そら豆に美容効果は期待できるのでしょうか?本記事ではそら豆の美容効果を深掘っていきます。
たんぱく質は体内で合成することができない栄養素であるため、食事などから摂取する必要があります。そら豆可食部100gあたりのたんぱく質の含有量は10.9gです。
コラーゲンは肌のハリや弾力を保ちますが、実はこのコラーゲンもたんぱく質のひとつです。そのためたんぱく質が不足することで、肌からハリがなくなり、シワやたるみの原因になります。また、たんぱく質は肌だけでなく、髪や爪、筋肉や内臓など生成しています。そのため、たんぱく質が不足すると髪がパサつき、爪は割れやすくなります。
たんぱく質は、代謝向上などの効果もあります。これはたんぱく質が酵素やホルモンとして代謝を調整する働きがあるからです。代謝が上がると血流も良くなり、肌や体調などが改善されます。逆にたんぱく質が不足してしまうと、代謝が低下し血流も悪くなり、また免疫力も落ちてしまいます。
そら豆可食部100gあたりのビタミンCの含有量は23mgです。
ビタミンCはたんぱく質からコラーゲンを合成するのに必要不可欠な栄養素です。身体を作っているたんぱく質の30%がコラーゲンで、細胞と細胞を繋ぐ接着剤のような役割を果たしており、皮膚や血管、筋肉、骨などを丈夫にします。コラーゲンは表皮の下層に位置する「真皮」の主成分で、肌のハリや弾力を保つ働きがあります。
ビタミンCの強い抗酸化力があり、細胞を酸化から守りアンチエイジングに繋がります。白血球を活性化させて免疫力を高める作用もあります。
さらには抗ストレスビタミンと言われているように、ストレス時に副腎に働きかけてアドレナリンの分泌を促す作用もあり、ストレスを撃退します。ストレスも美容にとって大敵ですので、ストレスを撃退してくれるビタミンCは美容を意識するうえで、とても大切な栄養素です。
日焼けは皮膚のアミノ酸の一種であるチロシンが酸化され、メラニン色素に変わるのが原因です。ビタミンCの抗酸化作用はメラニン色素の生成を抑え、日焼けの予防に役立つとされます。
多くの動物が体内でビタミンCを合成することができますが、人間は合成に必要な酵素がないため食品から摂取するしかありません。ビタミンCは吸収率が高いですが、一定量を超えると吸収されないまま排出されてしまいます。1日100〜200mg程度摂取すると吸収率は80〜90%と高いですが、1g以上摂取すると50%以下に低下します。
そら豆可食部100gあたりのビタミンE(γ−トコフェロール)の含有量は1.3mgです。
ビタミンEには強い抗酸化作用があります。
細胞膜にはビタミンEや不飽和脂肪酸が存在しています。不飽和脂肪酸は酸化されると過酸化脂質になり、細胞を破壊します。ビタミンEは自らが酸化されることで、過酸化脂質の生成を抑えます。この働きは老化の予防につながるといわれています。
ビタミンEは血液中のLDL(悪玉)コレステロールの酸化も抑える働きがあり、酸化によって進行する動脈硬化の予防にも役立つといわれています。
ビタミンEには末梢血管を拡張させて血行をよくする働きもあります。血行障害によって起こる肩こりや冷え性などを防ぎます。血行がよくなると肌も明るくなり、若々しい見た目になります。
そら豆可食部100gあたりのビタミンB1の含有量は0.30mgです。
食事から摂取された糖質は、酵素の働きで分解されてエネルギーに変わります。この酵素を働かせるために必要な補酵素の役割をするのがビタミンB1です。日本人は昔から米を主食としているので、ビタミンB1が不足している人が多いです。ビタミンB1をしっかり摂取することで太りづらくなりダイエット効果が期待できます。
そら豆可食部100gあたりのビタミンB2の含有量は0.20mgです。
ビタミンB2は動物性食品に多いビタミンですが、植物性食品にもわずかに含まれています。ビタミンB2は炭水化物(糖質)、脂質、たんぱく質の三大栄養の分解に働きます。特に脂質の代謝を助けます。そのため太りにくい身体づくりに効果が期待できます。ビタミンB2が不足すると、脂質が体内に蓄積されやすくなるため、太りやすくなり、ニキビが増える原因のひとつになります。
ビタミンB2は別名「発育のビタミン」ともよばれています。これはたんぱく質の合成を助けて、皮膚や髪、爪などの細胞の再生と新生をサポートするためです。
ビタミンB2は老化や生活習慣病の原因となる過酸化脂質を消去する働きにも関わりがあります。過酸化脂質とは、不飽和脂肪酸が活性酸素などにより酸化されてできる物質のことです。ビタミンB2は過酸化脂質を分解する酵素の働きを助けます。
そら豆可食部100gあたりの葉酸の含有量は120μgです。
葉酸は新しい細胞が合成されるとき、細胞の遺伝子情報が詰まっているDNAの合成するのをサポートします。新しい細胞を合成するには、DNAを正確にコピーして分裂することが必要です。葉酸が関わり正しくDNAをコピー、分裂することで、正常な細胞が生まれ、新陳代謝や成長が達成できます。細胞増殖が盛んな胎児の発育に不可欠なため、妊娠の可能性がある方や妊婦にとって大変重要とされます。
葉酸には新陳代謝を高める作用があることから、年齢を重ねるごとに衰えがちな肌のターンオーバーを促進し、紫外線などでダメージを受けた皮膚を健康的な肌状態へと導いてくれる効果があります。
葉酸はビタミンB12とともに働き、赤血球のもとになる赤芽球をつくります。そのため葉酸は「造血のビタミン」ともいわれています。
この造血作用の美容効果は多岐に渡ります。例えば、白髪対策です。髪の毛はメラニン色素によって着色されていますが、メラニン色素の成分を運ぶのも血液です。
そら豆可食部100gあたりのカリウムの含有量は440mgです。
カリウムは98%が細胞内液に存在し、心臓機能や筋肉機能の調節、細胞内の酵素反応の調節など、様々な効果があります。腎臓でナトリウムが再吸収されるのを抑制し排泄を促進する働きがあるため、血圧を正常に保ちます。また、心臓や筋肉を動かし、熱中症やむくみの予防、また不要な老廃物を体外へ出す働きもあります。
そら豆は薄皮に特に食物繊維が豊富に含まれています。そら豆可食部100gあたりの食物繊維の含有量は2.6gです。一般的には薄皮は剥きますが、調理によってはそのまま食べることも可能です。
食物繊維は腸内の善玉菌のエサになり、便のカサを増やし、適度な水分を保つことで、便秘の予防・改善、腸内環境を整えます。腸内環境を整えることは痩せやすい身体づくりに大切だといわれています。
また、便秘の予防・改善はコレステロールのコントロールにもつながります。さらに血糖値の急激な上昇を抑えてくれる効果もあるため、ダイエットや糖尿病の予防にもつながります。他にも免疫やうつ病、脳とも関連があることが近年の研究で明らかになってきています。
出典:食品成分データベース(文部科学省)
三大栄養素とは炭水化物・脂質・たんぱく質を指します。
可食部100gあたり
エネルギー...102kcal
水分...72.3g
炭水化物...15.5g
たんぱく質...10.9g
脂質…0.2g
食物繊維総量...2.6g
そら豆の糖質は100gあたり12.9gです(炭水化物から食物繊維を引いた値)。野菜の中では高い方です。
出典:食品成分データベース(文部科学省)
他の野菜は100g当たり、
トマト:糖質3.7g、20kcal
ピーマン:糖質2.8g、20kcla
じゃがいも:糖質8.4g、59kcal
西洋かぼちゃ:糖質17.1g、78kcal
です。野菜の中でそら豆のカロリーと糖質が高いのが分かります。
出典:食品成分データベース(文部科学省)
他のマメ科100gあたり
スナップエンドウ:糖質7.4g、47kcal
グリーンピース:糖質7.6g、76kcal
ですので、そら豆はマメ科の中でも高カロリー・高糖質であることがわかります。栄養素がバランス良く含まれていますが、ダイエッターは食べ過ぎには注意が必要です。
出典:食品成分データベース(文部科学省)
前述した通り、ビタミンCはたんぱく質がコラーゲンになるのに必要不可欠な栄養素です。そら豆にはビタミンCもたんぱく質も豊富に含まれているので、たんぱく質もしくはビタミンCが豊富な食材と食べ合わせるとより効果アップが期待できます。両方が入っていますが、栄養素は様々な食材から摂取すると良いとされています。
そら豆に含まれるビタミンB1は、アリシンという栄養素と一緒に摂ると、吸収率がアップします。糖質の代謝をさらに促し、疲労回復が期待できます。アリシンが多く含まれる食品にはにんにくやねぎ、たまねぎなどがあります。そら豆とにんにくを炒めるだけで簡単な副菜になるのでぜひお試しください。
ビタミンB1は糖質がエネルギーに変わるのをサポートする作用もあるので、ごはんなどの炭水化物を食べるときに一緒に食べると、糖質が脂肪として蓄積されづらくなります。そら豆と栄養面で大変似ているグリーンピースの定番料理に「グリーンピースごはん」がありますが、グリーンピースをごはんに混ぜるのはそのためです。
最後にFilyのレシピを紹介します。Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。
そら豆をにんにくで炒めるだけの簡単レシピ。旬のそら豆ならシンプルな味付けが一番です。
そら豆に含まれるビタミンB1は、にんにくのアリシンと一緒に摂ると吸収がアップします。ビタミンB1は日本人に不足しがちで、糖質がエネルギーになるのをサポートする大切な栄養素です。ビタミンB1は疲れづらい体・太りにくい体づくりに貢献します。
そら豆のガーリック炒めのレシピはこちら
簡単なホイル焼きで、おかずにもおつまみにもお弁当にも大活躍です。そら豆が旬の季節にどうぞ。
ビタミンC・B群やカリウムなど水溶性の栄養素を逃さない賢い調理法です。
そら豆のカレーホイル焼きのレシピはこちら
マヨネーズと塩で味付けしたそら豆のサラダ。チキンも加わりボリューミーなひと皿に。ダイエットにおすすめの鶏ささみを使っています。マヨネーズは豆乳マヨネーズで使い、カロリーカット。
そら豆に含まれるビタミンCは、鶏肉のたんぱく質がコラーゲンになるのに必要不可欠な栄養素です。コラーゲンには美肌効果が期待できます。
チキンとそら豆のサラダのレシピはこちら
Most Popular
麻婆豆腐が辛い時に甘くする方法。おすすめの調味料や食品は?
食品事典
スナップエンドウは食べ過ぎNG?太る?1日の摂取目安量は?
食品事典
うるいの保存方法と期間。常温・冷蔵・冷凍で長持ちするのは?
食品事典
変色した長ネギは食べられる?原因と対処法を色別に解説
食品事典
エリンギが水っぽい...食べられる?濡れてる原因と対処法は?
食品事典
ふきの下ごしらえ(茹で方・皮の剥き方・アク抜き)の方法を解説
食品事典
ほうれん草から黒い汁が出る原因と対処法。食べても大丈夫?
食品事典
玉ねぎにカビが!食べて大丈夫?色別の種類と対処法も解説
食品事典
中が茶色いじゃがいもは食べられる?空洞や輪になってる場合は?
食品事典
こごみの保存方法と期限。冷蔵・冷凍で長持ちするのは?
食品事典