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腹筋ローラーでみぞおちが痛い原因と対処法。正しいフォームを解説

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腹筋ローラーでみぞおちが痛い原因と対処法。正しいフォームを解説

腹筋ローラーはやり方によってはみぞおちが痛いと感じることがあります。今回は、腹筋ローラーでみぞおちが痛い原因とその対策についてご紹介します。

腹筋ローラーとは

腹筋ローラーまたはアブローラー(英語名:ab wheel)は腹筋を鍛えるための道具ですが、この道具を使う種目そのものを指す場合も多いです。腹筋を鍛える種目・マシンは数多く考案されている中で、腹筋ローラーは最も負荷の大きいエクササイズの一つです。そのため、正確に実施するのは非常に難しいのですが、やり方を工夫することで、腹筋、背筋、腕の筋肉が十分に発達していない方でも実施することが可能です。 腹筋を鍛えられる他のアイテムには、ダンベルやトレーニングチューブ、シットアップ台などがあります。

腹筋ローラーでみぞおちが痛い原因

腹直筋上部を中心に上半身を曲げている

腹筋ローラーでみぞおちが痛い最大の原因は、上半身をやや曲げる際に腹直筋上部、すなわち、みぞおち上部を支点にして上半身を曲げていることです。

腹筋ローラーは、上半身をやや曲げて実施する必要があり、腹直筋の下部から中部にかけて上半身を曲げる必要があります。これがやや上方に移動してしまうと、みぞおちの上部で上半身を曲げることになり、みぞおち周りに負荷がかかる原因になります。

これを防ぐためには、腹筋ローラーを実施する際に、上半身のやや下方で上半身を曲げる意識を持つことです。このようにすることで、より腹直筋に刺激を与えることを期待できます。

みぞおちを痛めている

腹筋ローラーを実施する際に、当たり前ですが、みぞおちを痛めながら実施すると腹筋が痛いと感じる原因になります。

みぞおちが痛い場合、筋肉や関節とは異なり、胃になんらかの問題を抱えている可能性が高いです。そのため、みぞおちに異変を感じた場合には、トレーニングの実施を控えることが必要であり、病院の受診も検討しましょう。

みぞおちが痛くならない腹筋ローラーのやり方

腹筋ローラー

フォーム

  1. 肘を少し曲げて腹筋ローラーの所定部分を持つ。
  2. ローラーとつま先(両足のつま先は互いが接するくらいの位置関係が教科書的です)で身体を支える姿勢になる。このとき、背中を張りすぎないように、下腹部に意識を持って姿勢をやや悪くする。
  3. トップポジションは、ローラーがだいたい顎(あご)の真下にくるよう設定し、目線は床に向ける。
  4. ゆっくりとローラーを動かして、鼻が床に付くか付かないか位までゆっくり上体を下げていく(ボトムポジション)。
  5. ローラーを身体がトップポジションにくるまで戻す。
  6. 4から5を繰り返す。

回数

初心者

膝付き腹筋ローラー

初心者は、腹筋ローラーを3〜5回3セット実施します。

腹筋ローラーはエクササイズレベルに関係なく非常に負荷の高いエクササイズです。特に初心者のうちは通常の腹筋ローラーを実施するだけでもかなり難易度が高いことから、膝付きの腹筋ローラーでも良いので3〜5回3セットを目標に実施するようにしましょう。

少し慣れたら

腹筋ローラーに少し慣れてきたら、5〜8回3セット実施します。

腹筋ローラーに慣れてくると、そもそも、腹筋ローラーでバランスを取るのが苦になってこなくなるため、比較的、高回数でも実施できるようになります。この場合、膝付きの腹筋ローラーでも良いので5〜8回3セット実施するようにしましょう。

上級者

上級者の場合、通常の腹筋ローラーを10〜12回3セット実施します。

筋トレ上級者になれば、負荷の高いとされている通常の腹筋ローラーを実施するようにします。回数に関しては、負荷が高いことを考慮して、通常のエクササイズでの推奨回数よりもやや少ない10〜12回を3セットを目安に実施しましょう。

腹筋ローラーの効果を高めるポイント

ローラーを戻しすぎない

腹筋ローラーに限らず、エクササイズは対象となる部位に負荷が入っている中で実施する必要があります。

腹筋ローラーの場合には、エクササイズ強度が高すぎるため、腹筋ローラーを腹筋の負荷が完全に抜けるところまで戻す人が多いです(また、メディアによっては、ローラーが腹部直下に来るくらいまで戻すことを推奨している場合もあります)。ただ、このように実施すると、1回1回、完全に負荷が抜けた状態に戻り腹筋ローラーを実施していることになり、非常に効率が悪いです。

これを防ぐために、、トップポジションの設定を、前述した通り、顎の真下に設定することが重要であり、腹筋ローラーをそれ以上、戻さないように注意しましょう。

身体は「くの字」

腹直筋を鍛えるエクササイズの多くは、姿勢が悪い状態を作り出すことで負荷を高めます。

腹筋はお腹が曲がった状態(つまり筋肉が縮んだ状態)で最も負荷がかかります。腹筋ローラーというくらいですから、腹筋に負荷がかかるのが重要であり、身体を常に「くの字」にする意識が大切です。ボトムポジションで「万歳」の状態になった場合でも「くの字」を保持するよう意識しましょう。

ボトムポジションで身体が一直線になるのが間違いなわけではありませんが、「くの字」を意識することでより効率的に腹筋を鍛えることができます。

ボトムポジションの設定

腹筋ローラーでしっかりと負荷を高めるためには、ボトムポジションを深いところに設定する必要があります。

腹筋ローラーは、その運動の性質上、ボトムポジションを深く設定すればするほど負荷を高めることができます。言い換えれば、ボトムポジションを浅く設定すれば、負荷を低減させることができ、腹筋ローラを始めたばかりの方は、ボトムポジションを高めに設定して、まずは、腹筋ローラーの刺激に慣れるという実施方法もあります。

特に、通常の膝付きではない腹筋ローラーを実施している方の多くは、その負荷の高さからボトムポジションを浅めに設定しがちであることから、注意しましょう。

腰を反らない

腹筋ローラーは、非常に強度が高く、怪我をしやすい種目なのですが、最も怪我をしやすいといわれているのが腰です。

腹筋ローラーで腰を痛める原因はいくつかありますが、その最たる例として腰を反ってしまうことが挙げられます。腹筋ローラーの効果を高めるためには前述したように身体が「くの字」になる様にして実施することが推奨されますが、これは腹筋への刺激を高めるとともに、怪我をするリスクを減らすという目的もあります。

また、腰を反って実施してしまうと、肩を痛める原因にもなるため、注意を払う必要があります。

顔から落ちないように注意

腹筋ローラーですが、腹筋ローラのエクササイズの特性上、ボトムポジションで粘れないと床に顔面もしくは顎が直撃することになります。

これは大変危険ですので、たとえ潰れてしまっても太ももから落ちるようにしましょう。台を使った上級者向けの腹筋ローラーではさらにそのリスクが高まるため特に注意しましょう。

腰主導で実施しない

腹筋ローラーは、ローラーを動かすことばかりを注意していると、どうしても腰主導で腹筋ローラーを動かしてしまいがちです。

ただ、そのように実施してしまうと、腹直筋ではなく腰にばかり負荷が入るようになってしまいます。腰の力で身体を動かすのではなく、ローラーを動かすことに集中し、手のローラーの動きのみでトップポジションからボトムポジションへ、ボトムポジションからトップポジションへ移行することが重要となります。

このように実施することで、多少、腰にも負荷は入りますが、基本的には腹直筋に負荷が入るようになるはずです。

手首は掌屈

腹筋ローラーを実施する上で、腹筋ローラーの動きを正確にコントロールする必要があります。そのためには、腹筋ローラーをしっかりと固定する必要があり、手首を掌屈させることが有効です。

掌屈(しょうくつ)とは、「手首を手のひらの方に曲げること」を意味します。手首に負担がかかることは避けられないのですが、そこで手首を掌屈させることで手首への負荷を軽減することが可能です。また、手首を掌屈させることで力を発揮しやすくなり、ボトムポジションで顔から崩れ落ちるのを防ぎます。

腹筋ローラーを実施したての頃はとくに手首の掌屈を大袈裟にでも意識するのが効果的です。慣れてくればそこまで意識しなくても問題ありませんが、間違っても背屈(はいくつ)(手首が手の甲側に曲げること)をしないようにしましょう。

肘を伸ばさない

腹筋ローラーでボトムポジションをしっかりと設定するためには、ボトムポジションでも安定して腹筋ローラーを動かす必要があります。

このためには、前述したように、手首を掌屈させることが有効ですが、それに加えて、肘を伸ばし切らないことが重要です。腹筋ローラーでは、ボトムポジションで身体がほぼ真っ直ぐになった状態をキープするのですが、この際に肘を伸ばすとかなりの確率で潰れてしまいます。これは、肘が伸び切ってしまうと腹筋ローラーを介して、身体を支えるために使う力を伝達しにくくなるためです。

以上より、肘はやや曲げた状態で行うことが重要です。

腹直筋の動きを意識

腹筋ローラーに限った話ではありませんが、鍛えている部位を意識することは非常に有効です。これは、筋トレ用語で「マインドマッスルコネクション」と呼ばれるテクニックであり、トレーニング中は鍛えている部位の動きを意識しながら実施するとエクササイズの効率が大きく向上します。

このため、最初は難しいですが、腹直筋の動きを鏡でチェックしながら、自身の実施している種目の中での腹直筋動きを意識するのがおすすめです(トレーニング中上級者の動画を見ながら、それをイメージして実施するのも効果的です)。

動作の速度

腹筋ローラーに限った話ではありませんが、トレーニング中の全ての動作は自身の管理下に置く必要があります。トレーニング中の動作を管理下に置くには、筋トレの動作のスピードをコントロールする必要があります。これは、もう少し噛み砕くと、トレーニングをしている最中に扱っているバーベル、ダンベル、マシンの重量の動きをコントロールすることになります。ここで、高重量を扱いすぎると、動作の際に動きをコントロールできなくなり、エクササイズ効率が低下することはもちろんですが、怪我の原因にもなります。

具体的に、動作のスピードは、教科書的には、重りが下がるときはゆっくり(「ネガティブ動作を意識する」とも表現されます)、重りが上がるときは素早く(「ポジティブ動作を意識する」とも表現されます)するということがあります (上級者になると、この限りではなく、全ての動作をゆっくりにするスロートレーニングや、スロートレーニングからさらにゆっくりにするスーパースロートレーニングなどのテクニックもあります)。重りを下げるときは、地球では重力が下方向に常に働いているため、その重力に争う様にゆっくり下げます。一方、重りを上げるときは重力とは逆向きの運動になるため、素早く上げます。

ネガティブ動作とポジティブ動作のうち、特に重要なのがネガティブ動作です。このネガティブ動作をしっかりと意識するだけで、どんなトレーニングでもトレーニングの質は劇的に改善します。

呼吸

腹筋ローラーに限った話ではありませんが、トレーニング中に呼吸方法を意識することでトレーニング効率の改善を期待できます。基本的には、身体を下げるときに息をはき、戻るときに息を吸うことを意識しましょう。

慣れないうちは、これが逆になってしまってもそこまで重篤な問題が発生するわけではありませんが、息を止めてトレーニングを行うということは避けましょう。息を止めてトレーニングを行うと、一時的に大きな力を発揮できるという考え方もあります。しかし、これはあくまでも重量を競うパワーリフティングやウェイトリフティングでの話です。トレーニングをして、身体を成長させようとした場合には、必ずしも重量を扱う必要がないことから、呼吸を止めるのではなく、呼吸をしっかり行うことが重要です。ここで、呼吸を止めて実施すると、最悪、血圧が急激に上昇し倒れてしまうというケースもあるため注意が必要です。

みぞおちへの負担が少なく同じ部位が鍛えられる筋トレ

ハイプランク

ハイプランク

やり方

  1. 腕幅を肩幅にし、腕及びつま先を床について上半身から下半身までを一直線にする。
  2. 1の状態で身体をキープする。

回数

ハイプランクは、まずは30秒を3セット実施します。

ハイプランクは、腕立て伏せの身体を上げた状態を維持するエクササイズであり、腕に筋肉がある方は比較的簡単に実施することができますが、それとは逆に、腕に筋肉がないと実施するのが中々難しくなります。そのため、エクササイズ強度は、人によりますが、プランクと同じくらいであり、プランクと同様に30秒を3セットをしっかりとポイントを守りながら実施するようにしましょう。

効果を高めるポイント

  • 上半身から下半身までを一直線にする。

  • お尻をやや上げるイメージ。

  • 目線は正面。

プランク

プランク

やり方

  1. 腕幅を肩幅にし、肘及びつま先を床について上半身から下半身までを一直線にする。
  2. 1の状態で身体をキープする。

回数

プランクは、まずは30秒を3セット実施します。

プランクは、動作自体は膝付きプランクに対して、脚を伸ばして実施するだけですが、体重をつま先と両腕で支えることになるため、比較的負荷が高いエクササイズです。そのため、まずは、30秒を3セットをしっかりとポイントを守りながら実施するようにしましょう。

効果を高めるポイント

  • 上半身から下半身までを一直線にする。

  • 臀部を"張る"(=外旋する)ようなイメージを持つ。

  • 正面を向く。

レッグレイズ

レッグレイズ

やり方

  1. 仰向けになり、両手はお尻の下に配置し、膝はやや曲げた状態に設定する。
  2. ボトムポジションを踵が床にぎりぎり付かない位置に設定する。
  3. 脚を素早く挙げて、床と太ももの角度が75度程度になる部分をトップポジションに設定する。
  4. 脚をゆっくり下げて2に戻る。

回数

レッグレイズは、特に初心者の場合には15〜18回3セット実施します。 レッグレイズは、腹直筋下部を鍛えるための標準的な腹筋のエクササイズです。基本のレッグレイズはそこまで負荷が高くないため、標準的な筋トレの回数よりもやや回数が多い15〜18回を丁寧に実施し、まずはフォームをしっかりと身につけるようにしましょう。

効果を高めるポイント

  • 脚の下げる位置/上げる位置。

  • 膝を真っ直ぐにしすぎない。

  • 腹直筋下部を意識する。