゃがのレシピをご紹介します。
Filyのレシピはすべて小麦粉、乳製品、白砂糖不使用です。
和食の定番、肉じゃがのレシピをご紹介します。野菜の甘みが楽しめる一品です。
こちらのレシピでは牛肉を使用しています。
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