アスパラガスの保存方法と保存期間について解説します。アスパラガスは傷みが非常に早い野菜なので保存時には工夫が必要です。
アスパラガスは収穫後の品質変化が著しい野菜で、購入したら直ちに調理するか、保存する必要があります。常温保存はNGです。買ってきた状態で放置すると根元からすぐにしなびてしまいます。
アスパラガスは温度に敏感で、低温を好みます。貯蔵最適温度は0〜2℃です。15℃でアスパラガスのビタミンCは2割ほど失われてしまうという報告もあります。アスパラガスは乾燥にも弱く、貯蔵最適湿度は95〜100%といわれています。
すぐに食べる場合は冷蔵し、湿らしたキッチンペーパーを使ったり、水に浸けるなどの工夫が必要です。
野菜は土にあった姿と近い状態にするとストレスがかからず、日持ちします。
アスパラガスは冷蔵保存するときは立てるのもポイントです。アスパラガスを寝かせて置くと、立ち上がろうとして徐々に穂先が曲がっていきます。このときに栄養分を消費してしまうので、鮮度と美味しさ、栄養価が損なわれてしまいます。コップや、ペットボトルを切って容器代わりにして使いましょう。
アスパラガスは冷凍保存することはできますが、ふにゃふにゃと柔らかい食感になるため、歯ごたえを楽しむサラダや炒め物には向きません。生のまま冷凍すると特に食感が悪くなります。
冷凍前に硬めに塩茹で(ブランチング)すると、幾分か食感はマシになります。茹ですぎるとかえって食感が柔らかくなってしまうので、注意しましょう。
冷凍したアスパラガスはクタッとするまで煮込んだり、ペースト状にして使うのがおすすめです。
購入するときになるべく新鮮なアスパラガスを選べば、その分長く保存することができます。下記が新鮮なアスパラガスの特徴です。
穂先がふっくらしていて、濃い緑色のもの
緑が鮮やかで全体にハリがあるもの
切り口が丸くて白く、みずみずしいもの
はかまの形がほぼ三角形で均一に並んでいるもの
縦筋があまり見立たないもの
切り口が変色しているものは避けましょう。
下記の特徴があるアスパラガスは腐っている可能性が大なので、正しく保存していても食べずに捨てるようにしましょう。
水分が出てぬめりがある
ふにゃふにゃで硬さがない
カビが生えている
酸っぱい臭いがする
全体が茶色または黒に変色している
キッチンペーパーとポリ袋に包んで保存すれば、2〜3日保存が可能です。
アスパラガスをキッチンペーパーで数本ずつ包み(1本ずつ入れてもOK)、根元を下にしてポリ袋に入れ、口を軽く閉じます。カップなどに入れて(ドアポケットに入れてもOK)、穂先を上にして、冷蔵室へ。アスパラガスは低温を好むので野菜室には入れないようにしましょう。キッチンペーパーの代わりに新聞紙でもOK。
濡らしたキッチンペーパーで水分を補えば、もっと長く冷蔵保存が可能です。
根元を5mmくらい切り、濡らしたキッチンペーパーを巻きます。ポリ袋に入れてコップなどに立てて冷蔵室へ。ひと手間を加えるだけで10〜12日間は保存することができます。1週間ほど経っても元の状態とあまり変わりません。ぜひお試しください。キッチンペーパーは毎日取り替えるのがおすすめです。
その他にも湿った砂の中で保存する方法もありますが、一般家庭では現実的ではありませんし、保存期間が2日ほどしかないので、おすすめしません。
茹でたアスパラガスを冷蔵で保存したい場合は冷水に浸けます。下茹でしたアスパラガスは傷みが早いので、この方法でも2〜3日が限界です。なるべく早く使い切るようにしましょう。
アスパラガスを美味しく長持ちさせるには硬めに塩茹でしてから冷凍するのがポイントです。アスパラガスを冷凍する場合の保存期間の目安は約1ヶ月です。
硬めに塩茹でしてキッチンペーパーで水けをしっかりとり、そのまま冷凍用ジッパー付きポリ袋に入れて、冷凍室へ。金属トレイの上に乗せて冷凍室に入れると急速冷凍が可能です。切らずに冷凍しても凍ったまま包丁で切ることができます。切ったらそのまま調理に使えます。
黒くなった根元は5mmほど切りましょう。皮が硬いものは根元から1/3くらいピーラーでむきます。
サラダなどで使う場合は前日のうちに冷蔵に移して自然解凍を。前述した通り、冷凍したアスパラガスは食感が柔らかいのでサラダには向きません。
硬めに塩茹でしキッチンペーパーで水けをとったら、ぶつ切りや斜め切りにしてから冷凍用ジッパー付きポリ袋に入れるのも◎。これだと凍ったまま、炒め物やスープ、パスタの具など調理に使えるのでとても便利です。
アスパラガスは乾燥させて保存するのもおすすめです。アスパラガスは乾燥させることで、保存期間が伸びる(常温・冷蔵に比べて)、栄養価が高まる、甘みが増す、噛みごたえが増す(いつもとは違う食感が楽しめる)、かさが減るのでたくさん食べられる(その分栄養が取れる)などのメリットがあります。乾燥させたアスパラガスは密閉容器に入れて常温または冷蔵で1ヶ月ほど保存できます。
乾燥保存で一番おすすめなのは天日干しです。太陽光を浴びることで、アスパラガスはビタミンDが増加します。はかまを取り除き、ピーラーで薄く削り(斜め薄切りでもOK)、ザルに広げて、2〜3日干します。
天日干しするのは、晴天の午前10時から午後3時までの時間帯がおすすめです。
煮物や炒め物に入れるのがおすすめです。旨みが増してコリコリとした食感が美味しく、いつもと違うアスパラガスが楽しめます。
天日干しできない方はオーブンで乾燥させる方法も。
斜め薄切りにしたアスパラガスを天板の上に並べて、100〜110℃の低温で20〜30分ゆっくり加熱します。
乾燥が足りなければさらに加熱します。
レンジで乾燥させる方法はもっと簡単。斜め薄切りにしたアスパラガスをキッチンペーパーを敷いた耐熱皿の上に並べて、600Wで5〜8分程度加熱します。
電子レンジでの乾燥は時短で便利ですが、焦げたり燃えたりする場合があるので、こまめに確認しながら乾燥させましょう。
アスパラガスは塩や味噌、油などに漬けて保存することもできます。浸けることで、食材を酸素から遮断し酸化を防ぎ、微生物の繁殖も防ぎます。大量消費にもおすすめです。アスパラガスの漬物はどれも冷蔵で2週間ほど保存できます。そのまま食べるときは味が濃いので、水で洗いましょう。
硬めに下茹でしたアスパラガスをぶつ切りにし、冷ましたら密閉容器に入れて、しょうゆ:酒:みりん=1:1:1の割合で作った漬けだれをアスパラガスがひたひたになるくらいまで入れます。冷蔵で2週間ほど保存できます。そのまま食べても、野菜炒めなどに使うのも◎。
アスパラガスを丸ごと下茹でし、キッチンペーパーで水けをしっかり取り、密閉容器に入れます。みそ:酢:みりん=4:1:1の割合で漬けだれを作り、アスパラガスの全体にまぶして隠れるくらいにし、冷蔵庫へ。
硬めに下茹でしたアスパラガスをぶつ切りにし、冷ましたら密閉容器に入れて、酢150ml・塩小さじ1・てんさい糖大さじ1で作った漬けだれを注ぎます。酢には胃酸の分泌を促す作用があるので、前菜として召し上がるのがおすすめです。そのまま食べてもよいですし、サラダのトッピングにしても◎。
最後にアスパラガスの作り置きのレシピを紹介します。作り置きレシピの保存期間は冷蔵で2〜3日が目安です。Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。
アスパラガスの美味しさをシンプルに楽しむ料理。
アスパラのきんぴらのレシピはこちら
だし汁がアスパラガスに染み込み、本来の甘みと相まって絶妙な美味しさに。
アスパラの煮びたしのレシピはこちら
ごまの風味が香る、アスパラガスのシャキシャキとした食感が美味しいひと皿です。食卓に緑が足りないときの副菜として重宝します。
アスパラのごま和えのレシピはこちら
Most Popular
中が茶色いじゃがいもは食べられる?空洞や輪になってる場合は?
食品事典
大根は中身が茶色に変色しても食べられる?原因と対処法を解説
食品事典
麻婆豆腐が辛い時に甘くする方法。おすすめの調味料や食品は?
食品事典
ハンバーグが固くなる原因と柔らかく作るコツを徹底解説
食品事典
スカスカなかぶは食べてOK?スが入る原因は?
食品事典
トマト缶は一缶でトマト何個分?サイズ別に解説
食品事典
冬におすすめの天ぷら具材36品。冬野菜や冬が旬の魚介類を紹介
食品事典
舞茸の茹で時間は何分?正しい茹で方&下処理を解説
食品事典
里芋は生で食べられる?生食のメリットと注意点を解説。
食品事典
エリンギが水っぽい...食べられる?濡れてる原因と対処法は?
食品事典