料理でよく使う塩ですが、ハンバーグのタネづくりではどのような役割を持つでしょうか。この記事では、ハンバーグ作りにおける塩の使い方を詳しく解説します。
ハンバーグを作る際に塩を使いますが、実はこの塩がハンバーグのタネづくりにおけるもっとも重要な材料と言われています。
塩はハンバーグの下味の基本である塩気をつけるために使われます。また、塩を揉み込むことでお肉から余分な水分や旨味も引き出されます。
洋風や和風、煮込みハンバーグなどさまざまな種類のハンバーグがありますが、どんなハンバーグでも塩は基本的に使います。
塩でお肉の独特な臭みも幾分か和らぎます。ハンバーグを作る際はまずひき肉に塩を揉み込みましょう。
塩は下味だけでなく、ハンバーグを崩れにくくするつなぎとしての役割も大きいのです。
塩の働きでひき肉から「アクチン」と「ミオシン」というタンパク質が溶け出し、くっつきあって網目状になるため、水分が抜け出すのを防ぎ、肉汁がハンバーグの中にしっかりと残って、ジューシーな仕上がりになります。
また、塩は熱が加わるとお肉のタンパク質を固まらせる作用があるので、ハンバーグを焼いている過程で肉同士がより結着します。このように、塩は下味だけでなく、つなぎとしてのハンバーグには欠かせない役割があります。
ハンバーグのタネを捏ねる際、塩コショウと書かれているレシピもありますが、塩には上記の通り様々な役割があるものの、コショウは単なる下味としての役割がメインです。味を引き締める効果も期待できます。
ただし、コショウの持つスパイシーな香りがお肉の臭みけしとして働くので、塩と一緒に混ぜ込むことでお肉の臭いをかなり軽減できます。
ハンバーグは様々な材料がつなぎに使われ、代用できる材料は多くありますが、塩の代わりとなるような材料はなく、ハンバーグ作りでは欠かすことのできない材料です。
上記の通り様々な役割を持つので、塩分を控えているという方も塩は決まった量を入れることをおすすめします。代わりにソースなどの塩分量を減らしてみましょう。
塩を切らしてしまっていて塩コショウがある場合、代用は可能です。
ただし、塩コショウは塩の分量が少ないので、多めに入れる必要があり、スパイシーさがやや強いテイストになります。
使う分量の目安は後述の項目で解説します。
塩の代わりに塩麹を使うことも可能です。
塩こうじは塩と米麹、水を合わせたものを発酵して造られる調味料です。ハンバーグのタネ作りに使うことで塩としての役割はもちろん、米麹由来の旨味や深いコクをハンバーグに加えることができます。
こちらも使う分量の目安は後述の項目で解説します。米麹や水を含んでいる分、塩や塩コショウよりも多めに使います。
ハンバーグのタネをこねる際、まずはよく冷やしたひき肉と塩だけでこねましょう。すでに説明した通り、塩の働きでひき肉からタンパク質が溶け出し、くっつきあって網目状になるため、水分が抜け出すのを防ぎ、肉汁がハンバーグの中にしっかりと残って、ジューシーな仕上がりになります。
タネから粘り気が出るまでしっかり捏ねましょう。
お肉に使う塩の量は、ひき肉に対して0.8~1%くらいが一番効果を発揮し、お肉の旨味を引き出すことができるとされています。具体的な量は200gのひき肉に対して塩1.6~2g(小さじ3分の1程度)が適量となります。
塩以外を使う場合、
塩コショウ:2~2.4g(小さじ2分の1程度)
塩麹:15g(小さじ2.5杯)
が適量となります。ひき肉と塩だけで捏ねてある程度粘りが出てきたらパン粉や牛乳などの具材を追加してください。
ハンバーグに間違えて塩を入れすぎてしまった場合、
ひき肉の分量を増やす
ひき肉以外の材料を増やす
ソースの味付けを薄くする
といった方法で対処できます。
ひき肉を増やす場合、塩の割合が1%前後になるように分量を調節しましょう。ひき肉のストックがない場合は、玉ねぎなどの材料を増やすことで、塩気を薄くすることができます。豆腐やみじん切りにしたきのこ類を加えるのもおすすめです。
ただし、パン粉や牛乳、卵の分量を増やすとタネのバランスが悪くなり、ハンバーグが固くなったり、ゆるくなりすぎて割れたりしてしまうので注意しましょう。たくさんできたハンバーグは冷凍保存しておくといつでも食べれて便利です。
また、ハンバーグにかけるソースを少し薄めの味に仕上げ、塩気を目立たなくする方法もあります。
塩は、にがりやミネラルを含む昔ながらの製法で作られた「天然塩」、塩水を化学的に精製した「精製塩」の主に2種類に分けられます。天然塩はまろやかさと少しの苦みがあり、精製塩は塩化ナトリウムの含有率が99%以上で、塩っ気を強く感じるテイストです。一般的な家庭で使われる食卓塩は精製塩が多いです。
天然塩はミネラルが豊富でまろやかな「海水塩」、お肉料理でおなじみのシャープな塩気が特徴の「岩塩」、バランスの良いテイストの「湖塩」の3つに分けられます。日本で作られている塩は海水塩がほとんどで、他は海外から輸入されています。天然塩を使うことで精製塩にはないテイストや効果を加えることができます。ワンランク上の出来上がりを目指す方におすすめです。
岩塩に多く含まれるマグネシウムや鉄分がお肉の成分と相性が良く、岩塩とハンバーグはとても相性が良いですが、岩塩は粒が大きく、水に溶けにくいため、粒が大きいものはタネづくりには不向きなので注意しましょう。岩塩は焼いた後のハンバーグと合わせて食べることも多くなっています。
海水塩には「にがり」が含まれており、にがりの主成分であるマグネシウムにはお肉を柔らかくし、臭みを取る効果が期待できますが、にがりの他の成分がタンパク質を凝固させるためにお肉が固くなるともいわれ、意見が分かれています。
塩には上記のたんぱく質を結合させる作用に加え、熱が加わると肉のタンパク質を固まらせる作用があるので、ハンバーグを焼いている過程で肉同士がより結着します。その効果を存分に生かして塩とお肉(牛肉)だけで作るハンバーグのレシピもあります。
他の具材を使わない分、お肉の旨味をダイレクトに感じられ、ハンバーグというよりはステーキに近いようなジューシーな味わいです。高いお肉で作ればごちそう感のあるおかずになります。
普通のハンバーグよりも固めで、食べ応えもありますが、作り方によっては固くなりすぎてしまったり、お肉の生臭さが気になるといった意見もあります。
ひき肉はもちろん、切り落としで作ることもできます。作り方は普通のハンバーグよりも簡単で、お肉を塩でこねて焼くだけです。ただし、つなぎの材料が少ない分、崩れて肉汁が流れ出しやすいので普段以上に火加減に注意して焼く必要があります。
使うお肉は市販のひき肉ではなく、もも肉などの切り落としを切り刻んだものか、フードプロセッサーで細かくして使うのがおすすめです。お肉が味を大きく左右するので、いつもより少し良いもので、鮮度の高いものを選びましょう。塩も精製塩ではなく、岩塩などの天然塩を使うのがおすすめです。
卵黄と卵白のタンパク質は熱を加えると固まる性質があります。そのため、タネに溶き卵を加えることで、卵の凝固力が働いてタネの結着力が高まります。タネを高めるので、内側から肉のうま味が流れ出ないようにする役割もあります。
その他にも、風味をよくする、柔らかく仕上げるといった役割もあります。
ハンバーグのタネにパン粉や潰したパンを加えることで、パン粉がタネの水分をしっかり保持し、ハンバーグをふっくらと柔らかく仕上げることができます。また、焼いている際にも肉汁を吸い込むことでハンバーグをジューシーに仕上げる効果があります。
また、パン粉の原材料である小麦粉由来の「グルテン」もハンバーグを崩れにくくするつなぎとしての役割に一役買っています。
グルテンは、小麦粉に含まれるグルテニンとグリアジンという2つのたんぱく質が水に反応して結合することで形成されます。詳しく説明すると、バネのような細長い形をしたグルテニンが互いに絡み合い、その網目の部分に粒状をしたグリアジンが入り込むことで形成されています。
グルテンは生地に粘りと張力を与えます。そのため、ゆるいハンバーグのタネに小麦粉を加えることで、タネの中の水分に反応して生まれるグルテンが粘りを生み出し、タネがしっかりとまとまるので、崩れにくくなります。
パン粉以外では焼き麩や高野豆腐、生おから、米パン粉といった材料でも代用ができます。
ハンバーグのつなぎに使う乾燥パン粉は、牛乳に漬けておいてからタネに混ぜた方が良いとされています。なぜなら、この作業によってパン粉が水分を含み、しっとりすることでハンバーグがふんわり仕上がるためです。
ただし、現代の乾燥パン粉は昔と比べるとある程度の水分量があるので、漬け込む必要はないという意見もあります。なお、生パン粉は水分量を多く含んでおり、元々しっとりしているので、漬ける必要はありません。
ちなみに、パン粉は水分量が14%以下のものを「乾燥パン粉」、14%以上のものを「生パン粉」と区別しています。乾燥パン粉は水分量が少なく粒が細かいので、ハンバーグなどのタネに混ぜることで水分をしっかり含んでお肉とよく馴染みやすくなっています。一方、生パン粉は粒が粗く、水分量が多いので揚げるとサクサクになるため、揚げ物作りでよく使われています。
タネに少量の牛乳を加えると、お肉の臭み消しになるほか、水分量を増やして柔らかさをアップさせることができます。また、牛乳にはお肉の繊維を壊して柔らかくする効果もあります。
牛乳には接着剤の役割はありません。その意味において、牛乳は厳密には「つなぎ」ではありません。逆に入れすぎることでタネがゆるくなり、焼いたときにボロボロになる原因になります。
みじん切りにしたタマネギをタネに混ぜることで、タネに水分が含まれ、柔らかくなり、タマネギの風味を加えることができます。また、牛乳と同様で、お肉の臭みを抑える役割もあります。
タマネギは細かいみじん切りにしてきつね色になるまで炒めておくことでタネと良く馴染みますが、温かいままだとお肉の脂肪を溶かしてハンバーグが固くなってしまうので、一度冷やしてから使います。手間だと感じる方は電子レンジを使えば時短になります。
生のまま使ってもしゃきしゃき食感を楽しむことができます。すりおろしで使えばお肉としっかりと馴染み、タンパク質分解酵素の働きでハンバーグがふんわり柔らかくジューシーに仕上がります。
生のままの方が玉ねぎの臭い成分であるアリシンをしっかり摂取することができます(アリシンは熱に弱い)。アリシンは豚肉に豊富に含まれるビタミンB1の吸収を高めてくれる役割があります。ビタミンB1はエネルギー代謝に関わる栄養素で日本人に不足しがちといわれています。ハンバーグは塩だけで食べるのも美味
ハンバーグはソースをかけて食べるのが定番ですが、塩だけで食べることができます。お肉の旨味をダイレクトに感じられます。
ハンバーグ専門店では塩だけでハンバーグを食べるメニューもあり、良いお肉を使ってジューシーなハンバーグを作ることが出来たら塩だけで食べてみるのもおすすめです。
使う塩にもこだわってみましょう。お肉と相性の良い岩塩がおすすめです。ブラックペッパーを挽いてみると香ばしさもアップします。
デミグラスソースなどのこってりとしたソースのハンバーグに飽きたら塩ダレもおすすめです。塩やネギ、レモン果汁などを使うあっさりしたソースは夏の暑い時期でも食欲をそそるようなテイストです。
塩ダレにすりおろしたにんにくを混ぜてみたり、ハンバーグをスライスしたにんにくと一緒に焼けば更にスパイシーで食欲をそそるテイストに変化します。
タネの作り方にも一工夫加えることでハンバーグを美味しく仕上げることができます。
ハンバーグのタネをこねすぎてしまうと脂が溶けて肉汁が少なくなるので、ハンバーグが固くなってしまいます。ただし、こねることで具材が良く混ざる以外にも、肉の粘り気が増えて肉同士がくっついた状態になり、焼いたときに肉汁が出るのを防ぐ役割もあるのでよくこねるようにしましょう。目安は白っぽくなっていて、粘り気があり、肉を突いてみた時にボウルが浮くくらいです。
ハンバーグをこねる際はこねすぎにも注意ですが、手が温かいと脂肪が溶けやすいため、手を冷やしてからこねると良いでしょう。手ではなくすりこぎ棒や木べら、割り箸などを使っても良いでしょう。こだわる方は牛乳の代わりに氷を使ったり、タネの入ったボウルを氷水の入った大きなボウルで冷やしながらこねたりしているようです。
タネをこね終わった後、寝かせることで水分と油分がなじみ、タネが柔らかくなるだけでなく、お肉が熟成して旨味が増します。ただし、タネを常温で寝かせたり、長時間寝かせたりしてしまうと、雑菌が繁殖する原因となります。冷蔵庫で1~2時間程度寝かせるようにしましょう。また、なるべく空気に触れないようにするため、ラップをかけて寝かせましょう。
なお、空気を抜いて成型した後に寝かせるとひびが入って割れやすくなってしまうので、必ず成型前に寝かせましょう。
タネを混ぜ終わってから空気を抜いて成型しますが、この作業が十分でないとハンバーグが割れやすくなってしまい、割れて肉汁が出て固くなってしまうので要注意です。
ハンバーグの空気を抜く作業はよく「両手でキャッチボールをするようにしながら」と言われます。しかし、この方法ではよくわからないという方も多いでしょう。分かりやすく簡単な方法は、利き手に載せたタネを、利き手ではない方の手を受け皿にして、3~4回軽く打ち付ける方法です。この時、手にサラダ油を薄く塗っておくと、ミンチ内の水分が蒸発するのを防ぎながら成形することができます。
ただし、この作業をやりすぎるとハンバーグが固めの仕上がりになってしまうので要注意です。
ハンバーグのサイズを大きくしてしまうと、焼く前の空気抜きの作業で空気を抜くのが難しくなるほか、火の通りが悪くなり、崩れやすくなってしまいます。真ん中まで火が通りにくく、生焼きになる可能性も高まります。
ハンバーグのサイズは手のひらに収まる程度に収めましょう。厚さは1.5~2cm程度が一般的なサイズです。
ハンバーグの厚い中央部分は火が通りにくいので、生焼けを防ぎ、調理時間を短くするために真ん中をへこませましょう。
ただし、最近はへこませる必要についての議論もあり、へこんだ部分に焼き目がつけられない、蒸し焼きにすれば中までしっかり火が通るといった理由からへこませる必要がないと言われることもあります。典型的なハンバーグのような形ではなく、薄めに作ることでへこませるのを省く方法もあります。
ハンバーグを焼く際、しっかり火を通すために弱火で長時間焼いている方が多いのではないでしょうか。長時間焼くことでハンバーグから肉汁が出すぎてしまい、ハンバーグが固くなってしまいます。
ハンバーグを焼く際は、まずは中火で表面を焼き、裏返したら弱火にし、中までじっくりと火を通しましょう。強火で焼くと焦げやすく、ハンバーグの外側ばかり焼けてしまって中心部は生焼けになってしまうことが多く、野菜に含まれる栄養素が分解されてしまったり、肉汁の水分と一緒に流れ出てしまったりします。基本的に中火以下で調理しましょう。
中火で焼き目を付けてハンバーグをひっくり返した後、フタをして弱火で加熱することで水分の蒸発を防ぎ、蒸し焼きにすることができるので、焼いている面以外にも熱を通すことができ、焼きムラを防ぐとともに、時短調理となります。
フタがない時はアルミホイルをフライパンを覆うサイズに成形して上から被せることで蓋代わりにできます。この時、フライパンが熱いのでフライパンに触ってやけどしないように注意しましょう。
アルミホイルを使って包み焼きにするのもおすすめです。熱がハンバーグに均等に伝わり、焼きムラを防ぐことができます。アルミホイルには遠赤外線効果という食材の内側に熱を伝えやすくする効果もあるので、生焼け防止にぴったりの調理方法です。付け合わせのブロッコリーやニンジンなどの野菜も一緒に包んで焼けば時短調理にもなります。
フタをして蒸し焼きにする際、少量の料理酒(小さじ1~)を加え、弱火で蒸し焼きにすることでハンバーグに旨味を加え、ふっくらと仕上げることができます。
スープやあんにとろみをつける目的でもよく使用される片栗粉は、水分を加えて加熱すると粘り気が出て、ひき肉を固めてくれる作用があります。片栗粉を使用したハンバーグは、冷めてもモチモチとした食感が残りやすいです。牛乳の代用として使われることが多くなっています。
加熱前にハンバーグの外側をコーティングしておくことで、加熱時に中の肉汁を閉じ込められる上に、表面が焦げにくくなって舌触りが良くなります。ソースが絡みやすくもなります。片栗粉以外では小麦粉でも代用できます。
パン粉の代わりにお米を使うことでハンバーグがもっちりとした食感に仕上がり、カサ増しにもなります。炊いてから時間が経ったお米などを再利用することもできます。タネに混ぜる際、温かい場合はよく冷まし、すりつぶしてから混ぜましょう。
ただし、たくさん混ぜた場合、時間が経ってしまうとぼそぼそとした食感になってしまいます。
ハンバーグのタネに長芋のすりおろしを混ぜると、その粘りでふわふわな食感に仕上がります。ひき肉をこねる際にパン粉の代わりにすれば、つなぎの役割も果たすので、卵も不要となります。
入れすぎると水分が多くなってタネが緩くなってしまい、ハンバーグを焼いた時に割れてしまうので、少しずつ加えて調整しましょう。
卵と牛乳の代わりにヨーグルトをタネに混ぜると、酸味や水分が加わり、ハンバーグがやわらかく仕上がります。他の料理でも使われている通り、お肉の匂い消しとしての役割もあります。
豆腐をタネに混ぜることで、豆腐の水分とタンパク質でふっくらと柔らかいハンバーグが作れます。豆腐を繋ぎに使う場合、パン粉や牛乳といったつなぎの代わりとなるため、他のつなぎを使う必要がなくなり、カサ増しの効果もあります。ただし、入れすぎるとタネがゆるくなったり、肉より豆腐の味が強くなってしまうので、少量だけ入れるようにしましょう。
絹豆腐は水分が多いので崩れやすく、べちゃっとした仕上がりになってしまうので、木綿豆腐がおすすめです。豆腐を使う場合、ひき肉がバラバラになりやすいので、タネに加える前にしっかりと水気を切り、粘りが出るまでしっかりと捏ねましょう。
大豆から豆乳を搾った後の絞りかすであるおからは、食物繊維が豊富な上にカロリーが低い特徴があります。ハンバーグのつなぎで使えばカサ増しになり、カロリーオフにもなります。
生おからを使う場合はそのまま混ぜ、乾燥おからの場合は牛乳か水に浸してから使いましょう。生のおからを使用する場合はひき肉の1/3程度が適量で、おからパウダーを使う際にはパン粉と同量程度がおすすめです。
お麩はパン粉と同じ小麦粉から作られた乾物で、ハンバーグのつなぎにも使うことができます。豆腐と同様にカサ増しやカロリーオフになるのでダイエット中の方にもおすすめです。
タネに加える際は粉々に砕いてから水や牛乳とセットで加えましょう。お麩が水分を吸収して膨らみ、ふっくらしたハンバーグに仕上がります。
生クリームも牛乳の代わりに使われることのある材料です。牛乳よりも水分量が少なく、ふんわりと柔らかい食感を楽しむことができます。牛乳よりも脂肪分が多くカロリーが高い生クリームは、濃厚でコクのある味わいになります。
使う量は牛乳と同量です。ただし、牛乳よりもカロリーが高く、ハンバーグのカロリーも高くなってしまうでしょう。
料理酒やワインといったアルコール類も牛乳の代わりに使うことができます。他の料理でも使われるように、お肉の臭み消しとしての役割もあり、お肉が柔らかくもなります。特にワインはクエン酸が豊富に含まれているので、臭み消しとして強い効果を発揮します。
使う量はハンバーグ1人前(ひき肉150g)あたり大さじ1です。アルコール感が苦手な方は、混ぜる前に軽く電子レンジで温めてアルコールを飛ばすといいです。温める時間は大さじ1杯なら600Wで1分程度です。
肉の旨味が感じられるハンバーグに仕上げたいなら、スーパーでも無料でもらうことができる牛脂を隠し味として入れることで、肉汁と旨味がたっぷりのジューシーなハンバーグになります。
使う量は、ハンバーグ1人前(150~200g)あたり牛脂1個(5~10g)です。包丁で細かく刻み、タネをこねる際に混ぜ込みましょう。
少量(ひき肉の5%程度の量)のマヨネーズをタネに混ぜると、タネにまろやかさが加わります。乳化された植物油が加熱によるたんぱく質の結合をソフトにし、ふんわりジューシーに仕上げる効果もあります。
ただし、加えすぎるとハンバーグの風味が変わってしまうので注意しましょう。適量はひき肉の5%程度の量(ハンバーグ2人前あたり大さじ1)です。
高い保水力を持つ粉ゼラチンをタネに混ぜることで、肉汁の流出を防ぎ、ハンバーグをジューシーに仕上げることができます。プロの料理人にも使われてる技として人気の隠し味です。
使うゼラチンの量は、ひき肉200g当たり5g(小さじ1)が目安です。
ハンバーグを作る際に、パン粉が良く使われますが、パン粉の代わりに砕いてパウダー状にした高野豆腐を使うとハンバーグをよりジューシーに仕上げることができます。
高野豆腐は吸水性が高く、肉汁をしっかり吸収して旨味をたっぷりのハンバーグに仕上がります。また、パン粉の代わりに使うことで糖質カットにもつながるのでおすすめです。使う量は、2人分のハンバーグ(300~400g)につき、高野豆腐8gが適量です。
豆乳は牛乳の代わりにハンバーグ作りに使われています。牛乳よりも低糖質・低脂質であり、タンパク質を多く含むことから肉汁を逃さず中に留めてくれる効果が高いとされ、豆乳を好んで使う人も多いです。
使う量は牛乳と同量です。
牛乳の代わりに氷を使うことでタネの温度を下げながらこねることができ、肉汁の元になる脂が溶けるのを防ぐことでハンバーグがジューシーに仕上がり、プロの味に近づくと人気です。
焼く際にも氷を入れることでハンバーグを蒸し焼きにでき、しっとりとしながらも肉汁がたっぷりのハンバーグになります。
牡蠣のうまみたっぷりのオイスターソースを使うことでハンバーグにコク深い旨味を足すことができます。砂糖も合わせてタネに混ぜ込むのがポイントです。
使う量は、ひき肉200g当たり大さじ1以内が目安です。入れすぎるとハンバーグの味が変わってしまうので気を付けましょう。
味噌もハンバーグづくりの隠し味の定番です。味噌には旨味成分であるグルタミン酸が含まれており、これがお肉のイノシン酸と結合し、美味しく仕上がります。
使う量はハンバーグ2人前あたり大さじ1が目安です。味噌には多めの塩分が含まれているので、ひき肉を練りこむときに使う塩は減らすようにしましょう。
野菜の旨味成分がギュッと詰まったコンソメも、ハンバーグの隠し味として人気です。うまみを足すだけでなく、お肉の臭み消しとしての役割も果たしてくれます。
使う量はハンバーグ2人前あたり小さじが適量で、こちらも入れる際にはひき肉を練りこむときに使う塩を減らすようにしましょう。
ハンバーグのソースによく使うケチャップをタネに加えることで、味にコクと深みを出すことができます。味噌同様、ケチャップにも豊富なグルタミン酸が含まれており、お肉のイノシン酸と結合して美味しく仕上がります。ほのかな酸味もアクセントになります。
使う量はハンバーグ2人前あたり大さじ1杯が適量です。
すりおろしたにんにくもタネに入れることで様々な効果を発揮してくれます。うまみ成分のグルタミン酸が豊富で、お肉の旨味を引き出してくれるほか、お肉の臭みけしの役割も果たしてくれます。
使う量はハンバーグ2人前あたり小さじ1/2杯が適量です。
ゼラチンが使われているコーヒーゼリーをタネに混ぜるのもテレビなどで紹介され、人気です。コーヒーゼリーを使うと、甘味と苦味が良い隠し味にもなり、コクがあってジューシーなハンバーグに仕上がります。
使う量はハンバーグ2人前あたり大さじ1杯が適量で、細かく砕いてから他の材料と一緒に混ぜ込んでください。
ターメリックやコリアンダー、クミンなどのスパイスがたくさん配合されているカレー粉は、ハンバーグにスパイシーさを中心とした様々な旨味を加えてくれるので、人気の隠し味です。
たくさん入れてしまうと味が主張しすぎるので、振りかけて入れる程度がおすすめです。
うま味調味料の味の素も隠し味におすすめです。味の素は味噌やケチャップなどに含まれるグルタミン酸を化学合成して作られる調味料で、手軽にうまみをプラスすることができます。ハンバーグのタネには振りかけて入れる程度がおすすめです。
みじん切りにしたシメジやエノキなどのきのこ類をタネに加えると、タネに水分を与えてやわらかさを引き出します。うまみも出るのでハンバーグがおいしく仕上がり、食感にも変化が出ます。
牛乳の代わりに干しシイタケの戻し汁を使うこともできます。ひき肉との相性も良く、ハンバーグにコク深い旨味をプラスできます。シイタケには、ビタミンDや食物繊維などの栄養が豊富に含まれています。
戻したシイタケはみじん切りにしてタネに加えてください。シャキシャキとした食感が楽しめます。シイタケが苦手なお子さんもハンバーグに入っていると食べられるかもしれませんね。
最後にFilyのハンバーグのレシピを紹介します。
Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖を不使用です。
肉料理を代表する人気の料理ハンバーグの基本レシピをご紹介します。
相性抜群の手作りソースの作り方も紹介します。 このレシピでは、米粉と米粉のパン粉を使用しています。米粉は小麦粉と比べて、油を吸収しにくいためカリッと揚げることができます。
ハンバーグのレシピはこちら
本格デミグラスソースで作る煮込みハンバーグです。じっくり時間をかけて煮た本格デミグラスソースとジューシーなハンバーグの相性はバツグンです。
煮込みハンバーグのレシピはこちら
豆腐と鶏肉で作ったハンバーグのレシピをご紹介します。ハンバーグと相性抜群な手作りソースの作り方も紹介します。ふんわり柔らかな豆腐ハンバーグをぜひお楽しみください。
豆腐ハンバーグのレシピはこちら
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