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にんにくは冷凍保存できる?保存期間や解凍方法も解説

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にんにくは冷凍保存できる?保存期間や解凍方法も解説

にんにくは常温保存でも1ヶ月程度と長持ちする香味野菜ですが、冷凍保存することでさらに長く日持ちさせることができます。皮付きのまま冷凍するとなんと6ヶ月も保存できます。この記事ではにんにくを冷凍保存するメリットや冷凍方法、そして冷凍したにんにくの解凍方法を詳しく解説します。

にんにくを冷凍するメリット

長期保存ができる

にんにくは常温保存でも1ヶ月ほど日持ちしますが、冷凍保存することでさらに日持ちします。冷凍保存すると最長で6ヶ月も長期保存することができるので、にんにくを1ヶ月で使いきれない場合は冷凍保存がおすすめです。

料理するときに楽

あらかじめ皮をむいたりカットしてから冷凍することで、使いたい時にすぐに使用することができるので料理が楽になります。

料理をするたびににんにくを切ると、他の食材に臭いが移らないようにまな板や包丁を洗う必要がありますが、まとめてにんにくを下処理しておくことで、料理時間を短縮することが可能です。

栄養はほとんど変化しない

冷凍保存をすると栄養が落ちてしまう野菜や果物が多いですが、その中でもにんにくは冷凍しても栄養価がほとんど変わりません。一度に使用する量がすくない香味野菜ですので、使い切れないにんにくは冷凍保存することで品質を保つことができます。

変色を防ぐ

冷凍保存することで変色を防ぐことが可能です。変色してしまったにんにくは食べても問題はありませんが、見た目が気になることがあると思います。

にんにくが変色してしまう原因は、にんにくの臭い成分であるアリシンと鉄分が反応してしまうためです。この反応は冷凍することで抑えることができます。

においが弱くなる

にんにくを冷凍すると香りが若干弱くなるので、にんにくの強い香りが苦手な方は一度にんにくを冷凍させてから調理するとよいでしょう。

発芽を抑えることができる

にんにくの芽は食べられないわけではありませんが、実の栄養を消費してしまうので、料理で使うときに風味が損なわれてしまいます。

にんにくは夏の高い気温では発芽しませんが、秋も暮れて寒くなってくると(10月中旬あたりからは)発芽し始めるので、それを防ぐために冷凍庫で保存するのがよいでしょう。

透明になる

こちらは特にメリットではありませんが、にんにくを冷凍すると色が半透明に変化します。これは、冷凍によってにんにくの中の水分が膨張し、細胞膜が破壊されているためです。

半透明になっていても腐っているわけではないので食べることができます。加熱をすると通常のにんにくの色に戻ります。

にんにくの冷凍保存の方法

皮ごと冷凍で6ヶ月

にんにくの皮をむかずに皮ごと冷凍すると、最長で6ヶ月も日持ちします。事前の処理の手間がないので時間がなくても簡単に冷凍保存することが可能です。

にんにくを1片ずつにバラします。ばらしたにんにくを冷凍用ジッパー付き保存袋に入れ、空気を抜いてから口を閉じます(空気は熱伝導率が低く凍るのに時間がかかってしまうため)。

皮をむいて冷凍保存

薄皮を剥いてから冷凍しておくと、すぐに調理に使えるので便利です。皮をむいて冷凍する場合の保存期間の目安は約1ヶ月です。

まず始めににんにくの皮をむきます。にんにくの根元を切り落とし、1分ほど水に浸けると、切り口から簡単に皮が剥けます。水けを拭き取ったにんにくを1片ずつ、もしくは2〜3片ほどの小分けにしてラップに包み、冷凍用保存袋に入れて保存します。1片ずつ、もしくは小分けにした冷凍保存したにんにくは、前日に冷蔵室に移して自然解凍します。

みじん切り・スライスして冷凍

みじん切りやスライスなど、事前ににんにくをカットしてから冷凍すると、そのまま調理に使えるので便利です。事前にカットしてから冷凍した場合の保存期間の目安は2週間〜1ヶ月です。

皮をむいたにんにくを、薄切りやみじん切りなどお好みの大きさにカットします。小分けにしてラップに平らに包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍庫へ。

ただし、カットしたにんにくは、冷凍庫ににおいが移りやすいというデメリットがあります。しっかりとラップで包み、なるべく早めに使い切るようにしましょう。

すりおろして冷凍

にんにくをすりおろしてから冷凍することもできます。すりおろしにんにくは、ナムルチャプチェビビンバなどに使えます。すりおろしてから冷凍した場合の保存期間の目安は2週間〜1ヶ月です。

にんにくをおろし器ですりおろし(ケガをしないように注意!)、平らになるように冷凍用保存袋に入れます。1回分を簡単に取り出せるように袋の上から菜箸で区切り線を入れておきます。解凍時に区切り線に沿って袋を折れば、1回分だけ解凍することができます。

すりおろしてから冷凍したにんにくは酸化が早いので、なるべく早く食べきるのが理想的です。

黒にんにくの冷凍はNG!

黒にんにくとは、にんにくを熟成させたものです。熟成させることでにんにくに含まれるアミノ酸の一種であるS−アリルシステインが8〜16倍にも増強します。S−アリルシステインは、細菌などを攻撃するNK細胞を元気にする効果があるといわれています。しかしこのS−アリルシステインは、冷凍保存してしまうことで余分な水分が付着して消失してしまいます。そのため、黒にんにくは冷凍保存せず、冷蔵保存するのがおすすめです。

にんにくの解凍方法・皮むき

冷凍にんにくの皮むき

皮つきのまま冷凍したにんにくは、簡単に皮をむくことができます!

皮がついたままのにんにくの根元を包丁で切り落とし、1分ほど水に浸けます。切り落とした方に向かって押し出すとつるんとにんにくの実が出てきます。

また、水に浸けなくても指で簡単に皮がむけることもあります。

自然解凍するとブヨブヨに

冷凍したにんにくを常温で自然解凍してしまうと、水分が出てブヨブヨになってしまいます。水分だけでなくにんにくに含まれる栄養素も一緒に流れでてしまいます。

解凍したい場合は常温ではなく、冷蔵庫に移して低温の状態で解凍するようにしましょう。

冷凍にんにくはそのまま調理に

解凍してしまうと味や風味が落ちてしまいますので、冷凍にんにくは凍ったまま調理に使用するのが一番おすすめです。

1片ずつ冷凍したにんにくは、冷凍してもカチコチにはならないので、凍ったまま簡単に切ることができます。カットしたりすりおろしてから冷凍したにんにくは、凍ったまま加熱料理に加えることですぐに解凍されますので、別途解凍する必要はありません。