ハムストリングスは、鍛えることで運動能力の向上やヒップアップ効果を期待できます。今回は、ハムストリングスを鍛えるコツ及びその方法をご紹介します。
ハムストリングスとは、太ももの裏側に位置する、大腿二頭筋(だいたいにとうきん)、半膜様筋(はんまくようきん)、半腱様筋(はんけんようきん)の3つの筋肉の総称です。「ハムストリング」と表記される場合もありますが、以上のように3つの筋肉で構成されていることを考慮して、ハムストリングスと呼称します。どちらを使っても間違いではありません。
ハムストリングスは、太ももの前側にある大腿四頭筋と比較するとサイズは小さくなりますが、それでも筋肉の大きさとしては身体の中でも非常に大きい部類に分類することができます。
まず、ハムストリングスを鍛えると、運動能力が向上します。
ハムストリングスは、股関節の動きに重要な役割を果たしているので、鍛えることで強く地面を蹴ることができるようになります。これにより、ジャンプ力や走力の向上など、運動能力の向上が期待できます。
次に、ハムストリングスを鍛えるメリットに、代謝の向上があります。
ハムストリングスは、前述したように身体の中で占める筋肉の割合が大きいので、鍛えることで効率的な代謝の向上を期待できます。ただ、より効率的な代謝の向上をしたいのであれば、大腿四頭筋及び大臀筋、すなわち下半身全体のエクササイズを実施するといいでしょう。その中でもスクワットがおすすめです。
さらに、ハムストリングスを鍛えるメリットに、太ももの引き締め効果もあります。
ハムストリングスを鍛えることで太ももの裏側についている脂肪燃焼をすることができます。それによって、太ももの引き締め効果が期待できます。ただ、太もも全体を引き締めたいのであれば、併せて、太ももの前側の筋肉である大腿四頭筋も鍛える必要があります。
ハムストリングスを鍛えるメリットとして、ヒップアップ効果がより際立つことが挙げられます。
ハムストリングスを鍛えることで、臀部(=お尻)と大腿裏側の境目がはっきりするようになります。これにより、ヒップアップ効果がさらに際立つことが挙げられ、ヒップアップ効果を意図するならば臀部を鍛えるエクササイズとともにハムストリングスを鍛えるエクササイズを実施することがオススメです。
まずハムストリングスを鍛えるうえでのポイントは、基本は伸展を意識することです。
ハムストリングスのエクササイズの多くは、ハムストリングスの伸展時に負荷がかかりやすいものが多く(マシンの場合には、収縮時にも負荷が入るものが多いです)、基本はハムストリングスの伸展を意識してエクササイズを行うようにしましょう。ただ、肉離れを起こしやすい部位でもあるため、慎重にエクササイズを実施しましょう。
またハムストリングスを鍛える上でのポイントは、重量を扱いすぎないようにすることです。
ハムストリングスは、その特性上、伸展させるために上体を曲げる必要があるエクササイズが多いため、高重量を扱いすぎると腰を痛める危険性が高まります。また、重量を扱いすぎると可動域が大きく狭まります。このため、ハムストリングスを鍛えるエクササイズでは重量を扱いすぎないように注意しましょう。
ハムストリングスを鍛えるうえで、筋肥大を狙うならばフリーウェイトのトレーニングも実施しましょう。
特にジムに行っている人は、ハムストリングスのトレーニングを行うとなると、レッグカールやプローンレッグカールばかりを実施する傾向がありますが、強くて大きいハムストリングスを作るためにはダンベルやバーベルを使ったフリーウェイトのエクササイズも実施するようにしましょう。
ハムストリングスを鍛える自重エクササイズとして、スクワットが挙げられます。
トップポジションで膝をロックしない。
身体をゆっくり下げる。
膝がつま先よりも前に出ないということを過度に意識しない。
背中を張ったまま実施する。
初動は臀部から動かすことを意識する。
ハムストリングスを鍛える自重エクササイズとして、ワイドスクワットが挙げられます。
トップポジションで膝をロックしない。
身体をゆっくり下げる。
身体を下げすぎない。
背中をできるだけ倒さない。
臀部の動きを意識する。
ハムストリングスを鍛える自重エクササイズとして、ヒップリフトが挙げられます。
トップポジションで静止する。
お尻をゆっくり下げる。
お尻を上げる際に息を吐いて、お尻を下げるときに息を吸う。
ハムストリングスを鍛える自重エクササイズとして、ブルガリアンスクワットが挙げられます。
できるだけ深く下げる。
やや前傾姿勢で実施する。
トップポジジョンで前に出ている脚の膝をロックしない(=真っ直ぐにしない)。
バランスがどうしても崩れてしまう場合には片手をどこかに掴まりながら実施しても良い。
ハムストリングスを鍛える自重エクササイズとして、ボディウェイトレッグエクステンションが挙げられます。
ハムストリングスのエクササイズで最高レベルの負荷のエクササイズ。
できなくなったら動画で実施しているように両手で床を押して実施する。
膝及び上半身を真っ直ぐにして実施しない。
ハムストリングスを鍛えるダンベルエクササイズとして、ダンベルワイドスクワットが挙げられます。
スクワットの可動域を維持できる位の重量設定で行う。
トップポジションで膝をロックしない。
身体をゆっくり下げる。
身体を下げすぎない。
背中は床に対して垂直に設定する。
臀部の動きを意識する。
ハムストリングスを鍛えるダンベルエクササイズとして、ダンベルスティッフレッグデッドリフトが挙げられます。
臀部(=お尻)及びハムストリングスが完全伸展する部分までダンベルを下げる。
ダンベルの重量設定を重すぎないようにする。
背中を張ったまま実施する。
トップポジションで膝をロックしない。
上半身をゆっくり下げる。
ハムストリングスを鍛えるダンベルエクササイズとして、ダンベルルーマニアンデッドリフトが挙げられます。
お尻の動きを意識する。
ダンベルの重量設定を重すぎないようにする。
背中を張ったまま実施する。
トップポジションで膝をロックしない。
上半身をゆっくり下げる。
ハムストリングスを鍛えるダンベルエクササイズとして、ダンベルブルガリアンスクワットが挙げられます。
できるだけ深く下げる。
やや前傾姿勢で実施する。
トップポジジョンで前に出ている脚の膝をロックしない。
バランスがどうしても崩れてしまう場合には片手をどこかに掴まりながら実施しても良い。
ハムストリングスを鍛えるダンベルエクササイズとして、ダンベルプローンレッグカールが挙げられます。
2人1組みで実施する。
ダンベルの設定重量を重すぎず、軽すぎないように設定する。
ダンベルを固定する際には、ダンベルの重量部のヘリをうまく使う。
IVANKO(イヴァンコ)のクロームダンベルは、トレーニングジムにも置いてある非常に本格的なダンベルです。
イヴァンコは、プレートやダンベルのメーカーとして非常に有名であり、高品質の製品を販売しています。そのため、値段は少々張りますが、表面が錆びにくく長く使えることから長期的な投資と考えれば、そこまで高くはないかと思います。
ダンベルの種類としては固定式です。また、表面にクロームがメッキされていることから外見も美しく、自宅に置いておいてもあまり不自然ではありません。ただし、本格的にトレーニングを行うためには複数種類のダンベルを揃える必要があるという点はデメリットです。
FLEXBELL(フレックスベル)のアジャスタダンベルは、可変式のダンベルとしては非常に一般的な製品です。
ダンベルの種類は可変式です。
本製品はダンベル1つで重さをダンベルの使用範囲内なら即座に切り替えることができるというものです。可変式ダンベルのブランドの中で、FLEXBELLの製品は比較的有名であり、品質も安定しています。
1つのダンベルで、複数の重さを設定できることからダンベルとしては値段が少々高めではありますが、複数のダンベルを何個も買うことと比較すればお得です。ただし、見た目は少々ゴツいため、自宅に置くのが少々憚られるというのはデメリットです。
PROIRONのダンベルはスポーツクラブでよく見る製品です。
ダンベルの種類は固定式です。
本製品の特徴ですが、ダンベルがラバーで覆われているため、フローリングの上にうっかり落としてしまっても床が傷つきにくいというメリットがあります。値段も上の2つの製品と比較して非常に良心的な料金設定であり、ダンベルを使ってみたいという方にオススメできる製品になります。
ただし、ラバー部分は使っていると切れて見栄えが悪くなるため、そこはデメリットです。そうなった場合には新しい物を購入するようにしましょう。
スクワットの可動域を維持できる位の重量設定で行う。
トップポジションで膝をロックしない (=真っ直ぐにしない)。
身体をゆっくり下げる。
身体を下げすぎない。
背中は床に対して垂直に設定する。
臀部の動きを意識する。
脚を横に開きすぎない。
臀部主導で上体を下げる。
重量設定を重すぎないようにする。
臀部及びハムストリングスが完全伸展する部分までバーベルを下げる。
バーベルの重量設定を重すぎないようにする。
背中を張ったまま実施する。
トップポジションで膝をロックしない。
上半身をゆっくり下げる。
お尻の動きを意識する。
バーベルの重量設定を重すぎないようにする。
背中を張ったまま実施する。
トップポジションで膝をロックしない。
上半身をゆっくり下げる。
できるだけ深く下げる。
高重量を設定しすぎない。
トップポジジョンで前に出ている脚の膝をロックしない。
指先でバーベルを固定する方法もある。
つま先はやや外側を向ける。
膝をロックしない。
臀部主導で実施する。
高重量を扱いすぎない。
必ず胸を張って実施する。
臀部主導で実施することを意識する。
トップポジションでは目線を正面にする。
目線はシート背面に対して垂直。
教科書的なやり方は、座面に対して上半身は垂直(=骨盤が立った状態)。
脚首を常に立てる。
トップポジションでハムストリングスの伸展を、ボトムポジションでハムストリングスの収縮を意識する。
重量を扱う際には、上半身の勢いを使ってパッドを上げても良い。
脚のパッドは思っているよりも上部に設定する。
トップポジションで一瞬静止する。
脚首を立てる。
トップポジションでハムストリングスの伸展を、ボトムポジションでハムストリングスの収縮を意識する。
基本は膝を支点にしてパッドを動かす。応用として、臀部を支点にして動かす方法もある。
重量を扱う際には上半身の勢いを使っても良い。
脚のパッドは思っているよりも上部に設定する。
トップポジションで一瞬静止する。
脚首を立てる。
トップポジションでハムストリングスの伸展を、ボトムポジションでハムストリングスの収縮を意識する。
重量を扱いすぎない。
フットプレートを下げるときはゆっくり動かす。
トップポジションで膝をロックしない。
縁に脚を設定すると滑りやすいので注意して実施する。
可動域をしっかり取り、ボトムポジションでは膝と胸が付くことを意識する。
大腿四頭筋に負荷が入ってしまうことを避けることはできない。
長座体前屈のような状態になり、片足はやや立てた状態で真っ直ぐにしている方のつま先を両手で把持することで伸ばしている方の脚のハムストリングスを伸展させます。30秒間を1セットにして左右3セット実施しましょう。
立った状態で片足を前に出し、お尻を後ろに突き出しながら後ろ体重になることで前に出している方の脚のハムストリングスを伸展させます。30秒間を1セットにして左右3セット実施しましょう。
立った状態で、つま先を触れるように上体を倒すことでハムストリングスを伸展させます。身体が硬いうちはつま先に触れる必要はありませんが、徐々に身体を柔らかくして、最終的には床に手のひらが付くことを目標に実施しましょう。20秒間1セットで3セット実施しましょう。
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