しょうがは寒さや乾燥に弱い野菜です。保存最適温度は15℃、湿度は90%といわれています。冷凍や漬物、乾燥保存することで長期間保存することも可能です。この記事では、しょうがの保存方法と保存期間を詳しく解説していきます。
しょうがの原産地は熱帯アジアというだけあって、寒さや乾燥に弱い食材です。しょうがの保存最適温度は15℃、湿度は90%といわれています。
冷蔵庫に入れて保存しておくと傷みやすいため、風通しのよい場所で常温保存するのが基本です。ただし気温が上がりやすい夏場などは常温以外の方法で保存するようにしましょう。
乾燥対策として新聞紙やキッチンペーパーに包むのもポイントです。そのままの状態で保存しておくと、すぐに水分が飛んでしなびてしまいますので要注意です。
当たり前ですが、新鮮なしょうがの方が保存期間が長くなります。新鮮なしょうがには下記のような特徴があります。
丸みがあり、実がしまっている
縦模様が等均等になっている
全体的に光沢があり黄金色をしている
ハリがあってしまっている
表面に傷がない
色が均一
切り口が乾燥していない
しょうがのでこぼこした部分には汚れが溜まりやすいので、しっかりと水洗いしてから保存するようにしましょう。
たわしや歯ブラシなどを使ってしっかりと汚れを落とすことで、病気や腐敗を防ぐことが可能になります。
しょうがの皮は剥くべきかどうか迷う方も多いと思います。結論から申し上げると、皮は剥かず、皮付きの状態で召し上がるのがおすすめです。
皮の周辺はしょうがの香りが最も強く、また辛み成分も強いため、皮付きのまま調理に使用する方が、しょうがの風味を生かすことができます。
ただししょうがの皮が茶色く変色していたり傷がついている場合は、その箇所のみをスプーンなどを使って削ぎ落とすようにすることで、しょうがが長持ちします。
しょうがを切って保存する場合は、切り方を工夫することで薄くきれいにカットすることができます。しょうがには繊維がありますので、繊維に沿うように包丁を入れるようにしましょう。繊維を経つように切ると、「ガリガリ」というような音がします(この音が、しょうがが「ガリ」といわれるようになった由来だという説も)。
しょうがをすりおろす場合は、繊維と垂直の面におろし金を当てるとスムーズにおろすことができます。円を描くようにすりおろすと繊維が切れやすいです。すりおろしたしょうがを包丁で叩くと、さらに口当たりがよくなります。
また、すりおろす際におろし金にアルミホイルを敷くと、しょうがの繊維が引っかからず片付けがスムーズになるのでおすすめです。
秋や冬などの涼しい季節は常温保存がおすすめ。しょうがを1つずつ新聞紙に包んでかごに入れ、風通しのよい冷暗所に置いて保存します。
しょうがを常温保存する場合、約2週間ほど日持ちします。
カットしたしょうがは常温保存NG。次にご紹介する冷蔵や冷凍で保存しましょう。
気温が上がりやすい夏は冷蔵保存がおすすめ。しょうがをキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて口を軽く閉じて野菜室で保存します。キッチンペーパーで包むことにより、冷気や乾燥からしょうがを守ります。
この方法で冷蔵保存する場合、1〜2週間ほど日持ちします。上述したように、しょうがは寒さに弱いため、冷蔵庫で保存すると常温で保存するよりも日持ちしにくくなる場合があります。
しょうがを水に浸して冷蔵保存する方法もあります。水に浸けることでより乾燥から防ぐことができ、鮮度が保ちやすいです。キッチンペーパーで包んで保存するよりも保存期間が長く、1ヶ月ほど保存することが可能です。
きれいに洗ったしょうがを瓶に入れ、しょうがが浸かるくらいの水を入れてしっかりとフタをし冷蔵庫で保存します。瓶に入りきれない場合はカットしてから入れてもOK。中の水は2〜3日おきに交換しましょう。
唐辛子を加えることでさらに長持ちします。唐辛子は1本もしくは輪切りを少量加えます。唐辛子を加える場合、水を取り替える頻度が少なくてもOKです。唐辛子はそのままで水だけを交換します。なお、唐辛子の辛みはしょうがに移りにくいので、料理に影響することもほぼありません。
長期保存したい場合は冷凍保存がおすすめです。しょうがは1〜2週間ほどでぬめりが出てくるので、すぐに使わない場合は冷凍保存をしておきましょう。しょうがを冷凍保存する場合、1〜2ヶ月程度日持ちします。なお、しょうがは冷凍することで辛みがよりマイルドになります。
すぐに冷凍したい場合は丸ごと冷凍してOK。しっかり水洗いしたしょうがの水けをキッチンペーパーで拭き取り、ラップで包みます。冷凍用保存袋に入れ、空気を抜いて口を閉じ冷凍庫で保存します。
丸ごと冷凍したしょうがを使う場合は解凍不要です。凍ったまますりおろしたりカットすることができます。切りづらい場合は、少し室温に戻してからカットしましょう。
事前にカットしてから冷凍すれば、調理の時すぐに使えて便利です。
薄切りや千切り、みじん切りなど、お好みの大きさにカットします。様々な切り方をしておくと、料理別に使い分けることができます。カットする際にしょうがから水分が出たらキッチンペーパーで軽く水けを取ります。小分けにしてラップに包み、冷凍用保存袋になるべく平らになるようにして並べ入れ冷蔵室へ。
すりおろして冷蔵するのも◎。すりおろしてラップに包んでもOKです。細い棒状や板状にして保存すれば、必要な量だけを手でポキっと折って使えるのでおすすめです。
カットして冷凍したしょうがは、解凍せずに凍ったまま調理に使用します。スープや炒め物に加えたり、おひたしに乗せて美味しく召し上がることができます。
しょうが汁にして冷凍するのもおすすめです。凍ったままスープや煮物などに加えてしょうがの風味を楽しむことができます。
しょうがをおろし器ですりおろし、製氷器に流し入れ冷凍庫へ。通常の氷を作る時とは別にしょうが汁ようの製氷器を用意すれば、ニオイ移りなどの心配がありません。
しょうが汁が凍ったら製氷器から取り出し冷凍用保存袋に入れて冷凍庫で保存します。
氷同士がくっつきやすいので、袋を振ったり手で氷同士を離して使用します。
漬物として保存することで、食材を酸素から遮断し酸化を防ぎ、微生物の繁殖も防ぐことができます。大量消費にもおすすめです。しょうがの漬物はどれも冷蔵で2週間〜1ヶ月ほど保存できます。
しょうがは味噌漬けや砂糖漬けでの保存がおすすめです。
皮をむいて乱切りにしたしょうがを密閉容器に入れます。みそ:酢:みりん=4:1:1の割合で漬けだれを作り、しょうがが浸かる程度に入れます。
こちらもそのまま食べると味が濃いですが、サラダのトッピングにしたりそのままご飯のおともとして食べると美味しくいただけます。
皮をむいて薄切りしたしょうがの水けをキッチンペーパーで取ります。密閉容器に入れ、てんさい糖をまんべんなくまぶしフタをして冷蔵庫で保存します。
砂糖漬けにしたしょうがは、紅茶などに入れると美味しく召し上がることができます。
しょうがは乾燥させてから保存するのもおすすめです。保存期間が伸びる(常温・冷蔵に比べて)、栄養価が高まる、甘みが増す、噛みごたえが増す(いつもとは違う食感が楽しめる)、かさが減るのでたくさん食べられる(その分栄養が取れる)などのメリットがあります。乾燥させたしょうがは密閉容器に入れて常温または冷蔵で1ヶ月ほど保存できます。
乾燥方法で一番おすすめなのは天日干しです。薄切りにしたしょうがを重ならないようにザルに並べて2日ほど天日干しにします。太陽が沈む夜は室内に移動させましょう。
天日干しするのは、晴天の午前10時から午後3時までの時間帯がおすすめです。
天日干ししたしょうがは煮物や汁物、紅茶などに使えます。
オーブンを使うと、短時間で乾燥させることができます。天板の上にクッキングシートを敷き、薄切りにしたしょうがを並べ、100〜110℃の低温で20〜30分ゆっくり加熱します。乾燥が足りなければさらに加熱します。
レンジで乾燥させる方法はもっと簡単。薄切りにしたしょうがをキッチンペーパーを敷いた耐熱皿の上に並べて、600Wで5〜8分程度加熱します。
電子レンジでの乾燥は時短で便利ですが、焦げたり燃えたりする場合があるので、こまめに確認しながら乾燥させましょう。
最後に作り置きレシピを紹介します。作り置きの期間の目安は冷蔵で2〜3日です。
Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。
爽やかな苦味がおいしいのは新しょうがだけ。新鮮しょうがでつくる自家製ガリは絶品です。作り置きにもおすすめです。
しょうがの甘酢漬けのレシピはこちら
しょうがの辛味でご飯が進みます。クセになる美味しさです。ごはんのお供として、ぜひお試しください。
しょうがの佃煮のレシピはこちら
さっぱりとした味わいがおいしいひと皿。作り置きにおすすめです。
人参としょうがのマリネのレシピはこちら
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