トマトの皮はレンジを使えば簡単に剥くことができます。本記事ではトマトの皮をレンジで剥くメリットや上手にレンジを使ってトマトの皮を剥く方法などを紹介します。
そもそもトマトは皮を剥かなくても食べられる野菜ですが、なぜ剥く必要があるのか解説します。
トマトの皮は剥いたほうが、口当たりが良くなります。
例えば、マリネやカプレーゼといった料理にトマトを使う場合は、口当たりの良さが重要になるため剥いてから使うことが多いです。皮を剥いてから調理をすることで、マリネ液やオリーブオイルといった調味料も染み込みやすくなるので、より美味しく仕上げることができます。
炒めものや煮物にする場合は、加熱をすることで皮が柔らかくなって食べやすくなるので、皮は剥かなくても特段問題はありません。
トマトが完全に熟していなかったり、皮が厚い品種は皮や実が固くて食べにくいことがあります。
特に家庭菜園で育てられるトマトは栽培中に実が破裂したりしないよう、皮が厚い品種が多くなっているので、収穫してみたら固かったということはよくあります。
そういった場合も、皮を剥いて調理をすることで、トマトが柔らかくなり食べやすくなるので、皮を剥いて調理することをおすすめします。
トマトの皮剥きの方法はレンジ加熱以外もありますが、レンジ加熱で皮剥きするメリットがあるので紹介します。
トマトをレンジ加熱するメリットとしては、水溶性の栄養の流出を最小限に抑えられるという点があげられます。トマトに含まれている水溶性の栄養素にはビタミンCやカリウムがあります。これらの栄養は茹でたりすると流出してしまいます。
ビタミンCはたんぱく質からコラーゲンを合成する働きがあります。コラーゲンは、細胞間の結合組織で、血管や皮膚、骨、筋肉などを丈夫にします。コラーゲンによって、肌にハリ・ツヤが生まれます。シミのもとであるメラニン色素の合成も抑えるなど美肌づくりに大切な栄養素です。 そのほか、ビタミンCには白血球を活性化させて免疫力を高める作用もあります。抗ストレスホルモンの合成にも欠かせない栄養素です。
カリウムはナトリウム(食塩)と協力し細胞の浸透圧を維持しています。体内に十分なカリウムがあると、余分な食塩を排出して血圧を正常に保ちます。しかし、カリウム不足や塩分の過剰摂取が続く、むくみなどの原因になります。
そのほか、腎臓の老廃物の排出を助けたり、筋肉の収縮をスムーズにする働きもあります。
トマトに含まれている栄養についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
参考文献:栄養学博士 白鳥早奈英 監修(2021)『最新改訂版 知っておきたい栄養学』学研プラス
例えば湯剥きをする場合はお湯を沸騰させる手間がかかりますが、レンジであればすぐに加熱して皮を剥くことができるので、時短になります。
鍋を洗ったりといった手間も省けるので、さっとトマトの皮を剥きたい場合はレンジ加熱がとても便利です。
トマトの皮をレンジで加熱して剥くメリットはおわかりいただけたでしょうか。トマトの皮をレンジで剥くことにはメリットがある一方で注意点もあります。
トマトの皮をむくときはトマトを丸ごとレンジに入れて加熱しますが、爆発する可能性があります。
トマトを丸ごとレンジ加熱すると爆発してしまう原因は、トマトの表面が薄い皮に覆われていることが大きく関係しています。
トマトは水分量が比較的多い野菜の一つです。丸ごとレンジで加熱すると、トマトに含まれている水分が蒸気に変わって膨張し、内部の圧力が上がります。トマトの表面は薄い皮で覆われているため、内部の水分が蒸気になると、皮の下で蒸気が閉じ込められた状態になります。これにより、内部の圧力が急激に上昇し、トマトが爆発してしまうのです。
トマトの皮を剥きたい場合など、丸ごと加熱するときは切り目を入れてから加熱しましょう。
切れ目を入れておけば、トマトの水分が水蒸気となって出てくるときにトマトの内部にたまらずに外に出ていってくれるので、爆発を防ぐことができます。
ちなみにミニトマトの皮をむきたい場合も同様に爆発に注意しなければなりません。ミニトマトの皮を剥く場合は、爪楊枝で数か所穴をあけてからレンジ加熱しましょう。
トマトをレンジで加熱すると、トマトの皮が柔らかくなるため手で簡単に剥くことができるようになります。ただし、加熱しすぎるとトマトが柔らかくなりすぎて形が崩れたり、風味が悪くなってしまうことがあります。
加熱時間の目安は600wで30~40秒ほどです。500wの場合は40秒〜50秒と長めに加熱してください。
トマトの大きさやレンジのワット数によっても異なるので、加熱しすぎてしまわないよう必ず様子を見ながら加熱時間を調節することが大切です。
それでは、トマトをレンジで皮剥きする方法を紹介します。
まず、トマトのへたを取り水洗いしたら、お尻の方に十字の切り込みをいれます。
上述したように切り込みを入れないと、爆発してしまう可能性があるため必ず入れるようにしてください。トマトに十字の切り込みを入れることで、均等に火が通るようになり加熱ムラを防ぐことにも繋がります。
トマトに十字の切り込みを入れたら、さっと水にくぐらせて耐熱皿に乗せます。
さっと水にくぐらせるのは、レンジで一気に加熱することで水分が飛んでカピカピになってしまうのを防ぐためです。
ラップをして加熱する場合はトマトから出てくる水蒸気で蒸される状態になるので、水にくぐらせなくても大丈夫なのですが、皮をむく場合はラップをしないので水にくぐらせておきましょう。
トマトをさっと水にくぐらせて耐熱皿に乗せたら、ラップをかけずにレンジにいれて加熱します。
加熱時間の目安は上述したように、加熱時間の目安は600Wで30~40秒ほどです。
レンジで加熱したら冷水につけて粗熱をとります。
冷水につけることで水溶性の栄養素が流出してしまうので、長時間つけすぎないように注意しましょう。栄養素の流出が気になる場合は、冷水につけずに粗熱をとっても大丈夫です。
粗熱がとれたら、切り目の部分からみかんの皮を剥くように皮を剥いていて完了です。
レンジ以外のトマトの皮を剥く方法を紹介します。
トマトの皮を剥く方法としてもっともオーソドックスなのが湯剥きです。
湯剥きをする場合もヘタをとって洗ったら、おしりの方に十字の切り込みを入れます。切り込みを入れたら、鍋に入れた水を沸騰させ、トマトを20秒ほど茹でます。
トマトを茹でたら冷水にさらして粗熱をとり、切り目の部分から皮を剥きます。
湯剥きの場合は茹でる分水溶性の栄養素が流出してしまうので、茹ですぎないように注意することが大切です。
実はトマトは冷凍することで皮を剥くこともできます。
冷凍して皮を剥く場合は、トマトを丸ごと冷凍しておき、凍ったら流水に当てるだけです。凍らしておくと流水に当てるだけでするんと簡単に皮がむけてしまいます。
ただし、冷凍したトマトはどうしても食感がべちゃっとしてしまうので生食には不向きです。トマトソースにするなど食感の悪さが気にならない料理にして食べるのがおすすめです。
皮を剥いたトマトの保存方法と期間を紹介します。
皮を剥いたトマトを使い切れなかった場合は、密閉できる容器に入れて冷蔵すると2日〜3日保存可能です。
皮を剥いたトマトは空気中の酸素に触れることによって酸化し傷んでしまいやすいです。必ず密閉できる容器に入れて、できるだけ早めに食べきるようにしましょう。
食べるときに異臭がしたり溶け出している部分があるなど腐敗のサインが見られる場合は残念ですが食べることはできないので破棄してください。
皮を剥いたトマトを長く保存しておきたい場合は冷凍保存がおすすめです。密閉できる保存袋に入れて冷凍しておくと1ヶ月保存可能です。
ただし、上述したように冷凍したトマトは解凍するとべちゃっとしてしまったり水っぽくなってしまうので生食には不向きです。皮を剥いたトマトに限らず、冷凍したトマトは解凍せずにそのまま加熱調理するのがベストです。
時間があるときは、予めトマトソースにして冷凍しておくのも良いでしょう。
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