さつまいもの美味しい茹で方をご存知でしょうか。本記事ではさつまいもを美味しく茹でるコツや美味しく茹でる方法を紹介します。
まずはじめに、さつまいもを美味しく茹でるコツを紹介します。
さつまいもは加熱するとでん粉がショ糖に変わるため甘みが増し美味しく食べることができます。しかし、ただ加熱すれば良いというわけではありません。じっくり加熱していくのがポイントです。
そのため、さつまいもの甘味を引き出したい場合は丸ごとじっくり茹でるのがおすすめです。
丸ごと茹でると断面から水分を吸い込んでしまい水っぽくなるのを防げるため、さつまいも本来の食感もより引き立ち、紅あずまなどのホクホク系の品種はホクホクに、安納芋などのねっとり系の品種はねっとりと仕上がります。
また、カットしてしてから茹でると断面からビタミンCなどの水溶性の栄養素が流出してしまいますが、丸ごと茹でることで水溶性の栄養素の流出を最小限に抑えることができるメリットもあります。
丸ごと茹でると甘みが出るなどのメリットがある一方で、火が通るのに時間がかかってしまうデメリットがあります。
お弁当に茹でたさつまいもを入れたい場合など、できるだけ時間をかけずに茹でたい場合はカットしてから茹でると良いでしょう。カットしたほうがやはり早く火を通すことができます。
しかし、断面から水溶性の栄養素が流出してしまったり、どうしても水っぽく仕上がってしまうデメリットがあるので、カットしてから茹でるのであれば水を使わずに加熱することができるレンジを使うのがおすすめです。
さつまいもを茹でるときは皮はむかずに茹でましょう。
皮をむいてしまうと水溶性の栄養素が流出しやすくなってしまいますし、水っぽく仕上がってしまいます。皮をむいて調理したい場合は茹でてから剥くのがベストです。
野菜は水から茹でる場合と、沸騰したお湯から茹でる場合がありますよね。さつまいもなどの根菜類は水から茹でるのが基本です。
さつまいもを沸騰したお湯から茹でると、火の通り方にムラができ、外側は十分柔らかいのに内側は火が通ってなくて固いといった「加熱ムラ」が発生してしまいます。内側まで火が通る頃には、外側がボロボロになってしまいます。
水から茹でればじっくりと内側まで均一に火を通すことができるので、必ず水から茹でるようにしましょう。
ちなみにお湯から茹でるのはほうれん草などの葉物野菜です。火の通りが早い野菜は沸騰したお湯に入れてさっと茹でるだけで大丈夫です。
さつまいもを茹でるときは、水1リットルに対して大さじ1/2程度の塩を加えるのがおすすめです。
塩はさつまいもの甘味を引き立てる役割があります。また、塩を加えることで、茹で上がりのさつまいもの食感もよりしっかりとして、ホクホク感が増します。
近年、さつまいもはダイエットに適した野菜として注目されています。これは、さつまいもの糖質量自体は白米とさほどかわらないものの食後の血糖値の上昇度合いを表すGI(グリセミック・インデックス)値が55と低GI値であるためです。
低GI値の食材は血糖値があがいにくく脂肪をためにくい他、血糖値の上昇が緩やかである分、血糖値の加工もゆるやかで腹持ちがよくなります。そのため、食べ過ぎは太る原因になってしまいますが、適量を守ればさつまいもはダイエット中の方におすすめできる野菜です。
ただし、加熱方法も重要です。上述したようにさつまいもはじっくり加熱するとでん粉がショ糖に変わるため糖度が高くなります。そのため、焼き芋にした場合のGI値は80と高くなります。また、揚げ物にした場合のGI値も80です。
一方、茹でたり蒸したときのさつまいものGI値は50です。ダイエット中に食べるのであれば茹でるか蒸して食べるのがベストです。
普段私達が食べている部分は、さつまいもの「根」です。土の中で成長したものを掘り出しています。
収穫後はすぐ土汚れを落としてしまうと乾燥してしまったり、濡れてしまったことが原因でカビが生えやすくなってしまうため、軽く土を払うことはあっても洗わずに出荷されることがほとんどです。スーパーなどで販売されているさつまいもは綺麗に見えますが、調理をする際はしっかりと洗いましょう。
流水で十分汚れを落とすことができますが、土汚れがひどい場合はしばらく水につけておきます。そうすると汚れがふやけて綺麗に落ちます。
たわしなどでゴシゴシ擦ってしまうのはNGです。これだけでミネラル類である鉄分やマグネシウムは30〜50%、表皮に多く含まれているカルシウムは約90%が流れ出てしまうんです。そのため道具を使うならスポンジで優しく洗いましょう。こうするだけでミネラル類の流出を10%以下に抑えられます。
栄養がたっぷり含まれている皮が剥がれてしまったり、さつまいもに傷をつけてしまわないためにも優しく洗うことが大切です。
丸ごと茹でる場合は、洗ったらそのまま茹でて大丈夫です。
カットしてから茹でる場合は、さつまいもを調理に合わせてカットしましょう。
さつまいもを丸ごと茹でる場合は、洗ったらそのまま鍋に入れます。
鍋に入れたらさつまいもがしっかりかぶるぐらいの水を入れます。
鍋にさつまいもと水を入れたら、強火で加熱していきます。
沸騰したら火を弱火にします。上述したようにじっくりと加熱したほうが甘みが出るので弱火で加熱していきましょう。
茹で時間の目安はさつまいもの大きさによっても異なりますが、250gの普通サイズでだいたい30分程です。
さつまいもが小さい場合は加熱時間は短くなりますし、太い・大きい場合はさらに時間がかかるので、様子をみながら加熱していきましょう。
竹串をさしてスッ通るようであれば、ザルにあげて粗熱をとったら完了です。
続いてカットしてから茹でる方法を紹介します。
さつまいもをカットしてから茹でる場合は断面が緑(青)に変色してしまうことがあるので、水にさらしておきましょう。
カットしてから加熱したときに断面が緑(青)に変色してしまうのは、さつまいもに含まれているポリフェノールの一種「クロロゲン酸」がアルカリ性の物質にふれることで化学反応がおきてしまうためです。食卓塩を入れて茹でる場合は、特に変色してしまいやすいので水にさらして色止めをしておくことをおすすめします。
水にさらしておく時間は10分程です。長く水にさらしてしまうと、水溶性の栄養素が流出してしまうので注意しましょう。
さつまいもを水にさらしたら、鍋に入れてさつまいもがしっかりかぶるぐらいの水を入れ、塩をいれます。
鍋にさつまいもと水を入れたら、カットしてから茹でる場合も強火で加熱していきます。
沸騰したら火を弱火にします。
茹でる時間の目安は、さつまいものカット方法や厚さにもよりますが、厚さ1〜1.5cm程の輪切りであれば5分が目安です。
竹串などを指して様子を見ながら茹でていきましょう。スっと竹串をさして通ればOKです。
ザルにあげて水気をきって調理に使ってください。
加熱調理をする際にあっという間に加熱することができるレンジは重宝されます。しかし、上述したようにさつまいもはじっくり加熱することが甘みを出すのに重要なので、レンジでの加熱は注意が必要です。
レンジを使ってさつまいもを加熱する場合は、まず濡れた新聞紙でさつまいもを包みます。(濡らしたキッチンペーパーでもOK)新聞紙にさつまいもを包んだら、ラップでしっかりと包みます。
さつまいもをラップで包んだら、レンジに入れて加熱します。加熱時間はレンジのワット数やさつまいもの大きさによっても異なりますが、目安は600Wで1分半〜2分程です。
600Wで加熱したら、200Wに設定しさらに8分〜10分ほどじっくり加熱します。200Wに設定できないレンジであれば解凍モードにすれば大丈夫です。
さつまいもを竹串などで刺しみてスッと通れば完了です。
蒸し器を使ってさつまいもを蒸す場合は、まずさつまいもを輪切りなど食べやすい大きさにカットします。(丸ごとでもOK)
さつまいもをカットしたら、水を入れた蒸し器に並べて蓋をして加熱し、蒸し器から湯気が出てきたら火を弱めます。弱火でじっくりさつまいもに火を通していくのが甘みを出すポイントです。
加熱時間の目安は大きさにもよりますが、1.5cm程の輪切りであれば10分ほどです。丸ごと蒸す場合は20分から30分ほど蒸しましょう。
こちらは直径21cmのせいろです。天然素材(竹、杉、桃皮)で作られています。漂白剤などの化学薬品は使用されていませんので、安心してお使いいただます。
21cmと26cmの大きさがあります。
さつまいもをフライパンを使って加熱する場合は、まずフライパンに水を入れます。
水を入れたらクッキングペーパーを敷き、さつまいもを入れて蓋をします。
蓋をしたら中火で加熱し、沸騰し湯気が出てきたら弱火にして20分加熱します。
20分加熱したら上下をひっくり返し、20分加熱していきます。途中で水気がなくなってきてしまったら、水を追加してください。
20分茹でて竹串がすっと入るのを確認したら完了です。
おすすめのフライパンは下記の記事でご紹介しています。
おすすめフライパン16選|人気商品から海外ブランドまで|選び方も解説
さつまいもにじっくり火を通すとなると時間がかかってしまうのがデメリットですが、炊飯器に入れて炊飯モードで炊けば、途中で様子を見たりしなくてもしっかりと火を通すことができます。
炊飯器を使ってさつまいもを加熱するときは、炊飯器に洗ったさつまいもを入れて、さつまいもが半分つかるぐらいの水を入れます。水を入れたら炊飯モードで炊き上げるだけです。
炊飯器で炊いている間は目を離して大丈夫なので、他の作業ができます。ただし、炊飯器によってはご飯以外を炊くことができない場合があるので取り扱い説明書をしっかり読んでください。
茹でたさつまいもの保存方法は下記の通りです。
茹でたさつまいもは冷蔵保存することもできますが、カビが生えやすく日持ちしないので冷凍保存か乾燥保存がおすすめです。
茹でたさつまいもは、竹串などを刺して火が通っていることを確認したら、粗熱を取って冷凍用保存袋に重ならないように平らに入れ、空気を抜いて密封し冷凍室で保存します。
凍ったまま調理に使用したり、電子レンジなどで解凍しそのまま食べることもできます。
マッシュ状(ペースト状)にして冷凍しておくのもおすすめです。
さつまいもが熱いうちにマッシャーなどを使ってつぶします。粗熱が取れたら冷凍用保存袋に平らになるように入れ、空気を抜いて密封し、冷凍室で保存します。
冷凍したマッシュ状(ペースト状)のさつまいもは、前日に冷蔵庫に移して自然解凍するか、もしくは電子レンジで解凍します。
サラダやスープ、スイートポテトなどにおすすめです。
さつまいもは乾燥させることで、保存期間が伸びる(常温・冷蔵に比べて)、栄養価が高まる、甘みが増す、噛みごたえが増す(いつもとは違う食感が楽しめる)などのメリットがあります。安納芋や紅はるかなど、ねっとりとした品種が乾燥保存には適しています。
乾燥させたさつまいもは、密閉容器に入れて常温や冷蔵で1ヶ月ほど保存できます。
乾燥方法で一番おすすめなのは天日干しです。
蒸したさつまいもの皮を剥き、縦に薄く切ります。重ならないようにザルに並べ、約2〜3日ほど天日干しします。
天日干しするのは、晴天の午前10時から午後3時までの時間帯がおすすめです。
天日干しができない方はオーブンで水分を抜くこともできます。
天板の上にクッキングシートを敷き、蒸して薄切りにしたさつまいもを並べ、100〜110℃の低温で20〜30分ゆっくり加熱します。
乾燥が足りなければさらに加熱します。
レンジで乾燥させる方法はもっと簡単。蒸して薄切りにしたさつまいもをキッチンペーパーを敷いた耐熱皿の上に並べて、600Wで5〜8分程度加熱します。
電子レンジでの乾燥は時短で便利ですが、焦げたり燃えたりする場合があるので、こまめに確認しながら乾燥させましょう。
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