ハンバーグのつなぎには牛乳やパン粉、卵といった材料が使われますが、これらは他の材料で代用することもできます。この記事では、ハンバーグをワンランク上に仕上がりにできる、定番のつなぎに代わる材料や隠し味などを紹介します。
ハンバーグのタネに使われる卵やパン粉、牛乳といったつなぎはタネを繋ぎ留めて、ハンバーグを崩れにくくするためにひき肉に混ぜます。つなぎの量が少ないと水分を繋ぐ作用が弱くなり、ハンバーグが固くなるほか、焼いている時に崩れてしまいます。
ただし、つなぎが多すぎるとハンバーグが柔らかくなってしまい、崩れてしまうのでお肉の量に合ったつなぎを混ぜるようにしましょう。
ちなみに標準的なつなぎの量はひき肉250〜300g(2~3人前)に対し、パン粉:大さじ4、牛乳:大さじ4〜5、卵1個とされています。
ハンバーグのタネに使われるひき肉以外の材料はつなぎという名前ですが、タネをまとめて崩れやすくする役割以外にも、ハンバーグを美味しく仕上げる役割もあります。肉汁や旨味を吸収してつなぎとめ、ひき肉を柔らかくしてハンバーグをふっくらと柔らかくジューシーに仕上げてくれます。
定番のつなぎの材料(塩、卵、パン粉、牛乳)以外にもハンバーグを美味しく仕上げる様々な材料があります。
最低限のつなぎだけで作るハンバーグのレシピでは、塩と卵だけで作るレシピもあります。後述の項目でも開設しますが、塩と卵は強い凝固力を持つので、しっかりと捏ねればこの2つだけでもハンバーグを崩れずに仕上げることができます。
味わいも、つなぎにたくさんの素材を使うよりもお肉のうまみを強く感じることができ、卵のコクも感じられるような、素材の味を生かしたハンバーグになります。
実は塩とお肉だけでもハンバーグを作ることができ、つなぎに塩だけを使うハンバーグのレシピもあります。次の項目で詳しく解説しますが、塩は味付けとしての役割だけでなく、お肉同士をくっつける役割があり、実はつなぎとして最も重要なのです。
塩だけで作るハンバーグは、他の具材を使わない分、お肉の旨味をダイレクトに感じられ、ハンバーグというよりはステーキに近いようなジューシーな味わいです。高いお肉で作ればごちそう感のあるおかずになります。
普通のハンバーグよりも固めで、食べ応えもありますが、作り方によっては固くなりすぎてしまったり、お肉の生臭さが気になるといった意見もあります。
味付けのためだと思われがちな塩ですが、ハンバーグのタネにおいては最も重要な役割を果たし、塩なしでハンバーグが作られることはほとんどありません。
塩の働きでひき肉から「アクチン」と「ミオシン」というタンパク質が溶け出し、くっつきあって網目状になるため、水分が抜け出すのを防ぎ、肉汁がハンバーグの中にしっかりと残って、ジューシーな仕上がりになります。熱が加わると肉のタンパク質を固まらせる作用もあるので、ハンバーグを焼いている過程で肉同士がより結着します。
塩の量はひき肉に対して0.8~1%くらいが良いとされており、200gのひき肉に対して1.6~2g(小さじ3分の1程度)となります。塩コショウの場合は少し多めのひき肉に対して1~1.2%が適量となります。気持ち多めに入れると良いでしょう。
タネをこねる際、まずはよく冷やしたひき肉と塩だけでこねましょう。ひき肉と塩だけで捏ねてある程度粘りが出てきたらパン粉や牛乳などの具材を追加してください。
卵黄と卵白のタンパク質は熱を加えると固まる性質があります。そのため、タネに溶き卵を加えることで、卵の凝固力が働いてタネの結着力が高まります。タネを固めるので、内側から肉のうま味が流れ出ないようにする役割もあります。
その他にも、風味をよくする、柔らかく仕上げるといった役割もあります。
ハンバーグのタネにパン粉や潰したパンを加えることで、パン粉がタネの水分をしっかり保持し、ハンバーグをふっくらと柔らかく仕上げることができます。また、焼いている際にも肉汁を吸い込むことでハンバーグをジューシーに仕上げる効果があります。
また、パン粉の原材料である小麦粉由来の「グルテン」もハンバーグを崩れにくくするつなぎとしての役割に一役買っています。
グルテンは、小麦粉に含まれるグルテニンとグリアジンという2つのたんぱく質が水に反応して結合することで形成されます。詳しく説明すると、バネのような細長い形をしたグルテニンが互いに絡み合い、その網目の部分に粒状をしたグリアジンが入り込むことで形成されています。
グルテンは生地に粘りと張力を与えます。そのため、ゆるいハンバーグのタネに小麦粉を加えることで、タネの中の水分に反応して生まれるグルテンが粘りを生み出し、タネがしっかりとまとまるので、崩れにくくなります。
パン粉以外では焼き麩や高野豆腐、生おから、米パン粉といった材料でも代用ができます。
ハンバーグのつなぎに使う乾燥パン粉は、牛乳に漬けておいてからタネに混ぜた方が良いとされています。なぜなら、この作業によってパン粉が水分を含み、しっとりすることでハンバーグがふんわり仕上がるためです。
ただし、現代の乾燥パン粉は昔と比べるとある程度の水分量があるので、漬け込む必要はないという意見もあります。なお、生パン粉は水分量を多く含んでおり、元々しっとりしているので、漬ける必要はありません。
ちなみに、パン粉は水分量が14%以下のものを「乾燥パン粉」、14%以上のものを「生パン粉」と区別しています。乾燥パン粉は水分量が少なく粒が細かいので、ハンバーグなどのタネに混ぜることで水分をしっかり含んでお肉とよく馴染みやすくなります。一方、生パン粉は粒が粗く、水分量が多いので揚げるとサクサクになるため、揚げ物作りでよく使われています。
タネに少量の牛乳を加えると、お肉の臭み消しになるほか、水分量を増やして柔らかさをアップさせることができます。また、牛乳にはお肉の繊維を壊して柔らかくする効果もあります。
牛乳には接着剤の役割はありません。その意味において、牛乳は厳密には「つなぎ」ではありません。逆に入れすぎることでタネがゆるくなり、焼いたときにボロボロになる原因になります。
ハンバーグ作りにおいて玉ねぎはそもそもつなぎなのか、という議論がありますが、定番具材なので本記事では一応つなぎとして紹介します。
みじん切りにした玉ねぎをタネに混ぜることで、タネに水分が含まれ、柔らかくなり、玉ねぎの風味を加えることができます。また、牛乳と同様で、お肉の臭みを抑える役割もありますが、接着剤の役割はありません。
玉ねぎは細かいみじん切りにしてきつね色になるまで炒めておくことでタネと良く馴染みますが、温かいままだとお肉の脂肪を溶かしてハンバーグが固くなってしまうので、一度冷やしてから使います。手間だと感じる方は電子レンジを使えば時短になります。
生のまま使ってもしゃきしゃき食感を楽しむことができます。すりおろしで使えばお肉としっかりと馴染み、タンパク質分解酵素の働きでハンバーグがふんわり柔らかくジューシーに仕上がります。
生のままの方が玉ねぎの臭い成分であるアリシンをしっかり摂取することができます(アリシンは熱に弱い)。アリシンは豚肉に豊富に含まれるビタミンB1の吸収を高めてくれる役割があります。ビタミンB1はエネルギー代謝に関わる栄養素で日本人に不足しがちといわれています。
卵は独特の役割を持つため、代用されることが少ないですが、下記の材料が役割の一部を果たします。
高い保水力を持つ粉ゼラチンをタネに混ぜることで、タネの決着力を高め、肉汁の流出を防ぎ、ハンバーグをジューシーに仕上げることができます。プロの料理人にも使われてる技として人気の隠し味です。
使うゼラチンの量は、ひき肉200g当たり5g(小さじ1)が目安です。
ゼラチンが使われているコーヒーゼリーをタネに混ぜるのもテレビなどで紹介され、人気です。コーヒーゼリーを使うと、甘味と苦味が良い隠し味にもなり、コクがあってジューシーなハンバーグに仕上がります。
使う量はハンバーグ2人前当たり大さじ1杯が適量で、細かく砕いてから他の材料と一緒に混ぜ込んでください。
スープやあんにとろみをつける目的でもよく使用される片栗粉は、水分を加えて加熱すると粘り気が出て、ひき肉を固めてくれる作用があります。片栗粉を使用したハンバーグは、冷めてもモチモチとした食感が残りやすいです。
片栗粉は、水溶きで使うことで牛乳の代用という位置づけで使われることが多いですが、タネを固めて水分を保持する役割もあるので、卵やパン粉の代用としての役割も果たしてくれます。
また、加熱前にハンバーグの外側をコーティングしておくことで、加熱時に中の肉汁を閉じ込められる上に、表面が焦げにくくなって舌触りが良くなり、ソースが絡みやすくもなります。これは小麦粉でも代用できます。
保水力でタネをまとめて崩れにくくし、焼いた際に旨味も保持できる材料を紹介します。
小麦粉をハンバーグのタネに混ぜることで、パンづくりでも使われる「グルテン」によってタネを崩れにくくしてくれます。
グルテンの役割は上記のパン粉の項目で解説した通りで、グルテンは生地に粘りと張力を与えます。そのため、ハンバーグのタネに小麦粉を加えることで、タネの中の水分に反応して生まれるグルテンが粘りを生み出し、タネがしっかりとまとまるので、崩れにくくなります。
お米や米粉、米パン粉を使うことでお米の主成分であるデンプンが水に反応して粘りを生み出し、タネの粘りが増し、ハンバーグが形状を保ちやすくなるほか、焼いた後にはもっちりとした食感に仕上がり、カサ増しにもなります。
炊いてから時間が経ったお米などを再利用することもできます。タネに混ぜる際、温かい場合はよく冷まし、すりつぶしてから混ぜましょう。
ただし、たくさん混ぜた場合、時間が経ってしまうとぼそぼそとした食感になってしまいます。
大豆から豆乳を搾った後の絞りかすであるおからは、食物繊維が豊富な上にカロリーが低い特徴があります。ハンバーグのつなぎで使えばカサ増しになり、カロリーオフにもなります。
生おからを使う場合はそのまま混ぜ、乾燥おからの場合は牛乳か水に浸してから使いましょう。生のおからを使用する場合はひき肉の1/3程度が適量で、おからパウダーを使う際にはパン粉と同量程度がおすすめです。
お麩はパン粉と同じ小麦粉から作られた乾物で、パン粉の代わりとしてハンバーグのつなぎにも使うことができます。豆腐と同様にカサ増しやカロリーオフになるのでダイエット中の方にもおすすめです。
タネに加える際は粉々に砕いてから水や牛乳とセットで加えましょう。お麩が水分を吸収して膨らみ、ふっくらしたハンバーグに仕上がります。
ハンバーグを作る際に、パン粉が良く使われますが、パン粉の代わりに砕いてパウダー状にした高野豆腐を使うとハンバーグをよりジューシーに仕上げることができます。
高野豆腐は吸水性が高く、肉汁をしっかり吸収して旨味をたっぷりのハンバーグに仕上がります。また、パン粉の代わりに使うことで糖質カットにもつながるのでおすすめです。使う量は、2人分のハンバーグ(300~400g)につき、高野豆腐8gが適量です。
ハンバーグのタネに長芋のすりおろしを混ぜると、その粘りでふわふわな食感に仕上がります。ひき肉をこねる際にパン粉の代わりにすれば、つなぎの役割も果たすので、卵も不要となります。
入れすぎると水分が多くなってタネが緩くなってしまい、ハンバーグを焼いた時に割れてしまうので、少しずつ加えて調整しましょう。
ハンバーグにのタネに水分を与え、柔らかくする役割の材料で代用可能です。ただし、いずれも入れすぎるとタネがゆるくなるので要注意です。
豆腐をタネに混ぜることで、豆腐の水分とタンパク質でふっくらと柔らかいハンバーグが作れます。豆腐を繋ぎに使う場合、パン粉や牛乳といったつなぎの代わりとなるため、他のつなぎを使う必要がなくなり、カサ増しの効果もあります。ただし、入れすぎるとタネがゆるくなったり、肉より豆腐の味が強くなってしまうので、少量だけ入れるようにしましょう。
絹豆腐は水分が多いので崩れやすく、べちゃっとした仕上がりになってしまうので、木綿豆腐がおすすめです。豆腐を使う場合、ひき肉がバラバラになりやすいので、タネに加える前にしっかりと水気を切り、粘りが出るまでしっかりと捏ねましょう。
豆乳は牛乳の代わりにハンバーグ作りに使われています。牛乳よりも低糖質・低脂質であり、タンパク質を多く含むことから肉汁を逃さず中に留めてくれる効果が高いとされ、豆乳を好んで使う人も多いです。
使う量は牛乳と同量です。
生クリームも牛乳の代わりに使われることのある材料です。牛乳よりも水分量が少なく、ふんわりと柔らかい食感を楽しむことができます。牛乳よりも脂肪分が多くカロリーが高い生クリームは、濃厚でコクのある味わいになります。
使う量は牛乳と同量です。ただし、牛乳よりもカロリーが高く、ハンバーグのカロリーも高くなってしまうでしょう。
料理酒やワインといったアルコール類も牛乳の代わりに使うことができます。他の料理でも使われるように、お肉の臭み消しとしての役割もあり、お肉が柔らかくもなります。特にワインはクエン酸が豊富に含まれているので、臭み消しとして強い効果を発揮します。
使う量はハンバーグ1人前(ひき肉150g)あたり大さじ1です。アルコール感が苦手な方は、混ぜる前に軽く電子レンジで温めてアルコールを飛ばすといいです。温める時間は大さじ1杯なら600Wで1分程度です。
牛乳の代わりに氷を使うことでタネの温度を下げながらこねることができ、肉汁の元になる脂が溶けるのを防ぐことでハンバーグがジューシーに仕上がり、プロの味に近づくと人気です。
焼く際にも氷を入れることでハンバーグを蒸し焼きにでき、しっとりとしながらも肉汁がたっぷりのハンバーグになります。
牛乳の代わりに干しシイタケの戻し汁を使うこともできます。ひき肉との相性も良く、ハンバーグにコク深い旨味をプラスできます。シイタケには、ビタミンDや食物繊維などの栄養が豊富に含まれています。
戻したシイタケはみじん切りにしてタネに加えてください。シャキシャキとした食感が楽しめます。シイタケが苦手なお子さんもハンバーグに入っていると食べられるかもしれませんね。
卵と牛乳の代わりにヨーグルトをタネに混ぜると、酸味や水分が加わり、ハンバーグがやわらかく仕上がります。他の料理でも使われている通り、お肉の匂い消しとしての役割もあります。
使う量はハンバーグ2人前当たり50gです。
タネに水分を与え、タネのカサ増しにもなり、食感の違いも楽しめる食材を紹介します。
キャベツをタネに混ぜることで、ハンバーグが甘みのあるふわふわとした食感に仕上がります。カサ増しにもなるので、お財布にも優しいですね。
キャベツをみじん切りにし、生のままあるいは軽く炒めて冷ました後タネに加えます。炒めた方がキャベツの甘みが出てタネとよく馴染みますが、生のままだと甘みは控えめであっさりとした味になります。炒める代わりに電子レンジで温めても大丈夫です。
ニンジンを使った場合もハンバーグを甘みのある仕上がりになります。みじん切りにしてフライパンで軽く炒め、冷ましたらタネに加えます。こちらも電子レンジで温めても大丈夫です。
また、にんじんを擦り下ろし、レンジで加熱したものを加えると、ふんわりとした食感に仕上がります。ニンジンが苦手なお子さんにもお勧めです。
価格の安いもやしは、ハンバーグのタネに入れることで手軽にカサ増しができ、シャキシャキとした食感もあって人気の代用品です。
もやしは火が通りやすいので、ざく切りにして生のままタネに加えてください。切らずにそのまま加えてもタネをこねる際にある程度折れるので、面倒だと感じる方はそのままタネに入れてください。
白菜を使うのもおすすめで、ハンバーグにやさしい甘みをプラスできます。旬の白菜は栄養価が高く、寒い時期は特におすすめの代用品です。
白菜の芯の部分をみじん切りにして軽く炒め、冷ましたあとタネに加えます。白菜は水分が多いため、生のまま入れるとタネがゆるくなってしまうので要注意です。電子レンジを使う場合、温め終わって冷めた段階でぎゅっと手で絞ってからタネに混ぜましょう。
タマネギと同じく肉の臭みけしにもなるネギもタマネギの代用となります。同じネギなので違和感なく代用できます。むしろ和風ハンバーグの場合はネギの方が相性が良いとされ、おろしポン酢や大葉とよく合います。
使う場合、みじん切りにして生のままタネに加えましょう。
肉詰めで使われるピーマンはひき肉との相性が良く、ハンバーグに混ぜることでピーマンが苦手なお子さんも食べられるのではないでしょうか。
みじん切りにし、生のままタネに加えます。細かくすればするほどハンバーグに溶け込みます。
香味野菜のセロリもタマネギの代用としておすすめで、ひき肉の臭み取りとしての役割も果たし、ハンバーグが上品な味に仕上がります。ビタミンや食物繊維をたっぷり含んでいて栄養価も高いです。
みじん切りにして生のままタネに加えます。大きめに切るとシャキシャキとした食感も楽しめます。
冷凍のミックスベジタブルは、手軽に使うことができるので人気の代用品です。ハンバーグがカラフルに仕上がり、それぞれの食感を楽しむことができます。
使う場合はレンジで解凍し、冷ましたあとタネに加えます。粒が大きくなかなかの存在感なので、野菜が苦手な小さなお子さんがいる場合は要注意です。
栄養価の高い切り干し大根は、ハンバーグに混ぜることでコリコリとした楽しい食感を楽しむことができ、カサ増しにもなります。和風ハンバーグにおすすめの代用品です。
たっぷりの水で戻した後、しっかり水気を絞ってみじん切りにし、タネに加えてください。
れんこんもは和風ハンバーグのつなぎとしてよく使われています。ビタミンCや食物繊維などの栄養も豊富です。
れんこんは、みじん切りにして加えるとほどよい食感を残すことができ、擦り下ろして入れるとフワフワな仕上がりになります。少々面倒ですが、みじん切りと擦り下ろしを両方入れてフワフワとシャキシャキの食感を同時に楽しむのもおすすめです。
みじん切りにしたシイタケやシメジ、エノキなどのきのこ類をタネに加えると、タネに水分を与えてやわらかさを引き出すことができ、カサ増しにもなります。
椎茸はもちろん、他のきのこ類でも旨味が出るのでハンバーグがおいしく仕上がり、シャキシャキとした食感が加わり、様々な食感を楽しむことができます。
ハンバーグのタネにコクや旨味を追加できる隠し味を紹介します。
少量(ひき肉の5%程度の量)のマヨネーズをタネに混ぜると、タネにまろやかさが加わります。乳化された植物油が加熱によるたんぱく質の結合をソフトにし、ふんわりジューシーに仕上げる効果もあります。
ただし、加えすぎるとハンバーグの風味が変わってしまうので注意しましょう。適量はひき肉の5%程度の量(ハンバーグ2人前あたり大さじ1)です。
牡蠣のうまみたっぷりのオイスターソースを使うことでハンバーグにコク深い旨味を足すことができます。砂糖も合わせてタネに混ぜ込むのがポイントです。
使う量は、ひき肉200g当たり大さじ1以内が目安です。入れすぎるとハンバーグの味が変わってしまうので気を付けましょう。
味噌もハンバーグづくりの隠し味の定番です。味噌には旨味成分であるグルタミン酸が含まれており、これがお肉のイノシン酸と結合し、美味しく仕上がります。
使う量はハンバーグ2人前あたり大さじ1が目安です。味噌には多めの塩分が含まれているので、ひき肉を練りこむときに使う塩は減らすようにしましょう。
野菜の旨味成分がギュッと詰まったコンソメも、ハンバーグの隠し味として人気です。うまみを足すだけでなく、お肉の臭み消しとしての役割も果たしてくれます。
使う量はハンバーグ2人前あたり小さじが適量で、こちらも入れる際にはひき肉を練りこむときに使う塩を減らすようにしましょう。
ハンバーグのソースによく使うケチャップをタネに加えることで、味にコクと深みを出すことができます。味噌同様、ケチャップにも豊富なグルタミン酸が含まれており、お肉のイノシン酸と結合して美味しく仕上がります。ほのかな酸味もアクセントになります。
使う量はハンバーグ2人前あたり大さじ1杯が適量です。
すりおろしたにんにくもタネに入れることで様々な効果を発揮してくれます。うまみ成分のグルタミン酸が豊富で、お肉の旨味を引き出してくれるほか、お肉の臭みけしの役割も果たしてくれます。
使う量はハンバーグ2人前あたり小さじ1/2杯が適量です。
料理によく使う生姜のすりおろしは、臭み消しとしても使え、人気の隠し味です。チューブの製品もあり、手軽に使えるのもポイントです。ハンバーグが少しさっぱりとするので、和風ハンバーグなどを作る際にもおすすめです。
こちらも入れすぎると風味が変わり、辛みを感じるような風味となってしまうので入れすぎに注意です。ハンバーグ2人前あたり小さじ1杯以内が良いでしょう。
ターメリックやコリアンダー、クミンなどのスパイスがたくさん配合されているカレー粉は、ハンバーグにスパイシーさを中心とした様々な旨味を加えてくれるので、人気の隠し味です。
たくさん入れてしまうと味が主張しすぎるので、振りかけて入れる程度がおすすめです。
うま味調味料の味の素も隠し味におすすめです。味の素は味噌やケチャップなどに含まれるグルタミン酸を化学合成して作られる調味料で、手軽にうまみをプラスすることができます。ハンバーグのタネには振りかけて入れる程度がおすすめです。
料理によく使う生姜のすりおろしは、臭み消しとしてハンバーグに入れるのにおすすめです。チューブの製品もあり、手軽に使えるのもポイントです。ハンバーグが少しさっぱりとするので、和風ハンバーグなどを作る際にもおすすめです。
入れすぎると風味が変わり、辛みを感じるような風味となってしまうので入れすぎに注意です。ハンバーグ2人前あたり小さじ1杯以内が良いでしょう。
ひと手間加えるだけでハンバーグが崩れにくくなり、美味しく仕上げることができます。
ひき肉はこねる直前まで冷蔵庫に入れておきましょう。ハンバーグのタネは温度が上がることでひき肉の脂肪が溶けてタネがゆるくなるほか、焼いた時に肉汁が流れ出て固い仕上がりになってしまいます。
また、タネをこねる際に室温が高いとタネの温度が高くなり、タネがゆるくなってしまうこともあります。夏場は冷房をつけ、冬場は暖房を切ってタネをこねるのがおすすめです。
タネを混ぜ終わってから空気を抜きながら成型しますが、この作業が十分でないとハンバーグが割れやすくなってしまい、割れて肉汁が出て固くなってしまうので要注意です。
ハンバーグの空気を抜く作業はよく「両手でキャッチボールをするようにしながら」と言われます。しかし、この方法ではよくわからないという方も多いでしょう。分かりやすく簡単な方法は、利き手に載せたタネを、利き手ではない方の手を受け皿にして、3~4回軽く打ち付けるのがおすすめです。この時、手にサラダ油を薄く塗っておくと、ミンチ内の水分が蒸発するのを防ぎながら成形することができます。
ただし、この作業をやりすぎるとハンバーグが固めの仕上がりになってしまうので要注意です。
ハンバーグのサイズを大きくしてしまうと、焼く前の空気抜きの作業で空気を抜くのが難しくなるほか、火の通りが悪くなり、崩れやすくなってしまいます。真ん中まで火が通りにくく、生焼きになる可能性も高まります。
ハンバーグのサイズは手のひらに収まる程度に収めましょう。厚さは1.5~2cm程度が一般的なサイズです。
ハンバーグの厚い中央部分は火が通りにくいので、生焼けを防ぎ、調理時間を短くするために真ん中をへこませましょう。
ただし、最近はへこませる必要についての議論もあり、へこんだ部分に焼き目がつけられない、蒸し焼きにすれば中までしっかり火が通るといった理由からへこませる必要がないと言われることもあります。典型的なハンバーグのような形ではなく、薄めに作ることでへこませるのを省く方法もあります。
ハンバーグのタネをこねすぎてしまうとお肉の脂肪が溶けてしまい、ハンバーグが固くなってしまいます。ただし、こねることで具材が良く混ざる以外にも、肉の粘り気が増えて肉同士がくっついた状態になり、焼いたときに肉汁が出るのを防ぐ役割もあるのでよくこねるようにしましょう。目安は粘り気があり、肉を突いてみた時にボウルが浮くくらいです。
ハンバーグをこねる際はこねすぎにも注意ですが、手が温かいと脂肪が溶けやすいため、手を冷やしてからこねたり、手ではなくすりこぎ棒や木べらや割り箸を使ってこねると良いでしょう。こだわる方はタネの入ったボウルを氷水の入った大きなボウルで冷やしながらこねているようです。
タネをこね終わった後、寝かせることで水分と油分がなじみ、タネが柔らかくなるだけでなく、お肉が熟成して旨味が増します。ただし、タネを常温で寝かせたり、長時間寝かせたりしてしまうと、雑菌が繁殖する原因となります。冷蔵庫で1~2時間程度寝かせるようにしましょう。また、なるべく空気に触れないようにするため、ラップをかけて寝かせましょう。
なお、空気を抜いて成型した後に寝かせるとひびが入って割れやすくなってしまうので、必ず成型前に寝かせましょう。
ハンバーグを焼く際、しっかり火を通すために弱火で長時間焼いている方が多いのではないでしょうか。長時間焼くことでハンバーグから肉汁が出すぎてしまい、ハンバーグが固くなってしまいます。
ハンバーグを焼く際は、まずは中火で表面を焼き、裏返したら弱火にし、中までじっくりと火を通しましょう。強火で焼くと焦げやすく、ハンバーグの外側ばかり焼けてしまって中心部は生焼けになってしまうことが多く、野菜に含まれる栄養素が分解されてしまったり、肉汁の水分と一緒に流れ出てしまったりします。基本的に中火以下で調理しましょう。
中火で焼き目を付けてハンバーグをひっくり返した後、フタをして弱火で加熱することで水分の蒸発を防ぎ、蒸し焼きにすることができるので、焼いている面以外にも熱を通すことができ、焼きムラを防ぐとともに、時短調理となります。
フタがない時はアルミホイルをフライパンを覆うサイズに成形して上から被せることで蓋代わりにできます。この時、フライパンが熱いのでフライパンに触ってやけどしないように注意しましょう。
アルミホイルを使って包み焼きにすることで熱がハンバーグに均等に伝わり、焼きムラを防ぐことができます。アルミホイルには遠赤外線効果という食材の内側に熱を伝えやすくする効果もあるので、生焼け防止にぴったりの調理方法です。付け合わせのブロッコリーやニンジンなどの野菜も一緒に包んで焼けば時短調理にもなります。
フタをして蒸し焼きにする際、少量の料理酒(小さじ1~)を加え、弱火で蒸し焼きにすることでハンバーグに旨味を加え、ふっくら仕上げることができます。
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