菜の花は冬に旬を迎えます。日ごとに花が咲き筋っぽくなってしまうので、できるだけ早く食べるのがポイントですが、冷凍や乾燥保存すれば長く保存することができます。今回は菜の花の正しい保存方法と保存期間について詳しくご紹介しています。また、菜の花の作り置きレシピもあわせてご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
菜の花(菜花)は、アブラナ科に属する野菜です。その他のアブラナ科の葉物野菜には小松菜や白菜、チンゲン菜などがあります。
菜の花の生産量第一位の都道府県は千葉県です。菜の花の旬は1〜2月です。
菜の花にはβ−カロテンとビタミンCが多く含まれています。
出典:農林水産省
菜の花は乾燥に弱い食材なので、常温での保存は基本的にNGです。すぐに食べる場合でも冷蔵庫で保存するようにしましょう。
冷蔵保存する場合は、水で濡らしたキッチンペーパーや新聞紙で包み、ポリ袋に入れることで乾燥を防ぐことができます。
菜の花はアクが強いため、下茹でをしてから調理に使用するのが基本です。熱湯でさっと茹でアクを取り除きましょう。菜の花に含まれているビタミンCは水溶性なので、長い時間茹でることで流出してしまいます。茹で時間は手短にするのがポイントです。
茎の部分は火が通りにくいので、葉の部分よりも長めに茹でるようにしましょう。菜の花を切らずに丸ごと茹でる際は、茎の部分のみを先に熱湯につけしばらく茹で、その後葉の部分を含め菜の花全体を熱湯につけて火を通しましょう。菜の花をカットする場合は茎と葉の部分に分け、先に茎の部分のみを茹で、時間差で葉の部分を加えて茹でると◎。
また、アク抜きの方法には、茹でる以外に水に10分さらす方法もあります。
当たり前ですが、新鮮な菜の花を購入し保存する方がより長く美味しく保存することができます。新鮮な菜の花には下記のような特徴がありますので、購入する際の参考にしてください。
つぼみが固く色にむらがない
茎は太くやわらかい
葉が鮮やかな緑色でやわらかい
切り口が円形に近い形をしていてみずみずしい
変色していない
菜の花の蕾が開ききってしまうと、えぐみや苦味が強くなってしまうので、固くしまっているものを購入するのがおすすめです。
上述の通り、菜の花を常温で保存するのは避けるべきです。すぐに食べる場合でもなるべく冷蔵庫で保存するようにしましょう。
菜の花を束ねてあるゴムやテープを外し、根本の固い部分を切り落とします。水で湿らせたキッチンペーパーもしくは新聞紙で菜の花全体を包み、ポリ袋に入れて口を軽く閉じ、コップなどに入れると野菜室で立てて保存します。
菜の花だけに限らず野菜全般にいえることですが、野菜が育った環境で保存することが、鮮度を保つポイントになります。横にして保存すると、余計なストレスがかかって鮮度が落ちてしまうことがあります。
生のまま菜の花を冷蔵保存する場合、洗うのは食べる直前でOKです。洗ってから冷蔵すると、水分で傷みやすくなってしまうためです。
この方法で菜の花を保存すれば、4〜5日ほど日持ちします。
菜の花を水に挿して保存する方法も。
コップなどに水を高さ3cmほど入れ、菜の花を入れます。上からポリ袋を被せて口を輪ゴムで止めて冷蔵庫へ。
この方法で菜の花を保存すると4〜5日ほど日持ちします。茎が水を吸うことで、乾燥しづらくなります。水は毎日取り替えるようにしましょう。
菜の花を茹でてから冷蔵保存することも可能です。
菜の花を水で洗い、塩(適量)を加えた湯で30秒〜1分ほど茹でます。冷水にさっとさらして色止めをし、ザルにあげ水けを切ります。キッチンペーパーで水けをふき取り、冷蔵用保存袋に入れて冷蔵保存します。特に花の部分に水分が残りやすいので、しっかりと拭き取るようにしましょう。
茹でて冷蔵保存した菜の花は2〜3日ほど日持ちします。生のまま保存するよりも傷みが早いので、なるべく早く食べきるようにしましょう。
菜の花は冷凍保存することで、より長く(冷蔵保存と比べて)保存することができます。冷凍する際は、急速冷凍機能を使ったり、金属トレイの上にのせて冷凍することで、鮮度や風味、食感をキープすることが可能です。
一番手軽な冷凍方法です。
菜の花を水で洗いザルにあげて水けを切ったらキッチンペーパーで残った水分をさらに拭き取ります。特に花の部分に水分が残りやすいので注意が必要です。根本の固い部分を切り落とし、100g程度に小分けにしラップで包んだら冷凍用保存袋に入れて密封し冷凍庫へ。
手軽に冷凍できる点はメリットですが、生のまま冷凍してしまうと筋っぽくなってしまいます(加熱すれば美味しく食べることが可能です)。凍ったままカットすることができるので、冷凍時は丸ごと冷凍してOKです。
保存前に下茹で(ブランチング)をしてから保存するのがおすすめです。野菜はブランチングすることで変色しづらく、食感も悪くなりづらいというメリットがあります。生のまま冷凍するよりも、食感がスカスカになりづらいです。
菜の花を水洗いして汚れを取り、塩(適量)を入れた熱湯で固めに茹でます。冷水にさっとさらして色止めをし、ザルにあげて水けを切りキッチンペーパーで水けを拭き取ります。根元のかたい部分を切り落とし、長さが2等分になるように切ります。茎と花の部分が均等に混ざるように小分けにしラップで包み冷凍用保存袋に入れ密封し冷凍庫で保存します。
菜の花をペースト状にして冷凍する方法も。
菜の花を水洗いしさっと塩茹でします。冷めたら水けを絞りフードプロセッサーに入れ、オリーブオイルと塩(それぞれ適量)を加えペースト状になるまで撹拌します。ペースト状になったら冷凍用保存袋に流し入れ口を閉じ、平らになるようにして冷凍室で保存します。
ペースト状にした菜の花も約1ヶ月ほど日持ちします。解凍して魚や肉料理に添えて食べたり、パスタに和えて食べると◎。
冷凍した菜の花を加熱料理に使用する際は、解凍せず凍ったまま使用してOKです。おひたしなどに使う際は前日もしくは半日前に冷蔵庫に移して低温で自然解凍するようにしましょう。急ぎの場合は電子レンジでの解凍も可能ですが、水分が出すぎてしまい食感や風味が落ちてしまう可能性があるので注意が必要です。
菜の花は乾燥させてから保存することもできます。乾燥させた菜の花は常温または冷蔵で約1ヶ月ほど保存することができます。
乾燥方法で一番おすすめなのは天日干しです。
水洗いした菜の花を固めに茹で水けを絞ります。食べやすい大きさにカットしたらさらに水けを絞り、ザルに重ならないように広げて天日干しします。
天日干しするのは、晴天の午前10時から午後3時までの時間帯がおすすめです。
天日干しができない方はオーブンで水分を抜くこともできます。
鉄板の上にクッキングシートを敷き、その上に固め茹でて水けを絞り食べやすい大きさにカットした菜の花を並べます。100〜110度で20〜30分程度でゆっくり加熱します。
乾燥が足りないようであれば、さらに加熱しましょう。
オーブンよりももっとお手軽なのが電子レンジで乾燥させる方法です。
耐熱皿の上にキッチンペーパーを敷き、その上に菜の花を並べます。600Wで5〜8分ほど加熱します。
電子レンジでの乾燥は時短で便利ですが、葉が焦げたり燃えたりする場合があるので、こまめに確認しながら乾燥させましょう。
菜の花は酢や塩、油などに漬けて保存することもできます。そうすることで、食材を酸素から遮断し酸化を防ぎ、微生物の繁殖も防ぎます。菜の花の漬け保存は、冷蔵で2週間ほど日持ちします。
菜の花を水洗いし、水けを拭き取ります。食べやすい大きさにカットしたら冷蔵用保存袋に入れ、そこに塩(適量)を加えて軽く揉み密封し冷蔵保存します。
塩の量ですが、基本的に菜の花の重量の3〜5%加えましょう。しっかり日持ちさせたい場合は10〜15%の塩を加えます。ただしそのまま食べると塩気がとても強いので、食べる前に水を張ったボウルに菜の花を漬けて塩を落としてから調理に使用しましょう。
塩漬けする際に、唐辛子や細切り昆布を加えても美味しく仕上がります。
さっと塩茹でした菜の花をオリーブオイルに漬けて保存する方法もあります。
塩ゆでした菜の花の水けをしっかり絞り保存容器に入れ、つけダレ(オリーブオイル:塩=100ml:小さじ1弱)を加え蓋をし冷蔵保存します。
オリーブオイル漬けにした菜の花はそのまま炒め物に使用するのがおすすめです。菜の花を漬けたオリーブオイルも料理に使用することが可能です。
最後に、菜の花の作り置きにおすすめのレシピを紹介します。作り置きの保存期間は冷蔵で2〜3日が目安です。Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。
ほろ苦さが美味しい菜の花のからしをきかせた酢みそあえです。
菜の花の酢みそあえのレシピはこちら
わさびをきかせたマヨネーズと菜の花のあえものです。
菜の花のわさびマヨあえのレシピはこちら
春を感じるほろ苦い菜の花と粒マスタードを使ったマヨネーズソースのあえものです。
菜の花の粒マスタードあえのレシピはこちら
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