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パプリカはダイエットに効果的?取り入れるコツや注意点を分かりやすく解説

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パプリカはダイエットに効果的?取り入れるコツや注意点を分かりやすく解説

パプリカはダイエットに向いている食材なのでしょうか?カロリー・糖質はもちろん、ダイエット効果が期待できる栄養素についても解説していきます。

パプリカのカロリーと糖質

赤パプリカと黄パプリカのカロリーと糖質

生の赤パプリカの可食部100gあたりのエネルギー量は28kcalで、糖質は5.6g(炭水化物から食物繊維を引いた値)です。水分は91.1g、たんぱく質は1.0g、炭水化物は7.2g、脂質は0.2g、食物繊維は1.6gです。

そして生の黄パプリカの可食部100gあたりは28kcalで、糖質は5.3gです。水分は92.0g、たんぱく質は0.8g、炭水化物は6.6g、脂質は0.2g、食物繊維は1.3gです。やや黄パプリカの方が糖質が低いですがほとんど変わりありません。

また、赤パプリカも黄パプリカも炒めるとカロリーが上がります。炒めた赤パプリカ100gあたり69kcal、黄パプリカは61kcalです。

他の野菜と比べると

他の野菜の100gあたりのカロリー(エネルギー量)と糖質は上表の通りです。

よく食卓に並ぶトマトは100gあたりカロリー20kcalで糖質は3.7g、ピーマンは100gあたりカロリー20kcalで糖質は2.8gと低いです。これらに比べるとパプリカは高いですが、じゃがいもの100gあたりのカロリーは59kcalで糖質は8.4gなので、パプリカの方が低くなります。

ちなみに、ごはん100gあたりカロリー156kcal、糖質35.6gです。

パプリカはカロリーが低い食品なので、ダイエットに向いているといえます。

パプリカのダイエット効果が期待できる栄養素

カプサイシン

カプサイシンは辛味成分です。唐辛子に多く含まれる成分で、ナス科トウガラシ属であるパプリカにも含まれています。カプサイシンは末梢血管まで血流を良くする働きがあり体をあたためてくれるため、冷え性改善が期待できます。新陳代謝が活発になるため血行促進され老廃物の排出や疲労回復の効果が見込めます。さらに副腎からアドレナリンの分泌を促し、発汗や強心作用を促進してくれます。ちなみに赤いパプリカはカプサイシンの色です。

食物繊維

食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2種類があり、特に水溶性食物繊維がダイエットの強い味方です。

水溶性食物繊維は、消化管で糖質を取り囲み、糖質の消化・吸収をブロックし、血糖値の上昇を抑えます。また、コレステロールを吸着し排出することで血中コレステロール濃度を低下させます。

さらに、食物繊維が豊富な食品は食べごたえがあり、咀嚼に時間がかかります。たくさん噛むことで満腹中枢が刺激されてすぐにお腹がいっぱいだと感じやすくなります。その結果、食べ過ぎを防ぐことに繋がります。

植物性たんぱく質

パプリカにはたんぱく質も含まれています。たんぱく質は筋肉を作るのに不可欠であり、筋肉量が増えると代謝が上がり、脂肪を燃焼しやすくします。

筋肉を付けるにはたんぱく質が必要ですが、筋肉を付けるための運動をするためにはエネルギー源となる糖質がある程度必要です。そのため、運動習慣のある人にとってパプリカはとてもダイエット向きといえます。運動をしっかりしてダイエットする方はたんぱく質と糖質(炭水化物)が必要なので、脂質を控えるダイエットが向いています。

ビタミンC

ビタミンCはたんぱく質がコラーゲンになるのに必要不可欠な栄養素です。このコラーゲンですが、肌に弾力を与えるだけでなく、丈夫な骨を形成したり、丈夫な腱や筋肉をつくったり、関節の動きをよくしたり働きもあります。ビタミンCとたんぱく質を一緒に摂取すると筋肉量が増え、代謝が上がり、痩せやすい身体になります。

また、コレステロール値を下げる作用もあります。さらに、ビタミンCはストレスを感じると大量に消費されます。そのため、ダイエットでストレスを感じる方には積極的に摂取したい栄養素です。

ビタミンCが不足すると肌荒れが起きるだけでなく、貧血や倦怠感など体調不良も引き起こすことがあるので注意しましょう。

ビタミンB群

パプリカにはビタミンB1、B3、葉酸などのB群が豊富に含まれています。

ビタミンB群は炭水化物、たんぱく質、脂質のいわゆる3大栄養素をエネルギーや体の材料に変えるのをサポートする働きがあります。特にビタミンB1は糖質をエネルギーにするために多量に必要とされます。使わずに放置されると脂肪として蓄積されてしまう糖質をエネルギーに変えるので、ダイエットを効率的に行う上で大切な栄養素といえます。

ビタミンB群がなければ、食べたものをエネルギーとして消費したり、筋肉を作ったりすることができないためダイエット中にはとても重要な栄養素となります。

カリウムでむくみ予防

カリウムは体内で総量の98%が細胞内液に存在し、細胞外液にあるナトリウム(塩分)とお互いに作用しながら細胞の浸透圧を維持し、どちらか一方の水分量が多くならないように、バランスを調整しています。カリウムには利尿作用があり、塩分を摂り過ぎたときに、排泄する働きがあります。そのため、むくみ予防に繋がります。

カリウムは主に野菜に含まれています。糖質制限ダイエットやケトジェニックダイエットではおかずの食べる量が増え、塩分の摂取量が多くなります。そのため、野菜もしっかり食べるのが大切です。

また、カリウムには筋肉の収縮を調整する作用もあり、心臓機能や筋肉機能を正常に保つことができます。ダイエット中に筋トレを行う人には大変重要な栄養素です。

カルシウム

カルシウムは骨を丈夫にするイメージが強いですが、実はダイエットや美容にも役立つ栄養素の一つです。カルシウムは脂肪の合成を抑え、分解を促進すると言われています。逆に、カルシウム不足になると脂肪が蓄積しやすくなり痩せにくい身体になります。さらに、筋肉をスムーズに動かす作用もありますので、代謝が促進されます。ダイエットの効率をアップさせるために、カルシウム不足にはならないよう摂取しましょう。

パプリカダイエットの注意点

パプリカばかり食べるのはNG

パプリカはカロリーが低いからといって「主食をすべてパプリカに置き換える」「食事全体をパプリカに置き換える」といった極端なダイエット方法はおすすめできません。

摂取カロリーが抑えられるので、一時的には体重が落ちることが期待できますが、途中で炭水化物をドカ食いしてしまいリバウンドしたり、栄養バランスが崩れて体調を崩してしまう可能性があります。実は、炭水化物もダイエットに必要な栄養素で、適量ではあれば体を動かすエネルギー源になり、脂肪を燃やす役割を担います。

パプリカの1日の摂取目安量は50〜100g程度が妥当です。

油でカロテンの吸収率はアップするが...

パプリカにはβ-カロテンが含まれています。β-カロテンは体内でビタミンAになりますが、体内で吸収されにくいといわれています。このβ-カロテンの吸収率を油がアップしてくれるので、炒めものなどにして油と一緒に食べることをおすすめします。またビタミンEも脂溶性であるため、揚げ物や炒めものにすることで吸収率が上がります。

しかし、油はカロリーが高いのでダイエット中は摂り過ぎに注意が必要です。糖質制限をメインで行っている方は油の摂取量はそこまで気にしすぎることはありませんが、摂り過ぎはやはり肥満の原因になるので気をつけましょう。

茹ですぎに注意

パプリカに含まれる水溶性の栄養素であるビタミンB群、C、カリウムは、茹でると流失してしまいます。茹でるときはなるべく短くするように心がけましょう。

栄養素の流失が気になる方はスープや煮物などで汁ごと頂くとよいでしょう。また、電子レンジを使って加熱すると水溶性の栄養素の流失を最小限に抑えることができます。

新鮮なものならパプリカは生のまま食べることができますが、食物繊維で気持ち悪くなったり、腹痛になる場合があるので、生パプリカはよく刻んで食べるようにしましょう。

味付けに注意

パプリカの味付けには注意しましょう。味付けも甘味料を多く使えば、その分カロリーが上がります。パプリカだけでは味が薄いので、濃い味付けをしてしまう人も多い傾向にあります。ダイエット中はなるべく砂糖は使わず、塩・コショウや酢を使うようにしましょう。 パプリカをサラダで使う場合もドレッシングは糖質や脂質が高いものがありますので、注意です。また、マヨネーズも注意です。カロリーハーフのマヨネーズがありますが、実は糖質は一般的なマヨネーズよりも高くなっています。ダイエット中は、マヨネーズの使用は控えましょう。

パプリカのダイエットにおすすめの食べ方

副菜のひとつとして

バランスよく栄養を摂取するには、五大栄養素(炭水化物・たんぱく質・脂質・ビタミン類・ミネラル類)を意識し、1食で主食(主にご飯)・主菜(肉・魚・大豆製品など)・副菜(野菜・海藻・きのこなど)を取り入れるのが大切です。

前述したような極端なダイエット方法を実施すると、代謝が落ちダイエットに非効率的なだけではなく、体調を崩してしまう場合もあります。ダイエット中は主食・主菜は抜かずに、パプリカを副菜のひとつとして取り入れるのがベストです。

食べ方のコツとしては、先に副菜を食べて、主菜(肉や魚)を食べて、最後に主食(ご飯)を食べることです。そうすることで血糖値がスパイク(急上昇)することが抑えられます。血糖値を急上昇させると急降下し、2時間程で空腹感を覚え過食の原因になります。

たんぱく質と一緒に

パプリカに豊富に含まれるビタミンCはたんぱく質がコラーゲンになるのに必要不可欠な栄養素です。前述した通り、コラーゲンは丈夫な筋肉をつくります。筋肉量を増やすことはダイエットにおいて大変重要です。

たんぱく質を豊富に含む食品には肉類や魚類、卵、大豆などがあります。

また、ビタミンA(β-カロテン)がビタミンCのこの作用を助ける働きがあります。パプリカにはどちらも含まれていますので、たんぱく質と一緒に食べるのが大変効果的といえます。

パプリカのダイエットにおすすめのレシピ

Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。

パプリカのマリネ

簡単に作れる副菜レシピです。酢は脂肪燃焼を助けたり、内臓脂肪を燃やすといわれており、ダイエットに効果的な調味料とされています。

パプリカのマリネのレシピはこちら

鶏と小松菜パプリカスープ

満足感が高いのでダイエットにはスープがおすすめです。鶏肉のたんぱく質も摂れるのが◎。

鶏と小松菜とパプリカのスープのレシピはこちら

アボカドとパプリカのオムレツ

卵のたんぱく質がたっぷりとアボカドの脂質、パプリカのビタミン類がたっぷり摂れるひと品です。こちらのレシピは糖質制限をしっかり行っている方におすすめです。食べごたえもあり、炭水化物が少なめでも満足感の高いのが◎。

アボカドとパプリカのオムレツのレシピはこちら