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ポテトにおすすめのじゃがいもの切り方。くし形切り以外も紹介

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ポテトにおすすめのじゃがいもの切り方。くし形切り以外も紹介

じゃがいもを使って自宅でも簡単にフライドポテトを作ることができますが、どうやって切るべきか悩んだことがある方も多いのではないでしょうか。本記事ではフライドポテトにするじゃがいもの切り方を紹介します。

フライドポテトにするじゃがいもの切り方のポイント

フライドポテトにするじゃがいもの切り方のポイントは下記の通りです。

じゃがいもは中サイズがベスト

じゃがいもをプライドポテトにしたい場合は、大きいものよりも中サイズのものを選ぶのがおすすめです。大きければ大きいほど揚げても形がしっかり残るメリットがある反面、包丁が扱いづらくなるデメリットがあります。

そのため、じゃがいもは中サイズのものを選ぶのがおすすめです。品種によっても大きさは異なりますが
、出荷規定によるとMサイズ(70g以上120g未満)が中サイズに当てはまります。テニスボールに近いサイズ感のものを選ぶと良いでしょう。

フライドポテトの種類によって切り方が変わる

「フライドポテト」と一口にいっても様々な切り方があります。

主なフライドポテトの種類は下記の通りです。

  • シューストリング(細切り)

  • レギュラーカット(拍子木切り)

  • ウェッジカット(皮が付いたまま半月切り)

  • ハッシュドポテト(細かく刻む)

  • スペシャルカット(上記以外のカット方法)

それぞれ異なる特徴があるので、フライドポテトを作るときは好みに合わせて切り方を変えると良いです。それぞれのカット方法や特徴は後述しますので、そちらを参考にしてください。

水にさらす必要はある?

フライドポテトを作るときのじゃがいもは、必須ではありませんが水にさらしておくと良いです。

じゃがいもを水にさらすことで、じゃがいものでんぷんを落とすことができます。じゃがいものでんぷんを落しておくと揚げたときにじゃがいも同士がくっついてしまうのを防ぐことができます。また、粘りが出てベタっとしてしまうのも防げるのでカリカリっとした食感に仕上がります。

ただし、水にさらすとでんぷんだけではなく水溶性の栄養素も流出してしまいます。じゃがいもの水溶性の栄養素にはビタミンCやカリウムなどがあります。少しでも栄養価を下げたくない場合は、水にさらさずに揚げると良いでしょう。

皮ごとだと栄養を無駄にしない

じゃがいもは皮ごと食べても問題ない野菜ですが、煮込み料理やスープにするときなどは火の通りを早くしたり味を染み込みやすくするために皮を剥いて調理をすることが多いです。

フライドポテトの場合は高温で一気に加熱するので、皮ごと使っても問題ありません。皮を剥いて揚げても美味しいのですが、皮ごと揚げるとより香ばしさが引き立ちます。また、皮を剥いて揚げるのとは異なりカリっとした食感も楽しめるのでおすすめです。

芽は必ず取り除く

じゃがいもの芽を包丁で取り除く

保存していたじゃがいもに芽が生えていた経験がある方も多いかと思います。じゃがいもに芽が生えてしまっていた場合は、フライドポテトに限らず必ずとってからカットしましょう。

じゃがいもの芽にはソラニンやチャコニンといった天然毒素が含まれており、そのまま食べてしまうと中毒症状が出る可能性があります。どんなに小さな芽でも必ずとってから調理をしてください。あまりにも沢山芽が生えているようであれば、残念ですが破棄して別のじゃがいもを使ったほうが安全です。

ちなみに緑色に変色している場合もソラニンやチャコニンが多く生成されているので注意が必要です。皮や実の一部が緑色に変色している場合は、必ず切り取ります。全体的に中まで緑色に変色してしまっている場合は破棄しましょう。

フライドポテトにするじゃがいものおすすめの切り方

それでは、じゃがいもをフライドポテトにするときのおすすめの切り方を紹介します。

くし切り(ウェッジカット)

くし切りにしたじゃがいも

くし切りとは、球形の食材を放射線状にカットする方法です。

フライドポテトでいうウェッジカットに該当します。じゃがいもはくし切りにカットして揚げることで、よりホクホクとしたじゃがいもそのものの食感と味を楽しむことができます。自宅でフライドポテトを作る場合、くし切りが最も作りやすいでしょう。

ウェッジカットの場合は皮ごと揚げるのがおすすめです。上述したように皮ごと揚げることで栄養価も下げることなく皮付きならではの香ばしい風味を楽しむことができます。

【くし切りの手順】

①じゃがいもを縦半分に切る。

②切り口を下にして放射状に4等分に切る。

細切り(シューストリング)

細切りにしたじゃがいも

細切りは野菜などの食材を細くカットする方法です。

細切りにすることで、早く火が通りますしカリッとした食感を楽しむことができます。カリカリのフライドポテトが好みの方は、細切りにすると良いでしょう。

ただし、細切りの場合は、特に揚げているときにじゃがいも同士がくっついてしまいやすいです。揚げる前に水にさらしてでん粉を落として、水気をしっかりと拭き取った後に揚げてください。

【細切りの手順】

①3〜5mm幅の薄切りにする。

②薄切りしたじゃがいもを少しずつずらして寝かせ、端から3〜5mm幅に切る。

拍子木切り(レギュラーカット)

拍子木切りにしたじゃがいも

拍子木切り(ひょうしぎきり)は角柱形になるようにカットする方法のことです。

じゃがいもを拍子木切りにすると、フライドポテトでいうレギューラーカットに近くなります。細切りにしたフライドポテトよりも太く、揚げると外はカリっ中はホクホクのフライドポテトに仕上げることができます。

拍子木切りの手順

①1cm幅の輪切りにする。

②輪切りにしたじゃがいもを1cm幅に切る。

さいの目切り(ハッシュドポテト)

さいの目切りにしたじゃがいも

さいの目切りは、サイコロのように小さくカットする方法です。

さいの目切りにしてから成型して揚げると「ハッシュドポテト」になります。ひと手間かかってしまいますが、こうすることで肉厚になる食べごたえがでます。その食べごたえから、ハッシュドポテトは朝食に食べられることも多いです。

【さいの目の手順】

①1cm幅の輪切りにする。

②輪切りにしたじゃがいもを1cm幅に切る。

③90℃向きを変えてさらに1cm幅に切る。

ハッセルバック(スペシャルカット)

ハッセルバックにしたじゃがいも

ハッセルバックという切り方をご存知でしょうか。

ハッセルバックはじゃがいもに、こまかく切れ込みを入れて揚げる方法です。フライドポテトでいうところのスペシャルカットに当てはまります。難しそうですが意外と簡単にできますし、おしゃれなのでおすすめです。

表面に入れた切り込みの間にチーズなどを挟んで揚げるのも人気があります。

【ハッセルバックの手順】

①皮付きのまままな板に横向きに置き、割り箸をじゃがいもの上下に添える(割り箸でじゃがいもを挟むように)。

②端から5mm幅の切り込みを入れる。切る際に割り箸を使うことで、切り落としを防ぐことができます。じゃがいもの形によっては割り箸を添えていても切り落としてしまう可能性があるので、横から包丁の入り方を確認して切るようにしましょう。

フライドポテトにおすすめのじゃがいもの品種

「じゃがいも」と一口にいっても様々な品種がありますよね。一般的にスーパーなどで販売されていることが多いじゃがいもの品種は男爵とメークインです。それぞれの特徴を紹介します。フライドポテトに入れるじゃがいもを購入するときの参考にしてください。

男爵

男爵

男爵(だんしゃく)は、球形で表面は芽のくぼみが深く凹凸が多いじゃがいもです。

男爵は高知県出身の川田龍吉男爵が1908年に海外から取り寄せたアメリカ原産の「アイリッシュ・コブラー(Irish Cobbler)」という品種を試験栽培し、これを普及させたものです。男爵が広めたじゃがいもということに由来して「男爵薯(だんしゃくいも)」と呼ばれるようになったといわれています。現在日本では最も生産量の多いじゃがいもの品種が男爵です。

男爵はメークインと比較してでん粉量が多いため粉質で、ザラっとした口当たりです。加熱するとホクホクした食感が楽しむことができるので、ホクホク感を出したい方は男爵を使うのがおすすめです。

じゃがいもの大きさ的にも男爵のほうが扱いやすいので、料理初心者の方も男爵を選ぶと良いでしょう。

メークイン

メークイン

メークインは俵(たわら)のような楕円形で少し曲がり気味であることが多いです。表面は芽のくぼみが浅く凹凸が少ないためつるつるとしています。

メークインは元々イギリスが原産の品種で、大正時代にアメリカを経由して日本にやってきたといわれています。現在では日本国内生産量第二位で、日常生活でも一般的に食べられている品種です。

メークインは、粘質で口当たり滑らかなのが特徴です。また、糖分が収穫直後から男爵などそのほかの品種より多いためほんのりとした甘味が感じられ、この甘味は低温で貯蔵することで更に増します。

滑らかな口当たりが好みな方はメークインを使うのがおすすめです。また、じゃがいもの大きさ・形的に細切りや拍子木切りにして使いたい場合もメークインを使うと良いでしょう