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枝豆の保存方法と期間。常温はNG?茹でる前と後で違いは?

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枝豆の保存方法と期間。常温はNG?茹でる前と後で違いは?

枝豆は「畑の肉」といわれる大豆と同様に、たんぱく質が豊富な野菜です。茹でるだけで美味しく食べられる枝豆ですが、収穫後の品質低下が激しい野菜なので、購入後はすぐに食べ切るか正しく保存する必要があります。この記事では枝豆の保存方法と保存期間を詳しく解説していきます。

枝豆の保存のポイント

枝豆は鮮度が落ちやすい

枝豆は鮮度が落ちやすい野菜です。収穫後1日ほどで栄養価や甘みが落ちてしまいます。枝豆は収穫後も呼吸を続けますが、その際に実に含まれるショ糖が使われます。このショ糖は枝豆の甘み成分でもあり、収穫後1日経つだけで半分以下にまで減ってしまいます。

購入後(収穫後)はすぐに食べきるか、食べきれない場合は正しい保存方法で保存することが重要です。とうもろこしの保存方法には、冷蔵や冷凍、乾燥など様々な方法がありますが、3日程度の保存であれば冷蔵、長期保存したい場合は冷凍や乾燥保存がおすすめです。それぞれの保存方法は後ほど詳しく解説します。

枝豆は常温保存NG

枝豆は夏に旬を迎える野菜ですが、実は熱に弱いため常温保存は適していません。したがって、高温・乾燥状態での保存は避け、冷蔵や冷凍で保存するのがポイントです。

購入後すぐに食べる場合のみ常温保存も可能ですが、できるだけすぐに冷蔵・冷凍保存するようにしましょう。

下ごしらえしてから保存する

枝豆を冷蔵・冷凍保存する場合は、あらかじめ下ごしらえをしてから保存します。下ごしらえをすることで、莢のうぶ毛やアク、汚れを取ることができます。下ごしらえの手順は以下の通りです。

  1. 枝付きの場合はキッチンバサミを使って莢を切り落とす。
  2. ボウルに枝豆と塩を入れ塩もみをする。塩の量は枝豆300gに対して大さじ1弱が目安。
  3. ザルに移して水洗いする。
  4. 水けをキッチンペーパーで拭き取る。

新鮮な枝豆の特徴

当たり前ですが、新鮮な枝豆の方が保存期間が長くなります。新鮮な枝豆には下記のような特徴があります。

  • 莢(サヤ)の緑が鮮やかで濃いもの

  • 莢の表面のうぶ毛が十分についているもの

  • 実が揃っていて(3つずつ入っているもの)莢が膨らんでいるもの

  • 枝付きのものは、葉や茎の変色がなくみずみずしいもの

  • 枝と枝の間隔が短く莢が密生しているもの

できるだけ枝や根が付いている枝豆を購入するようにしましょう。枝付き(根付き)の枝豆は鮮度が落ちにくく日持ちしやすいです。また、ショ糖の減少を1/2に抑えることができます。

食べられない枝豆の特徴

正しく保存しても、下記のような特徴がある枝豆は腐っている可能性が高いです。食べずに捨てるようにしましょう。

  • 黄ばんでいるもの

  • 枝や莢が茶色くなっているもの

  • 豆の表面がぬるぬるしている

  • 異臭がする

  • カビが生えている

  • 糸を引いている

枝豆の保存方法と期間【冷蔵】

購入後(収穫後)すぐに食べ切れる量であれば、冷蔵保存で問題ありません。冷蔵で保存する場合の保存期間の目安は1〜3日と短いため、長期間保存したい場合は冷凍保存をしましょう。

生のまま(1〜3日)

枝豆を生のまま新聞紙に包みポリ袋に入れて冷蔵保存する

生のまま冷蔵保存する場合は、上記でご紹介したように下ごしらえをしてから保存すると、使いたい時にすぐに茹でることができて便利です。下ごしらえをした枝豆を新聞紙に包み、ポリ袋に入れてポリ袋の口を軽く閉じ冷蔵庫(野菜室)で保存します。

新聞紙で包みポリ袋に入れることで、枝豆が乾燥するのを防ぐことができます。ただし生のまま冷蔵保存すると甘みやうまみが落ちやすいので、すぐに食べ切ることをおすすめします。

生のまま保存した枝豆は、茹でたり焼いたりして食べると美味しくいただけます。蒸し焼きすることで、ビタミンCの流出を抑えることが可能です。枝豆に塩を揉み込み、フライパンで焦げ目がつくまで素焼きします。その後、フライパンに蓋をして弱火で5分ほど蒸し焼きにします。

茹でてから(1〜3日)

枝豆は茹でてから冷蔵用保存袋に入れて保存することもできる

茹でてから冷蔵保存しておくと、食べたい時にすぐに食べることができます。

下ごしらえ(上記参照)をした枝豆を塩ゆでします。塩ゆでの方法は、茹でる際に使う水に対し4%の塩を使って茹でます。例えば水1リットルに対して塩大さじ40g(大さじ2強)程度です。

塩ゆでした枝豆をザルにあげうちわなどで扇いで素早く冷まします。この時水に浸けてしまうと、枝豆の風味が流れてしまうので、水に入れて冷ますのはNG。粗熱が取れたら冷蔵用のチャック付きビニール袋に入れて冷蔵庫(野菜室)で保存します。

生のままの冷蔵と同様に、茹でて冷蔵した枝豆も長く日持ちしませんので、できるだけ早く食べ切るようにしましょう。

枝豆の保存方法と期間【冷凍】

枝豆を長期間保存したい場合は冷凍保存がおすすめです。枝豆は冷凍しても味や栄養が落ちにくい野菜です。枝豆を冷凍保存する場合、1ヶ月程度日持ちします。

枝豆は莢でかさが増しますが、できるだけ平らな状態にして急速冷凍することがポイントです。凍るまでに時間を要してしまうと、水分や風味が逃げてしまいます。ご家庭の冷蔵庫に急速冷凍機能がある場合は活用し、ない場合は金属性のトレーを使用してできるだけ早く冷凍するようにしましょう。

生のまま(1ヶ月)

枝豆は生のまま冷凍すると美味しさをキープしやすい

枝豆の美味しさを最もキープできる保存方法は、茹でずに生のまま冷凍する方法です。

生のまま冷凍保存する場合も、事前に下ごしらえ(上記参照)を行います。下ごしらえが済んだ枝豆を冷凍用保存袋に平らになるように入れ、空気を抜き冷凍室で保存します。

生のまま冷凍した枝豆を解凍する方法は、自然解凍や流水解凍があります。ただし自然解凍や流水解凍では食感が水っぽくなってしまいますので、凍ったまま茹でることをおすすめします。凍ったままの莢の両端を切り落としてから塩ゆですることで、中の豆までしっかりと塩味がつきやすくなります(ただし栄養素が流れやすいというデメリットもあります)。

上記でもご紹介しましたが、茹でると枝豆のビタミンCが流れてしまうため、冷凍のまま蒸し焼きにするのもおすすめです。

茹でて(1ヶ月)

枝豆は茹でてから冷凍することも可能

解凍後すぐに使いたい場合や、茹でた枝豆が余ってしまった場合は、茹でてから冷凍します。

下ごしらえ(上記参照)をした枝豆を塩ゆでします。冷凍する場合は、硬めに茹でるのがポイントです。塩ゆでの方法は、茹でる際に使う水に対し4%の塩を使って茹でます。例えば水1リットルに対して塩大さじ40g(大さじ2強)程度です。塩ゆでした枝豆をザルにあげうちわなどで扇いで素早く冷まします(水に浸けて冷ますのはNG)。粗熱が取れたら冷凍用のチャック付きビニール袋に入れて冷凍室で保存します。

茹でて冷凍した枝豆は、電子レンジで温めることですぐに食べることができます。流水解凍は風味が逃げてしまうのでNG。

また、茹でた枝豆を莢から取り出して冷凍する方法もあります。調理する際にすぐに使えるので便利です。取り出した実の水けもしっかりと取ってから冷凍用保存袋に平らに入れ冷凍しましょう。

枝豆の保存方法と期間【乾燥】

枝豆は乾燥させてから保存することもできます。乾燥枝豆の保存期間の目安は常温もしくは冷蔵で1ヶ月です。乾燥した枝豆は密閉容器に入れて常温保存します。乾燥させた枝豆は塩を振ってそのまま食べても美味しいですしスープに入れても美味しく召し上がれます。

天日干し(常温・冷蔵で1ヶ月)

枝豆はサヤごとザルに広げ天日干しする

乾燥させる方法で一番おすすめなのは天日干しです。塩もみをして水洗いをし、水けを取った枝豆を莢ごとザルに広げ、3日ほど干します。時間の経過とともに莢が黒く変色しますが、腐っているわけではありません。莢が完全に乾燥したら、莢から実を取り出し、保存袋などに入れて保存します。

天日干しするのは、晴天の午前10時から午後3時までの時間帯がおすすめです。

オーブン(常温・冷蔵で1ヶ月)

枝豆の水分はオーブンを使って飛ばすこともできる

天日干しができない方はオーブンで水分を抜くこともできます。鉄板の上にクッキングシートを敷き、その上に下ごしらえ(上記参照)をした枝豆を莢ごと並べます。100〜110度で20〜30分程度でゆっくり加熱します。

レンジ(常温・冷蔵で1ヶ月)

電子レンジを使えば短時間で枝豆の水分を飛ばし乾燥させることもできる

オーブンよりももっとお手軽なのがレンジで乾燥させる方法です。耐熱皿の上にキッチンペーパーを敷き、その上に下ごしらえ(上記参照)をした枝豆を莢ごと並べます。600Wで5〜8分ほど加熱します。

電子レンジでの乾燥は時短で便利ですが、焦げたり燃えたりする場合があるので、こまめに確認しながら乾燥させましょう。

枝豆の保存方法と期間【漬物】

枝豆は酢や醤油などに漬けて保存することもできます。浸けることで、食材を酸素から遮断し酸化を防ぎ、微生物の繁殖も防ぎます。大量消費にもおすすめです。枝豆の漬物はどれも冷蔵で2週間ほど保存できます。

酢漬け(冷蔵で2週間)

サヤから実を取り出し酢、てんさい糖で作るタレに漬けて冷蔵保存すれば2週間ほど日持ちする

下ごしらえ(上記参照)をした枝豆を使用します。莢から実を取り出し密閉容器に入れ、酢150mlに対し塩小さじ1、てんさい糖大さじ1で作った漬けだれをひたひたになるように注ぎます。蓋をしっかり閉めて冷蔵庫の冷蔵室で保存します。一晩おいたら食べ頃になります。

酢には胃酸の分泌を促す作用があるので、そのまま前菜として食べたり、サラダに入れて召し上がるのがおすすめです。

醤油漬け(冷蔵で2週間)

枝豆はサヤごと醤油、酒、みりんで作るタレに漬けて冷蔵保存すると2週間ほど保存することができる

莢ごと漬け保存することも可能です。下ごしらえ(上記参照)をした枝豆を密閉容器に入れ、しょうゆ:酒:みりん=1:1:1の割合で作った漬けだれを、枝豆がひたひたになるくらいまで漬けます。

莢の両端を切り落として漬けることで、味がよく染み込みやすくなります。保存用ですのでそのまま食べると味が濃いめですが、サラダに入れたりすることで美味しく召し上がれます。

枝豆の作り置きレシピ

最後に、枝豆の作り置きにおすすめのレシピを紹介します。作り置きの保存期間は冷蔵で2〜3日が目安です。Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。

枝豆ナムル

枝豆ナムル

一度食べるとヤミツキになるおいしさ。そのまま副菜としていただくのはもちろん、サラダのトッピングやポテサラに混ぜても◎。

枝豆ナムルのレシピはこちら

枝豆のしょうゆ煮

枝豆のしょうゆ煮

しょうゆの染み込んだ枝豆が美味。ごはんのおともとしてもおすすめです。

枝豆のしょうゆ煮のレシピはこちら