栄養価の高いことで知られるグリーンピースですが、どんな美容効果が期待できるのでしょうか?この記事では、グリーンピースの美肌やアンチエイジングの効果を深掘っていきたいと思います。
たんぱく質は体内で合成することができない栄養素であるため、食事などから摂取する必要があります。
コラーゲンは肌のハリや弾力を保ちますが、実はこのコラーゲンもたんぱく質のひとつです。そのためたんぱく質が不足することで、肌からハリがなくなり、シワやたるみの原因になります。また、たんぱく質は肌だけでなく、髪や爪、筋肉や内臓など生成しています。そのため、たんぱく質が不足すると髪がパサつき、爪は割れやすくなります。
たんぱく質は、代謝向上などの効果もあります。これはたんぱく質が酵素やホルモンとして代謝を調整する働きがあるからです。代謝が上がると血流も良くなり、肌や体調などが改善されます。逆にたんぱく質が不足してしまうと、代謝が低下し血流も悪くなり、また免疫力も落ちてしまいます。
β-カロテンは、体内で必要量がビタミンAに変換されます。ビタミンAとしての働きを促すにはミネラルの亜鉛、ビタミンB群のナイアシンも必要になります。
ビタミンAは、皮膚や目、口、喉、内臓などの粘膜を正常に保つ働きがあります。肌の細胞の形成にも必要なビタミンで、肌のターンオーバーを促進します。正常化させ、乾燥肌やニキビ肌の改善が期待できます。ターンオーバーが正常化させることで、古い角質や毛穴の老廃物が排出され、シミやそばかす、くすみが改善され、ニキビ予防にも繋がります。また紫外線によりダメージを受けた肌細胞の修復と、紫外線の防御の効果もあります。
ビタミンAが不足すると、肌が荒れたり、髪の潤いが不足し、細菌に感染しやすくなります。
体内でビタミンAに変わったβ-カロテンは、体内で活性酸素の働きを抑え、活性酸素を取り除く抗酸化作用があります。体内の老化を防ぐほか、生活習慣病などの予防にも効果があるとされます。ビタミンAは肌に限らず身体全体のアンチエイジングに関わります。
ビタミンCはたんぱく質からコラーゲンを合成するのに必要不可欠な栄養素です。身体を作っているたんぱく質の30%がコラーゲンで、細胞と細胞を繋ぐ接着剤のような役割を果たしており、皮膚や血管、筋肉、骨などを丈夫にします。コラーゲンは表皮の下層に位置する「真皮」の主成分で、肌のハリや弾力を保つ働きがあります。
ビタミンCの強い抗酸化力があり、細胞を酸化から守りアンチエイジングに繋がります。白血球を活性化させて免疫力を高める作用もあります。
さらには抗ストレスビタミンと言われているように、ストレス時に副腎に働きかけてアドレナリンの分泌を促す作用もあり、ストレスを撃退します。ストレスも美容にとって大敵ですので、ストレスを撃退してくれるビタミンCは美容を意識するうえで、とても大切な栄養素です。
日焼けは皮膚のアミノ酸の一種であるチロシンが酸化され、メラニン色素に変わるのが原因です。ビタミンCの抗酸化作用はメラニン色素の生成を抑え、日焼けの予防に役立つとされます。
多くの動物が体内でビタミンCを合成することができますが、人間は合成に必要な酵素がないため食品から摂取するしかありません。ビタミンCは吸収率が高いですが、一定量を超えると吸収されないまま排出されてしまいます。1日100〜200mg程度摂取すると吸収率は80〜90%と高いですが、1g以上摂取すると50%以下に低下します。
グリーンピースは野菜の中でビタミンB1が最も豊富です。
食事から摂取された糖質は、酵素の働きで分解されてエネルギーに変わります。この酵素を働かせるために必要な補酵素の役割をするのがビタミンB1です。日本人は昔から米を主食としているので、ビタミンB1が不足している人が多いです。ビタミンB1をしっかり摂取することで太りづらくなりダイエット効果が期待できます。
ビタミンB2は動物性食品に多いビタミンですが、植物性食品にもわずかに含まれています。ビタミンB2は炭水化物(糖質)、脂質、たんぱく質の三大栄養の分解に働きます。特に脂質の代謝を助けます。そのため太りにくい身体づくりに効果が期待できます。ビタミンB2が不足すると、脂質が体内に蓄積されやすくなるため、太りやすくなり、ニキビが増える原因のひとつになります。
ビタミンB2は別名「発育のビタミン」ともよばれています。これはたんぱく質の合成を助けて、皮膚や髪、爪などの細胞の再生と新生をサポートするためです。
ビタミンB2は老化や生活習慣病の原因となる過酸化脂質を消去する働きにも関わりがあります。過酸化脂質とは、不飽和脂肪酸が活性酸素などにより酸化されてできる物質のことです。ビタミンB2は過酸化脂質を分解する酵素の働きを助けます。
ビタミンB6は、肌のターンオーバー(皮膚の新陳代謝)を促す働きがあります。ターンオーバーが正常に行われないと、肌荒れが起きたり、肌のハリやツヤがなくなり、くすんだりします。ビタミンB6をしっかりと摂取しましょう。
さらにビタミンB6には、皮脂の量を調整する働きもあります。余分に皮脂が分泌されると、ニキビの原因となります。ビタミンB6は美肌作りには欠かせない栄養素です。
カリウムは98%が細胞内液に存在し、心臓機能や筋肉機能の調節、細胞内の酵素反応の調節など、様々な効果があります。腎臓でナトリウムが再吸収されるのを抑制し排泄を促進する働きがあるため、血圧を正常に保ちます。また、心臓や筋肉を動かし、熱中症やむくみの予防、また不要な老廃物を体外へ出す働きもあります。
可食部100gあたり
エネルギー...76kcal
水分...76.5g
たんぱく質...6.9g
炭水化物...15.3g
脂質...0.4g
食物繊維...7.7g
糖質は7.6gです(炭水化物から食物繊維を引いた値)。
他の野菜は100gあたり
トマト:糖質3.7g、20kcal
ピーマン:糖質2.8g、20kcla
じゃがいも:糖質8.4g、59kcal
とうもろこし(スイートコーン):糖質15g、89kcal
西洋かぼちゃ:糖質8.1g、91kcal
他の野菜と比べると、やや糖質とカロリーが高いのが分かります。
他のマメ科の野菜だと、100gあたり
そら豆:糖質12.9g、102kcal
スナップエンドウ:糖質7.4g、47kcal
ですので、グリーンピースはマメ科の中では平均的です。
グリーンピースに豊富な「ビタミンA」は脂溶性なので、油脂と相性が良く、吸収を促進してくれます。例えば、にんにくと油で炒め物にしたり、マヨネーズや胡麻で和えて食べるなど工夫して食べてみましょう。食べすぎてしまうと、油をとりすぎてしまいニキビや肥満の原因になりますので、注意しましょう。
グリーンピースに含まれるビタミンB1は、アリシンという栄養素と一緒に摂ると、吸収率がアップし、糖質の代謝をさらに促します。アリシンが多く含まれる食品にはにんにくやねぎ、たまねぎなどがあります。グリーンピースとにんにくを炒めるだけで簡単な副菜になるのでぜひお試しください。
前述した通り、ビタミンCはたんぱく質がコラーゲンになるのに必要不可欠な栄養素です。グリーンピースにはビタミンCも豊富に含まれているので、たんぱく質が豊富な食材と食べ合わせましょう。
また、カルシウムはたんぱく質が豊富な食材と一緒に取ることで、筋肉の修復や合成を促進しやすくなります。グリーンピースを豚肉の薄切り肉で巻いて焼く、鶏ひき肉と一緒に炒め煮にするなどがおすすめです。
最後に美容効果が期待できるグリーンピースのレシピを紹介します。
グリーンピース料理の定番といえば、グリーンピースごはんですよね。グリーンピースごはんも栄養素学的にも大変よく考えられたレシピです。
グリーンピースに豊富に含まれるビタミンB1は、糖質がエネルギーに変わるのをサポートする働きがあります。ごはんは糖質ですから、ごはんと一緒に食べると効果的です。ごはんだけ食べるよりも、疲労回復などの効果が見込めます。
グリーンピースごはんのレシピはこちら
シンプルに塩味で仕上げました。副菜としても、付け合わせとしてもおすすめです。
じゃがいもも野菜の中では糖質量が高い部類です。グリーンピースごはんと同じ理由で、栄養面で優れた組み合わせです。
グリーンピースの塩じゃが煮のレシピはこちら
一度食べたらクセになる美味しさです。おつまみや子供のおやつにもおすすめです。小麦粉は使用せず米粉で作っています。
油を使うことでβ-カロテン(ビタミンA)の吸収率がアップします。β-カロテンは抗酸化作用があり、老化防止に効果的です。
カリコログリーンピースのレシピはこちら
Most Popular
麻婆豆腐が辛い時に甘くする方法。おすすめの調味料や食品は?
食品事典
スナップエンドウは食べ過ぎNG?太る?1日の摂取目安量は?
食品事典
うるいの保存方法と期間。常温・冷蔵・冷凍で長持ちするのは?
食品事典
変色した長ネギは食べられる?原因と対処法を色別に解説
食品事典
エリンギが水っぽい...食べられる?濡れてる原因と対処法は?
食品事典
ふきの下ごしらえ(茹で方・皮の剥き方・アク抜き)の方法を解説
食品事典
ほうれん草から黒い汁が出る原因と対処法。食べても大丈夫?
食品事典
玉ねぎにカビが!食べて大丈夫?色別の種類と対処法も解説
食品事典
中が茶色いじゃがいもは食べられる?空洞や輪になってる場合は?
食品事典
こごみの保存方法と期限。冷蔵・冷凍で長持ちするのは?
食品事典