パプリカを使う料理には皮をむいて調理することが推奨されていることがあります。パプリカの皮むきは必要なのか疑問に思ったことがある方も多いのではないでしょうか。本記事ではパプリカの皮むきについて紹介します。
パプリカの皮とは、表面についている透明の薄皮のことを指します。根菜の場合は皮をむいて調理するのが一般的ですが、パプリカの場合はむくべきなのかどうか迷ったことがある方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、パプリカの皮むきは調理において必須ではありません。
なぜなら、パプリカの皮に天然毒素は含まれていないので食べても人体に害はありませんし、非常に薄いので皮ごと加熱しても特段火の通りが悪くなるなどの支障がないためです。
そのため、炒めものなど多くの料理では、むかずに調理されます。
ただし、料理によっては皮をむいて調理することが推奨されていることがあります。皮ごと調理をしても問題ないものの、皮をむいて調理するメリットとデメリットどちらもあるので、用途やお好みで判断すると良いでしょう。
パプリカの皮を剥くメリットは下記の通りです。
パプリカの見た目はピーマンとよく似ていますが、ピーマンよりも肉厚で皮もしっかりとしているのが特徴で、食べたときに皮だけが口の中に残ってしまうことがあります。
そのため、口当たりをよくする目的で料理によっては皮はむいて調理することが推奨されます。ひと手間かかりますが、皮をむいておくことで上品な一品に仕上げることができます。
パプリカの皮は独特の食感や風味を持っており、料理に特別なアクセントを与えます。しかし、上述したようにパプリカの皮は比較的厚く、味の浸透を妨げる原因にもなります。
皮をむくことで、パプリカ全体に調味料やソースが浸透しやすくなるので、パプリカの肉厚な部分にしっかりと染み込み、より一層深い味わいを生み出します。特に煮込み料理や炒め物などの加熱調理では、パプリカの皮をむくことで調理液との相互作用が促進され、より豊かな味わいが得られるでしょう。
また、上述したように口当たりもよくなり、柔らかくすることができるので、他の食材ともよく馴染みバランスの取れた一品に仕上げることができます。
パプリカに限らず食物の栽培には農薬がかかせません。
日本で使われている農薬は、国に認められたもののみです。残留性が高く人体影響を及ぼすものや環境に影響を与えるほど毒性が強い農薬は、販売が禁止されています。また、登録された農薬であっても使用できる作物や時期、量などの使用基準が定められており、使用基準以外の方法で使用することを禁止しています。
使用量などは栽培する作物や気候条件によっても異なりますが、国の定めに基づいた農薬と使用量を守っていれば国の考えとしては農薬は安全とされています。
しかし、できるだけ余計なものは口に入れたくないと考える方も多いです。調理前にしっかりと洗えば大方残留農薬は落とせるといわれていますが、心配な方は皮を剥いて食べると良いでしょう。
やはり農薬が最もついているのは表面なので、皮を剥くことでも落とすことができます。
続いて、皮をむくデメリットを紹介します。
パプリカの皮をむくデメリットは、手間がかかることです。
人参やじゃがいもなどの皮が厚い野菜の場合は、ピーラーや包丁を使えば簡単にむくことができるのですが、パプリカの場合は皮が薄いのでピーラーや包丁では実まで大幅に削ってしまうことになります。
そのため、ピーラや包丁を使わずにむくことになるので手間がかかり、皮をむく工程を省くという方が多いです。
パプリカに限らず野菜の皮にももちろん栄養が含まれています。そのため、皮ごと調理をするのと比較すると栄養は減ることになります。
上述したように非常に薄い皮なのでむいたところで大幅に下がってしまうわけではありません。実にしっかりと栄養が含まれているので皮をむいて調理してもしっかりとパプリカの栄養は摂取することができますが、少しでも栄養を無駄にするのは嫌という方はやはり皮ごと調理するのが良いでしょう。
パプリカを使った料理別に皮をむいた方が良いのかどうか解説していきます。
マリネやピクルスといった酢の物は、皮をむいて作るのがおすすめです。
マリネやピクルスの場合は、皮をむいておくことで口当たりも良くなりますし調味料がしっかりと染み込ませることができます。漬物は味がしっかりと染み込ませることが重要です。手間はかかりますが、皮をむいて調理すると良いでしょう。
また、ムースのように舌触りが重要になる料理の場合も皮むきすることを推奨します。パプリカの皮には繊維が含まれているため、そのまま調理をするとムースのなめらかな食感を損なうことがあります。皮をむくことで繊維質を取り除き、滑らかでクリーミーなテクスチャーのムースを作ることができます。
中華炒めなど炒めものをする場合のパプリカは皮を剥く必要はありません。
炒めものにする場合のパプリカは皮ごと調理をしてもそこまで口当たりが悪くなるわけではありません。皮ごと調理をすることで、食感のアクセントが加わり食べごたえをアップさせることができます。
何より皮をむくのは手間がかかるので、そこまで口当たりが悪くなってしまうわけではない炒めものはそのまま調理をしたほうが時短になります
離乳食では、赤ちゃんの喉や消化器官の未熟さから、食材の食べやすさや消化のしやすさに配慮する必要があります。パプリカを離乳食で与える歳には皮ごとだと噛み切れなかったり、消化に時間がかかってしまうため赤ちゃんの安全を考慮して、パプリカの皮はむいて与えるのが一般的です。
離乳食の場合はすりつぶすか細かくカットすることがほとんどです。皮をむくのを忘れたからといって心配する必要はありませんが、やはり赤ちゃんの場合は口に残ってしまって嫌がることもあるので食べやすさから考えると皮むきをしたほうが良いでしょう。
一般的な皮むきの方法は、湯むきです。
湯むきはトマトの皮むきでもよく使われる方法です。
炙ったりするよりも比較的短時間で簡単にむけますし、綺麗に仕上がりやすいです。お湯をわかす手間はかかりますが、慣れていない方は湯むきをおすすめします。
ただし、茹ですぎないように注意しましょう。茹ですぎてしまうとパプリカに含まれている水溶性の栄養素も大幅に流出してしまいますし、柔らかくなりすぎてしまいます。食感が損なわれてしまうので短めに茹でるのがポイントです。
湯むきの手順
①鍋にたっぷりの水を入れて沸騰させる
②沸騰したらパプリカを入れて2〜3分茹でる
③氷水に入れて粗熱をとる
④粗熱が取れたら手で皮をむいていく
レンジを使って皮をむくと、お湯を沸かす時間がないので湯むきよりも短時間でむくことができます。時間がない場合やさっと一品作りたいときにおすすめの方法です。また、茹でるのとは異なり水溶性の栄養素の流出を最小限に抑えることができるのもメリットです。
ただし、加熱することで薄皮をめくれ上がらせて皮をむくという原理は湯むきと同じなのですが、湯むきよりも綺麗にはがすのが難しいと感じる方が多いです。綺麗に仕上がらないことがあるので注意が必要です。失敗してしまった場合はボロボロになっても気にならない料理に使うと良いでしょう。
レンジで皮をむく手順
①パプリカを半分にカットする
②1つずつラップに包む
③レンジ(600w)に入れて1分半〜2分加熱する
④冷水にひたしながら皮をむく
加熱時間はパプリカの大きさやレンジのワット数によっても異なります。様子を見ながらパプリカがしんなりするのを目安に加熱していってください。
コンロなどの火に直接当てて炙って皮を剥くこともできます。こちらの方法もトマトの皮をむくときに利用したことがある方が多いのではないでしょうか。
直火でパプリカの皮を炙ると、皮が炭化し皮にひび割れができるので手で簡単に剥くことができます。手早くむくことができますし、さらに炙ることでパプリカの風味が引き立ちます。パプリカの味のバリエーションを楽しみたい方は直火で炙って皮をむくのがおすすめです。
コンロの火でも炙ることができますし、グリルやガスバナーでもOKです。バーベキューなど野外でも行える手法なので覚えておくと便利です。
直火で皮をむく手順
①パプリカのへたを内側に押し込んで種ごと取り除いておく
②お尻側にフォークを刺して火にかざす
③表面が真っ黒になるまで焦がす
④濡れたキッチンペーパーで黒くなった部分を剥がしていく
表面が黒くなったら、流水に当てながら剥いても良いです。火傷をしないように注意しましょう。
オーブンを使ってパプリカの表面が黒くなるまで焼いても、直火で炙るのと同じように炭化するので簡単に剥くことができます。パプリカの風味を引き立たせたいけど直火でやるのは怖いなという方におすすめです。また、オーブンであれば一度に何個も皮をむけるのがメリットです。
ただし、オーブンだと予熱に時間がかかるのがデメリットです。時短をするなら上記で紹介した直火で炙るのが良いでしょう。
オーブンで皮をむく手順
①オーブンを220℃に予熱する ②パプリカを入れて25分程加熱する ③熱いうちに新聞紙に包み、5分程蒸らす ④蒸らしたら皮を剥く
オーブンがないという場合はトースターで代用可能です。
オーブンのように一度に何度も加熱できないのがデメリットではありますが、予熱時間がいりませんし、オーブンと比較すると加熱時間も短いので、何個も皮をむく必要がない場合はトースターを使ってむくのがおすすめです。
トースターを使ってもパプリカの香ばしい風味を楽しむことができますよ。
トースターを使って皮をむく手順
①パプリカを縦半分にカットし、種とヘタを取る ②アルミホイルの上にのせる ③15分程焼く ④アルミホイルで包んで5分程蒸らす ⑤皮を剥く
フライパンを使ってパプリカの表面を焼いてから皮をむくことも可能です。
特別な用具は必要ありませんし、IHコンロで直接炙れない場合でも簡単にむくことができます。大きめのフライパンを使えば一度に何個も焼くことができるので、たくさん一辺に剥いておきたいときに便利です。
フライパンでパプリカを焼いてから皮を剥く方法は、手軽さと風味を追求した手法です。剥いた後のパプリカは、香ばしさと風味がアップし様々な料理に活用することができます。
ただし、フライパンを使用する際には注意が必要です。パプリカが焦げ付かないように適切な火力と時間を調整し、注意深く扱う必要があることを念頭においておきましょう。
フライパンで皮をむく手順
①深めのフライパンにパプリカを丸ごと入れる ②弱火で10分程度加熱する ③火が通ったら別の容器に移す
④ラップをかけて10分ほど蒸らす
⑤手で皮をむく
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