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ミニトマトのダイエット効果は?太る?取り入れ方のコツと注意点を解説

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ミニトマトのダイエット効果は?太る?取り入れ方のコツと注意点を解説

サラダなどでよく食べられるミニトマトですが、ダイエットに向いているのでしょうか?ミニトマトのカロリー・糖質はもちろん、ダイエット効果が期待できる栄養素や、ダイエットに効果的とされる食べ方を解説していきます。

ミニトマトのカロリーと糖質

ミニトマトのカロリーは30kcal・糖質は5.8g

ミニトマトの可食部100gあたりのエネルギー量は30kcal、糖質5.8g(炭水化物から食物繊維を引いた値)です。水分は91.0g、たんぱく質は1.1g、炭水化物は7.2g、脂質は0.1g、食物繊維は1.4gです。

生の赤色トマトの可食部100gあたりのエネルギー量は19kcalで、糖質は3.7g(炭水化物から食物繊維を引いた値)です。水分は94.0g、たんぱく質は0.7g、炭水化物は4.7g、脂質は0.1g、食物繊維は1.0gです。

ミニトマトのほうがカロリー糖質量ともに高いですが、ビタミン、ミネラルなどの他の栄養素も豊富に含まれているので食べるならミニトマトのほうがおすすめです。

ミニトマトは低GI食品

ミニトマトのGI値は30で低GI食品に分類されます。

GIとは、グライセミック・インデックス(Glycemic Index)の略で、食後の血糖値の上昇度を表す値です。食品の炭水化物を50g摂取した際の血糖値の上昇度合いを、ブドウ糖(グルコース)を100とした場合の相対値で表します。55以下を低GI、56〜69を中GI、70以上を高GIと分類し、GI値が高ければ高いほど血糖値が急上昇します。急激な血糖値の上昇は、体に負担をかけるため、緩やかな上昇が理想的です。

ただ何でも食べすぎはよくありませんので、程よい量を食べるようにしましょう。

他の野菜と比べると?


他の野菜の100gあたりのカロリー(エネルギー量)と糖質は上表の通りです。

食卓によく並ぶなすは100gあたりのカロリー18kcalで糖質2.9g、ピーマンは100gあたりカロリー20kcalで糖質2.8gと低いです。これらと比べてミニトマトのカロリーと糖質は高いことがわかります。

じゃがいもの100gあたりのカロリーは59kcalで糖質は8.4gです。かぼちゃはさらに高くなります。じゃがいもやかぼちゃよりはミニトマトのカロリーと糖質は低いです。

ちなみに、ごはん100gあたりカロリー156kcal・糖質35.6gです。
ミニトマトはカロリーや糖質が低くダイエットに向いているといって差し支えないでしょう。

トマトの加工食品は?

トマトの加工食品のカロリーと糖質です。これらはミニトマトではなく、一般的なトマトが加工されていることがほとんどです。

トマトジュースは食塩や砂糖が無添加であればトマトとカロリーは変わりありません。ホールトマトは100gあたり21kcal、糖質3.1gで糖質に関しては少なくなります。

ただ、トマトケチャップには注意が必要です。トマトケチャップは、トマトをつぶし裏ごしして2.5〜3倍に濃縮したトマトピューレーに、食塩、砂糖、酢、香辛料、うま味調味料、玉ねぎ、にんにくなどを加えて濃縮して作られたものです。食物繊維やカリウムなどの栄養素が多くなりますが、それ以上に塩分や糖質が高くなります。そのためダイエット中の摂取には注意が必要です。

ミニトマトのダイエット効果が期待できる栄養素

リコピンで血流改善

トマトの栄養素といえばリコピンですよね。

リコピンの抗酸化作用により血液中の血栓ができにくくなり血流が改善することができると考えられています。血流が改善すれば身体の隅々まで栄養や酸素がいきわたり、代謝がアップし肥満を予防する効果があると期待されています。

また、リコピンには脂肪細胞の増加を防ぐことができるのではないかとも考えられています。リコピンのほかにも、トマトにはβ‐カロテンやビタミンC、ビタミンEなどの抗酸化作用が強い栄養素が含まれています。

ちなみに、トマトは熟すとリコピンの量が増えるといわれています。

カリウムでむくみ防止

カリウムは体内で総量の98%が細胞内液に存在し、細胞外液にあるナトリウム(塩分)とお互いに作用しながら細胞の浸透圧を維持し、どちらか一方の水分量が多くならないように、バランスを調整しています。カリウムには利尿作用があり、塩分を摂り過ぎたときに、排泄する働きがあります。そのため、むくみ予防に繋がります。

カリウムは主に野菜に含まれています。糖質制限ダイエットやケトジェニックダイエットではおかずの食べる量が増え、塩分の摂取量が多くなります。そのため、野菜もしっかり食べるのが大切です。

また、カリウムには筋肉の収縮を調整する作用もあり、心臓機能や筋肉機能を正常に保つことができます。ダイエット中に筋トレを行う人には大変重要な栄養素です。

ビタミンCが丈夫な筋肉をつくる

ビタミンCはたんぱく質がコラーゲンになるのに必要不可欠な栄養素です。このコラーゲンですが、肌に弾力を与えるだけでなく、丈夫な骨を形成したり、丈夫な腱や筋肉をつくったり、関節の動きをよくしたり働きもあります。ビタミンCとたんぱく質を一緒に摂取すると筋肉量が増え、代謝が上がり、痩せやすい身体になります。

また、コレステロール値を下げる作用もあります。さらに、ビタミンCはストレスを感じると大量に消費されます。そのため、ダイエットでストレスを感じる方には積極的に摂取したい栄養素です。

ビタミンCが不足すると肌荒れが起きるだけでなく、貧血や倦怠感など体調不良も引き起こすことがあるので注意しましょう。

ビタミンB6でたんぱく質の再合成

体内のたんぱく質は分解と合成を繰り返して一定量を保っています。ビタミンB6は食品からとったたんぱく質を分解してアミノ酸にし、必要に応じて体内のたんぱく質を再合成する過程をサポートする役割があります。前述した通り、たんぱく質は筋肉の材料になるため、ダイエットにとても重要です。

食物繊維で血糖値の上昇を抑える

食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2種類があり、特に水溶性食物繊維がダイエットの強い味方です。可食部100gあたりトマトは水溶性食物繊維0.3g、不溶性食物繊維0.7gです。食物繊維には多くの種類がありますが、トマトの水溶性食物繊維は「ペクチン」という食物繊維が含まれています。

水溶性食物繊維は、消化管で糖質を取り囲み、糖質の消化・吸収をブロックし、血糖値の上昇を抑えます。また、コレステロールを吸着し排出することで血中コレステロール濃度を低下させます。

さらに、食物繊維が豊富な食品は食べごたえがあり、咀嚼に時間がかかります。たくさん噛むことで満腹中枢が刺激されてすぐにお腹がいっぱいだと感じやすくなります。その結果、食べ過ぎを防ぐことに繋がります。

ただし、トマトは野菜の中でも食物繊維の量が少ない方です。

13-oxo-ODAは脂肪燃焼効果

トマトに含まれる13-oxo-ODAとよばれる成分には脂肪燃焼を促進させ中性脂肪の上昇を抑制するという研究結果が発表されています。そのため脂肪肝や高脂血症などの脂質代謝異常の改善に有効といわれています。特にトマトジュースに多く含まれているとのことです。

クエン酸で代謝アップ

トマトには酸っぱい成分であるクエン酸が含まれています。

クエン酸には、三大栄養素の代謝経路であるクエン酸回路を活性化させる働きがあるといわれ、クエン酸を摂取することで、クエン酸回路が活性化し代謝の向上にもつながり、ダイエットにも効果的とされています。

ただし、クエン酸のダイエット効果には賛否両論があり、必ずしもダイエット効果があるとはいえなさそうです。

ミニトマトダイエットの注意点

トマトばかり食べるのはNG

ミニトマトはカロリーが低いからといって「主食をすべてミニトマトに置き換える」「食事全体をミニトマトに置き換える」といった極端なダイエット方法はおすすめできません。

摂取カロリーが抑えられるので、一時的には体重が落ちることが期待できますが、途中で炭水化物をドカ食いしてしまいリバウンドしたり、栄養バランスが崩れて体調を崩してしまう可能性があります。実は、炭水化物もダイエットに必要な栄養素で、適量ではあれば体を動かすエネルギー源になり、脂肪を燃やす役割を担います。

また、ミニトマトは水分が多いので、食べ過ぎると体が冷えたり、下痢になってしまう可能性があるので注意しましょう。

ミニトマトの1日の摂取目安量は100g程度です。

トマチンという毒成分も含まれる

ミニトマトにはトマチンという人にとって毒性のある成分が含まれています。トマチンはミニトマトが虫に食べられないように作られている成分で、特に花や葉、茎、未熟の緑色のトマトに多く含まれます。

大量に摂ると下痢や嘔吐などの症状がでます。ただし、ミニトマトが熟していくとトマチンの量も激減していくので、完熟したトマトを食べる分には特に心配はいらないと考えて大丈夫でしょう。

油で加熱は栄養面ではプラスだが...

ミニトマトは加熱することで細胞壁が壊れリコピンがより吸収しやすくなります。また、油で炒めることでリコピンやβ-カロテン、ビタミンEなどの脂溶性の栄養素の吸収をアップさせます。

さらに、ミニトマトと好相性のオリーブオイルにはオレイン酸が含まれ、コレステロール値を下げる働きがあります。トマトに含まれるリコピンにもコレステロール値を下げる働きがあるため相加効果でよりコレステロール値が下がりやすくなるといえます。

しかし、オリーブオイルは100gあたり920kcalと高カロリーです。カロリー制限ダイエットを行っている人は摂りすぎないように注意しましょう。また、ビタミンCは熱に弱いため、ビタミンCを摂る目的であれば生食がおすすめです。

トマトジュースはダイエットにおすすめ?

トマトジュースは生のトマトよりもリコピンが多く含まれています。リコピンの1日の摂取目標量は15〜20mgですが、コップ1杯(200ml)のトマトジュースで目標量を摂れてしまいます。

野菜を食べる習慣がない人にとっては手軽に栄養が摂れるのがメリットなのですが、注意点もあります。まず、市販されているトマトジュースには砂糖を使用されているものがあり、ダイエットに不向きです。また、トマトジュースに限りませんが、野菜や果物をジュースにしたものは食物繊維が少なくなっているので、血糖値が上がりやすいという特徴があります。

サラダで食べるときはドレッシングに注意

ミニトマトはサラダでいただくことが多いかと思いますが、この時、ドレッシングに注意しましょう。市販のドレッシングには砂糖や油を多く使用したものがあります。ダイエットのためにサラダを積極的に食べても、このドレッシングのせいで太ってしまう場合があります。

塩・コショウや黒酢などでシンプルに食べるのがおすすめです。油をかける場合は、オメガ3が豊富でクセのないえごま油がおすすめです。オメガ3には、血流改善やコレステロール値の低下、アレルギー抑制など幅広い効果が期待できます。

東洋医学ではトマトは体を冷やす

東洋医学では「トマトは体を冷やす」とよくいわれます。

栄養学的な根拠としては2点挙げられます。1つ目は水分量が多いことです。トマトは94%が水分です。野菜は多くが9割程度水分ですが、トマトは特に水分量が多い野菜に分類されます。水分が多いとその分トイレが近くなるので、体温が下がりやすくなります。

2つ目はトマトに含まれるカリウムです。カリウムは体内の塩分が多いとき尿で排出させる働きがあります。排尿することで体温が下がります。

ミニトマトのダイエットにおすすめの食べ方

副菜のひとつとして

バランスよく栄養を摂取するには、五大栄養素(炭水化物・たんぱく質・脂質・ビタミン類・ミネラル類)を意識し、1食で主食(主にご飯)・主菜(肉・魚・大豆製品など)・副菜(野菜・海藻・きのこなど)を取り入れるのが大切です。

前述したような極端なダイエット方法を実施すると、代謝が落ちダイエットに非効率的なだけではなく、体調を崩してしまう場合もあります。ダイエット中は主食・主菜は抜かずに、ミニトマトを副菜のひとつとして取り入れるのがベストです。

食べ方のコツとしては、先に副菜を食べて、主菜(肉や魚)を食べて、最後に主食(ご飯)を食べることです。そうすることで血糖値がスパイク(急上昇)することが抑えられます。血糖値を急上昇させると急降下し、2時間程で空腹感を覚え過食の原因になります。

間食にもおすすめ

ミニトマトは、ダイエット中におやつの代わりとして食べるのもおすすめです。ケーキやクッキーなどは糖質も脂質も高いので、ダイエット中はなるべく控えたいものです。ミニトマトならカットせずに簡単に食べられますし、持ち運びも楽チンです。甘みも食感もあるため満足感も高いので間食におすすめです。

ミニトマトは朝食べた方が良い

ミニトマトに含まれるリコピンは朝に摂るのが一番吸収が良いという研究結果があります。朝のリコピンの吸収率はお昼の1.3倍、夜の1.4倍といわれています。また、朝食べた方が吸収するのも早いです。吸収される時間は朝が3時間、昼が11時間、夜は7時間です。

一方で夕食をガッツリ食べる人は、夕食前にトマトサラダを食べるのはアリです。リコピンがダイエット効果に直接的に影響を与えるとは考えづらいので、自分の食生活に合わせて食べる時間帯は考えるようにしましょう。

ダイエットにおすすめミニトマトレシピ

Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。

ミニトマトのパセリ和え

パセリの爽やかな風味が美味しいサラダ料理です。ミニトマトを大量消費したい時にもおすすめです。オメガ3が豊富に含まれるえごま油を使っています。甘味料は一切使っていません。食前のサラダとしてぜひお試しください。

ミニトマトのパセリ和えのレシピはこちら

ミニトマトの豚しゃぶサラダ

ミニトマト入り豚しゃぶサラダです。レモン果汁でさっぱりとしたドレッシングに仕上げました。豚肉でビタミンB1がたっぷり摂れます。ビタミンB1は糖質がエネルギーに変わるのをサポートする、ダイエットでとても大切な栄養素で、豚肉に豊富に含まれます。メインおかずにもなるボリューム満点なサラダです。

ミニトマトの豚しゃぶサラダのレシピはこちら

ゴーヤとミニトマトのスパニッシュオムレツ

ゴーヤのほろ苦さとミニトマトの酸味の相性が◎。ふわふわな食感が美味しいスパニッシュオムレツです。卵のたんぱく質がたっぷり摂れるのがGood。糖質制限ダイエットを実施している方におすすめのひと皿です。ミニトマトとゴーヤに豊富に含まれるビタミンCはたんぱく質をコラーゲンに変え、美肌効果や丈夫な筋肉づくりに貢献します。

ゴーヤとミニトマトのスパニッシュオムレツのレシピはこちら

ミニトマトの味噌汁

ミニトマトのお味噌汁です。トマトの酸味と味噌が意外にも好相性。お味噌汁はカロリーが低くく、満足感が得られるのでダイエット中におすすめです。塩分の摂り過ぎには注意しましょう。

ミニトマトの味噌汁のレシピのこちら