ニラなどの野菜には賞味期限の記載がないためいつまで食べられるのか判断に困ったことがある方も多いかと思います。本記事ではニラの賞味期限を保存法別に紹介します。
ニラを含む野菜や果物などの生鮮食品には、賞味期限や消費期限の表示の義務はありません(一部例外あり)。
そのため、ニラはいつまで食べられるのか迷うことがあります。ニラは玉ねぎなどの根菜と比較するとそこまで長持ちする野菜ではありませんが、正しく保存すれば最大で1ヶ月日持ちします。
今回は、ニラがどのくらい日持ちするかを、様々な保存方法別にご紹介しますのでぜひ参考にしてください。
<消費期限と賞味期限の違い>
消費期限・・・定められた方法で保存した場合において、腐敗などの品質の劣化に伴い安全性を欠くおそれがないと認められる期限を示す年月日。開封前の状態で保存すれば、食品衛生上の問題が生じないと認められるもの。そのため、消費期限を過ぎた食品は食べるべきではない。急速に品質が劣化しやすい食品に表示される。
賞味期限・・・定められた方法で保存した場合において、期待されるすべての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日。賞味期限を超えた場合でも品質が保持されることもある。そのため、賞味期限を過ぎた食品は必ずしもすぐ食べられなくなるわけではなく、消費者自身で判断する必要がある。比較的品質が劣化しにくい食品に表示される。
ニラはカットして冷蔵保存すれば約7〜10日ほど保存することが可能です。
保存容器の長さに合わせてニラをカットし、保存容器に入れ、ニラが漬かる程度の水を入れて蓋をし、冷蔵庫で保存します。3日おきに水を取り替えるようにしてください。
この方法でニラを保存すると、確かに日持ちはしますが、ニラに含まれているビタミンCやアリシン、カリウムなどの栄養素が流れ出てしまうため、栄養価は下がってしまうデメリットもあります。
ニラは冷凍保存すれば約1ヶ月ほど保存することが可能です。すぐに使い切れない場合は冷凍保存するようにしましょう。
野菜を冷凍保存するとき、茹でるか、生か、どっちがよいか迷う方が多いと思います。直接冷凍する方法を「ダイレクトフリージング」、冷凍する前に茹でることを「ブランチング」といいます。
ニラをダイレクトフリージングする場合とブランチングする場合は、どちらも賞味期限は1ヵ月で保存できる期間は変わりませんが、家庭用冷凍庫では基本的にブランチングするのがおすすめです。
家庭用の冷凍庫では、野菜を急激に冷やすことができないのでダイレクトフリージングに向きません。ブランチングしないと、変色し、風味が落ち、食感が損なわれてしまいます。
乾燥させたニラは密閉容器に入れて常温または冷蔵で3週間〜4週間保存することができます。
野菜は干すことで保存期間が伸びるのはもちろんですが、栄養価が高まる、甘みが増す、噛みごたえが増す(いつもとは違う食感が楽しめる)、かさが減るのでたくさん食べられる(その分栄養が取れる)などのメリットがあります。
乾燥方法で一番おすすめなのは天日干しです。5cmほどにカットしたニラをなるべく重ならないようにザルに並べ、1〜2日ほど天日干しをします。
完全に乾燥したら、密閉容器に移して保存しましょう。
ニラは醤油や味噌などに漬けて2週間ほど保存することができます。
漬物にすることで食材を酸素から遮断し酸化を防ぎ、微生物の繁殖も防ぎます。調味料が野菜に染み込み美味しくなり、ちょっとした副菜として楽しめます。
醤油に漬けるときはニラを半分にカットし、さっと固茹でします。水けを取ったら冷蔵用保存袋に入れ、醤油:酒:みりん=1:1:1で作った浸けダレを入れ密閉し冷蔵室へ。一晩で食べ頃になります。
みじん切りにしてご飯や豆腐、納豆などの上にかけてそのまま食べるのも美味しいですし、ニラ玉などにしても美味しくいただけます。
味噌に漬けるときはニラを半分にカットし、さっと固茹でします。水けを取ったら冷蔵用保存袋に入れ、味噌:酒:みりん=4:1:1で作った浸けダレを入れ、ニラ全体にからめて密閉し冷蔵室で保存します。
そのまま食べると味が濃いので、味噌を落としてからそのまま食べたり、炒め物などに使用するのもおすすめです。
ニラをカットせず丸ごと冷蔵保存する場合の賞味期限は約3〜5日ほどです。
カットしてから水につけて保存するよりも痛みやすいため日持ちはしませんが、水につけないので水溶性の栄養素がそのまま残り栄養価的には◎そのため、すぐに食べる場合はカットせずまるごと冷蔵保存するのがおすすめです。
丸ごと冷蔵するときは、葉先を出した状態で葉を折らないようにして新聞紙で包みます。ポリ袋に入れて口を軽く閉じるか、ポリ袋を上からかぶせて乾かないようにしましょう。ラップを巻いても良いです。
できれば、冷蔵室に立てて保存するのがおすすめです。ニラが畑で育っていた環境になるべく近づけてあげることで、余計なストレスがかからず鮮度を保って保存することが可能です。横にした状態で保存すると、元の状態に戻ろうとして余計なエネルギーを消費し、味が悪くなってしまいます。
レバニラやニラ玉など、ニラを使った料理の賞味期限は2日〜3日程です。
常温保存はできないので、かならず冷蔵庫に入れて保存しましょう。ただし、調理したニラは痛みやすいためなるべく早く食べきることをおすすめします。
調理したニラから酸っぱい臭いや味がする場合は、腐ってる可能性が高いので食べずに処分しましょう。
ニラの保存最適温度は0℃、湿度は95〜100%といわれています。ニラは乾燥に弱く傷みやすい食材なので、一年を通して常温保存は避けるべきです。
室温が低くなる冬は冷暗所での保存も可ですが、暖房などを使用する場合は冬でも常温保存はNG。鮮度を保つためには冷蔵や冷凍保存が必須です。
ニラはそのまま常温保存すると1日でぬめりが出てくることもあります。
出典:野菜の最適貯蔵条件(農研機構)
ニラは上述したように乾燥に弱い野菜で、保存しているとしんなりしてきます。シャキシャキ感を保つためには、購入後すぐに水揚げを行う必要があります。ボウルを張った水に5分ほど浸けることで、ニラが水分を吸い取ってくれます。
購入したニラの根元を1cmほど切り落とし、水を張ったボウルに入れ、5分ほど水を流しながら浸けておきます。また、水揚げの際に、葉の部分をやさしくこするようにして洗うと、農薬や汚れが落ちるためより安心して食べることが可能になります。
水揚げして丸ごと冷蔵保存するときは、しっかりと水けを取るようにしましょう。しっかり水気をふきとっておかないと、痛みやすくなってしまいます。
茹でてから冷凍保存する場合も、茹でたら水気をきってラップに包んで保存袋に入れます。
腐敗したニラは下記のような特徴があります。このようなニラは食べることができないので破棄しましょう。
腐ったニラの見た目の特徴は下記の通りです。
カビが生えている
全体的に黒く変色している
溶け出している部分がある
完全にしおれている
水分が出ている
ニラに黒い斑点がある場合は黒カビ、白いふわふわとしたほこりのようなものがついている場合は白カビが生えています。じゃがいものような根菜は表面のみにカビが生えていて中まで侵食していなければ、変色している箇所を取り除けば食べることができるといわれていますが、ニラのような葉物野菜は見えない部分にまで侵食しやすいので、破棄しましょう。カビはカビ毒を発生させ下痢や嘔吐などの中毒症状を起こすこともあるため注意が必要です。
ニラは腐敗すると全体的に黒くなっていき、溶け出している部分があったり完全にしおれてしまいます。また、水分が出てきてしまっている場合も腐敗が進んでいるので破棄しましょう。
腐ったニラの臭いや味の特徴は下記の通りです。
酸っぱい匂い・味
生ゴミのような臭い
カビ臭い
ニラはもともと独特の臭いがする野菜ではありますが、普段のニラとは異なる酸っぱい臭いや生ゴミの臭い、カビ臭いがするときは腐敗しています。
ニラに限らず食材は腐敗すると、多くのバクテリアが活動し酢酸発酵することが多いので酸っぱい臭いがしたり酸っぱい味がします。この現象は味噌や醤油といった発酵食品にも起きていますが、発酵とは異なり次第に味や臭い、形が崩れるなど食材が変化していく現象はあるときに「腐敗」とよばれます。
また、カビが生えていないように見えてもカビ臭さを感じる場合は、見えない部分にカビの胞子が入り込んでいる可能性があります。カビには様々な種類があり、墨汁のような臭いを感じさせる「2-メチルイソボルネオール」や土臭さや泥臭さを感じさせる「ジェオスミン」といった代表的な悪臭を放つ種類がいます。また、カビ自体は臭いを感じさせる成分を出さない種類もいますが、カビ自体が臭いを出さなくてもカビの餌になる物質がカビの作用によって変化することで発生する臭いなどで、人に「カビ臭い」と感じさせます。心配な方は破棄するのが無難です。
腐ったニラの触感の特徴は下記の通りです。
柔らかくぐにゅっとしている
ぬるぬる・ネバネバしている
簡単にちぎれる
ニラは腐敗すると葉にハリがなくなり、柔らかい触感になります。単に水分が抜けて乾燥したりしおれてしまっている場合は腐敗しているわけではありませんが、ぐにゅぐにゅしてしまっている場合やぬめりや粘りがでている場合は腐敗しているので破棄しましょう。また、ニラは腐敗すると流水にあてただけでも簡単にちぎれてしまいます。
最後にニラを使ったおすすめの大量消費レシピをご紹介します。
Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。
にんにくとしょうががアクセントになったニラたっぷりの餃子です。
このレシピでは米粉の餃子の皮(グルテンフリー)を使っています。
たねはよく混ぜ合わせるのがポイントです。
ニラたっぷり餃子のレシピはこちら
風味豊かなニラをたっぷり入れたスパニッシュオムレツです。
このレシピでは直径20cmのフライパンを使用しています。
特製ソースをかけてお召し上がりください。
ニラのスパニッシュオムレツのレシピはこちら
やさしい味わいですがごま油がアクセントになり、ごはんが進みます。
玄米にはビタミンB1が豊富に含まれており、疲労回復が期待できます。
もやしとニラのあんかけ丼のレシピはこちら
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