アスパラガスなど野菜には賞味期限の記載がないので、どれぐらい日持ちをするのか判断が難しいですよね。本記事ではアスパラガスの賞味期限について保存法別に詳しく解説します。
アスパラガスを含む野菜や果物などの生鮮食品には、賞味期限や消費期限の表示の義務はありません(一部例外あり)。
そのため、アスパラガスはいつまで食べられるのか迷うことがあります。アスパラガスは正しく保存すれば最大で1ヶ月日持ちします。
今回は、アスパラガスがどのくらい日持ちするかを、様々な保存方法別にご紹介しますのでぜひ参考にしてください。
<消費期限と賞味期限の違い>
消費期限・・・定められた方法で保存した場合において、腐敗などの品質の劣化に伴い安全性を欠くおそれがないと認められる期限を示す年月日。開封前の状態で保存すれば、食品衛生上の問題が生じないと認められるもの。そのため、消費期限を過ぎた食品は食べるべきではない。急速に品質が劣化しやすい食品に表示される。
賞味期限・・・定められた方法で保存した場合において、期待されるすべての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日。賞味期限を超えた場合でも品質が保持されることもある。そのため、賞味期限を過ぎた食品は必ずしもすぐ食べられなくなるわけではなく、消費者自身で判断する必要がある。比較的品質が劣化しにくい食品に表示される。
アスパラガスは濡らしたキッチンペーパーで水分を補えば10日程保存可能です。
冷蔵保存するときは、根元を5mmくらい切り、濡らしたキッチンペーパーを巻きます。ポリ袋に入れてコップなどに立てて冷蔵室へ。そのまま冷蔵庫に入れてしまいがちですが、このひと手間を加えるだけで1週間ほど経っても元の状態とあまり変わりません。ぜひお試しください。キッチンペーパーは毎日取り替えるのがおすすめです。
その他にも湿った砂の中で保存する方法もありますが、一般家庭では現実的ではありませんし、保存期間が2日ほどしかないので、おすすめしません。
アスパラガスの冷凍保存の期間の目安は約1ヶ月です。そのため長期保存するならば冷凍保存がおすすめです。
アスパラガスを冷凍保存するとき、茹でるか、生か、どっちがよいか迷う方が多いと思います。直接冷凍する方法を「ダイレクトフリージング」、冷凍する前に茹でることを「ブランチング」といいます。
アスパラガスをダイレクトフリージングする場合とブランチングする場合は、どちらも賞味期限は1ヵ月で保存できる期間は変わりませんが、家庭用冷凍庫では基本的にブランチングするのがおすすめです。
家庭用の冷凍庫では、野菜を急激に冷やすことができないのでダイレクトフリージングに向きません。ブランチングしないと、変色し、風味が落ち、食感が損なわれてしまいます。
硬めに塩茹でしキッチンペーパーで水けをとったら、ぶつ切りや斜め切りにしてから冷凍用ジッパー付きポリ袋に入れるのも◎。これだと凍ったまま、炒め物やスープ、パスタの具など調理に使えるのでとても便利です。
乾燥させたアスパラガスは密閉容器に入れて常温または冷蔵で1ヶ月保存することができます。
野菜は干すことで保存期間が伸びるのはもちろんですが、栄養価が高まる、甘みが増す、噛みごたえが増す(いつもとは違う食感が楽しめる)、かさが減るのでたくさん食べられる(その分栄養が取れる)などのメリットがあります。
アスパラガスを乾燥させる方法は、天日干し、オーブン、レンジがあります。
乾燥保存で一番おすすめなのは天日干しです。太陽光を浴びることで、アスパラガスはビタミンDが増加します。はかまを取り除き、ピーラーで薄く削り(斜め薄切りでもOK)、ザルに広げて、2〜3日干します。
天日干しするのは、晴天の午前10時から午後3時までの時間帯がおすすめです。
煮物や炒め物に入れるのがおすすめです。旨みが増してコリコリとした食感が美味しく、いつもと違うアスパラガスが楽しめます。
天日干しできない方はオーブンで乾燥させる方法も。
斜め薄切りにしたアスパラガスを天板の上に並べて、100〜110℃の低温で20〜30分ゆっくり加熱します。
乾燥が足りなければさらに加熱します。
レンジで乾燥させる方法はもっと簡単。斜め薄切りにしたアスパラガスをキッチンペーパーを敷いた耐熱皿の上に並べて、600Wで5〜8分程度加熱します。
電子レンジでの乾燥は時短で便利ですが、焦げたり燃えたりする場合があるので、こまめに確認しながら乾燥させましょう。
アスパラガスは醤油や味噌、酢などに漬けると2週間保存可能です。
漬物にすることで、食材を酸素から遮断し酸化を防ぎ、微生物の繁殖も防ぎます。大量消費にもおすすめです。そのまま食べるときは味が濃いので、水で洗いましょう。
醤油漬けにして保存する場合は、硬めに下茹でしたアスパラガスをぶつ切りにし、冷ましたら密閉容器に入れて、しょうゆ:酒:みりん=1:1:1の割合で作った漬けだれをアスパラガスがひたひたになるくらいまで入れます。冷蔵で2週間ほど保存できます。そのまま食べても、野菜炒めなどに使うのも◎。
味噌漬けにする場合は、アスパラガスを丸ごと下茹でし、キッチンペーパーで水けをしっかり取り、密閉容器に入れます。みそ:酢:みりん=4:1:1の割合で漬けだれを作り、アスパラガスの全体にまぶして隠れるくらいにし、冷蔵庫へ。
酢漬けにする場合は、硬めに下茹でしたアスパラガスをぶつ切りにし、冷ましたら密閉容器に入れて、酢150ml・塩小さじ1・てんさい糖大さじ1で作った漬けだれを注ぎます。酢には胃酸の分泌を促す作用があるので、前菜として召し上がるのがおすすめです。そのまま食べてもよいですし、サラダのトッピングにしても◎
濡らしたキッチンペーパーではなく乾いたキッチンペーパーに包み、ポリ袋に入れて冷蔵保存する場合のアスパラガスの賞味期限は2日〜3日です。
アスパラガスをキッチンペーパーで数本ずつ包み(1本ずつ入れてもOK)、根元を下にしてポリ袋に入れ、口を軽く閉じます。カップなどに入れて(ドアポケットに入れてもOK)、穂先を上にして、冷蔵室へ。アスパラガスは低温を好むので野菜室には入れないようにしましょう。キッチンペーパーの代わりに新聞紙でもOK。
乾いたキッチンペーパーに包んで冷蔵保存する場合、濡れたキッチンペーパーで水分を補いながら冷蔵保存するよりも痛みやすいので保存期間は短くなります。手軽に保存できますが、早めに食べきるようにしましょう。
茹でたアスパラガスを冷蔵保存する場合の賞味期限は2日〜3日です。
茹でたアスパラガスを冷蔵で保存したい場合は冷水に浸けます。下茹でしたアスパラガスは傷みが早いので、この方法でも2〜3日が限界です。なるべく早く使い切るようにしましょう。また水につけて保存することで、ビタミンCやカリウムなどの水溶性の栄養素が流出するデメリットもあります。
茹でたアスパラガスを長期で保存したい場合は冷凍保存するのが良いです。
調理をしたアスパラガスの賞味期限は3日〜4日です。例えばアスパラガスを使った炒めものを冷蔵保存する場合は4日ほど、サラダにしたアスパラガスを冷蔵保存する場合は3日以内に食べきるようにしましょう。
他の野菜と一緒に炒めものにした場合は、他の野菜から水分が出て料理全体が傷んでしまうこともあるので、できるだけ早めに食べきることが大切です。
万が一酸っぱい臭いがしたり、粘りがでているなどの異変が見られる場合は食べずに破棄するのが無難です。
アスパラガスは温度に敏感で、低温を好みます。貯蔵最適温度は0〜2℃です。15℃でアスパラガスのビタミンCは2割ほど失われてしまうという報告もあります。アスパラガスは乾燥にも弱く、貯蔵最適湿度は95〜100%といわれているので、常温保存は基本的にNGです。
すぐに食べる場合は冷蔵し、湿らしたキッチンペーパーを使ったり、水に浸けるなど乾燥させないようしっかりと対策をしておくことが日持ちさせる大切なポイントです。
アスパラガスに限らず、野菜は土にあった姿と近い状態にしたほうがストレスがかからないため日持ちします。
そのため、アスパラガスは冷蔵保存するときは立てるのも日持ちさせるポイントです。アスパラガスを寝かせて置くと、立ち上がろうとして徐々に穂先が曲がっていきます。このときに栄養分を消費してしまうので、鮮度と美味しさ、栄養価が損なわれてしまいます。
コップや、ペットボトルを切って容器代わりにして立てて保存するようにしましょう。
当たり前ですが、購入するときになるべく新鮮なアスパラガスを選べば、その分長く保存することができます。下記が新鮮なアスパラガスの特徴です。
穂先がふっくらしていて、濃い緑色のもの
緑が鮮やかで全体にハリがあるもの
切り口が丸くて白く、みずみずしいもの
はかまの形がほぼ三角形で均一に並んでいるもの
縦筋があまり見立たないもの
切り口が変色しているものは避けましょう。
アスパラガスは腐敗してくると下記のような特徴が見られます。腐敗したアスパラガスは食べることができないので、破棄しましょう。
腐ったアスパラガスの見た目の特徴は下記の通りです。
カビが生えている
全体的に黒・茶色に変色している
溶け出している
アスパラガスにフワフワとしたホコリのようなものがついている場合は白カビ、黒く変色している箇所がある場合は黒カビが生えています。じゃがいものような根菜は表面のみにカビが生えていて中まで侵食していなければ、変色している箇所を取り除けば食べることができるといわれていますが、カビはカビ毒を発生させ下痢や嘔吐などの中毒症状を起こすこともあるため注意が必要です。
アスパラガスは変色しているからといって必ずしも腐敗しているとは限りませんが、全体的に黒くなっていたり茶色くなっている場合は腐敗している可能性が高いです。腐敗がすすむと水分が出てきたり溶け出している箇所があることもあります。このような場合は破棄しましょう。
腐ったアスパラガスの臭いや味の特徴は下記の通りです。
酸っぱい匂い・味
生ゴミのような臭い
カビ臭い
酸っぱい臭いや生ゴミの臭い、カビ臭いなどあきらかに普段感じないような臭いがするときは腐敗しています。
アスパラガスに限らず食材は腐敗すると、多くのバクテリアが活動し酢酸発酵することが多いので酸っぱい臭いがしたり酸っぱい味がします。この現象は味噌や醤油といった発酵食品にも起きていますが、発酵とは異なり次第に味や臭い、形が崩れるなど食材が変化していく現象はあるときに「腐敗」とよばれます。
また、カビが生えていないように見えてもカビ臭さを感じる場合は、見えない部分にカビの胞子が入り込んでいる可能性があります。カビには様々な種類があり、墨汁のような臭いを感じさせる「2-メチルイソボルネオール」や土臭さや泥臭さを感じさせる「ジェオスミン」といった代表的な悪臭を放つ種類がいます。また、カビ自体は臭いを感じさせる成分を出さない種類もいますが、カビ自体が臭いを出さなくてもカビの餌になる物質がカビの作用によって変化することで発生する臭いなどで、人に「カビ臭い」と感じさせます。心配な方は破棄するのが無難です。
腐ったアスパラガスの触感の特徴は下記の通りです。
柔らかい
ぬめりがある
アスパラガスを触ったときにグニュッとした感触があったり完全に張りがなくなっている場合は、腐敗が進み溶け出してしまっている状態です。また、表面がぬめぬめしている場合は雑菌が繁殖している可能性が高いです。新鮮なアスパラガスには切り口から水分が出てくることがありますが、ぬめりがでることはありませんので、ぬめりが出ているアスパラは破棄しましょう。
アスパラガスの大量消費におすすめのレシピをご紹介します。
Filyのレシピはすべて小麦粉、乳製品、白砂糖不使用です。
だし汁がアスパラガスに染み込み、本来の甘みと相まって絶妙な美味しさに。
塩茹ですることでアスパラの鮮やかな緑色が保てます。
アスパラの煮びたしのレシピはこちら
下茹でせずにいきなり焼くことで、旨みを閉じ込めて、シャキシャキとした食感を楽しみます。副菜やおつまみとしてどうぞ。
にんにくは焦げるようなら、途中で取り出しましょう。
アスパラのガーリックソテーのレシピはこちら
アスパラガスの美味しさをシンプルに楽しむ一品です。
汁けが飛ぶまで炒め合わせましょう。
アスパラのきんぴらのレシピはこちら
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