日持ちするイメージの強いごぼうですが、泥つきと洗いごぼうでは保存方法や期間が違います。また常温・冷蔵・冷凍保存のメリット・デメリットも解説します。
土の中で育つごぼうは乾燥に弱いのが特徴です。保存時に乾燥させてしまうとスカスカになり食感が悪くなってしまうので気をつけましょう。一方で、湿気がこもってしまうとカビが生える可能性も。しっかり乾燥から守りながら、通気性は高めておく必要があります。
ごぼうは意外にも暑さにも弱いのも特徴。最適貯蔵温度は0℃といわれています(ごぼうを日常的に食すのは日本と台湾くらいなため、欧米ではあまり研究が進んでおらず、貯蔵最適湿度はわかっていません)。
そのため、長く保存するには、泥つきのままキッチンペーパーに包んだりと乾燥から守りながら、冷蔵庫に入れるのがベストです。
野菜は育ったときと同じ状態で保存することで長もちします。ごぼうは土の中で縦に生長します。横に置いてしまうと、縦に伸びようとして余計なストレスがかかり、旨みが減少してしまいます。丸ごとのごぼうは大きいので、常温保存するときはダンボールなどを用意しましょう。冷蔵庫に入れる場合は切ってから立てるようにします。
当たり前ですが、新鮮なごぼうを購入した方が、長く美味しく保存することができます。新鮮なごぼうの特徴は下記です。
洗いごぼうより泥つきのもの
太すぎず太さが均一で真っ直ぐでなもの
ひげ根が少ないもの
ひび割れがないもの
比較的長く保存ができる野菜ですが、下記の特徴があるごぼうは腐っている可能性があるので、食べずに処分するようにしましょう。
カビが生えている、カビ臭い
乾燥して干からびている
ぬめりがある
「ス」が入り空洞になっているごぼうは必ずしも腐っているわけではありませんが、食感が悪い場合が多いので注意しましょう。また、通年出回りますが、若どりされる新ごぼうは初夏が旬です。
保存とは直接関係ありませんが、泥つきのごぼうは流水したわしなどをつかってしっかり表面をこすり洗いしましょう。泥に含まれる農薬を取り除くことために大切です。残った農薬やアクを取るために切った後に酢水につけてから調理しましょう。変色を防ぐこともできます。皮には抗酸化作用のあるポリフェノールなどが多く含まれるので、むかずに包丁の背でこそぎ落とす程度が理想的です。
泥つきのごぼうは常温保存することも可能です。冬場なら1ヶ月、夏場なら2週間程度保存することができます。
このように丸ごと新聞に包み、ダンボールなどに立てて冷暗所で保存します。新聞紙を包むことで乾燥から守り、かつ湿気を吸ってくれます。
土に入れて保存するとより長くもちます。ごぼうが入る大きさに土を掘り、横にして置き、土をかぶせます。縦に入れるのが理想ですが、あまり深く掘るのは大変なので横向きで保存するのが一般的です。適度に保湿しながら保存することができます。
土が乾燥しすぎていたり、水分を含みすぎていると、ごぼうの傷みが進むので注意してください。気温が上がる夏場はあまりおすすめしませんが、冬場なら2ヶ月ほど保存することが可能です。
前述の通り、ごぼうは冷蔵が最大2ヶ月と最も長く保存することができます。ただし、洗いごぼうは1週間ほどしか保存できないので注意しましょう。
泥つきは冷蔵庫に入る長さに切り、新聞紙に包みポリ袋に入れて、軽く口をしめて立てて保存します。ごぼうは乾燥に弱いので野菜室で保存しましょう。
洗いごぼうも冷蔵庫に入る長さに切って、ポリ袋に入れて立てて保存します。
洗いごぼうは水につけて保存する方法も。少し手間ですが、上記の方法よりも長く保存することができます。2日に1回は水を取り替えるようにしましょう。水に浸けておくと空気に触れないので、2週間程度は変色しません。特に切ってしまったごぼうは変色しやすいので水に浸けて保存するのがおすすめです。ポリ袋に入れるだけより長く保存できる一方、栄養が流れ出てしまうデメリットもあります。
泥つきでない場合は、ごぼうは冷凍することで長く保存することができます。冷凍したごぼうは泥臭さが消えて、柔らかくなり味が染み込みやすくなります。冷凍することで変色を防ぐこともできます。
ごぼうの冷凍保存期間の目安は約1ヶ月です。
長めに切って生のまま冷凍することもできます。泥をしっかり洗い、キッチンペーパーで水けを取り、冷凍用ポリ袋に入れて冷凍庫へ。水に1分ほど浸けると切りやすくなります。長く水に浸けすぎると水溶性の栄養が流れ出てしまうので注意しましょう。金属トレイの上に置いて冷凍すると急速冷凍ができ、食感が悪くなりにくいです。
ささがきなど調理しやすいようにカットしてから生で冷凍するのも◎。和え物やサラダに使うときは前日に冷蔵庫に移して自然解凍、または電子レンジ解凍します。加熱調理に使うときは凍ったまま使います。
硬めに茹でてから冷凍する方法も。少々手間ですが、下茹でしてから冷凍すると食感や風味が落ちにくいのでおすすめです。乱切りなどお好みで切ってから下茹でして、冷ましたら、キッチンペーパーで水けを取って、冷凍用ポリ袋に入れて冷凍庫へ。
きんぴらを冷ましてから、ラップで小分けにして冷凍するのもおすすめです。解凍方法は常温で1〜2時間置くか、前日に冷蔵庫へ移動、または電子レンジで加熱します。
ごぼうは乾燥させて保存するのもおすすめ!野菜は基本的に乾燥させると保存期間が長くなりますが、ごぼうは当てはまりません。しかし、栄養価が高まる、甘みが増す、噛みごたえが増す(いつもとは違う食感が楽しめる)、かさが減るのでたくさん食べられる(その分栄養が取れる)などのメリットがあります。密閉容器に入れて常温もしくは冷蔵で1ヶ月ほど保存できます。
乾燥保存で一番おすすめなのは天日干しです。太陽光を浴びることで、ごぼうのビタミンDが増加します。洗って水けを拭き取り、斜め薄切りやささがきなどにして、3日ほど干します。
天日干しするのは、晴天の午前10時から午後3時までの時間帯がおすすめです。
煮物や汁物に入れるのがおすすめです。旨みが増してコリコリとした食感が美味しく、いつもと違うごぼうが楽しめます。
天日干しできない方はオーブンで乾燥させる方法も。
斜め薄切りにしたごぼうを天板の上に並べて、100〜110℃の低温で20〜30分ゆっくり加熱します。
乾燥が足りなければさらに加熱します。
レンジで乾燥させる方法はもっと簡単。斜め薄切りにしたごぼうをキッチンペーパーを敷いた耐熱皿の上に並べて、600Wで5〜8分程度加熱します。
電子レンジでの乾燥は時短で便利ですが、焦げたり燃えたりする場合があるので、こまめに確認しながら乾燥させましょう。
野菜は塩や味噌、油などに漬けて保存することもできます。ごぼうも例外ではありません。浸けることで、食材を酸素から遮断し酸化を防ぎ、微生物の繁殖も防ぎます。大量消費にもおすすめです。ごぼうの漬物はどれも冷蔵で2週間ほど保存できます。
棒状に切ったごぼうを下茹でし、キッチンペーパーで水けをしっかり取り、密閉容器に入れます。みそ:酢:みりん=4:1:1の割合で漬けだれを作り、ごぼうが浸かる程度に入れます。
容器に入る大きさに切ったごぼうを下茹でし、水けを拭き取り、密閉容器に入れて、100mlのオリーブオイルと小さじ1弱の塩で作る漬けだれを注ぎます。
最後に、ごぼうを使ったおすすめのレシピをご紹介します。作り置きの保存期間は冷蔵で2〜3日が目安です。Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。
粒マスタードがアクセントとなったごぼうの洋風レシピです。マスタードと酢によってごぼうの酸化を防ぎます。
ごぼうのマスタードあえのレシピはこちら
ごぼうの歯ごたえがおいしい一品。常備菜としておすすめです。
ごぼう煮のレシピはこちら
定番のきんぴらごぼうのレシピをご紹介します。ごぼうと人参のシャキシャキとした歯ごたえと甘辛い味付けの正統派きんぴらごぼうです。
ごぼうのきんぴらは、冷蔵で1〜2週間、冷凍で1ヶ月程保存が可能です。
きんぴらごぼうのレシピはこちら
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