かぼちゃには美肌やアンチエイジングの効果を期待することができるのでしょうか?本記事ではかぼちゃの美容効果について深堀りしていきます。
β-カロテンは、体内で必要量がビタミンAに変換されます。ビタミンAとしての働きを促すにはミネラルの亜鉛、ビタミンB群のナイアシンも必要になります。
ビタミンAは、皮膚や目、口、喉、内臓などの粘膜を正常に保つ働きがあります。肌の細胞の形成にも必要なビタミンで、肌のターンオーバーを促進します。正常化させ、乾燥肌やニキビ肌の改善が期待できます。ターンオーバーが正常化させることで、古い角質や毛穴の老廃物が排出され、シミやそばかす、くすみが改善され、ニキビ予防にも繋がります。また紫外線によりダメージを受けた肌細胞の修復と、紫外線の防御の効果もあります。
ビタミンAが不足すると、肌が荒れたり、髪の潤いが不足し、細菌に感染しやすくなります。
体内でビタミンAに変わったβ-カロテンは、体内で活性酸素の働きを抑え、活性酸素を取り除く抗酸化作用があります。体内の老化を防ぐほか、生活習慣病などの予防にも効果があるとされます。ビタミンAは肌に限らず身体全体のアンチエイジングに関わります。
食事から摂取された糖質は、酵素の働きで分解されてエネルギーに変わります。この酵素を働かせるために必要な補酵素の役割をするのがビタミンB1です。日本人は昔から米を主食としているので、ビタミンB1が不足している人が多いです。ビタミンB1をしっかり摂取することで太りづらくなりダイエット効果が期待できます。
ビタミンB2は動物性食品に多いビタミンですが、植物性食品にもわずかに含まれています。ビタミンB2は炭水化物(糖質)、脂質、たんぱく質の三大栄養の分解に働きます。特に脂質の代謝を助けます。そのため太りにくい身体づくりに効果が期待できます。ビタミンB2が不足すると、脂質が体内に蓄積されやすくなるため、太りやすくなり、ニキビが増える原因のひとつになります。
ビタミンB2は別名「発育のビタミン」ともよばれています。これはたんぱく質の合成を助けて、皮膚や髪、爪などの細胞の再生と新生をサポートするためです。
ビタミンB2は老化や生活習慣病の原因となる過酸化脂質を消去する働きにも関わりがあります。過酸化脂質とは、不飽和脂肪酸が活性酸素などにより酸化されてできる物質のことです。ビタミンB2は過酸化脂質を分解する酵素の働きを助けます。
ビタミンCはたんぱく質からコラーゲンを合成するのに必要不可欠な栄養素です。身体を作っているたんぱく質の30%がコラーゲンで、細胞と細胞を繋ぐ接着剤のような役割を果たしており、皮膚や血管、筋肉、骨などを丈夫にします。コラーゲンは表皮の下層に位置する「真皮」の主成分で、肌のハリや弾力を保つ働きがあります。
ビタミンCは強い抗酸化力があり、細胞を酸化から守りアンチエイジングに繋がります。白血球を活性化させて免疫力を高める作用もあります。
さらには抗ストレスビタミンと言われているように、ストレス時に副腎に働きかけてアドレナリンの分泌を促す作用もあり、ストレスを撃退します。ストレスも美容にとって大敵ですので、ストレスを撃退してくれるビタミンCは美容を意識するうえで、とても大切な栄養素です。
日焼けは皮膚のアミノ酸の一種であるチロシンが酸化され、メラニン色素に変わるのが原因です。ビタミンCの抗酸化作用はメラニン色素の生成を抑え、日焼けの予防に役立つとされます。
多くの動物が体内でビタミンCを合成することができますが、人間は合成に必要な酵素がないため食品から摂取するしかありません。ビタミンCは吸収率が高いですが、一定量を超えると吸収されないまま排出されてしまいます。1日100〜200mg程度摂取すると吸収率は80〜90%と高いですが、1g以上摂取すると50%以下に低下します。
ビタミンEには強い抗酸化作用があります。
細胞膜にはビタミンEや不飽和脂肪酸が存在しています。不飽和脂肪酸は酸化されると過酸化脂質になり、細胞を破壊します。ビタミンEは自らが酸化されることで、過酸化脂質の生成を抑えます。この働きは老化の予防につながるといわれています。
ビタミンEは血液中のLDL(悪玉)コレステロールの酸化も抑える働きがあり、酸化によって進行する動脈硬化の予防にも役立つといわれています。
ビタミンEには末梢血管を拡張させて血行をよくする働きもあります。血行障害によって起こる肩こりや冷え性などを防ぎます。血行がよくなると肌も明るくなり、若々しい見た目になります。
カリウムは98%が細胞内液に存在し、心臓機能や筋肉機能の調節、細胞内の酵素反応の調節など、様々な効果があります。腎臓でナトリウムが再吸収されるのを抑制し排泄を促進する働きがあるため、血圧を正常に保ちます。また、心臓や筋肉を動かし、熱中症やむくみの予防、また不要な老廃物を体外へ出す働きもあります。
食物繊維は腸内の善玉菌のエサになり、便のカサを増やし、適度な水分を保つことで、便秘の予防・改善、腸内環境を整えます。腸内環境を整えることは痩せやすい身体づくりに大切だといわれています。
また、便秘の予防・改善はコレステロールのコントロールにもつながります。さらに血糖値の急激な上昇を抑えてくれる効果もあるため、ダイエットや糖尿病の予防にもつながります。他にも免疫やうつ病、脳とも関連があることが近年の研究で明らかになってきています。
可食部100gあたり
エネルギー...78kcal
水分...76.2g
たんぱく質...1.9g
炭水化物...20.6g
脂質...0.3g
食物繊維...3.5g
です。糖質は17.1gです(炭水化物から食物繊維を引いた値)。
トマト:糖質3.7g、20kcal
ピーマン:糖質2.8g、20kcla
じゃがいも:糖質8.4g、59kcal
さつまいも:糖質30.3g、127kcal
です。かぼちゃはカロリーも糖質も高めであることが分かります。
ちなみにごはんの糖質は100gあたり35.6g、カロリーは156kcalとなっています。チョコレートの糖質は、ミルクチョコレートの場合100gあたり51.9gで550kcalにもなります。それらに比べると低いです。
ハロウィンのイメージが強いかぼちゃですが、旬は夏です。さまざまな栽培方法により通年出回っていますが、β-カロテンやビタミンなど、栄養素はやっぱり旬の時期が1番豊富です。
また、冬至にかぼちゃを食べる習慣があるため、冬の野菜だと思う人も多いでしょう。これはかぼちゃに多く含まれるβ-カロテンは風邪や冷え、胃潰瘍の予防や、美容にも効果があることから、冬至に食べると良いとされています。
なんとかぼちゃの皮には、実の部分の3倍ものβ-カロテンが含まれています。捨ててしまいがちなワタにも多く含まれ、他にも食物繊維やビタミンKも含まれています。また、ワタは1番甘みが強いんです。なので、かぼちゃを食べるときは皮やワタごと調理するようにしましょう。薄く切れば固い皮も食べることができるのでおすすめです。
かぼちゃの種にはビタミンやミネラルなどの栄養素が詰まっています。そのためかぼちゃの種は捨てずに、使いましょう。盆ざるで1日天日干しをして乾いた種をフライパンで乾煎りしましょう。もしくはオーブントースターで表と裏それぞれ10〜15分焼きましょう。そして殻を剥いて食べます。ただし、脂質も高いので食べすぎには注意してください。
かぼちゃには大きく分けて、日本かぼちゃ、西洋かぼちゃ、ペポカボチャがあります。ペポカボチャは先ほど言ったとおりハロウィンなど飾り用で使われることが多いです。一般的に1番出回っているのは西洋かぼちゃですが、日本かぼちゃの2倍炭水化物が含まれています。そのため、カロリーが高くダイエットには不向きです。ただ、西洋かぼちゃにはβ-カロテンは5倍以上含まれています。
かぼちゃに含まれている「ビタミンA」は脂溶性なので、油脂と相性が良く、吸収を促進してくれます。例えば、にんにくと油で炒め物にしたり、マヨネーズや胡麻で和えて食べるなど工夫して食べてみましょう。サラダにしてオリーブオイルをかけて食べるのもおすすめです。ただ食べすぎてしまうと、油をとりすぎてしまいニキビや肥満の原因になりますので、注意しましょう。
前述した通り、ビタミンCはたんぱく質がコラーゲンになるのに必要不可欠な栄養素です。かぼちゃにはビタミンCも含まれているので、たんぱく質が豊富な食材と食べ合わせましょう。
また、カルシウムはたんぱく質が豊富な食材と一緒に取ることで、筋肉の修復や合成を促進しやすくなります。豚肉の薄切り肉で巻いて焼く、鶏ひき肉と一緒に炒め煮にする、などがおすすめです。
かぼちゃに含まれるビタミンB1は、アリシンという栄養素と一緒に摂ると、吸収率がアップします。糖質の代謝をさらに促し、疲労回復が期待できます。アリシンが多く含まれる食品にはにんにくやねぎ、たまねぎなどがあります。かぼちゃとにんにくを炒めるだけで簡単な副菜になるのでぜひお試しください。
最後にかぼちゃのおすすめレシピを紹介します。Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。
かぼちゃは焼くことで甘みが増し、にんにくの香りで食が進みます。
にんにくに含まれるアリシンによって、かぼちゃに含まれるビタミンB1の吸収率がアップします。
かぼちゃのガーリック焼きのレシピはこちら
鶏もも肉のうまみがかぼちゃに染み込んでおいしさが増します。
かぼちゃに含まれるビタミンCは、鶏肉に含まれるたんぱく質がコラーゲンに変わるのに必要不可欠な栄養素です。コラーゲンには美肌効果が期待できます。
とりのかぼちゃ煮のレシピはこちら
ミニトマトの酸味とかぼちゃの甘みが程よくマッチした一品です。彩りも◎。
トマトにはトマチンという栄養素が含まれています。トマチンはビタミンCと同じく、抗酸化作用があります。ビタミンCと一緒に摂ることで、効果が長く継続します。
ミニトマトとかぼちゃ炒めのレシピはこちら
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