リ・ファリーヌは、群馬製粉株式会社が製造・販売している米粉の製品名です。リファアリーヌはケーキなどを作るのに適した粒子の大きさに作られており、お菓子作りに適した米粉です。本記事ではリ・ファリーヌの原料や特徴、用途などを詳しく解説します。
リ・ファリーヌとは、群馬製粉株式会社が製造・販売している米粉の製品名です。リ・ファリーヌの製造方法は公表されていませんが、国産のうるち米を微粉末化した製菓用米粉であり、「リ・ファリーヌ」にはフランス語で「米の粉」という意味があります。
米粉とは、うるち米やもち米を製粉した白い粉の総称です。
うるち米とは、一般的に食べられている半透明のお米のことです。有名な品種にはコシヒカリやあきたこまちなどがあります。うるち米と対になるのは、もち米です。もち米とは白く不透明で、お餅やお赤飯にする粘性のあるお米のことです。うるち米からなる代表的な米粉は上新粉です。もち米からなる代表的な米粉は白玉粉です。
スーパーなどで「米粉」や「米の粉」として売られているものには製菓用米粉と、グルテンを添加した製パン用米粉の二種類があり、原料はうるち米ですが上新粉とは製法が異なります。一般的には、うるち米から2ロール製法で作られた粉が「上新粉」、胴搗き製法で作られた上新粉よりも粒子の細かい粉がスーパーなどで売られている米粉や米の粉に分類されます。
2ロール製法は、水洗いした米を乾燥させロール製粉機で製粉するという方法です。胴搗き製法したものよりも強い粘性がありますが、水分量が少ないため硬化が早いです。
胴搗き製法(どうつきせいほう)は、精米後にもち米の水分が多く保たれた状態で、杆搗き臼(きねつきうす)で徐々に細かくしていく製法です。別名杵搗き式(きねつきしき)ともいいます。
時間はかかりますが、良い粉を得ることができます。関西では、古くから胴付き製法で作られています。
リ・ファリーヌは270メッシュスルーと粒度が細かく、ロールケーキやシフォンケーキ等、スポンジ生地に使用するときめが細かくしっとりとした生地に仕上げることができます。
米粉には40メッシュ〜500メッシュのものがあり、数字が大きいほど粒子が細かいことを表します。
一般的には上新粉などの米粉が90メッシュスルーで、だんごやまんじゅう、せんべい、和菓子などに使われることが多いです。
スーパーなどで売られている「米粉」や「米の粉」は200メッシュスルーから400メッシュスルーと粒度が細かく、パンやピザ、クッキー、カステラ、ケーキ、米粉麺、天ぷらの衣などに使われることが多いです。
メーカーによって粒度が異なるので、一概にリ・ファリーヌが米粉や米の粉として販売されているものの中で最も粒度が細かいとはいえませんが、お菓子作りにおいては粒度が細かいほど良い米粉というわけではありません。粒度が大きいいものだと膨らまず、反対に粒度が小さいものだと水分吸収が少ないためふんわり仕上げることができますが、固くなってしまいやすいです。リ・ファリーヌはモンサンクレール辻口シェフ監修の元開発されており、実際にパティシエの方達にも支持されているケーキなどのお菓子作りに適した米粉であるといえます。
また、リ・ファリーヌはアメリカのグルテンフリー認証機構GFCOのグルテンフリー認証を受けている製品で、添加物を一切使用していません。
グルテンとは、弾力に富むが伸びにくいグルテニンと、弾力は弱いが伸びやすいグリアジンの2種類のたんぱく質が、水分によって結びついたものです。パンなどの「ふわふわ、モチモチ」という食感はこのグルテンによってもたらされますが、グルテンは小麦粉アレルギーの原因となる他、消化されにくいという性質があり、肥満やむくみの原因になったり疲れやすくなるなどの症状が身体に出ることもあります。リ・ファリーヌは、グルテンフリー認証をうけている製品なので、小麦粉アレルギーの方やグルテンフリーの生活をしている方も安心して使用することができます。
リ・ファリーヌは、上述したように洋菓子を作るのに適した粒度の米粉であり、ロールケーキやシフォンケーキ等、スポンジ生地に使用するときめが細かくしっとりとした生地に仕上げることができます。
また、クッキーやマフィン、タルト、スコーンなどの焼き菓子を作ることもできます。
リ・ファリーヌは小麦粉(200メッシュスルー)よりも粒子が細かいので、ふるわなくてもダマになりにくいです。また、うるち米を原料に作られているリ・ファリーヌにはグルテンが含まれていないので、混ぜすぎても生地に粘りが出ないので作りやすいです。
リ・ファリーヌは、グルテンが含まれていないのでパンを作るときに使う小麦粉(強力粉)の代用品としては使うことができませんが、ドライイーストを使うことで食パンや蒸しパンなどのパンを作ることができます。小麦粉で作るパンよりも、もちもちとした弾力が出て噛みごたえのある仕上がりになります。
リファリーヌを使って料理にとろみをつけることもできるため、あんかけなどを作ることもできます。ただし、片栗粉などのでんぷん粉よりも粘度は低く、サラっとしています。
離乳食にとろみをつける場合や、シチューやホワイトソースを作るときにおすすめです。
リ・ファリーヌは唐揚げや天ぷらなど揚げ物の衣としても使うことができます。米粉は小麦粉よりも油の吸収率が低いため、小麦粉を衣にして揚げるよりもカロリーが低くなり、時間がたってもべっちょっとせずにサクサクとした食感を保つことができます。
リ・ファリーヌは、Amazonや楽天などの通販で購入することができます。
イオンなどの一般的なスーパーでは取り扱っていないことがほとんどです。
値段は500g1,578円、1kg1,778円とスーパーなどで売られている一般的な製菓用米粉よりも値段は高めですが、「失敗しにくい」「なめらかな仕上がりになる」といったことから、値段は高くてもお菓子を作るときの小麦粉の代用品にはリ・ファリーヌを購入するという方が多いです。
リ・ファリーヌの賞味期限は1年です。ただし、これは未開封の状態である場合や正しく保存できていた場合の賞味期限なので開封をしたらできるだけ早めに使い切りましょう。
未開封の場合は、直射日光の当たる場所や高温多湿の場所を避けた冷暗所で常温保存することができます。開封後は、密閉できる容器に移し替えて冷暗所で保管します。
米粉や小麦粉などの粉物にはコナダニが発生する可能性があります。温度10度以下、湿度50%以下でコナダニの繁殖を防ぐことができるので、冷蔵庫に入れて保管しておくと安心です。ただし、冷蔵庫の開け締めや使用する際の出し入れで温度差が生まれ、容器が結露しリ・ファリーヌが水分を吸ってしまう可能性があります。水分を吸ってしまうとカビが生えてしまう原因になるので、できるだけ温度変化の少ない位置に置き、何度も出し入れしなくても済むように1回分の使用量に小分けして保存するのがおすすめです。
リ・ファリーヌ100gに含まれている成分は、下記の通りです。
たんぱく質…6.0g
脂質…1.0g
炭水化物…80.7g
食塩相当量…0.01g
ナトリウム…6mg
灰分…0.1g
灰分は外皮や胚芽部分に多く含まれるミネラルや食物繊維のことです。
リ・ファリーヌ100gのカロリーは356kcalです。小麦粉に比べるとカロリーが低く、およそ5%以上のカロリーオフを実現しています。糖質量(炭水化物から食物繊維を引いた値)はおよそ80gです。
上述したように成分にグルテンを含んでいないので、小麦粉アレルギーの方やグルテンフリーの生活をしている人も安心して口にすることができます。また、7大アレルギー(えび、かに、小麦、そば、卵、乳、落花生)の成分も含まれていません。
上新粉はリ・ファリーヌの代用品になります。ただし、粒子の大きさが異なるため食感などに違いがでます。上新粉の粒子の大きさは90メッシュスルーから100メッシュスルーであるため、リ・ファリーヌほどきめの細かい仕上がりにはなりません。
上新粉もうるち米を原料にして作られる米粉の一種です。
上新粉は、ロール製粉で作られています。水洗いしたうるち米を乾燥させロール製粉機で製粉したものをふるいにかけて粒子の粗いものと細かいものとでわけたもののうち、目の細かいほうが上新粉になります。目の粗いほうは「並新粉(なみしんこ)」といいます。
ちなみに、うるち米を胴搗き製法(どうつきせいほう)で上新粉よりもさらに粒子を細かくしたものが「上用粉(じょうようこ)」です。
上新粉はまんじゅうの主原料として使われる他、お湯を加えてこねるとお餅のようになる特徴があるため団子やすあま、ういろうなどの和菓子を作る際に使われることが多いです。また、ちまきなどの料理に使われます。また、上新粉の原材料であるお米に含まれるでんぷんにより、片栗粉と同じように料理にとろみをつけたり、揚げ物の衣として使うことができます。
小麦粉はリ・ファリーヌの代用品になります。ただし、リ・ファリーヌとは原料が異なり、グルテンが含まれるため風味や食感などに違いがでます。小麦粉を代用品にするとグルテンが含まれているため、ドライイーストなどを使わなくてもふんわりとした食感に仕上がり、小麦粉の風味がします。
小麦粉は、小麦を製粉した粉です。
胚芽と外皮を取り除いてから製粉された小麦粉は色が白く、グルテン(麩質)の量によって、薄力粉(はくりきこ)、中力粉(ちゅうりきこ)、強力粉(きょうりきこ)に分けられます。小麦粉の種類は製粉方法ではなく、原料小麦の品種によって決まります。見た目はどれも白い粉で目視では判別できません。
薄力粉は、粒が柔らかい軟質小麦(なんしつこむぎ)から製粉された小麦粉を指します。「粒が柔らかい」=「グルテン量が少ない」ことを意味し、薄力粉はグルテンの含有量が6.5~8%(原料小麦によって違いがあります)と最も少ない小麦粉です。薄力粉を玄米粉の代用品として使いパンやクッキー、スポンジケーキなどのお菓子を作ると、ふんわりとした生地に仕上げり、揚げ物の衣にするとカリッとした歯切れのよい食感に仕上がります。
中力粉は、粒の硬さが中くらいの中間質小麦から製粉された小麦粉を指します。中力粉の中には軟質小麦から作られているものもあります。中力粉はグルテンの含有量は8~9%です。中力粉はほどよく弾力が出るのが特徴で、主にうどんに使われます。そのため、中力粉は「うどん粉」「うどん用粉」「うどん用小麦粉」という名称で売られている場合もあります。中力粉を玄米粉の代用品としてパンやクッキー、スポンジケーキなどのお菓子を作ると、弾力があり噛みごたえのある仕上がりになります。
強力粉は、粒が最も硬い硬質小麦から製粉された小麦粉を指します。強力粉のグルテン含有量は11.5~13.5%です。粘りと弾力が最も強いという得量があります。強力粉を玄米粉の代用品として使いパンやスポンジケーキを作ると、グルテンの含有量が多いため生地がよく伸びモチモチふわふわの食感になります。クッキーなどの焼き菓子はサクサクの食感に仕上がり、揚げ物の衣にするとカリッとした食感に仕上がります。
リ・ファリーヌレジェーヌは、リ・ファリーヌの代用品になります。ただし、リ・ファリーヌとは原料が違うため、食感などに違いがでます。例えばリ・ファリーヌレジェールを代用品としてパンやケーキのスポンジを作ると、弾力のある食感に仕上がります。
リ・ ファリーヌレジェールも群馬製粉株式会社が製造・販売している米粉の製品名です。
国産のもち米を超微粉砕した米粉で、小麦粉でパンや焼き菓子などを作る際に15〜30%をリ・ファリーヌ レジェールに置き換えることでもちもち感・しっとり感を持たせることができます。
ミズホチカラはリ・ファリーヌの代用品になります。ただし、原料が異なるため食感などに違いがでます。ミズホチカラを代用品として使うとみずみずしくしっとりとした食感で、やさしい甘さを感じるお菓子に仕上がり、お米そのものとも、小麦粉のお菓子とも異なる味を楽しむことができます。
ミズホチカラは、熊本製粉株式会社が製造・販売している米粉の製品名です。
九州沖縄農業研究センターで開発された品種のうるち米「ミズホチカラ」を原料にして作られています。「ミズホチカラ」は、炊飯して主食として食べるのには向いていませんが、熊本県で米粉に適した品種として栽培・普及しています。
「ミズホチカラ」は胚乳組織が粉状質であるため砕けやすく、米粉に加工する際に澱粉(でんぷん)を傷つけることなく粒子を細かくできるという特徴があります、また、アミロースの含有量は一般的に炊いて食べるうるち米の中間であり、パサつきを抑えつつもボリュームを出すことができるため米粉パンを作るのに適しています。
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