この記事では、麻婆豆腐に使うネギの代わりとなる食品を紹介します。同じく麻婆豆腐の主な材料であるひき肉の代用品や隠し味なども紹介します。
麻婆豆腐作りで使われるネギにはどのような役割があるのでしょうか。
麻婆豆腐ではネギの中でも長ネギと呼ばれるネギが使われることが多いです。
長ネギとは、ネギの中でも細長くのびて主に白い葉鞘の部分を食べるねぎを指し、「白ネギ」や「根深ネギ」と呼ばれることもあります。ネギと言えば長ネギを指すことが多いです。
長ネギに対し、緑の葉の部分を中心に食べるねぎを「青ネギ(葉ネギ)」と呼びます。
さわやかな辛味や甘みが特徴的な長ネギは、ネギと同じ香味野菜であるニンニクや生姜と一緒に麻婆豆腐の風味のベースとして使われます。
また、長ネギの持つシャキシャキとした食感がひき肉や麻婆豆腐の柔らかに食感の中に混ざることで食感の違いが生まれ、良いアクセントになります。
麻婆豆腐はネギなしでも作ることができます。ネギの持つ爽やかな風味やシャリシャリとした食感はなくなりますが、お肉の味わいが前面に出たどこかワイルドな味わいになります。
また、ネギを使わないことでネギを刻む手間を省くことができ、時短調理にもなります。
長ネギの代用品はタマネギや分葱、ニラ、にんにくの芽などがよく使われます。それぞれの特徴は後述の項目で詳しく紹介します。
ネギを麻婆豆腐に使う場合、みじん切りにするのが基本です。みじん切りにすることで香りが立ちやすくなり、ひき肉とも大きさが近くなるので、麻婆豆腐に馴染みやすくなります。
みじん切りは面倒なイメージがありますが、ネギは縦に切り込みを入れてから輪切りにすると簡単にみじん切りをすることができます。切り込みの数を増やすほど細かく切ることができます。
麻婆豆腐を作る際、いきなりひき肉を炒めるのではなく、ネギやにんにく、生姜などの香味野菜を油で炒め、油に香りをしっかり移しましょう。
味を辛めに仕上げたい人はここで赤唐辛子や鷹の爪を炒めるのがおすすめですが、赤唐辛子は焦げやすいので炒める際に注意が必要です。
長ネギの爽やかな風味とシャキシャキ感を楽しみたいという方は、出来上がった麻婆豆腐の上に生のままトッピングして食べるのがおすすめです。
麻婆豆腐の長ネギの代用は白ネギのような爽やかさとシャキシャキとした食感を持つネギの仲間がおすすめです。
タマネギは長ネギの代わりとして使われることがあります。生では辛味が強いため、最初に香味野菜と一緒に炒めて使われます。タマネギならではの甘みが出るので、お子様向けの麻婆豆腐にもおすすめです。
一方、タマネギの甘みでスパイシーさが少し弱まるので、辛めの麻婆豆腐が好みという方は香辛料を多めに加えると良いでしょう。
分葱(わけぎ)は、ネギとタマネギを交配して造られた香味野菜の一種です。ネギや玉ねぎよりもツンとした辛みがなく、食べやすいのが特徴です。少し膨らんだ球根とねぎのような茎の部分を持つ見た目を持ちます。
麻婆豆腐に混ぜるとほんのりとしたネギの香りと柔らかな甘みを足すことができます。ネギの辛みが苦手なお子さま用としてもおすすめです。
分葱は白ネギよりも細く柔らかいので、みじん切りではなくぶつ切りにして食感を残すのがおすすめです。
青ネギは、長ネギと併用して最後に散らして使われることもあります。麻婆豆腐の彩りを良くし、ネギの少しピリッとする爽やかな風味とシャキシャキとした歯ごたえも楽しめます。
青ネギは加熱することで色や香りが飛びやすいため、最初に香味野菜と炒めるのは避けましょう。炒める香味野菜はタマネギなどのほかの食材を選びましょう。
青ネギは他にも様々な料理のトッピングとして使えるので、冷蔵庫にストックしておくと便利です。甘みがあって風味が良い九条ネギを使うのもおすすめです。
中華料理で使われることの多いニラは、長ネギと同じネギ族の野菜であり、麻婆豆腐作りでは長ネギの代用として使われることの多い野菜です。
ただし、長ネギと同様の使い方で最初から炒めてしまうと香りや色、食感が飛び、水分が飛んで縮んでしまうため、調理の途中か最後の方で加えるのがおすすめです。
葉にんにくは成長途中のにんにくの葉で、本格的な四川風の麻婆豆腐作りで使われることの多い食材です。やわらかい食感で、にんにくのような強い臭いはなく甘めなので、麻婆豆腐の味わいが豊かになります。日本ではなかなか手に入りにくいため、ニラやにんにくの芽で代用されることも多いです。
長ネギの代用として使うこともできますが、最初から炒めてしまうと香りや色、食感が飛び、水分が飛んで縮んでしまうため、調理の途中か最後の方で加えましょう。
シャキシャキとした食感が楽しめるにんにくの芽も長ネギの代用としておすすめです。アリシンや食物繊維などが豊富で、麻婆豆腐に緑色を添えて視覚的に鮮やかにもなります。
最初から炒めるとシャキシャキ感は弱くなって柔らかい食感に、豆腐と一緒に加えればシャキシャキ感をしっかり残すことができます。好みに合わせて入れるタイミングを調整してみてください。
ネギと同じ香味野菜の仲間であるセロリや、食感が近いトウモロコシなどの野菜でも代用できます。
香味野菜の1つで、好き嫌いの分かれる独特の香りと味を持つセロリも長ネギの代用となります。海外ではセロリを使った麻婆豆腐が作られることもあり、日本でもセロリを使ったレシピがいくつか公開されています。
長ネギに近いシャキシャキとした食感の茎の部分はみじん切りにして最初からニンニクなどと一緒に炒め、柔らかい葉の部分は途中ないし最後の方で加えましょう。癖になる味わいともいわれるので、セロリ好きの方は是非一度作ってみてください。
シャキシャキとした食感が欲しい方はトウモロコシがおすすめです。やわらかい甘みも加わるので、お子様向けの麻婆豆腐に入れるのもおすすめです。
風味や甘みは生のトウモロコシが強いですが、缶詰タイプは消費期限も長いのでストックがしやすく、開けてすぐ使うことができます。
シャキシャキとした食感のもやしもネギの代用とすることができます。お財布に優しいもやしを使うことでコストを抑え、かさましをすることができます。
ネギに近い食感を求める方はもやしを細かく刻んでみましょう。刻まずに加えれば食べ応えを感じることができます。
なお、もやしからは水分がたくさん出るため水っぽく仕上がりやすいので、気になる場合には少し長めに炒める、味付けを濃い目にするといった工夫をしてみましょう。
味のアクセントやコク・旨味を出すものがあります。
砂糖は、味に深みを加えるためにプロの料理人が隠し味として加えることもあり、麻婆豆腐に使っても違和感のある調味料ではありません。
近年では羅漢果(らかんか)などから造られる低カロリーないしゼロカロリーの砂糖もあるので、糖質が気になる方はそちらを使ってみても良いでしょう。
みりんは砂糖の代わりに使われることがあり、甘みとコク・旨味を加える目的で使われます。料理酒と同じ日本酒ベースの調味料で、和食づくりに欠かせない調味料です。煮物では料理に照りを出すためにも使われます。
みりんにはもち米・米麹などを原料とするアルコール度数14度の「本みりん」と、ブドウ糖や水あめなどの糖類や香料で作られるアルコール度数1度未満の「みりん風調味料」があります。
料理酒と同じアルコールの効果による味の染み込みやお肉などの臭い消し、煮くずれを防ぎたい場合には「本みりん」を使うのがおすすめで、加熱を必要としないドレッシングや和え物には、アルコールがほとんど含まれていない「みりん風調味料」を使うのがオススメです。
ごま油や香味油を麻婆豆腐にさっとかけて香りづけするだけで、香り豊かな麻婆豆腐になります。特に中華料理と相性の良いごま油は、サラダ油の代わりに香味野菜や豆板醤を炒めるのに使われることもあります。
香味油では花椒油やねぎ油、マー油などがおすすめです。
ラー油も中華料理によく使われる調味料で、ごま油などの植物油に唐辛子を加えて造られる香味油です。辛みと香ばしさを手軽に加えることができ、辛いもの好きな方に好まれています。
近年ではフライドガーリックなどのサクサク食感が楽しめる「食べるラー油」が人気で、食べるラー油を加えることで麻婆豆腐に食感の違いも生み出すことができます。
お酢を入れることで辛さがマイルドになり、辛みを抑えることができます。隠し味にも使われることがあり、違和感なく溶け込んでくれます。中華料理には黒酢がとても相性が良くおすすめですが、黒酢がない場合は他のお酢でも大丈夫です。
ただし、入れすぎると味のバランスがおかしくなってしまうので注意しましょう。
ピーナッツバターはピーナッツから造られる甘いペースト状の食品です。中華料理では「花生醤」として、様々な料理のタレの材料に用いられます。バターという名前ですが、牛乳などの乳製品は全く使われていません。
麻婆豆腐に用いることでコクを出すことができ、甘みも隠し味になります。
野菜やフルーツなどの様々な旨味が凝縮された焼き肉のたれも隠し味におすすめです。何となく味が決まらないときに少し入れるだけでぐっと味がまとまることもあります。
冷蔵庫に眠りがちな焼き肉のたれを消費するチャンスですが、入れすぎてしまうと味のバランスがおかしくなってしまったり、濃くなりすぎたりするので要注意です。
少しのコツで美味しく仕上げることができます。
豆腐は水分を多く含んでいるので、事前に水分を抜く「水切り」をしっかり行わないと豆腐の水分が出て料理の味が薄まり、イマイチ味が決まらない原因になってしまいます。また、豆腐の内側に含まれている水分が適度に抜けることで崩れにくくなり、味がしっかりと染み込みます。
また、豆腐を入れてから麻婆豆腐を仕上げるまでにはそれほど時間がないため、茹でて水切りを行うか、常温で放置して水切りを行うことで豆腐の芯が冷たいままになってしまうのも回避でき、素早く火を通せるので、しっかり水切りをするのが麻婆豆腐を美味しくつくるコツです。
料理前に20分程度ザルに出しておくだけでもある程度水分が抜けます。より美味しく仕上げたいという方はキッチンペーパーに包んで重しをのせて冷蔵庫に置いておく、塩水に漬けておく、湯通しする、電子レンジで軽く温めるといった方法もあります。
生姜やにんにくのなどの香りを引き出した後、ひき肉を炒めます。ひき肉の色が変わった段階で火を止めるのではなく、ひき肉は炒め続けた状態で調味料などを加えることで、ひき肉の内側から油分が出てコクをプラスできます。
豆板醤などの調味料と一緒に炒めることで調味料の風味も引き立ち、ひき肉の臭みも取れます。
調味料を入れて炒めた後、豆腐を入れて煮込みますが、豆腐を入れた後は強火のままグツグツと煮込むのではなく、中火程度に落として煮込みましょう。
強火のままだと煮詰まりすぎてしまうほか、グツグツ煮ることで豆腐が動いてしまい、崩れてしまいます。一方、弱火だと豆腐にしっかり火が通らないために味がしみ込まず、全体の水分もうまく蒸発しないため、水っぽくなってしまいます。
水溶き片栗粉などでとろみを加えて弱火で1~2分煮込んだ後、サラダ油やごま油をさっと回し入れ、強火でさっと加熱しましょう。強火で加熱することで片栗粉にしっかり火が通り、しっかりとしたとろみがつき、時間が経ってもサラサラになりにくくなります。
油を加えることで香ばしさが出ることに加え、豆腐に染み込んだ味を油が閉じ込めてくれるので、豆腐の内側の水分とともに味が抜けてしまうことを防いでくれます。また、艶のあるとても美味しそうな見た目になります。
万能ねぎや花椒(山椒)を入れる方は火を止めたタイミングで入れましょう。
麻婆豆腐のレシピをご紹介します。
Filyのレシピはすべて小麦粉、乳製品、白砂糖不使用です。
しいたけとニラを加えた麻婆豆腐です。
麻婆豆腐のレシピはこちら
辛い料理が苦手な方やお子様も美味しくいただけます。
麻婆豆腐(甘め)のレシピはこちら
アボカドは使い方がワンパターンになりがち。いつものアボカド料理に飽きたら試してほしい一品です。
アボカド麻婆豆腐のレシピはこちら
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