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もやしはお弁当に入れると腐る?原因と対処法を解説

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もやしはお弁当に入れると腐る?原因と対処法を解説

もやしは安価で購入できるので、お弁当にもぜひ入れたい食材ですよね。しかし、腐りやすいから避けるという方も多いです。本記事ではもやしを弁当に入れると腐るといわれる理由やもやしをお弁当に入れるときのポイントなどを紹介します。

もやしを弁当に入れると腐るといわれる理由

もやしは安価で購入できるので、たくさん購入してお弁当のおかずにしたい!と考える方も多いと思いますが、もやしはお弁当に入れると腐るといわれることが多いです。

もやしを弁当に入れると腐るといわれる原因は下記の通りです。

もやしは傷みやすい野菜

そもそももやしは、人参などの野菜と比較しても圧倒的に傷むのが早い野菜です。基本的に冷蔵で保存をしても消費期限は製造から2日〜3日と短く設定されています。傷みやすい野菜はやはりお弁当に入れるのは避けようと考える方が多いです。

もやしの傷みが早い原因としては、まずもやしが発芽中の状態であることがあげられます。私達が普段食べているもやしは、穀類や豆類を人口的に発芽させた新芽です。成長中の野菜は細胞分裂が活発に行われているため、温度変化や細菌に弱く非常にデリケートな状態となっていて傷みやすいのです。

また、トマトなどの植物とは異なり、日光に当たらずに育っていることも傷みやすい原因の一つです。植物は日光に当たり光合成を行いますが、もやしは日光には当てずに基本的に衛生的で細菌などから守られた状態で育っています。そのため、人間が無菌の状態で生活すると抵抗力が弱まり、風邪を引きやすい身体になったりするのと同様に、もやしも抵抗力が弱くすぐに傷んでいってしまいます。

さらに、日光に当たらずに育っているぶん、日光による殺菌が行われず、細菌が繁殖しやすい状態となっています。

水分が出る

もやしは水分量が多い野菜で、加熱調理をするともやしの中に含まれていた水分が出てきます。これは高温になることで、もやしに含まれていた水分の行き場がなくなり外にでてくるためです。

すぐに食べる分には問題ないものの、お弁当に入れるとなると水分によって雑菌が増殖してしまうことが懸念されます。そのため、もやし以外にもきゅうりなどの水分が多く出てしまう野菜はお弁当に適さないといわれます。

特に夏場など気温が高く雑菌が増殖しやすい季節に水分量の多い野菜を入れてしまうと、食中毒の原因になることがあるので注意が必要です。

夏場はできるだけ避けるのが無難

もやしはお弁当に入れることができないというわけではありません。しかし、上述したように水分量が少ない食材と比較すると雑菌が増殖しやすいデメリットがあります。

特に夏は気温が上昇し、湿度も高くなります。食材やお弁当箱の中で雑菌が増殖し食中毒のリスクが高まりますので、心配な方はできるだけもやしなどの水分量が多い野菜を入れるのは避けることをおすすめします。

冬などの気温が低い季節や冷蔵庫にお弁当を入れておける環境である場合は、もやしを入れても良いでしょう。

出典:お弁当作りによる食中毒を予防するために(農林水産省)

もやしを弁当に入れるときのポイント

もやしをお弁当に入れると腐るといわれる原因はおわかりいただけたでしょうか。もやしをお弁当に入れるときは雑菌の増殖を防ぐため、余分な水分が出ないように工夫することが大切です。

もやしをお弁当に入れるときのポイントを紹介します。

新鮮なもやしを使う

当たり前ですがもやしをお弁当に入れるときは、新鮮な状態のもやしを選びましょう。購入してから時間がたっていてすでに傷んでいる状態のもやしをお弁当に入れるのは危険です。すでに雑菌が増殖している可能性もあるので、必ず新鮮で状態の良いもやしにしてください。

新鮮なもやしの特徴は下記の通りです。

  • 透明感があり色が白くて太い

  • ひげ根が変色しておらず短いもの

  • 長さが短め

  • ピンとしていて弾力がある

  • 袋に水が溜まっていない

ひげ根が濃い茶色に変色していたり、ひげ根が長すぎるもやしは避けましょう。

50℃洗いをする

もやしは50℃洗いする

もやしは基本的に洗わなくても食べられる野菜です(水洗いするよう表示があるもやしもあります)が、お弁当に入れる場合は洗ってから調理をすることをおすすめします。なぜなら、すでに雑菌がついてしまっていた場合、流水で洗い流すことができるためです。

お弁当に入れるもやしを調理する場合は、50℃洗いをすると良いでしょう。50℃のお湯で洗い流すことで殺菌作用が高まります。

また、50℃のお湯で洗うとヒートショックと呼ばれる現象が起こり、もやしの気孔が開きます。気孔が開くことで水分を吸うのと同時に、水分が出にくくなるので、加熱調理をしても水分が出てきてしまうのを抑えることができます。

ゴシゴシ洗う必要はありませんので、2分〜3分を目安に50℃のお湯につけてさっと洗い流しておきましょう。

さっと茹でる

もやしをお湯で茹でる

もやしは生食不可の野菜ですので、洗ったら加熱調理をする必要があります。加熱調理をする方法として、まず「茹でる」があります。

茹でる場合は、もやしがしっかりつかるぐらいの水を鍋に入れて沸かし、沸騰したらもやしを入れてさっと茹でます。このとき、お湯に酢を入れておくと殺菌効果も高まりますし、もやし特有の青臭さを軽減することもできます。

さっと茹でたらザルにあけてキッチンペーパーなどでしっかりと水気を拭き取ります。とにかくお弁当に水分はNG。そのまま調味料を混ぜ合わせて和物にする場合なども、はじめにきちんと水分をふきとっておきましょう。

茹でたあとに炒めものにすることもできます。さっと下茹でしてから炒めることでもやしから水分が出てきてしまうのを防ぐことができるので、お弁当に炒めたもやしを入れたいときにおすすめです。

レンジで加熱も◎

もやしを電子レンジで加熱する

レンジで加熱したもやしをお弁当に入れても大丈夫です。茹でるのとは異なり、余分な水分がつかないですし、ビタミンCのなどの水溶性の栄養素の流出も防げるので栄養も守ることができます。

ナムルなどの和えものをお弁当に入れたいときには、茹でると水っぽくなってしまうのでレンジで加熱するのが良いでしょう。お湯をわかす時間もかからないので、時短になります。

炒めるときは強火でさっと

もやしをフライパンで炒める

炒めものにしたもやしをお弁当に入れたいときは、強火でさっと炒めるのがポイントです。加熱するのに時間がかかると、その分水分がたくさん出てきてしまいます。

中華料理屋さんなどで出てくる炒めもの料理が水っぽくびちゃびちゃしていないのは、実は高温でさっと炒めているからなのです。家庭用のコンロではそこまで火力が強いわけではないので難しいのですが、フライパンをよく熱してからさっと炒めるようにしましょう。

そうすることで水分が出てきてしまうのを最小限に抑えることができます。上述したように水分が出てくるのが心配な場合は、下茹でをしてから炒めるのもありです。

冷めてから蓋をする

もやしに限らず、お弁当に食材を入れたらしっかりと冷ましてから蓋をします。

温かいうちに蓋をしてしまうと、蒸気でお弁当の蓋に水滴がついてしまいます。この水滴に雑菌が増殖してしまうので注意しましょう。

また、もやしの場合は温かいうちに蓋をしてしまうと、予熱でもやしから水分が出てきてしまいます。必ずしっかり冷めていることを確認してから蓋をするのが大切です。

保冷剤を使う

温かい季節など食中毒が心配なときは、保冷剤や保冷バックを使いましょう。

お弁当の保冷剤は、食中毒の予防に役立ちます。保冷剤は低温を維持することで食材の冷却を促し、雑菌の増殖を抑制することができます。

ただし、保冷剤自体が清潔で衛生的であることも重要です。保冷剤を使用する際には、食材との直接接触を避けるために適切な包装や袋を使用し、保冷剤が漏れ出たり汚染されたりしないように注意が必要です。

また、定期的に保冷剤や保冷バックも洗浄・消毒をしておくと安心です。

前日に調理したもやしは大丈夫?

お弁当をその日に作るのは大変だから前の日に作っておきたいという方もいるでしょう。しっかりと冷凍保存しているのであれば、前日に調理したもやしでもお弁当に入れて大丈夫です。

しっかり冷蔵されていない場合は、雑菌が増殖してしまっている可能性があるのでやめておきましょう。

必ずお弁当に入れる前に異臭がしたり、変色している部分がないかなどチェックしてからお弁当に入れても大丈夫か判断してください。

腐ったもやしの特徴

もやしは傷みやすいので、お弁当に入れたときに関わらず食べるときには、腐敗していないかしっかりチェックしましょう。下記のような特徴があるもやしは腐敗しているので食べることはできません。

見た目

腐ったもやしの見た目の特徴は下記の通りです。

  • 全体的に黒・茶・透明に変色している

  • 水分が多く出ている

  • 出てきている水分が茶色や黒色

  • 溶けだしている

白いふわふわとしたほこりのようなものがついているときは白カビ、黒いすすのような斑点がついているときは黒カビが生えています。カビはカビ毒を発生させ、下痢や嘔吐などの中毒症状を起こす原因になるためカビが生えている場合は一部のみであっても破棄しましょう。

もやしが変色する原因は腐敗だけではありませんが、全体的に変色してしまっている場合も腐敗と考えて破棄するようにしてください。また、あまりにも大量に出てきてしまっている場合や、出てきている水分が茶色や黒色に変色している場合も腐敗しているので食べることはできません。

見るからに溶け出している場合も腐敗がかなり進んでいる状態なので破棄してください。

臭い・味

腐ったもやしの臭いや味の特徴は下記の通りです。

  • 酸っぱい匂い・味。

  • 生ゴミ臭。

  • カビ臭い。

もやしは、特有の青臭さはあるもののそこまで臭いがきつい野菜ではありません。酸っぱい臭いや味がする場合や、生ゴミのような臭いがする場合は腐敗している可能性が高いです。

もやしに限らず食材は腐敗すると、多くのバクテリアが活動し酢酸発酵することが多いので酸っぱい臭いがしたり酸っぱい味がします。この現象は味噌や醤油といった発酵食品にも起きていますが、発酵とは異なり次第に味や臭い、形が崩れるなど食材が変化していく現象はあるときに「腐敗」とよばれます。あきらかにいつもとは異なる酸っぱい味や生ゴミのような異臭がする場合は食べずに破棄するようにしましょう。

また、カビが生えていないように見えてもカビ臭さを感じる場合は見えない部分にカビの胞子が入り込んでいる可能性があります。カビには様々な種類があり、墨汁のような臭いを感じさせる「2-メチルイソボルネオール」や土臭さや泥臭さを感じさせる「ジェオスミン」といった代表的な悪臭を放つ種類がいます。また、カビ自体は臭いを感じさせる成分を出さない種類もいますが、カビ自体が臭いを出さなくてもカビの餌になる物質がカビの作用によって変化することで発生する臭いなどで、人に「カビ臭い」と感じさせます。心配な方は破棄するのが無難です。

触感

腐ったもやしの触感は下記の通りです。

  • 簡単に潰れるぐらい柔らかい

  • ぬるぬるしている

  • 糸を引いている

新鮮なもやしは張りがありシャキっとしていますが、腐敗すると簡単に潰れてしまうぐらい柔らかくなってしまいます。また、ぬめりが出ていたり糸を引いている場合も腐敗しています。ぬめりが出たり糸を引くようになってしまうのは、雑菌が増殖していることが原因と考えて良いでしょう。食べてしまうと腹痛や嘔吐といった症状が出てしまうことがあるので、残念ですが破棄してください。

もやしの正しい保存方法

もやしは非常に傷むのが早い野菜なので、正しく保存できていないとあっという間に鮮度が落ちて腐敗していってしまいます。鮮度が落ちてしまうと腐敗していなくてもお弁当にいれるのは危険です。

また、調理をしてすぐ食べる場合も食感や味は新鮮な状態のときと比較して悪くなってしまうので、長く美味しく食べるためにも正しく保存しましょう。

冷蔵保存

もやしをすぐに使う場合は冷蔵保存がおすすめです。生のまま保存する方法が一番手軽ですが、あまり日持ちはしないのですぐに食べる必要があります。加熱すれば保存期間が少し長くなります。

生のまま袋に入れて(2〜3日)

もやしを生のままポリ袋に入れて口を閉じて冷蔵保存する

購入後、もやしを袋から取り出し、ポリ袋に入れます。軽く口を閉じてチルド室で保存します。開封して使いかけのもやしもポリ袋に入れて保存しましょう。

もやしを購入したままの袋で保存するのは避けましょう。もやしは水分を多く含む(95%)野菜なので、袋に入れたままだと蒸れてすぐに傷んでしまいます。傷んでしまうと芽や根の部分が茶色く変色してしまいますし、ぬめりが出て、臭いがきつくなります。

未開封であっても、包装のまま保存せず、ポリ袋や保存袋などに入れて保存するのがおすすめです。
ポリ袋に入れて保存すれば、2〜3日ほど保存することが可能です。水洗いをしてから調理しましょう。

お湯をかけてから(1週間)

もやしを水に漬けて冷蔵保存すれば7〜10日ほど日持ちするが、水溶性の栄養素が流出してしまうので注意

熱湯をかけてから冷蔵保存するという方法もあります。生のまま保存するともやしの水分が出やすいですが、加熱してから保存することで水分が出にくくなります。また、調理時間を短縮することもできます。

水洗いして水けを切ったもやしをザルに入れ、上から熱湯をまわしかけます。もやしが冷めたらキッチンペーパーで水けを切り、保存容器に入れます。蓋をしてチルド室で保存すれば、約1週間ほど保存することができます。

水や熱湯で茹でるという方法よりも、熱湯をかける方が、栄養素の流出を抑えることができます。熱湯を使用するので、やけどには十分注意してください。

水に浸けて(7〜10日)

もやしを水に漬けて冷蔵保存すれば7〜10日ほど日持ちするが、水溶性の栄養素が流出してしまうので注意

水につけて冷蔵保存する方法が、冷蔵保存の中では一番長持ちします。水に浸ければ、シャキシャキ感を保って7〜10日ほど保存することが可能です

保存容器にもやしを入れ、もやしがひたひたに浸かるくらいの水を入れ蓋をし冷蔵庫へ。チルド室では水が凍ってしまう可能性もあるので注意してください。水は2日おきに取り替えるようにしましょう。

長持ちはする一方で、もやしに含まれている水溶性のビタミンやカリウムなどが流出してしまうというデメリットも。もやしの栄養を効率よく摂取したい場合は、水に浸ける以外の方法で保存することをおすすめします。

冷凍保存

冷蔵ではあまり日持ちしないもやしも、冷凍することで約1ヶ月ほど保存することができます

生のもやしと比べると食感は落ちてしまいますが、味が染み込みやすくなりますので、炒め物やスープなどの加熱料理に使うのがおすすめです。冷凍後のもやしは、袋の上から軽くもむだけでほぐせるので、使いたい分だけ取り出すことが可能です。

生のまま(1ヶ月)

もやしを生のまま冷凍用保存袋に入れて冷凍保存する

もやしを水洗いし水けを切り、さらにキッチンペーパーを使って水分をしっかり取ります。水分が残っていると霜となってしまい味が悪くなってしまうためです。水けが取れたら、冷凍用保存袋になるべく平らになるように入れます。密封し冷凍庫へ。

冷蔵庫の急速冷凍機能を使うと、短時間で冷凍することができるのでおすすめです。急速冷凍機能がない場合は、金属トレイの上にもやしが入った保存袋を置いて冷凍すると◎。
生のまま冷凍したもやしは、凍ったままスープや炒め物などに入れて調理することができます。解凍してしまうと、水っぽくなってしまうのでNG。

茹でてから(1ヶ月)

もやしを茹でてから冷凍用保存袋に入れて冷凍保存する

冷凍する前に茹でることを「ブランチング」といいます。ブランチングすることで変色しづらく、食感も悪くなりづらいというメリットがあります。

もやしをさっと水洗いします。ザルに入れて上から熱湯をまわしかけます。粗熱が取れたらキッチンペーパーを使って水けをしっかりと取り、冷凍用保存袋に入れ冷凍庫へ。こちらも急速冷凍機能もしくは金属トレイを使って冷凍すると◎。旨みがぎゅっと閉じ込められます。

冷凍する前に茹でてあるので、調理時間が短縮されるのも◎。

その他にも天日干しやオーブンで加熱してもやしの水分を飛ばしてから乾燥保存したり、醤油や塩に漬けてから保存することも可能です。もやしの保存方法についてはこちらの記事を参考にしてください。