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とうもろこしの美容効果は?肌にいい?女性に嬉しい栄養素とは?

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とうもろこしの美容効果は?肌にいい?女性に嬉しい栄養素とは?

とうもろこしの美容効果について解説していきます。とうもろこしの美肌やアンチエイジングの効果について深堀りしていきます。

とうもろこしの美容効果が期待できる栄養素

食物繊維で腸内環境を整える

食物繊維は腸内の善玉菌のエサになり、便のカサを増やし、適度な水分を保つことで、便秘の予防・改善、腸内環境を整えます。腸内環境を整えることは痩せやすい身体づくりに大切だといわれています。

また、便秘の予防・改善はコレステロールのコントロールにもつながります。さらに血糖値の急激な上昇を抑えてくれる効果もあるため、ダイエットや糖尿病の予防にもつながります。他にも免疫やうつ病、脳とも関連があることが近年の研究で明らかになってきています。

アスパラギン酸は肌の保湿効果が

アスパラギン酸は非必須アミノ酸のひとつで、その名の通りアスパラガスから発見されたアミノ酸です。新陳代謝を活発にし角質の水分を保持してくれるので、肌の保湿効果もあります。そのため化粧品にも使われています。

また、アスパラギン酸はカリウムやマグネシウムを細胞に取り込みやすくし、クエン酸回路を円滑に回すことで乳酸をエネルギーに変換して、疲労回復の働きをしています。さらには人間の体液のバランスを整えたり、アンモニアを解毒して肝臓の負担を減らす働きもあります。肝臓が元気だと、代謝機能がアップしたり血中コレステロール値を調整するので、健康的な身体づくりに繋がります。

ビタミンB1は糖質の代謝をサポート

食事から摂取された糖質は、酵素の働きで分解されてエネルギーに変わります。この酵素を働かせるために必要な補酵素の役割をするのがビタミンB1です。日本人は昔から米を主食としているので、ビタミンB1が不足している人が多いです。ビタミンB1をしっかり摂取することで太りづらくなりダイエット効果が期待できます。

ビタミンB2は脂質の代謝を助ける

脂質の代謝を助ける

ビタミンB2は動物性食品に多いビタミンですが、植物性食品にもわずかに含まれています。ビタミンB2は炭水化物(糖質)、脂質、たんぱく質の三大栄養の分解に働きます。特に脂質の代謝を助けます。そのため太りにくい身体づくりに効果が期待できます。ビタミンB2が不足すると、脂質が体内に蓄積されやすくなるため、太りやすくなり、ニキビが増える原因のひとつになります。

発育を促進させる

ビタミンB2は別名「発育のビタミン」ともよばれています。これはたんぱく質の合成を助けて、皮膚や髪、爪などの細胞の再生と新生をサポートするためです。

過酸化脂質の分解を助ける

ビタミンB2は老化や生活習慣病の原因となる過酸化脂質を消去する働きにも関わりがあります。過酸化脂質とは、不飽和脂肪酸が活性酸素などにより酸化されてできる物質のことです。ビタミンB2は過酸化脂質を分解する酵素の働きを助けます。

葉酸は造血ビタミンとも

肌のターンオーバーを促す

葉酸は新しい細胞が合成されるとき、細胞の遺伝子情報が詰まっているDNAの合成するのをサポートします。新しい細胞を合成するには、DNAを正確にコピーして分裂することが必要です。葉酸が関わり正しくDNAをコピー、分裂することで、正常な細胞が生まれ、新陳代謝や成長が達成できます。細胞増殖が盛んな胎児の発育に不可欠なため、妊娠の可能性がある方や妊婦にとって大変重要とされます。

葉酸には新陳代謝を高める作用があることから、年齢を重ねるごとに衰えがちな肌のターンオーバーを促進し、紫外線などでダメージを受けた皮膚を健康的な肌状態へと導いてくれる効果があります。

造血作用を促す

葉酸はビタミンB12とともに働き、赤血球のもとになる赤芽球をつくります。そのため葉酸は「造血のビタミン」ともいわれています。

この造血作用の美容効果は多岐に渡ります。例えば、白髪対策です。髪の毛はメラニン色素によって着色されていますが、メラニン色素の成分を運ぶのも血液です。

ビタミンEは強い抗酸化作用

アンチエイジング

ビタミンEには強い抗酸化作用があります。

細胞膜にはビタミンEや不飽和脂肪酸が存在しています。不飽和脂肪酸は酸化されると過酸化脂質になり、細胞を破壊します。ビタミンEは自らが酸化されることで、過酸化脂質の生成を抑えます。この働きは老化の予防につながるといわれています。

悪玉コレステロールを下げる

ビタミンEは血液中のLDL(悪玉)コレステロールの酸化も抑える働きがあり、酸化によって進行する動脈硬化の予防にも役立つといわれています。

血行をよくし若々しい肌に

ビタミンEには末梢血管を拡張させて血行をよくする働きもあります。血行障害によって起こる肩こりや冷え性などを防ぎます。血行がよくなると肌も明るくなり、若々しい見た目になります。

カリウムはむくみ防止に

カリウムは98%が細胞内液に存在し、心臓機能や筋肉機能の調節、細胞内の酵素反応の調節など、様々な効果があります。腎臓でナトリウムが再吸収されるのを抑制し排泄を促進する働きがあるため、血圧を正常に保ちます。また、心臓や筋肉を動かし、熱中症やむくみの予防、また不要な老廃物を体外へ出す働きもあります。

鉄は貧血予防

代謝のサポート

鉄は赤血球のヘモグロビンの材料となり、酸素を運びます。鉄が不足するとヘモグロビンが作れなくなるため、体内が酸欠状態になってしまいます。そうすると様々な不調が出てきしまいます。特に脳は多くの酸素が必要で酸欠に弱いため自律神経のバランスが乱れたり、代謝が悪くなったりします。代謝が悪くなると痩せにくくなったり、肌荒れの原因となります。

ほうれん草に含まれるのは植物性の非ヘム鉄で、吸収率が低くなっています。動物性たんぱく質やビタミンCと一緒に摂取すると吸収率が高まります。

貧血予防

また、鉄が不足するとヘモグロビンが作れなくなるため、体内が酸欠状態になってしまい、自律神経のバランスが乱れたり、代謝が悪くなったりします。他にも鉄が欠乏して貧血になると、酸素が不足し細胞の働きが落ちるのでエネルギーの産生が悪くなり、皮膚などの生成や代謝が悪くなります。鉄分が不足すると顔色が悪くなったり化粧ノリが悪くなることも。

亜鉛には美肌効果が

肌を綺麗にする

亜鉛はほとんどがたんぱく質と結合した形で主に皮膚や骨、肝臓、筋肉、眼球などに存在しており、酵素の構成成分として重要な役割を果たしています。コラーゲンを形成するのにも必要な栄養素です。

細胞が新しくつくり替えられるときに不可欠のミネラルで、肌のターンオーバーにも欠かせません。さらには紫外線によって作られるメラニン色素の排出にも関わっています。シミ・シワ対策に亜鉛はとても大切です。

髪や爪のツヤ・ハリに

肌だけでなく、髪や爪を作っているたんぱく質にも亜鉛が必要です。また髪や爪も新陳代謝をします。亜鉛をしっかり摂取しておくことで新しい細胞が生み出されていくので、ツヤやハリのある美しい髪や爪を保つことができます。

妊娠によって、髪が細くなったり薄毛になると言われていますが、亜鉛不足が原因と言われています。

銅にも美肌効果が

コラーゲン生成に必要

銅は亜鉛と同様に、コラーゲンの生成に不可欠な栄養素です。肌や髪の潤いにとても需要です。銅は普段の食事で不足することはないと言われていますが、亜鉛の過剰摂取によって吸収が妨げられることがあるとも言われているので、ミネラルはバランスよく摂取することが大切です。

鉄のサポート

また摂取された鉄はそのままの形では利用できず、銅のサポートによってヘモグロビンを作れるようになり赤血球の合成が行われます。そのためいくら鉄をとっても銅が不足していると貧血になってしまうため、銅を合わせて摂ることが大切です。

とうもろこしの三大栄養素

とうもろこしの三大栄養素は?

可食部100gあたり

  • エネルギー...89kcal

  • 水分...77.1g

  • たんぱく質...3.6g

  • 炭水化物...16.8g

  • 脂質...1.7g

  • 食物繊維...3.0g

です。
糖質は13.8gです(炭水化物から食物繊維を引いた値)。

他の野菜と比べると?

  • トマト:糖質3.7g、20kcal

  • ピーマン:糖質2.8g、20kcla

  • じゃがいも:糖質8.4g、59kcal

  • 西洋かぼちゃ:糖質17.1g、78kcal

です。とうもろこしは野菜の中で高カロリー・高糖質であることが分かります。

ちなみにごはん(白米)の糖質は100gあたり35.6g、カロリーは156kcalとなっています。チョコレートの糖質は、ミルクチョコレートの場合100gあたり51.9gで550kcalにもなります。

主食やお菓子の代わりとしてとうもろこしを活用するのはダイエットにおすすめですが、食べ過ぎには注意が必要です。

とうもろこしの美容効果が期待できる知識・調理法

芯にもヒゲにも栄養がある

とうもろこしの芯やヒゲは捨ててしまう人が多いかもしれませんが、それはとてももったいない!

芯にはうまみがあります。実を食べたときに芯に残ってしまう白い付け根の部分は「胚芽」であり、リノール酸やビタミン類、食物繊維や鉄分などの栄養素が、とうもろこしの中で一番豊富な部分なんです。芯は輪切りにしてスープのダシにしたり、ご飯と一緒に炊き込むことで、栄養を無駄にせず摂ることができます。

また、ヒゲはカリウムが豊富です。乾燥させてお湯を注ぐことでコーン茶になります。さらに最近の研究では、とうもろこしのヒゲは花粉症をはじめとするアレルギー症状に効果があると言われています。ちなみに、とうもろこしのヒゲはめしべの花柱であり、実の数と一致します。

ポップコーンはカロリーと糖質が高い

味も薄く、塩味のポップコーンだけならお菓子としてヘルシーでいいんじゃないか…と思う人が多いかも知れませんが、実はポップコーンはカロリーがとても高いです。100gあたり472kcalで、糖質は50.3gにもなります。キャラメルポップコーンなどはさらにカロリーが高くなります。

ちなみにごはん(白米)100gあたり156kcalで、糖質は35.6gとなっています。ミルクチョコレートの場合、100gあたり550kcalで、糖質は59.3gです。ポップコーンのカロリーと糖質の高さがわかりますね。

缶詰のコーンは塩分が高い

実は缶詰のコーン、栄養面で見ると生のとうもろこしとあまり変わりありません。ただ塩が使われているものが多いので塩分が高いです。ただ最近では食塩無添加や砂糖不使用のものが多く売られています。

しかし先程も言ったように、芯やヒゲに栄養価が高いので缶詰よりもヒゲや芯がついたまま売られているとうもろこしの方がおすすめです。

茹でによる栄養素の損失が少ない

とうもろこしは茹でても水溶性の栄養素の損失が少ないのが特徴です。そのため、茹でても栄養価をたっぷり摂れるのがとうもろこしの良いところです。粒の付け根の胚芽のところにも多く栄養素が詰まっていますので、少し固いですがそこまで食べると、より栄養を摂ることができます。

美容効果が期待できるとうもろこしの食べ合わせ

にんにくと一緒に食べる

とうもろこしに含まれるビタミンB1は、アリシンという栄養素と一緒に摂ると、吸収率がアップします。糖質の代謝をさらに促し、疲労回復が期待できます。アリシンが多く含まれる食品にはにんにくやねぎ、たまねぎなどがあります。とうもろこしとにんにくを炒めるだけで簡単な副菜になるのでぜひお試しください。

油を使ってビタミンの吸収UP!

とうもろこしに含まれているビタミンEは脂溶性なので、油脂と相性が良く、吸収を促進してくれます。例えば、にんにくと油で炒め物にしたり、マヨネーズや胡麻で和えて食べるなど工夫して食べてみましょう。ただし、食べすぎてしまうと油のとりすぎとなり、ニキビや肥満の原因になりますので、注意しましょう。

カルシウムと一緒に

とうもろこしにはダイエットのサポートをするマグネシウムも含まれています。マグネシウムはカルシウムと相性が良く、豊富な食材と一緒に食べ合わせると、両方の吸収を促進します。カルシウム豊富な食材には、さくらえびや小魚、豆腐などの大豆製品があります。

リジンが足りていない

とうもろこしをはじめとする穀物にはリジンが不足しがちで、玄米にも足りていない栄養素です。リジンはたんぱく質の合成を行い、吸収を促進させることで、ブドウ糖の代謝やカルシウム吸収率アップ、肝臓の機能強化、免疫力強化などたくさんの効果が期待できます。リジンが豊富な食材には、肉や魚介類、納豆や豆腐などの大豆製品、他にいんげんや黒豆などの豆類があります。

とうもろこしのおすすめのレシピ

Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。

コーンとピーマンと厚揚げの味噌焼き

たっぷりコーンの味噌焼きです。

ピーマンにはβ-カロテン(ビタミンA)とビタミンCが、厚揚げにはカルシウムが、そして味噌にはリジンが豊富に含まれているので、栄養素の組み合わせがとても良い一品です。

コーンとピーマンと厚揚げの味噌焼きのレシピはこちら

とうもろこしといんげんのかき揚げ

生のとうもろこしで作るかき揚げです。とうもろこしはかき揚げにすることで甘みも食感も際立ちさらに美味しくいただけます。

缶ではなく生のとうもろこしを使うと栄養価が高いです。とうもろこしに含まれるビタミンEは油と一緒に摂ると吸収率がアップします。

とうもろこしといんげんのかき揚げのレシピはこちら

梅入りとうもろこしご飯

甘いとうもろこしと塩気のある梅の相性が◎。とうもろこしの芯も捨てずに使うことで風味豊かにごはんが炊きあがります。

炊き込む際にとうもろこしの芯と梅干しの種も使うので、栄養素を無駄なく摂取することができます。

梅入りとうもろこしご飯のレシピはこちら