セロリの保存方法と保存期間を解説します。常温・冷蔵・冷凍・乾燥・漬物でそれぞれメリット・デメリットがあるので紹介します。
セロリ保存における最大のポイントは暑さと乾燥に極度に弱いという点です。低温保存の最適温度と湿度はそれぞれ0℃と98〜100%です。野菜の中でも最も暑さと乾燥に弱い部類に入ります。
そのため、買ってきた状態で常温保存はNGです。冷蔵保存する際も、キッチンペーパーやアルミホイルを使い乾燥対策を忘れずに行います。
買ってすぐに葉と茎を分けることで鮮度のもちが全然違います。切らずに放置すると、茎の栄養や水分が葉の方に移動してしまいます。切った後は葉の方が傷みが早いのですぐに食べるのがおすすめです。
それでも葉がしなびてしまったら、食べる直前に切り口をしばらく水につけるとシャキッとします。このように野菜に吸水させて食感を蘇らせることを「水揚げ」といいます。
ちなみに、茎より葉の方が栄養価がダンゼン高いのもセロリの特徴。抗酸化作用があるβ-カロテンに関しては茎の2倍。香りが強く苦手な方も多いかもしれませんが、無駄なく食べたいものです。
近年のセロリは品種改良によって筋がないもの、柔らかくて食べても気にならないものが多いです。しかし、硬い筋があったら保存する前に取り除くことをおすすめします。
筋の取り方は、葉の部分から切り離した茎を葉の方から包丁で筋をそぐように切れ目を入れます。そして、包丁と指で筋を挟んで持ちながら、引いていきます。
当たり前ですが、なるべく新鮮なセロリを購入した方が、長く美味しく保存することができます。新鮮なセロリの見分け方は下記です。
茎が肉厚
茎が白色のものはやわらかく甘みがあり、緑色のものは香りが強い
茎の筋の間隔が細かい
葉がイキイキとしていて、緑色が鮮やかでハリがある
セロリは収穫が遅れるとスが入ってしまいます。「ス」とは、茎の中に空洞ができてスカスカになっていることを指します。
セロリは傷みが早いので、どんなに丁寧に保存をしても腐ってしまうことがあります。下記の特徴があるセロリは腐敗している可能性が大なので、食べずに処分するようにしましょう。
茎または葉が黄色または茶色に変色している
茎がカピカピに硬くなっている
茎または葉がぬるぬるとしている
葉がふにゃふにゃに柔らかくなっている
酸っぱい臭いがする
すぐに食べるなら冷蔵保存が一番。セロリはすぐに傷み変色していき、特有の香りも失われていくので、なるべくすぐに食べるようにしましょう。
前述した通り、茎と葉を別々に保存します。茎は全体を湿らしたキッチンペーパーに包み、ポリ袋に入れて立てて保存します。葉は茎の部分を湿らしたキッチンペーパーに包み、ポリ袋に入れて立てて保存します。
野菜は育った状態と同じように保存するのが基本です。土の中で縦に生長するセロリは、冷蔵庫の中でも立てて保存すると、(縦になろうとして)余計なエネルギーを消費せずに済みます。
この方法で方法すれば1週間程冷蔵保存が可能です。セロリは寒さには強いので、温度が高めに設定されている野菜室に入れる必要ありません。
茎と葉を別々に湿らしたキッチンペーパーで包んだ後にアルミホイルに包んでからポリ袋に入れる冷蔵方法もあります。アルミホイルは熱伝導率が高く、包んだ野菜に冷気を伝えやすいのが特徴です。暑さに弱いセロリにはうってつけです。
この方法ならば10〜12日程保存が可能です。
カットしたセロリの茎は乾燥が早いので、水に浸けるのがおすすめです。冷蔵保存の期間は4〜5日程度です。
長期保存したいときは冷凍庫へ。セロリは冷凍すると長く保存できますが、シャキシャキとした食感は失われ柔らかくなってしまいます(特に生のまま冷凍するとこの傾向が顕著です)。
そのため、サラダや和え物、セロリスティックとして頂くのには向きません。煮込み料理やスープに使うようにしましょう。また、冷凍すると香りが和らぐため、セロリが苦手な方でも頂くことができます。
冷凍したセロリは最大で1ヶ月程保存することが可能です。
冷凍する前に下茹ですることを「ブランチング」といいます。ブランチングすることで、変色しづらい、味が落ちづらい、食感が悪くなりづらいというメリットがあります。
デメリットは栄養を流失してしまうことなのですが、セロリは食物繊維が多く熱に強いことから、ビタミンCなどの水溶性ビタミンが加熱によって失われにくい特徴があります。
そのため、手間である点を除けば、冷凍前にブランチングするのがおすすめです。さっと茹でたセロリを冷まし、水けをキッチンペーパーで拭き取ります。食べやすい大きさにカットし小分けにラップで包んだら、冷凍用保存袋に入れて冷凍室へ。
セロリは生のまま冷凍することも可能です。
セロリを水洗いし水けをキッチンペーパーでしっかりと拭き取ります。食べやすい大きさにカットしたら冷凍用保存袋に入れます。
葉は冷凍したらポリ袋の中で手で揉んで砕いて使います。栄養価の高いセロリの葉は捨てずに、佃煮にしたり、じゃこと炒めてふりかけにしたり、天ぷらにしたりするのがおすすめです。
解凍方法ですが、煮込み料理やスープで使うならば冷凍したものをそのまま投入してOKです。
セロリは乾燥させて保存することもできます。乾燥させることで、保存期間が伸びる(常温や冷蔵より)、栄養価が高まる、甘みが増す、噛みごたえが増す(いつもとは違う食感が楽しめる)、かさが減るのでたくさん食べられる(その分栄養が取れる)などのメリットがあります。密閉容器に入れて常温もしくは冷蔵で1ヶ月ほど保存できます。
乾燥方法で一番おすすめなのは天日干しです。天日干しすることでビタミンDが増加します。
セロリはよく洗って、葉の部分を切り、茎は薄切りにして、キッチンペーパーで水けをよく取って、ざるに並べ天日干しします。
天日干しするのは、晴天の午前10時から午後3時までの時間帯がおすすめです。
葉は刻んでスープの具や炒め物に使えます。茎はサラダやスープ、炒め物におすすめです。セロリ独自の苦味や香りが和らぐので、セロリが苦手な方でも楽しむことができます。
天日干しできない方はオーブンで乾燥させる方法も。
薄切りにしたセロリをクッキングシートをしいた天板の上に並べて、100〜110℃の低温で20〜30分ゆっくり加熱します。
乾燥が足りなければさらに加熱します。葉が燃えるようなら取り除くようにしましょう。
レンジで乾燥させる方法はもっと簡単。薄切りしたセロリをキッチンペーパーをひいた耐熱皿の上に並べて、600Wで5〜8分程度加熱します。
電子レンジでの乾燥は時短で便利ですが、葉が焦げたり燃えたりする場合があるので、こまめに確認しながら乾燥させましょう。
セロリで特におすすめなのが漬物にして保存することです!セロリのシャキシャキとした食感が残り、長く美味しくいただけます。セロリの浸け保存の保存期間の目安は冷蔵で2週間です。
セロリはよく洗い筋をとり水けをとったら、密閉容器に入れて、酢150ml・塩小さじ1・てんさい糖大さじ1で作った漬けだれを注ぎます。一晩おいたら食べ頃です。
セロリの香りの元であるアピインには食欲増進の効能があり、酢には胃酸の分泌を促す作用があるので、前菜として召し上がるのがおすすめです。そのまま食べてもよいですし、サラダとして他の葉物と一緒に食べても◎。
軽く筋をとり縦に薄く切ったセロリを密閉容器に入れて、100mlのオリーブオイルと小さじ1弱の塩で作る漬けだれを注ぎます。一晩おいたら食べごろです。
こちらはサラダとして食べるのがおすすめです。魚介やお肉と合わせてカルパッチョにしても◎。
唐辛子や刻んだニンニクの入れるとワンランクアップの風味に。保存で使ったオリーブオイルは捨てずに使うことができます。
最後に、作り置きにおすすめのセロリレシピを紹介します。作り置きの保存期間の目安は冷蔵で2〜3日です。Filyのレシピはすべて小麦粉・乳製品・白砂糖不使用です。
甘辛味がセロリの風味とマッチ。ご飯のお供にぴったりです。セロリが苦手な方でも美味しく頂けます。
セロリのつくだ煮のレシピはこちら
シャキシャキ食感が美味しいセロリのナムルのレシピです。セロリ好きにはたまらないひと皿です。
セロリのナムルのレシピはこちら
セロリで作るきんぴらのレシピをご紹介します。セロリの風味とシャキシャキ食感がクセになる一品です。
セロリきんぴらのレシピはこちら
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