ブロッコリーは茹でて食べることも多いですが、茹でることでビタミンCやカリウムなどの水溶性の栄養素が流出してしまうデメリットがあることをご存知でしょうか。本記事ではブロッコリーを茹でずに加熱する方法を紹介します。
ブロッコリーは茹でることで柔らかくなり、さらに水溶性のシュウ酸やイソチオシアネートなどの苦味となる成分を落とすことができるため食べやすくなります。
しかし、水溶性のシュウ酸やイソチオシアネートを落とすことができるということは、ビタミンCやカリウムなどの水溶性の栄養素も一緒に流出してしまうということです。そのため、ブロッコリーは茹でずに加熱をしたほうが栄養素の流出を最小限に抑えることができるというメリットがあります。
ブロッコリーは茹でることで旨味成分や甘みとなる成分も流出してしまいます。またたっぷりのお湯で茹でることで水っぽくなってしまうため、味が薄くなってしまうデメリットもあります。
そのため、お湯で茹でないほうがブロッコリーの旨味や甘みがそのまま残り、ブロッコリー本来の味を楽しむことができるのもブロッコリーを茹でずに加熱するメリットとなります。
日本ではブロッコリーは基本的にサラダにする場合も茹でたりして加熱してから使うのが一般的なので、生食できないと思っている方も多いと思いますが、実は生食することができる野菜です。
栄養面でいえば生で食べるほうが、栄養素を無駄にすることなくしっかりと摂取することができます。そのため海外ではブロッコリーを生食する国も多くあります。
しかし、ブロッコリーは固い野菜であるため生の状態では食べにくいです。また、上述したように苦味となる成分も含まれているため加熱をしたほうが食べやすくなります。ブロッコリーを加熱する方法は茹でるだけではありません。茹でずに加熱する方法をいくつか紹介します。
ブロッコリーは人参や里芋などの根菜類とは異なり、それほど土汚れなどがついていないように見えますが花蕾(からい)と呼ばれる一番上の部分は見えないところに土汚れがついていたり、虫が入り込んでいることもあります。そのため、しっかりと洗うことが大切です。しっかりと洗うことはブロッコリーの農薬を落とすことにも繋がります。
ブロッコリーは丸ごと洗うこともできますが、小房に分けて洗ったほうが汚れを落としやすいです。蒸したりレンジで加熱するときも丸ごとよりも小房に分けてから加熱したほうが火が通りやすいので、小房に分けてから洗う方法を紹介します。
ブロッコリーを切る際、茎を捨てないようにしましょう。茎にもビタミンCが豊富に含まれているためです。茎の周りの硬い部分(芯の白い部分を残す)はカットするようにしましょう。茎は房よりも硬いので、加熱時間が同じになるように小さめに切るのもポイントです。
まず、茎の最下部を切り落とします。この部分は固く、食べることができないため捨てましょう。
それから房の付け根部分から茎を切り離します。この時、包丁を入れる位置が上すぎると房がバラバラになってしまうので、上の画像のように房が繋がっているギリギリのあたりで切るようにしましょう。
次に、小房に分けるため、包丁を入れていきます。
外側の小房から切り離していきます。ブロッコリーを回しながら切るといいでしょう。
外側の小房をすべて切り離し、中央部分の房が残ったら、もう一度茎を切り落とします。この時も房がバラバラにならない位置に包丁を入れましょう。
ブロッコリーの中心部分を小房に分けていきます。このとき、包丁は茎の部分に軽く切れ目を入れるだけにしましょう。
切れ目を入れた部分から指で割いていきます。こうすることで先のつぼみの部分がバラバラにならずに分けることができます。
すべての小房がだいたい均一になるように分けましょう。
切り落とした茎の部分も加熱しやすい大きさに切っていきます。まずは茎の表面の部分を切り落としましょう。この部分は硬く食べられません。芯の白い部分を残します。
外側を切り落とせたら、7mmの拍子切りにします。これで、ブロッコリーがすべて切れました。
カットしたブロッコリーはボウルにためた水に入れてしっかりとあらいます。
浮きやすいので、手で水の中に浸けるように揉みながら洗います。この時、力を入れてしまうと蕾が潰れてしまいますので、やさしく扱ってください。
カットした状態のブロッコリーは、切り口からビタミンCやミネラルなどの水溶性成分が流れ出やすくなっています。栄養素の流出を最小限に抑えるため、洗い時間は5分以内にしましょう。
ブロッコリーは蒸し器を使って蒸すことで、栄養素を逃すことなく柔らかく仕上げることができます。苦味成分であるイソチオシアネートは加熱に弱いため蒸すことでも苦味を軽減することができます。
まず、深めの鍋またはフライパンに2cm〜5cm程水を入れて、加熱しお湯を沸かします。蒸気でブロッコリーに火を通していくので、水を沢山入れる必要はありません。ブロッコリーが完全に水につかってしまうと茹でるのと変わらなくなってしまうので注意してください。
お湯が沸いて蒸気が出てきたら、小房にわけて綺麗に洗ったブロッコリーを乗せた蒸し器を鍋に乗せます。蒸し器を入れたら、蓋をして蒸していきます。
そのまま3分〜4分ほど蒸して好みの固さになったら完了です。
蒸し器がない場合は蒸し板の上にブロッコリーを乗せてフライパンに入れても、蒸し器と同じように蒸すことができます。
こちらは直径21cmのせいろです。天然素材(竹、杉、桃皮)で作られています。漂白剤などの化学薬品は使用されていませんので、安心してお使いいただます。
21cmと26cmの大きさがあります。
蒸し器がない場合は、フライパンで蒸し焼きにするのもおすすめです。お湯を沸かす時間もかからないため時短にもなります。
まず小房にわけて綺麗に洗ったブロッコリーをフライパンに並べていきます。
フライパンにブロッコリーを並べたら、水を回しかけます。水の量は1株に対して100mlを目安に調節してください。
水を回しかけたら蓋をし加熱します。中火で3分〜4分加熱して完了です。蓋をする前に塩をお好みでふりかけておくと、ブロッコリーにほんのり塩味がついて、甘みを際立たせることができます。
蒸し茹でだとふっくらした食感に仕上がりますし、水っぽくならずジューシーに仕上げることができます。
ブロッコリーはフライパンやオーブンを使っても美味しく食べることができます。ここではフライパンを使ってブロッコリーを焼く方法を紹介します。
ブロッコリーをフライパンを使って焼くときは、オリーブオイルをひいたフライパンに小房にわけて綺麗に洗ったブロッコリーを並べていきます。
オリーブオイルをひいたフライパンにブロッコリーを並べたら、弱火と中火の中間ぐらいの火加減で軽く焼き目がつくまで加熱します。
火が強すぎてしまうと火が通る前に焦げてしまうので注意しましょう。
軽く焼き目がついてきたら、ひっくり返します。
ブロッコリーをひっくり返したら、オリーブオイルを入れて蓋をし弱火で6分〜7分ほど加熱します。両面に焼き目がつき、茎が柔らかくなっていたら完了です。
ブロッコリーは焼くと、水を使わない分ギュッと旨味と甘みが凝縮されてしっかりとブロッコリー本来の味を楽しむことができます。
焼くだけでは苦味が気になるという方は、フライパンを使って蒸し焼きにするのがおすすめです。
まず小房にわけて綺麗に洗ったブロッコリーをフライパンに並べます。
フライパンに並べたら大さじ2程度の水を回しかけて蓋をします。
フライパンにブロッコリーを並べて水を回しかけ、蓋をしたら水分が飛ぶまで加熱します。
水分が飛んだら、オリーブオイルを回しかけて軽く焼き目がつくまで焼きます。
蒸し焼きにすることで苦味も軽減されますし、香ばしさが出て青臭さも軽減されて食べやすくなります。蒸し焼きにしたブロッコリーはサラダに入れても良いですし、そのまま醤油などの調味料をかけて食べても美味しいです。
ブロッコリーはレンジで加熱することもできます。レンジで加熱する場合も水溶性の栄養素の流出を防げます。
レンジを使う場合は耐熱皿に、切ったブロッコリー、水大さじ2、塩ひとつまみを入れ、ふわっとラップをし、600Wで3分加熱します。
電子レンジから出したら、ラップをしたまま冷やすと水分が逃げづらいのでおすすめです。
一番お手軽な茹で方は電子レンジで加熱する方法です。ただし食感は、パサパサとやや硬い仕上がりになってしまいます。加熱時間を長くしすぎると焦げてしまうこともあるので注意しましょう。
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