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ダンベルデッドリフトのやり方。重量と回数は?効果を高めるコツを解説

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ダンベルデッドリフトのやり方。重量と回数は?効果を高めるコツを解説

ダンベルデッドリフトは、ダンベルを用いて実施するデッドリフトを指します。今回は、ダンベルデッドリフトのやり方及びコツについてご紹介します。

ダンベルデッドリフトとは

ダンベルデッドリフトは、ダンベルを用いて行うデッドリフトを指します。

デッドリフトは英語で「dead lift」であり、直訳すると「死体を持ち上げる」ことを意味します。デッドリフトが下方部から重量物を上げる動作であることからその特徴を端的に表しています。

デッドリフトは、ダンベルを用いて行う方法とバーベルを用いて行う方法があります。バーベルは自由度が低いことから、高重量を扱うことができます。

逆にいえば、ダンベルデッドリフトは自由度が高いため、そこまで重量を扱うことができなくなります。その分、正しいフォームで実施することが重要になります。

ダンベルデッドリフトで鍛えられる部位

ダンベルデッドリフトでは、体の様々な部位に刺激が入ります。

脊柱起立筋

脊柱起立筋のイラスト

脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)は、腸肋筋、最長筋、棘筋からなり、背中の中央部を縦に背骨に沿うように走る背中の筋肉です。

脊柱起立筋は、背中の代表的な筋肉である広背筋や僧帽筋と比較すると小さい筋肉ですが、姿勢を維持するために大きな役割を担っています。

そのため、脊柱起立筋は、身体が横になることで姿勢を維持する必要がなくなった状態を除いて、常に働いている筋肉であるといえます。

広背筋

広背筋のイラスト

広背筋は、脇の下から下背部にまで走る背中の筋肉です(よく似た部分の筋肉に大円筋がありますが、大円筋は肩甲骨の下側から上腕筋に走る非常に限定的な部分の筋肉です)。

広背筋は、背中の中で最も大きい筋肉であり、肩関節の動きに寄与しています。「肩関節の動き」は非常に漠然としていますが、具体的には「ものを引く動作」を意味しています。

ただし、この動作は日常生活の中ではあまり使われず、特にトレーニングを行っているときに良く使われる動作です。そのため、広背筋を鍛えるためには、日常的な動作だけでは不十分であり、自重トレーニングやウェイトトレーニングにより意識的に鍛える必要があります。

僧帽筋

僧帽筋のイラスト

僧帽筋は、首の後ろから背中にかけて走る筋肉です。僧帽筋は、上部、中部、下部に分けられ、上半身の中でも大きい筋肉です (僧帽筋というと首周りの筋肉というイメージが非常に強いですが、実は背中中部まで走る筋肉です。)。僧帽筋は肩甲骨の動きに関与しており、鍛えることで背中の筋肉をより効果的に鍛えることができるようになります。

大臀筋

大臀筋のイラスト

大臀筋は、お尻の大部分を占めている筋肉であり、単一の筋肉では身体の中で占める割合が最も大きい筋肉です。お尻には、大臀筋の他に、中臀筋と小臀筋という筋肉があります。中臀筋はお尻の外側についている筋肉、小臀筋はお尻の中で最もインナー部分に存在する筋肉です。ただ、両者ともに大臀筋と比較すると、筋肉としては小さいため、お尻を効果的に鍛えたいならば大臀筋を鍛えると効率的です。

ハムストリングス

ハムストリングスのイラスト

ハムストリングスとは、太ももの裏側に位置する3つの筋肉 (大腿二頭筋、半膜様筋、半腱様筋)の総称です。「ハムストリング」と表記される場合もありますが、以上のように3つの筋肉で構成されていることを考慮して、ハムストリングスと呼称します。どちらで呼称しても問題ありません。ハムストリングスは、太ももの前側にある大腿四頭筋と比較するとサイズは小さくなりますが、それでも筋肉の大きさとしては身体の中でも非常に大きい部類に分類することができます。

ダンベルデッドリフトの効果

背中の見栄え改善

ダンベルデッドリフトで鍛えることができる広背筋は、その名の通り「広く」、背中の筋肉の大部分を占めます。

そのため、ボディメイキング的な観点でいうと、広背筋を鍛えることで背中の見栄えを改善することができます。特に、広背筋を鍛えると後ろから見た際に非常に背中が大きく見え、逆三角形であるようになるため、背中を大きく見せたい方は是非とも鍛えたい筋肉です。

一方で、広背筋を鍛えすぎると、背中が非常に広くなるため、着用することができる衣服も制限される可能性が高くなります。このため、着用する衣服にこだわりがある方は、注意して広背筋を鍛えるようにしましょう。

お尻の引き締め

ヒップアップ効果は、お尻側からアプローチする方法と、お尻の下側にある太ももの裏側からアプローチする方法があります。

ダンベルデッドリフトではどちらの筋肉も鍛えることができ、ヒップアップに大変効果的といえます。

お尻が垂れ下がった状態とは、お尻の筋肉がお尻全体の重さを支えきれなくなった状態を指します。お尻が垂れ下がると、まずはお尻の下部から垂れ下がり始め、徐々にお尻の上部も垂れ下がることで、最終的にはお尻全体が垂れ下がります。

太ももの引き締め

太ももの引き締め効果というと、太ももの表側である大腿四頭筋などを鍛えることが真っ先に浮かびますが、太ももの裏側であるハムストリングスを鍛えることも有効です。

というのも、大腿四頭筋は意識していなくても日常的に使われていることが多く、そこまで鍛えていなくても皮下脂肪が付いていることが気になることはそこまで多くありません。

一方、ハムストリングスは日常的に使用される機会が少なく、皮下脂肪が意外と目立つ部位です。そのため、ハムストリングスを鍛え、太もも裏側の脂肪を燃焼させることで、太ももの引き締め効果を期待できます。

代謝の改善

ダンベルデッドリフトで鍛えることができる背中の筋肉と下半身の筋肉は、身体の中で締める割合が大きい部位です。そのため、ダンベルデッドリフトを実施することで、効率的に代謝の改善を促すことが期待できます。

体温が1度上昇することで代謝量は13%程度向上すると言われています。ダンベルデッドリフトを実施することはダイエットにも効果的といえます。

代謝を改善することで、冷え性などにも効果が期待できます。

姿勢の改善

「姿勢が悪い」には、主に「猫背」と「反り腰」があります。一般的に、猫背は、長時間下を向いたりすることで発生するため、デスクワークが多い方やスマホの使用が多い方が患う可能性が高いです。一方、反り腰は、猫背のまま体のバランスを取ろうとして背中を反ることで発生すると考えられています。

そのため、猫背を改善することが姿勢の矯正では非常に大切と言えます。

猫背の原因は、背中を真っ直ぐに支える力が弱くなっていることです。ダンベルデッドリフトで鍛えることができる広背筋、脊柱起立筋は、背中の非常に広い部分をカバーしており、鍛えることで背中を支える力を改善することが期待でき、姿勢改善を期待できます。

姿勢改善ができれば、首や腰のコリの改善や、お腹周りの引き締め、運動パフォーマンスの向上にも効果が期待できます。

ダンベルデッドリフトのやり方

フォーム

  1. 両手にダンベルを持つ。
  2. 背中を張った状態を保ちながらダンベルを下ろす。このとき、同時にやや膝を曲げる動作も行う。
  3. 背中と床が平行位になったら、下半身に対して15度程度角度がついた部分まで上半身を戻す。
  4. 2から3を繰り返す。

回数

初心者

筋トレ初心者の場合、ダンベルデッドリフトは5〜8回を3セット実施します。

ダンベルデッドリフトは、基本的にはパワー種目、つまり、重量を扱う種目とされており、回数よりも重量を増やすことで負荷を与えるエクササイズです。ただし、ダンベルデッドリフトはフォームが本当に重要であるため、一般的な筋トレで標準的な回数よりもかなり少ないとされている5〜8回を3セット実施できるような重量を設定して行うようにしましょう。

少し慣れたら

ダンベルデッドリフトに少し慣れた方の場合、ダンベルデッドリフトは、ウォーミングアップのセット、仕上げのセットを追加して5セット実施するようにします。

ダンベルデッドリフトに少し慣れた方の場合、まず、ウォーミングアップのセットを追加します。ウォーミングアップのセットは、8〜10回を実施できる重量設定にします。次に、仕上げのセットを追加します。仕上げのセットでは、本番の3セットに対して少しだけ重量を減らして8回きっちりとできる重量設定をするようにしましょう。

上級者

筋トレ上級者の場合、前述したやり方に加えて、アセンディング法、スーパーセット等を実施するようにします。

アセンディング法とは、別名ピラミッドセットと呼ばれる方法です。Max重量の50%で12回程度、Max重量の60%で10回程度、Max重量の70%で8回程度、Max重量の80%で6回程度、Max重量の85%で4回程度と徐々に重量を増やしていきながら、それに伴って実施回数を減らすやり方です。怪我を防止しながら高強度のトレーニングを実施できるため、おすすめの方法です。

スーパーセットとは、2種類の種目をインターバルなしで実施する方法です(3種目実施する場合にはトライセット、5種目以上実施する場合にはジャイアントセットと呼ばれます)。スーパーセットの種目の設定方法は様々であり、例えばダンベルデッドリフトと一緒に実施するならばデッドリフト、ワンハンドロー、チンニングなどを実施するのがおすすめです。回数設定に厳密な指定はありませんが、基本的には両種目とも10〜12回実施できるようにしましょう。

重さ

初心者

筋トレ初心者のダンベルデッドリフトの目安の重量は片手で5〜10 kg程度です (自身の体重にもよります)。

ダンベルデッドリフトでターゲットとなる部位は、大臀筋、脊柱起立筋、広背筋と非常に大きい筋肉が中心になるため、筋トレ初心者の方でもかなりの重量を扱える傾向があります。ただし、フォームが重要であるため、以上では重量は5〜10 kgと述べましたが、実際には、自身の筋肉量に合わせて5〜8回をきちんと(ある程度余裕のある形で)実施できる重量を選択するようにしましょう。

少し慣れたら

ダンベルデッドリフトに少し慣れた方のダンベルデッドリフトの目安の重量は片手で10〜15 kg程度です(自身の体重にもよります)。

ダンベルデッドリフトは少し慣れるだけで、比較的高重量を扱うことができます。しかし、少し慣れた場合でもむしろフォームをしっかり意識するという意味で、やや軽い重量で行うようにしましょう。以上では10〜15kgを挙げましたが、この重量はあくまでも目安であり、前述したように実際には自身の筋肉量に合わせてダンベルデッドリフトを8〜10回実施できる重量を選択するようにしましょう。

上級者

筋トレ上級者のダンベルデッドリフトの目安の重量は片手で50 kg以上です(自身の体重にもよります)。

筋トレ上級者をどのように定義するかで変わってきますが、一般的に、ダンベルデッドリフトで50 kg以上を「正確な可動域」で実施することができれば筋トレ上級者であると言えます。ただし、可動域が小さくなればその分、重量を扱いやすくなることから、正確な可動域を設定するのが極めて重要です。

おすすめのダンベル3選

クロームダンベル(IVANKO)

IVANKO(イヴァンコ)のクロームダンベルは、トレーニングジムにも置いてある非常に本格的なダンベルです。

ダンベルの種類としては固定式です。

イヴァンコは、プレートやダンベルのメーカーとして非常に有名であり、高品質の製品を販売しています。そのため、値段は少々張りますが、表面が錆びにくく長く使えることから長期的な投資と考えれば、そこまで高くはないかと思います。

また、表面にクロームがメッキされていることから外見も美しく、自宅に置いておいてもあまり不自然ではありません。ただし、本格的にトレーニングを行うためには複数種類のダンベルを揃える必要があるという点はデメリットです。

アジャスタダンベル(FLEXBELL)

FLEXBELL(フレックスベル)のアジャスタダンベルは、可変式のダンベルとしては非常に一般的な製品です。

ダンベルの種類は可変式です。

本製品はダンベル1つで重さをダンベルの使用範囲内なら即座に切り替えることができるというものです。可変式ダンベルのブランドの中で、FLEXBELLの製品は比較的有名であり、品質も安定しています。

1つのダンベルで、複数の重さを設定できることからダンベルとしては値段が少々高めではありますが、複数のダンベルを何個も買うことと比較すればお得です。ただし、見た目は少々ゴツいため、自宅に置くのが少々憚られるというのはデメリットです。

ダンベル 2個セット(PROIRON)

PROIRONのダンベルはスポーツクラブでよく見る製品です。

ダンベルの種類は固定式です。

本製品の特徴ですが、ダンベルがラバーで覆われているため、フローリングの上にうっかり落としてしまっても床が傷つきにくいというメリットがあります。値段も上の2つの製品と比較して非常に良心的な料金設定であり、ダンベルを使ってみたいという方にオススメできる製品になります。

ただし、ラバー部分は使っていると切れて見栄えが悪くなるため、そこはデメリットです。そうなった場合には新しい物を購入するようにしましょう。

ダンベルデッドリフトの効果を高める方法

背中の動作で身体を動かすことを意識

基本のダンベルデッドリフトは、あくまでも背中の動作でダンベルを引くことが重要です。

ダンベルデッドリフトの種類の中には、ルーマニアンデッドリフトと呼ばれる臀部(お尻)主導で行うエクササイズもありますが、基本のダンベルデッドリフトはあくまでも背中を中心に鍛えるエクササイズです。

そのため、臀部を主導にしてダンベルを引くのではなく背中の筋肉を主導にしてダンベルを引くようにしましょう。「臀部の力を全く使ってはいけない」ということではなく、臀部は補助的に使うということを意識して実施します。

ダンベルを引き切らない

デッドリフトにおいて、「ダンベルもしくはバーベルを引き切る」というやり方で実施している人を多く見かけますが、そのフォームは実際には必ずしも正しくありません。

ダンベルもしくはバーベルを引き切ってしまうとトップポジション(ダンベルが一番高い位置にある状態)において負荷が抜け切ってしまうとされていることから、ボトムポジションは直立した状態から前方に15度程度角度が付いた部分に設定するのが正しいとされています。

そのため、基本的には、ダンベルデッドリフトを実施する際にはダンベルを引き切らないようにしましょう。

ただし、「引き切って効かせる」というやり方もないわけではありません。初心者の方は「引き切らない」ということを意識しましょう。

背中を常に張った状態を意識

ダンベルデッドリフトは、背中を介してダンベルを支えることから背中を常に張った状態を意識することが重要です。

背中を張った状態を意識できないと、腰を支点にしてダンベルが引っ張られるようになり、腰を痛める原因となります。

ただし、背中をわざと曲げて下背部に刺激を入れる方法も存在します。初心者の方は「背中を常に張った状態を意識する」ということを心がけましょう。

可動域を意識

ダンベルデッドリフトでは、ダンベルがふくらはぎあたりから太ももの中央部くらいになるようにして可動域を設定するようにします。

ダンベルが深い部分にあるときには臀部に刺激が入り、ダンベルが浅い部分にある時は背中に刺激が入るようになります。

基本のダンベルデッドリフトでは、背中、臀部を鍛えることを関係なく、この可動域の中で正確に実践するようにしましょう。可動域が狭くなっている場合には、後述するようにダンベルの重量が重すぎる可能性が高いため、その場合にはダンベルの重量設定を見直すようにしましょう。

重量設定

ダンベルデッドリフトに限った話ではありませんが、特に、ダンベルデッドリフトのような負荷の高いエクササイズでは重量設定が非常に重要です。ダンベルの重量が重すぎると、可動域が小さくなる原因となり、負荷が小さくなります。ダンベルデッドリフトの負荷について考えた場合、扱うダンベルの重量を上げるよりも可動域を広く設定する方が負荷は高くなることから、基本的には、正確な可動域を設定できる重量設定を行う必要があり、やや軽いと思うくらいの重量設定で十分です。

背中の筋肉の動きを意識

ダンベルデッドリフトに限った話ではありませんが、鍛えている部位を意識することは非常に有効です。これは、筋トレ用語で「マインドマッスルコネクション」と呼ばれるテクニックであり、トレーニング中は鍛えている部位の動きを意識しながら実施するとエクササイズの効率が大きく向上します。このため、最初は難しいですが、上腕筋の動きを鏡でチェックしながら、自身の実施している種目の中での上腕筋の動きを意識するのがおすすめです(トレーニング中上級者の動画を見ながら、それをイメージして実施するのも効果的です)。

動作のスピード

ダンベルデッドリフトに限った話ではありませんが、トレーニング中の全ての動作は自身の管理下に置く必要があります。トレーニング中の動作を管理下に置くには、筋トレの動作のスピードをコントロールする必要があります。これは、もう少し噛み砕くと、トレーニングをしている最中に扱っているバーベル、ダンベル、マシンの重量の動きをコントロールすることになります。ここで、高重量を扱いすぎると、動作の際に動きをコントロールできなくなり、エクササイズ効率が低下することはもちろんですが、怪我の原因にもなります。

具体的に、動作のスピードは、教科書的には、重りが下がるときはゆっくり(「ネガティブ動作を意識する」とも表現されます)、重りが上がるときは素早く(「ポジティブ動作を意識する」とも表現されます)するということがあります (上級者になると、この限りではなく、全ての動作をゆっくりにするスロートレーニングや、スロートレーニングからさらにゆっくりにするスパースロートレーニングなどのテクニックもあります)。重りを下げるときは、地球では重力が下方向に常に働いているため、その重力に争う様にゆっくり下げます。一方、重りを上げるときは重力とは逆向きの運動になるため、素早く上げます。

ネガティブ動作とポジティブ動作のうち、特に重要なのがネガティブ動作です。このネガティブ動作をしっかりと意識するだけで、どんなトレーニングでもトレーニングの質は劇的に改善します。

呼吸

ダンベルデッドリフトに限った話ではありませんが、トレーニング中に呼吸方法を意識することでトレーニング効率の改善を期待できます。呼吸は、筋肉の伸展と収縮を促し、ダンベルデッドリフトでは、ダンベルを下ろすときに息を吸い、ダンベルを上げるときに息を吐くことを意識しましょう。

慣れないうちは、これが逆になってしまってもそこまで重篤な問題が発生するわけではありませんが、息を止めてトレーニングを行うということは避けましょう。息を止めてトレーニングを行うと、一時的に大きな力を発揮できるという考え方もあります。しかし、これはあくまでも重量を競うパワーリフティングやウェイトリフティングでの話です。トレーニングをして、身体を成長させようとした場合には、必ずしも重量を扱う必要がないことから、呼吸を止めるのではなく、呼吸をしっかり行うことが重要です。ここで、呼吸を止めて実施すると、最悪、血圧が急激に上昇し倒れてしまうというケースもあるため注意が必要です。

ダンベルデッドリフトと一緒にやりたい筋トレ

デッドリフト

なぜ一緒にやると良いのか

デッドリフトは、ダンベルデッドリフトと同様の部位を鍛えることができ、ダンベルデッドリフトよりも負荷が高いためです。

デッドリフトは、バーベルを用いて行うエクササイズであり、ダンベルデッドリフト以上にフォームがシビアなエクササイズです。実際に実施する場合には、ダンベルデッドリフトをウォーミングアップ種目として実施し、本番種目としてデッドリフトを実施するようにしましょう。

やり方

  1. 脚幅を腰幅に設定し、バーベルを持つ。
  2. 背中を張った状態をキープしたまま、バーベルを身体に沿って下げる。
  3. 膝よりもやや下になったらバーベルを元の場所まで戻す。
  4. 2から3を繰り返す。

回数

デッドリフトは、まずは5〜8回を3セット実施します。

デッドリフトは、基本的にはパワー種目、つまり、重量を扱う種目とされており、回数よりも重量を増やすことで負荷を与えるエクササイズです。ただし、デッドリフトはダンベルデッドリフト以上にフォームが本当に重要であるため、一般的な筋トレで標準的な回数よりもかなり少ないとされている5〜8回を3セット実施できるような重量を設定して行うようにしましょう。

効果を高めるポイント

  • 上半身を戻しすぎないようにする。

  • 下げすぎないようにする。

  • 重量設定を重過ぎないようにする。

  • 目線は正面。

  • 背中はとにかくずっと張った状態を維持する。

ワンハンドロー

なぜ一緒にやると良いのか

ワンハンドローは、ダンベルデッドリフト以上に広背筋などの背中の広がりに関係する筋肉を鍛えることができるためです。

ダンベルデッドリフトは、「デッドリフト」という名前が付くことから推察される通り、基本的には背中の厚みに関与する筋肉を付ける働きがあります。一方、ワンハンドローは、背中の広がりに関与する筋肉を付ける働きがあり、両者を組み合わせて実施することでバランスの良い背中の筋肉の実現を期待できます。実際に実施する際には、どちらを先に実施しても問題ありません。

やり方

  1. ベンチに対して片足を膝立ちの状態で乗せる。
  2. ベンチに脚を乗せた方とは逆の手でダンベルを持ち、上体が床と平行位になるように設定する。
  3. 肘を引き切り、ダンベルを横腹に持ってくる。
  4. 3から4を繰り返す。

回数

ワンハンドローは、10〜12回3セット実施します。

ワンハンドローは、やり方にもよりますが、基本的には重量を扱うことができる種目であり、回数をやや少なくしても重量を扱うようにします。そのため、ワンハンドローでは、一般的な筋トレの推奨回数よりもやや少ない10〜12回3セット実施しましょう。

効果を高めるポイント

  • 肘を引き切る。

  • 肩甲骨の動きを意識する。

  • 動作中、腰は常に張った状態にする。

チンニング

なぜ一緒にやると良いのか

チンニングは、実施することで背中の広がり、厚みの両方に関与するためです。

チンニングは、非常にベーシックなエクササイズですが、エクササイズ強度は極めて高く、また、ダンベルデッドリフトの主目的である背中の厚みに加えて、主目的以外である背中の広がりを作るのに非常に有効です。そのため、両者を組み合わせて実施することでバランスの良い背中の筋肉の実現を期待できます。実際に実施する際には、チンニングを先に実施し、ダンベルデッドリフトを後に実施しましょう。

やり方

  1. 肘、脇が120度位になるように手幅を設定する。
  2. 鉄棒を持つ。このとき、できれば手首は掌屈させる。
  3. ぶら下がった状態になり、胸を張って海老反りになる。
  4. 大胸筋上部と鉄棒が付く位まで身体を上げる。このとき、できれば肩甲骨の動きを意識すると効果的。
  5. 身体をゆっくり下げて肘の角度が150度位の部分まで戻る。
  6. 4から5を繰り返す。

回数

チンニングは、3〜5回3セットを実施します。

チンニングは、非常に負荷の高いエクササイズであり、そもそも1回でも実施するのが難しい場合があります。その場合には、チンニングをするために台に掴まってからジャンプして、身体が落ちることに抵抗するなどのエクササイズをしながらチンニングに必要な筋肉をつけていきます。チンニングは、負荷の高いエクササイズであることから、まずは3〜5回3セットを実施し、徐々に回数を増やしていきましょう。

効果を高めるポイント

  • 身体は海老反り。

  • 手首は掌屈。

  • 肩甲骨の動きを意識。

  • 下げすぎない(=肘の角度が真っ直ぐになる部分まで戻さない)。