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輪切りにしたサツマイモをレンジで蒸す方法。正しいワット数&時間を解説

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輪切りにしたサツマイモをレンジで蒸す方法。正しいワット数&時間を解説

さつまいもは輪切りにしてからレンジで蒸すことができます。本記事ではさつまいもを輪切りにしてレンジで蒸すメリットや、レンジで蒸す方法などを紹介します。

さつまいもをカットしてからレンジで蒸すなら輪切りがおすすめ!

さつまいもを丸ごと加熱するべきかカットしてから加熱すべきか迷ったことはありませんか?茹でる場合はカットした断面から水溶性の栄養素が流出してしまうデメリットがあるため、丸ごと茹でるのが望ましいのですが、レンジを使用する場合はお湯につけるわけではないのカットしてから加熱しても大きく栄養を残ってしまうことはありません。そのため、カットしてからレンジ加熱をしても大丈夫です。

カットしてから加熱するなら輪切りがおすすめです。乱切りなど様々なカット方法がありますが、レンジはマイクロ波を使って加熱していきます。角張った部分があるとそこにマイクロ派が集中して当たってしまい、集中して当たった箇所が焦げたり固くなってしまったりすることがあるので、輪切りにするのが良いでしょう。

さつまいもを輪切りにしてレンジで蒸すメリット

加熱時間を時短できる

電子レンジは、お湯を沸かすなどの事前準備が不要で、食材を迅速に加熱できる便利な調理器具です。特に、さつまいものような硬くて大きな野菜は、中央までしっかり加熱するのに時間が掛かることがありますが、それを輪切りにしてからレンジで加熱すれば、より短時間で調理できます。

この方法は、日々忙しい生活の中でササッと料理をしたい時や、お弁当の材料としてちょっとだけ加熱したい場面、さらには急な来客への手軽なおもてなし料理としても適しています。

加熱ムラができにくい

電子レンジは上述したように庫内に放出されるマイクロ波によって食材を加熱します。

マイクロ波は食材の内部に進むにつれて分子運動を起こしながらもやがてエネルギーをなくして消えてしまうため、さつまいものように固く厚い食材は、丸ごと加熱すると中心部まで火が通らず加熱ムラができやすいデメリットがあります。

輪切りにしてから蒸せば、マイクロ波がしっかりと全体に届くので加熱ムラができることなく、全体を均一に温めることができます。

さつまいもの輪切りをレンジで蒸すポイント

さつまいもを輪切りにしてレンジで蒸すメリットはおわかりいただけたでしょうか。続いて、さつまいもの輪切りをレンジで蒸すときのポイントを紹介します。

厚さを均等にカットする

輪切りにしたさつまいも

さつまいもを輪切りにするときは、お好みの厚さにして大丈夫なのですが、均等になるようにカットすることが大切です。厚さがバラバラだと、火の通り方に違いが出てしまい加熱ムラができてしまいます。

3cm幅程度にするのが良いでしょう。あまり厚すぎてしまうと上述したようにマイクロ波が中まで届かず、表面は温かいのに中は冷たくなってしまいます。

水にさらしておくと◎

輪切りにしたさつまいもを水にさらす

カットしてからレンジで蒸す場合は、そのままレンジで蒸すと断面が黒っぽく変色してしまうことがあります。これは、断面が空気中の酸素に触れることによってさつまいもに含まれるポリフェノールやヤラピンと呼ばれる成分が酸化し、変色してしまうためです。

変色してしまっても食べることはできますが、見た目が悪くなってしまうので気になるようであればカットした後10分ほど水にさらして色止めをしておきましょう。

ただし、長く水にさらしてしまうとビタミンCなどの水溶性の栄養素がどんどん流出してしまうので長くさらしすぎないように注意してください。

水分が蒸発しないよう工夫する

さつまいものように水分量が多くない野菜は、レンジで一気に加熱すると水分が蒸発してしまいます。特に輪切りにしている場合は、断面から水分が一気に抜けていきパサパサになってしまうことが多いです。

電子レンジは、庫内に放出されるマイクロ波によって食材がもつ水分子が熱を持つようにエネルギーを与えます。そのため、元々水分量が少ない食材を温めると水分が蒸発してなくなってしまうことでエネルギーを受け取る水分子がなくなってしまうため熱を持ちすぎている状態となり、爆発したり場合によっては発火してしまうこともあります。

そのため、水分が完全に蒸発してしまうのを防ぐようさつまいもを濡れた新聞紙やキッチンペーパーで包むなどの工夫をすることが大切です。

低温でじっくり加熱すると甘みが出る

さつまいもが甘みを持つ理由は、中のでんぷんが麦芽糖に変わるからです。この変化を促進するのは「β-アミラーゼ」という酵素の働きです。ただ、さつまいもを加熱する際にすぐに火を通し過ぎると、この酵素の活性が失われてしまい、甘みを引き出すことができません。

電子レンジでの調理は確かに時短にはなりますが、高い出力で一気に加熱すると、さつまいもの甘みが十分に出ずに調理が終わってしまうリスクがあります。そのため、甘みを引き出したい場合は、150W程度という低い出力でゆっくりと加熱することが推奨されています。

全てのレンジが低温設定に対応しているわけではないので、その場合は「解凍モード」を使用するのが良いでしょう。多くの電子レンジでは、解凍モードは100W〜200W程度に設定されており、このモードを使うことで、低温でのゆっくりとした加熱が可能となります。

加熱時間の目安

加熱時間の目安は、さつまいもの大きさやレンジのワット数によっても異なります。

200gのさつまいもを一般的なレンジのワット数500W〜600Wで加熱する場合は、500Wで4分50秒、600Wで4分が目安です。

低いワット数でじっくり加熱する場合の目安は下記の通りです。

  • 100W:24分

  • 150W:16分

  • 200W:12分

おかずにする場合のさつまいもを加熱するときは、500W〜600Wで加熱し、スイーツを作りたいときなど甘みを最大限に引き出したいときには低温でじっくり加熱するのがおすすめです。

さつまいもの輪切りをレンジで蒸す方法

それでは、さつまいもの輪切りをレンジで蒸す方法を紹介します。

さつまいもを洗う

さつまいもを流水で洗い汚れを落とす

普段私達が食べている部分は、さつまいもの「根」です。土の中で成長したものを掘り出しています。

収穫後はすぐ土汚れを落としてしまうと乾燥してしまったり、濡れてしまったことが原因でカビが生えやすくなってしまうため、軽く土を払うことはあっても洗わずに出荷されることがほとんどです。スーパーなどで販売されているさつまいもは綺麗に見えますが、調理をする際はしっかりと洗いましょう。

流水で十分汚れを落とすことができますが、土汚れがひどい場合はしばらく水につけておきます。そうすると汚れがふやけて綺麗に落ちます。

たわしなどでゴシゴシ擦ってしまうのはNGです。これだけでミネラル類である鉄分やマグネシウムは30〜50%、表皮に多く含まれているカルシウムは約90%が流れ出てしまうんです。そのため道具を使うならスポンジで優しく洗いましょう。こうするだけでミネラル類の流出を10%以下に抑えられます。

栄養がたっぷり含まれている皮が剥がれてしまったり、さつまいもに傷をつけてしまわないためにも優しく洗うことが大切です。

さつまいもを輪切りにする

さつまいもを輪切りにする

さつまいもを綺麗に洗ったら、輪切りにします。

上述したように厚さにばらつきがあると加熱ムラができる原因になってしまうので、厚さは均等になるようにしましょう。

キッチンペーパーで包んで水で濡らしラップで包む

輪切りにしたさつまいもを濡らしたキッチンペーパーとラップで包む

カットしたら、キッチンペーパーにさつまいもを包んでから水につけて濡らします。

キッチンペーパーに包んで濡らしたら、さらにラップで包みます。

加熱する

濡らしたキッチンペーパーとラップで包んださつまいもを電子レンジで加熱する

さつまいもをキッチンペーパーとラップに包んだら加熱していきます。

加熱時間の目安は上記で紹介した通りです。

200g程度のさつまいもをじっくりと加熱したい場合は150Wで16分ほど加熱するのがおすすめです。短時間で加熱したい場合は600Wで4分程加熱しましょう。

粗熱を取る

電子レンジで加熱したらラップに包んだまま粗熱を取る

竹串がすっと通るぐらい柔らかくなったら、丸ごと加熱したときと同様にラップに包んだまま粗熱をとります。

レンジで蒸したさつまいもの輪切りのおすすめの食べ方

輪切りにして蒸したさつまいものおすすめの食べ方を紹介します。

スイートポテト

レンジで蒸したさつまいもを使ってスイートポテトを作ることができます。

蒸したさつまいもに、バターやクリーム、砂糖を加えてペースト状に混ぜ、オーブンに入れて焼くか、フライパンで焼いて、表面をカリッとさせます。仕上げに黒蜜や練乳をかけると、さらに豪華なデザートになります。

時短したい場合はペースト状にしなくても、輪切りにしたさつまいもにバターとグラニュー糖をのせて焼くだけでもスイートポテト風のデザートを作ることができます。小さなお子様のおやつにもぴったりです。

さつまいもサラダ

輪切りにしてレンジで蒸したさつまいもを一口だにカットして、サラダに加えても美味しく食べることができます。マヨネーズなどの調味料とも相性が良いため、さつまいもの優しい甘みが楽しめるサラダを楽しむことができます。

さつまいも以外の野菜と一緒に食べることで栄養価も高くなります。

天ぷら

輪切りにしてレンジで蒸したさつまいもは、衣をつけて天ぷらにしても◎さつまいもと言えば天ぷらも定番料理の一つですよね。

さつまいもの天ぷらは外がサクサク、中がもっちりとした食感が楽しむことができます。輪切りにしたさつまいもをレンジで事前に蒸しておくことで、天ぷらを揚げる時間も短縮され、中心部までしっかり火が通りやすくなるのでおすすめです。

蒸したさつまいもは冷凍保存できる

蒸したさつまいもは冷蔵保存することもできますが、カビが生えやすく日持ちしないので冷凍保存がおすすめです。

そのまま保存袋に入れて冷凍

輪切りにしたさつまいもを火を通してから冷凍する方法も

さつまいもは、竹串などを刺して火が通っていることを確認したら、粗熱を取って冷凍用保存袋に重ならないように平らに入れ、空気を抜いて密封し冷凍室で保存します。

凍ったまま調理に使用したり、電子レンジなどで解凍しそのまま食べることもできます。

マッシュにしてから冷凍

茹でたさつまいもを潰して冷凍保存することもできる

マッシュ状(ペースト状)にして冷凍しておくのもおすすめです。

さつまいもが熱いうちにマッシャーなどを使ってつぶします。粗熱が取れたら冷凍用保存袋に平らになるように入れ、空気を抜いて密封し、冷凍室で保存します。

冷凍したマッシュ状(ペースト状)のさつまいもは、前日に冷蔵庫に移して自然解凍するか、もしくは電子レンジで解凍します。

サラダやスープ、スイートポテトなどにおすすめです。