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ブロッコリーにダイエット効果ある?おすすめの食べ方と注意点を解説?

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ブロッコリーにダイエット効果ある?おすすめの食べ方と注意点を解説?

野菜の中でもトップクラスの栄養価を誇るブロッコリーですが、ダイエットに効果的なのでしょうか?ダイエットにおすすめなブロッコリーの調理法やレシピも紹介します。

ブロッコリーのカロリー・糖質

ブロッコリーのカロリーは37kcla・糖質は1.5g

生のブロッコリーの可食部100gあたりのエネルギー量は37kcalで、糖質は1.5g(炭水化物から食物繊維を引いた値)です。

またブロッコリーの水分は86.2g、たんぱく質は5.4g、炭水化物は6.6g、脂質は0.6g、食物繊維は5.1gです。

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

他の野菜と比べると

よく食卓に並ぶトマトは100gあたりカロリー20kcalで糖質3.7g、ピーマンは100gあたりカロリー20kcalで糖質2.8gと野菜の中で低くなっています。ブロッコリーはそれらよりもカロリーがやや高く、にんじんと近いです。ただ、糖質だけを見ると、ブロッコリーが1番低くなっています。

こう見ると、ブロッコリーが低カロリー・低糖質なのが分かるので、ブロッコリーはダイエットに向いていると言えます。ただし、他にも低カロリーな野菜は多いため、上記で紹介した糖質の高い野菜を除けば、野菜全般がダイエットに向いているといえます。

ちなみに、ごはん100gあたりカロリー156kcal・糖質35.6gです。チョコレートは、ミルクチョコレートの場合100gあたりカロリー550kcalで、糖質は51.9gにもなります。

出典:文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)

ブロッコリーのダイエット効果が見込める栄養素

食物繊維で糖質の吸収を緩やかに

食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2種類があり、特に水溶性食物繊維がダイエットの強い味方です。

水溶性食物繊維は、消化管で糖質を取り囲み、糖質の消化・吸収をブロックし、血糖値の上昇を抑えます。また、コレステロールを吸着し排出することで血中コレステロール濃度を低下させます。

さらに、食物繊維が豊富な食品は食べごたえがあり、咀嚼に時間がかかります。たくさん噛むことで満腹中枢が刺激されてすぐにお腹がいっぱいだと感じやすくなります。その結果、食べ過ぎを防ぐことに繋がります。

植物性たんぱく質で痩せやすい体づくり

ブロッコリーにはたんぱく質も含まれています。たんぱく質は筋肉を作るのに不可欠であり、筋肉量が増えると代謝が上がり、脂肪を燃焼しやすくします。

筋肉を付けるにはたんぱく質が必要ですが、筋肉を付けるための運動をするためにはエネルギー源となる糖質がある程度必要です。運動をしっかりしてダイエットする方はたんぱく質と糖質(炭水化物)が必要なので、脂質を控えるダイエットが向いています。

ビタミンCで筋肉の合成

ビタミンCはたんぱく質がコラーゲンになるのに必要不可欠な栄養素です。このコラーゲンですが、肌に弾力を与えるだけでなく、丈夫な骨を形成したり、丈夫な腱や筋肉をつくったり、関節の動きをよくしたり働きもあります。ビタミンCとたんぱく質を一緒に摂ると筋肉量が増え、代謝が上がり、痩せやすい身体になります

また、コレステロール値を下げる作用もあります。

さらに、ビタミンCはストレスを感じると大量に消費されます。そのため、ダイエットでストレスを感じる方には積極的に摂取したい栄養素です。ビタミンCが不足すると肌荒れが起きるだけでなく、貧血や倦怠感など体調不良も引き起こすことがあるので注意しましょう。

カリウムでむくみ防止

カリウムは体内で総量の98%が細胞内液に存在し、細胞外液にあるナトリウム(塩分)とお互いに作用しながら細胞の浸透圧を維持し、どちらか一方の水分量が多くならないように、バランスを調整しています。カリウムには利尿作用があり、塩分を摂り過ぎたときに、排泄する働きがあります。そのため、むくみ予防に繋がります。

カリウムは主に野菜に含まれています。糖質制限ダイエットやケトジェニックダイエットではおかずをはじめとしたおかずを食べる量が増え、塩分の摂取量が多くなります。そのため、野菜もしっかり食べるのが大切です。

また、カリウムには筋肉の収縮を調整する作用もあり、心臓機能や筋肉機能を正常に保つことができます。ダイエット中に筋トレを行う人には大変重要な栄養素です。

クロムで脂肪燃焼

ブロッコリーに含まれるクロムは、脂肪を燃焼させる作用があり、ダイエットに効果的です。またインスリンの働きを促進させ、血糖値を下げる働きもあるといわれています。クロムはビタミンCと一緒に摂取すると吸収力がアップするといわれており、ブロッコリーにはビタミンCが豊富に含まれているので、ブロッコリー単体でも効果的にクロムを摂取できることになります。

鉄で代謝アップ

鉄分は血液の材料となるだけでなく、代謝アップや運動の質にも関わる栄養素です。 摂ったカロリーを燃焼しやすい状態にしてくれたり、筋肉に栄養を届けて運動をサポートしてくれます。鉄もビタミンCと一緒に摂ることで吸収率をアップできます。ブロッコリーにはそもそもビタミンCが豊富に含まれていますので、鉄を摂取するうえでとても効率の良い野菜となります。

カルシウムはダイエットで不足しがち

カルシウムは骨を丈夫にするイメージが強いですが、実はダイエットや美容にも役立つ栄養素の一つです。カルシウムは脂肪の合成を抑え、分解を促進すると言われています。逆に、カルシウム不足になると脂肪が蓄積しやすくなり痩せにくい身体になります。さらに、筋肉をスムーズに動かす作用もありますので、代謝が促進されます。ダイエットの効率をアップさせるために、カルシウム不足にはならないよう摂取しましょう。

β-カロテンでアンチエイジング

β-カロテンはダイエットとは直接的に関係ありませんが、美容には大変重要な栄養素です。β-カロテンには強い抗酸化作用もあるので、肌を健康に保ち、老化を防ぐアンチエイジング作用があります。さらに、β-カロテンは体内でビタミンAに変換されます。ビタミンAは皮膚や粘膜、細胞の代謝を促進する働きがあります。さらに皮膚の健康維持に関与していることから、美肌効果もあります。皮膚の新陳代謝が高まることで、乾燥肌やニキビ肌の改善が考えられます。

ブロッコリーダイエットのおすすめのやり方

ブロッコリーばかり食べるのはNG

ブロッコリーはカロリーが低く、ダイエット効果のある栄養素が多いからといって、「主食をすべてブロッコリーに置き換える」「食事全体をブロッコリーに置き換える」といった極端なダイエット方法はおすすめできません。

摂取カロリーが抑えられるので、一時的には体重が落ちることが期待できますが、途中で炭水化物をドカ食いしてしまいリバウンドしてしまう可能性があります。実は、炭水化物もダイエットに必要な栄養素で、適量ではあれば体を動かすエネルギー源になり、脂肪を燃やす役割を担います。

また、ブロッコリーばかり食べていると栄養が偏り、体調が悪くなってしまう場合があります。ブロッコリーの栄養価は野菜の中でもトップクラスですが、ブロッコリーにも含まれない栄養素もあります。その結果、ダイエットの効果も出にくくなってしまいます。

また、ブロッコリーは食物繊維が多いので、食べ過ぎると便秘や下痢、吐き気の原因になる可能性もあります。

1日のブロッコリーの摂取量は100gほどを目安にしましょう。

食事の前に食べるのがおすすめ

ブロッコリーを食べるタイミングですが、食事の前がおすすめです。ガッツリ食べるランチか夕飯の前に食べるのがよいでしょう。ちなみに夜は活動量が下がるので、ガッツリ食べるならお昼がおすすめです。

食物繊維が豊富なブロッコリーを食前に食べることで、ドカ食いを防ぐとともに、血糖値の上がり方を緩やかにすることができます。血糖値をスパイク(急上昇)させてしまうと、約2時間後に急激に血糖値が下がり空腹を感じてしまいます。

食事に取り入れるのも悪くないですが、食前にサラダなどとしてブロッコリーを食べるのがおすすめです。茹でたブロッコリーを塩や酢、油ならオメガ3が豊富なえごま油などをかけてシンプルにいただくのがベストです。

夕食自体も揚げ物などカロリーの高いものは控えるように心がけましょう。

おやつをブロッコリーに変えるのも◎

スナック菓子やチョコレートなどを食べていた間食をブロッコリーに変えるという方法もあります。やっぱりスナック菓子やチョコレートなどは「少しくらいなら!」と思っても、糖質・脂質ともに高く太りやすいです。

ブロッコリーなら食べごたえもありますし、人によっては「ブロッコリーなら間食はしなくていいか…」という気持ちになって1日全体の食べる量を減らすこともできます。

ダイエット効果を高めるブロッコリーの調理法

茹ですぎに注意

ビタミンB群、C、カリウムはどれも水溶性なので、茹ですぎると流れ出てしまいます。時間をなるべく短くするように心がけましょう。電子レンジで加熱すれば栄養が流失する心配がないのでおすすめです。

ブロッコリーは茎ごと食べる

ブロッコリーの茎は栄養がたっぷり詰まっています。 花蕾(からい)よりも多くの食物繊維やビタミンを含んでいるので、茎は捨てずに調理して食べるようにしましょう。茎は甘みもあってとても美味しく、食感を楽しむこともできます。

細かく刻むと栄養の吸収が高まるのでおすすめです。そのままサラダやスープに入れましょう。茎の周りの硬い部分は捨ててしまうことが常ですが、これも横切りにして筋を断ち切れば食べられるので、ぜひ調理してみてください。

たんぱく質と一緒に

ビタミンCはたんぱく質がコラーゲンになるのに必要不可欠な栄養素です。ご存知の方も多いかと思いますが、コラーゲンには美肌効果が期待されています。ブロッコリー自体にもたんぱく質は含まれますが、鶏肉や卵などと一緒に摂ると、さらに効果アップが見込めます。

また、ビタミンA(β-カロテン)がビタミンCのこの作用を助ける働きがあります。ブロッコリーにはどちらも含まれていますので、たんぱく質と一緒に食べるのが大変効果的と言えます。

鉄と一緒に

ビタミンCは、鉄の吸収率をアップさせます。

鉄は吸収率が低いため鉄を含む食材を食べる際は、ビタミンCを豊富に含むブロッコリーを一緒に食べるようにするといいでしょう。

鉄は赤血球のヘモグロビンの材料となり、酸素を運びます。このヘモグロビンですが、ヘムという赤い色素とグロビンというたんぱく質から成っており、赤血球が赤い色をしているのはこのヘモグロビンの色です。肺に取り込まれた酸素は、このヘモグロビンと結合して心臓に送られ、そこから全身へと運ばれていきます。そして、ヘモグロビンは酸素が届け終わると二酸化炭素と結びつき、また心臓を経て肺に戻っていきます。鉄を材料としたヘモグロビンは、体内でとても重要な役割をしているのです。

そのため、鉄が不足するといわゆる「貧血」になってしまうことがあります。また、鉄が不足するとヘモグロビンが作れなくなるため、体内が酸欠状態になってしまいます。そうすると様々な不調が出てきしまいます。特に脳は多くの酸素が必要で酸欠に弱いため自律神経のバランスが乱れたり、代謝が悪くなったりします。

タウリンと一緒に

ブロッコリーの食物繊維と、イカや牡蠣、あさりなどのタウリンには、コレステロールを下げる効能があるため、一緒に摂取することでより効果がアップします。

食物繊維は、コレステロールを吸着して体外に排出することで、血中のコレステロール値を低下させます。タウリンは、血中の悪玉(LDL)コレステロールを大きく低下させ、さらには善玉(HDL)コレステロールを増やします。全体の総コレステロールは低下します。

ダイエットにおすすめブロッコリーレシピ

ブロッコリーのさっぱりサラダ

レモンで味付けをしたブロッコリーサラダです。ブロッコリーはお好みの固さに茹でてお召し上がりください。このレシピではえごま油を使っています。ダイエット中はカロリーが高いということで嫌厭されがちな油ですが、オメガ3が豊富なえごま油はダイエットにも効果的です。オメガ3には 血流改善やコレステロール値の低下、アレルギー抑制など幅広い効果が期待できます。

ブロッコリーのさっぱりサラダのレシピはこちら

ブロッコリーの煮びたし

削り節で風味豊かに。レンジだけで簡単に作れるレシピです。油を使っていないので低カロリーです。煮浸しにすると、ビタミンCやカリウムなど水溶性の栄養も逃さずいただけるのが◎。

ブロッコリーの煮びたしのレシピはこちら

糖質とカロリーのダイエットとの関係とは

一般的にカロリーといわれるものは、エネルギー量のことを指します。当たり前ですが、摂取するエネルギー量より、消費するエネルギー量が高ければ(あまり食べず、多く運動すれば)、人間は痩せます。

人間は食べ物を食べることで、エネルギーを摂取しています。エネルギーの元になるのは三大栄養素といわれる炭水化物(糖質)と脂質、たんぱく質です。炭水化物から食物繊維を引いたものが糖質です。一般的な割合は、炭水化物(糖質)が55〜60%、脂質が20〜25%、たんぱく質が15%〜20%ほどです。

たんぱく質は健康を維持するのに大変重要なので、一般的なダイエットでは炭水化物か脂質の摂取量を減らします。炭水化物を減らすダイエット法を糖質制限ダイエット、脂質を減らすダイエット法をカロリー制限ダイエットといったりします。たんぱく質が多くてカロリーが高い場合もあるので、カロリーだけで判断しないようにしましょう。

現代人の食生活を考慮すると、一般的に糖質(炭水化物)の量を減らし、脂質は質の高いものに入れ替えていくことをおすすめします。オメガ3が豊富なフィッシュオイルやえごま油、亜麻仁油などを積極的に摂っていきましょう。