ハンバーグのタネを作り置きしておけばすぐに調理に取り掛かることができて便利ですよね。この記事ではハンバーグのタネの保存方法について詳しく解説します。
ハンバーグのタネの主な材料である牛肉や豚肉は、病原性の細菌や、E型肝炎ウイルスなどの人に害を与えるウイルスや寄生虫に感染している場合があります。
その中でもひき肉は切り落とし肉などと比べて脂が多く、空気に触れる部分が多いので細菌の繁殖などの劣化が進むのが早いとされています。そもそも、ひき肉にされる元のお肉自体の鮮度が良くないともいわれます。
ひき肉は購入したら早めに使った方がよく、しっかり火を通して調理をする必要があります。
常温は雑菌の繁殖が起きやすいため、タネを1~2時間程度少し寝かせておくといった場合でも冷蔵庫に入れましょう。暑い時期には少し出しっぱなしにしていただけでも雑菌が繁殖してしまい、タネが変色してしまうこともあります。
短時間だけ冷蔵庫に入れる際は、匂い移りや水分の蒸発を防ぐためにラップをかけましょう。
素手で触ることでタネの雑菌繁殖に繋がってしまうことがあるので、タネをこねる際はよく手を洗ってから捏ねましょう。
手が汚れるのに抵抗がある方や、素手で触るのが心配な方はビニールの手袋を使うのもおすすめで、すりこぎ棒や木べら、菜箸でかき混ぜるのも手です。よくしなるゴムベラもこねる際に使いやすいのでおすすめです。
保存する際はタネにラップをぴっちり巻き、その上からポリ袋などの保存用の袋に入れることで時間経過とともに起こってしまう劣化を抑えることができます。
食品は空気に触れることで酸化が進んで品質が落ちてしまいます。また、冷蔵庫や冷凍庫は乾燥しており、水分が飛んで風味が落ちてしまいます。2重に保存することで空気に触れる面積を減らし、劣化を抑えることができるというわけです。
上記の通りハンバーグのタネは雑菌が繁殖しやすいですが、一度火を通して雑菌を減らしてしまえばタネの状態よりも長い期間保存が可能です。
また、タネのまま保存するよりも品質が落ちにくく、美味しさと安全性を保って保存することができるので、時間に余裕があるならば焼いてから保存するのがおすすめです。焼いて冷凍するなら1カ月程度保存しておくことができます。
冷蔵庫でタネを保存する場合、タネを寝かせるのはこね終わった後にしましょう。空気を抜いて成型した後に寝かせるとひびが入って割れやすくなってしまうので、必ず成型前に寝かせましょう。
前日のうちにタネを作って寝かせることも可能ですが、一晩寝かせる場合はタネにラップをぴっちり巻いて保存しましょう。さらにその上からポリ袋などの保存袋に入れるとさらに劣化を防ぐことができます。また、保存する場所はドアの開閉による温度変化を受けにくいチルド室やパーシャル室がおすすめです。
タネは雑菌がとても繁殖しやすいため、冷蔵庫といえど長期間の保存はおすすめできません。タネを作って冷蔵庫で寝かせる場合、ラップをしっかり巻いて保存する場合でも1日以内に使いましょう。
ハンバーグのタネをすぐに使わない場合は、焼いた状態で保存すれば3日程度冷蔵庫で保存できます。保存の際はラップにしっかり包んで保存することで温め直した時に肉汁が流れ出るのを防げます。保存用の袋に入れて二重にすればより劣化を防ぐことができます。
ただし、日が経つほどに味は落ちてしまうので、可能な限り早めに食べることをおすすめします。
冷凍なら冷蔵の場合よりも長めに保存できます。
タネをラップする際は空気が入らないように注意しながら、小分けにして1つずつぴっちりと包みましょう。保存する場所はドアの開閉による温度変化を受けにくい冷凍庫の奥の方に保存しましょう。
金属トレーを持っている方は、金属トレーに載せて冷凍させるとスピーディーに冷凍できます。素早く冷凍させることで、水分やうまみ成分を含んだ「ドリップ」の流出を抑えることもができます。
正しく保存すれば2週間程度持ちます。タネのまま保存すればハンバーグだけでなく、ひき肉として使うこともできて便利です。肉団子の代わりにしたり、ロールキャベツにもできますが、あえて崩してそぼろにしたり、味つけを加えて肉みそにすることもできます。
ただし、冷凍庫は冷蔵庫以上に乾燥しており、超低温とはいえ劣化は進んでしまうので、出来るだけ早く調理に使うことをおすすめします。
冷凍庫なら、保存期間も1か月程度と、冷蔵保存よりもさらに長く保存しておくことができます。時間がある場合の作り置きとしてもおすすめです。
保存の際はハンバーグの粗熱を十分に取り、1つずつラップでぴっちりと包みます。こちらも保存用の袋に入れて二重にすればより劣化を防げます。また、タネ同様に金属トレーにのせて急速冷凍すると、肉汁を封じ込めたまま保存ができます。
冷蔵していたタネは特に温め直す必要はありません。ただし、夏場は冷蔵庫に入れていても劣化が早く進んでしまうことがあるので、タネの様子をしっかりと確認しましょう。
冷蔵庫に入れていたタネは表面の水分が飛んでしまっているので、さっとかき混ぜてから空気を抜いて成型し、火を通しましょう。
電子レンジやフライパン、オーブンなどで温め直しましょう。それぞれの温め直しの方法やポイントは後述の項目で紹介します。
火を通していたものでも使ったひき肉などが傷んでいると作ってからそれほど立っていなくても傷んでいることがあります。温め直す前にしっかりと確認しましょう。
冷凍したタネを使う際は、前日のうちに冷蔵庫へ移しておきましょう。およそ6~8時間で解凍できます。
常温解凍ではうまく解凍できず、ムラが生じてしまい、ドリップなども出て品質も下がってしまうので避けましょう。電子レンジなどの方法も熱を加えることになってしまい、うまく解凍できないのでおすすめできません。
冷凍していた調理済みのハンバーグは、そのまま温めてしまうと加熱しすぎてしまい、パサついてしまいます。冷凍ハンバーグは前日または朝のうちに冷蔵庫に移しておき、事前に解凍しておきましょう。解凍にかかる時間はおよそ6~8時間です。
解凍するのを忘れていた場合、湯煎で温め直すのがおすすめです。詳しい温め直し方やポイントは後述の項目で紹介します。
一番手軽で定番の方法ともいえる電子レンジでの温め直しのポイントは、ラップでしっかり包んで温めることです。なるべくハンバーグにぴったりラップをし、ラップを閉じている部分を上にすることで肉汁が流れ出るのを防げます。
加熱時間を短くすることでも肉汁が流れ出るのを抑えられるので、設定時間はまず40秒~60秒で温め、冷たければ10秒~20秒の短い時間を追加して温めてみてください。
オーブンで温め直す場合、アルミホイルに包んで温め直しましょう。ソースがある場合は一緒に温めるとハンバーグの水分が飛びにくくなります。
オーブンは事前に180~200度に設定して5~10分温めておき、ハンバーグを入れてさらに3~5分温めましょう。時間はかかりますが、ゆっくりと均等に加熱されるので肉汁が出にくく、出来立てに近い美味しさを味わうことができます。
フライパンで温め直す場合は、アルミホイルを使って蒸し焼きにするのがおすすめです。2個以上温め直す場合も一気に温め直すことができ、バターを使うことでハンバーグに油分を追加することができます。
少量のバターを載せたハンバーグをアルミホイルで包み、1cm程度水を張ったフライパンに乗せてください。フライパンを中火にかけ、沸騰したらフタを閉めて4~5分蒸し焼きにしてください。水の代わりに白ワインや料理酒を使うとハンバーグに風味付けもできておすすめです。
ハンバーグは湯煎で温め直すこともできます。少々手間と時間はかかりますが、凍ったままの場合でもしっかり解凍でき、密封した袋の中で温めるので、肉汁をしっかりガードして温め直すことができます。
パッキングされている市販のハンバーグであればそのまま、パッキングされていない市販のハンバーグや作ったハンバーグはポリ袋などにいれて密閉し、水を沸騰させた鍋にポリ袋を静かに入れ、10分~15分程度温めてください。
トースターで温め直す場合、オーブン同様にアルミホイルに包んで温め直しましょう。ソースがある場合は一緒に温めるとハンバーグの水分が飛びにくくなります。
トースターは事前に180~200度に設定して5~10分温めておき、ハンバーグを入れてさらに3~5分温めましょう。時間はかかりますが、ゆっくりと均等に加熱されるので肉汁が出にくく、出来立てに近い美味しさを味わうことができます。
ハンバーグをグリルで温め直すのはあまりおすすめできません。理由として、グリルはオーブンやトースターよりも高火力かつ直火で加熱する分、ハンバーグが高温になりすぎてしまい、美味しさが逃げてしまいます。外側は熱の入りすぎで固くなり、内側は肉汁が逃げ出してパサついてしまいます。
どうしてもグリルで温め直したい方は、ハンバーグをアルミホイルで包み、受け皿に少量の水を垂らして弱火で温めておいたグリルに入れ、3~5分温めるのがおすすめです。オーブンやトースターを持っている方は、そちらを使った方が美味しく温め直すことができます。
作って保存していたのをすっかり忘れていたハンバーグや、賞味期限が切れた市販のハンバーグが冷凍庫から出てきたことはありませんか。食べごろを逃したハンバーグの特徴や、食べられるかの見分け方を解説します。
それほど長い状態保存したわけではなくても、食べごろを過ぎてしまったものは乾燥や酸化が進み、味が落ちたりパサついたりしていて味が劣化してしまっているので、食べない方が良いでしょう。
心配な方はジップロックなどに冷蔵庫や冷凍庫にしまった日付を書いておくと食べられる期間がわかりやすいです。
腐った食品の見た目は黒っぽく変色してることが多いので、よく観察しましょう。また、鼻をつくようなおかしな臭いがしている場合は腐っている可能性が非常に高いので、食べずに処分しましょう。
見た目や匂いで判断が難しい時は触ってみるとわかりやすいです。ベタベタとした粘り気がでていない場合は問題ありませんが、糸を引いていたり、ぬめりがあるような状態はかなり傷んでいます。特に湿度と気温の高い梅雨の時期などは傷みやすいので、要注意です。
食べてみたら味が酸っぱかったという場合も腐ってしまっています。食べてしまったものはなるべく吐き出し、残りも処分しましょう。
冷凍庫に食品を長く入れておくと、食品の表面が白っぽくなったり、変色したりしている「冷凍焼け」と呼ばれる状態になります。
この状態になっている食品は、乾燥が進んで食品のタンパク質や油分の酸化が起き、劣化がかなり進んでいる状態なので、食べるのは避けた方が良いでしょう。
長く冷凍庫に入れておくと食品のまわりに霜がたくさんついていることもありますが、これは「冷凍焼け」ではないものの、食品が劣化している証拠ではあります。
腐った食品を食べると食中毒(腹痛、下痢、嘔吐、発熱など)を起こす可能性があります。症状は菌にもよりますが、食べてから2~3時間経ってから出ることが多いです。ただし、数日経ってから症状が出ることもあります。症状が出た場合には病院に行くことをおすすめします。
ひき肉はこねる直前まで冷蔵庫に入れておきましょう。ハンバーグのタネは温度が上がることでひき肉の脂肪が溶けてタネがゆるくなるほか、焼いた時に肉汁が流れ出て固い仕上がりになってしまいます。
また、タネをこねる際に室温が高いとタネの温度が高くなり、タネがゆるくなってしまうこともあります。夏場は冷房をつけ、冬場は暖房を切ってタネをこねるのがおすすめです。
タネをこねる際、まずはよく冷やしたひき肉と塩だけでこねましょう。塩の働きでひき肉から「アクチン」と「ミオシン」というタンパク質が溶け出し、くっつきあって網目状になるため、水分が抜け出すのを防ぎ、肉汁がハンバーグの中にしっかりと残って、ジューシーな仕上がりになります。
塩の量はひき肉に対して0.8~1%くらいが良いとされており、200gのひき肉に対して1.6~2g(小さじ3分の1程度)となります。塩コショウの場合は少し多めのひき肉に対して1~1.2%が適量となります。気持ち多めに入れると良いでしょう。
ひき肉と塩だけで捏ねてある程度粘りが出てきたらパン粉や牛乳などの具材を追加してください。
ハンバーグのタネをこねすぎてしまうと脂が溶けて肉汁が少なくなるので、ハンバーグが固い仕上がりになってしまいます。ただし、こねることで具材が良く混ざる以外にも、肉の粘り気が増えて肉同士がくっついた状態になり、焼いたときに肉汁が出るのを防ぐ役割もあるのでよくこねるようにしましょう。目安は白っぽくなっていて、粘り気があり、肉を突いてみた時にボウルが浮くくらいです。
ハンバーグをこねる際はこねすぎにも注意ですが、手が温かいと脂肪が溶けやすいため、手を冷やしてからこねたり、手ではなくすりこぎ棒や木べらや割り箸を使ってこねると良いでしょう。
こだわる方はタネの入ったボウルを氷水の入った大きなボウルで冷やしながらこねているようです。
タネをこね終わった後、寝かせることで水分と油分がなじんで味が落ち着き、お肉が熟成して旨味が増します。
ただし、タネを常温で寝かせたり、長時間寝かせたりしてしまうと、雑菌が繁殖する原因となります。冷蔵庫で1~2時間程度寝かせるようにしましょう。また、なるべく空気に触れないようにするため、ラップをかけて寝かせましょう。
なお、空気を抜いて成型した後に寝かせるとひびが入って割れやすくなってしまうので、必ず成型前に寝かせましょう。
タネを混ぜ終わってから空気を抜いて成型しますが、この作業が十分でないとハンバーグが割れやすくなってしまい、割れて肉汁が出て固くなってしまうので要注意です。
ハンバーグの空気を抜く作業はよく「両手でキャッチボールをするようにしながら」と言われます。しかし、この方法ではよくわからないという方も多いでしょう。分かりやすく簡単な方法は、利き手に載せたタネを、利き手ではない方の手を受け皿にして、3~4回軽く打ち付ける方法です。この時、手にサラダ油を薄く塗っておくと、ミンチ内の水分が蒸発するのを防ぎながら成形することができます。
ただし、この作業をやりすぎるとハンバーグが固めの仕上がりになってしまうので要注意です。
ハンバーグのサイズを大きくしてしまうと、焼く前の空気抜きの作業で空気を抜くのが難しくなるほか、火の通りが悪くなり、崩れやすくなってしまいます。真ん中まで火が通りにくく、生焼きになる可能性も高まります。
ハンバーグのサイズは手のひらに収まる程度に収めましょう。厚さは1.5~2cm程度が一般的なサイズです。
ハンバーグの厚い中央部分は火が通りにくいので、生焼けを防ぎ、調理時間を短くするために真ん中をへこませましょう。ハンバーグが膨張して割れるのを防ぐ効果もあります。
ただし、最近はへこませる必要についての議論もあり、へこんだ部分に焼き目がつけられない、蒸し焼きにすれば中までしっかり火が通るといった理由からへこませる必要がないと言われることもあります。
典型的なハンバーグのような形ではなく、薄めに作ることでへこませるのを省く方法もあります。
ハンバーグを焼く際、しっかり火を通すために弱火で長時間焼いている方が多いのではないでしょうか。長時間焼くことでハンバーグから肉汁が出すぎてしまい、ハンバーグが固くなってしまいます。
ハンバーグを焼く際は、まずは中火で表面を焼き、裏返したら弱火にし、中までじっくりと火を通しましょう。強火で焼くと焦げやすく、ハンバーグの外側ばかり焼けてしまって中心部は生焼けになってしまうことが多く、野菜に含まれる栄養素が分解されてしまったり、肉汁の水分と一緒に流れ出てしまったりします。基本的に中火以下で調理しましょう。
中火で焼き目を付けてハンバーグをひっくり返した後、フタをして弱火で加熱することで水分の蒸発を防ぎ、蒸し焼きにすることができるので、焼いている面以外にも熱を通すことができ、焼きムラを防ぐとともに、時短調理となります。
フタがない時はアルミホイルをフライパンを覆うサイズに成形して上から被せることで蓋代わりにできます。この時、フライパンが熱いのでフライパンに触ってやけどしないように注意しましょう。
アルミホイルを使って包み焼きにすることで熱がハンバーグに均等に伝わり、焼きムラを防ぐことができます。アルミホイルには遠赤外線効果という食材の内側に熱を伝えやすくする効果もあるので、生焼け防止にぴったりの調理方法です。付け合わせのブロッコリーやニンジンなどの野菜も一緒に包んで焼けば時短調理にもなります。
フタをして蒸し焼きにする際、少量の料理酒(小さじ1~)を加え、弱火で蒸し焼きにすることでハンバーグに旨味を加え、ふっくらと仕上げることができます。
最後にFilyのハンバーグのレシピを紹介します。
Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖を不使用です。
肉料理を代表する人気の料理ハンバーグの基本レシピをご紹介します。相性抜群の手作りソースの作り方も紹介します。
このレシピでは、米粉と米粉のパン粉を使用しています。米粉は小麦粉と比べて、油を吸収しにくいためカリッと揚げることができます。
ハンバーグのレシピはこちら
本格デミグラスソースで作る煮込みハンバーグです。じっくり時間をかけて煮た本格デミグラスソースとジューシーなハンバーグの相性はバツグンです。
煮込みハンバーグのレシピはこちら
豆腐と鶏肉で作ったハンバーグのレシピをご紹介します。ハンバーグと相性抜群な手作りソースの作り方も紹介します。ふんわり柔らかな豆腐ハンバーグをぜひお楽しみください。
豆腐ハンバーグのレシピはこちら
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