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レンジ加熱で人参の臭みは取れる?人参の臭み対策を徹底解説

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レンジ加熱で人参の臭みは取れる?人参の臭み対策を徹底解説

人参がもつ特有の臭いが苦手という方も多いのではないでしょうか。人参の臭いはレンジで加熱することで軽減することができます。本記事ではレンジで加熱して人参の臭いを軽減する方法を紹介します。

人参特有の臭いとは

人参は、青臭さやフルーティーな匂い、セリ科植物がもつツンとした匂いなど特有の匂いをもつ野菜です。人参特有の匂いは、人参がもつ香気成分によるものです。

人参がもつ香気成分には、

  • サビネン

  • 酢酸ボルニル

  • テルピノレン

  • γ-テルピネン

  • β-ミルセン

  • β-ピネン

などがあります。

青臭さは、サビネンやβ-ミルセン、β-ピネン、酢酸ボルニルで、甘いフルーティーな匂いは、テルピノレンやγ-テルピネン、セリ科植物がもつツンとした匂いにはサビネンや酢酸ボルニルが大きく関係していることがわかっています。サビネンや酢酸ボルニルは、青臭いとツンとした匂いの両方に関係していることからもわかるように、一つの成分が一つの匂いの原因になってるわけではありません。

現在は品種改良により人参特有の臭いがきついものはほとんどなくなりましたが、個体差があることもあり、まれに人参特有の匂いがきついものもあります。

出典:ニンジンの香気特性の品種間差異とそれを形成する重要香気成分の特定(農研機構)

時季・品種による違いは?

人参には、基本的に春播き(6月〜10月採り)の夏ニンジンと、夏撒き(10月〜3月採り)の冬ニンジン、冬撒き(4月〜6月採り)の春ニンジンがあり、季節によって産地が異なる他、ビニール栽培なども行われているため通年市場に出回っています。

中でも臭いを強く感じやすいのは春ニンジンです。冬の厳しい寒さを乗り越えて育った春ニンジンは、夏ニンジンや冬ニンジンと比較して軟らかく、みずみずしいという特徴がある一方で、春先はセリ科植物特有の香りが出やすいため「臭い」と感じる人が多いです。

春ニンジンとして出荷される品種には「ベーターリッチ」や「あやほまれ」、「愛紅」、「向陽2号」などがあります。上述したように品種改良により現在は臭いが気にならないものがほとんどではありますが、ニンジンが苦手な人にとっては「石油臭い」「薬品の臭いがする」と感じることもあるようです。

レンジで加熱すると人参の臭いは取れる?

レンジで加熱すると軽減できる

人参の香気成分は揮発性が高いため、加熱することで気化し臭いを軽減することができます。

人参の臭いを軽減する方法にはレンジで加熱する以外にも様々ありますが、時間をかけずに手軽な方法なのでおすすめです。ちなみに、ブロッコリーなどその他の野菜の青臭さなど特有の臭いもレンジで加熱することで軽減できることが多いので、覚えておくと良いでしょう。

レンジで加熱する以外の人参の臭いを軽減する方法については、後述しますので、そちらを参考にしてください。

レンジで加熱して人参の臭いを軽減する方法

レンジで人参を加熱する方法を紹介します。

人参を洗う

人参の汚れを流水で落とす

私達が食べているのは、人参の根です。土の中に埋まっている状態で育ち、土から掘り出して収穫しています。人参は、ごぼうや里芋などとは異なり一度洗って土や泥、ひげ根を落としてから出荷されていることが多いですが、土汚れが残っていることもあります。

土の中にはボツリヌス菌などの細菌が分布していることもありますし、洗うことは農薬を取り除くことにも繋がるため、よく洗うことが大切です。

カットする

人参を料理に合わせてカットする

人参を洗ったら、カットしていきます。丸ごと加熱するのでは臭いを取りにくいのでカットしましょう。

人参の皮はそのまま食べることができますので、剥かなくてもOKです。代表的な切り方は輪切りや乱切り、千切り、細切り、みじん切りなどです。

水と酢を入れた耐熱容器に入れる

カットした人参と水、酢を耐熱皿に入れる

人参をカットしたら、水200ccと酢小さじ2分の1程を入れた耐熱容器に入れます。

酢には消臭作用があるため、酢を加えることでより人参の臭いを軽減することができます。リンゴ酢でも大丈夫です。

ラップをかけずに加熱する

人参をラップをかけずに加熱する

水と酢を入れた耐熱容器に人参を入れたら、ラップをかけずに加熱します。

加熱時間の目安は500wで30秒程です。人参の大きさや厚さなどにもよるので、様子をみながら調節してください。

加熱した後はザルにあけて、人参を冷まして完了です。

レンジで加熱する以外の人参の臭いを取る方法

レンジで加熱する以外にも人参の臭いを軽減する方法は様々あるので、紹介します。

塩もみする

カットした人参に塩を揉みこむ

人参をお好みの大きさに切り、ボウルなどの容器に入れて塩を適量入れて揉むこむと水分と一緒に臭いのもとになる成分が出てくるので、臭いを軽減することができます。

塩を揉み込んだら5分程おき、水洗いをして塩を流します。

<塩もみすると水分が出るのはなぜ?>

異なる物質同士の細胞の成分濃度が違うと、成分が薄い方から濃い方へと水が移動して、両方の濃さを揃えようとする力が働く。これを「浸透圧」という。野菜を塩でもむと、野菜の水分に塩が溶け濃い塩水ができ野菜の外側の塩分濃度が高くなるため、濃度を調整しようと浸透圧が働き、野菜の内側から水分が出てくる。

塩水・酢水にさらす

カットした人参を塩水につける

水や酢水でさらすだけでも、人参の臭いを軽減することができます。酢には消臭効果があるので、水に酢を加えるとより効果的です。

水や酢水にさらすときは、ボウルにためた水や酢水に人参をいれて半日程浸けておきます。こちらの方法で臭いを軽減する場合は時間がかかってしまうのと、水や酢水に長時間つけておくとビタミンCやカリウムなどの水溶性の栄養素も一緒に流出してしまうデメリットがあります。

すぐに使いたい場合や栄養価を下げたくない場合は加熱や塩もみで臭いを軽減するのがおすすめです。

茹でる

カットした人参を茹でる

茹でることでも人参の臭いを軽減することができます。サラダにしたい場合でも、臭いが気になって食べにくい場合は、食感が損なわれない程度に軽く茹でておくと食べやすくなります。

煮物にする場合はしっかりと下茹でしておくことで、臭いが軽減されるだけではなく煮込むときに味が染み込みやすくなるメリットもあります。

茹でるときに出てくるアクは苦味の元なので、アクが出てきたら取り除くようにしましょう。

炒める・揚げる

カットした人参を油で炒める

人参は油を使って調理をすると、油が人参をコーティングしてくれるため臭いが気にならなくなります。そのため、人参の臭いが気になる場合は油で炒めたり揚げ物にするのもおすすめです。

煮物にする場合も一度油で軽く炒めてから煮込むと臭いが軽減されますし、煮崩れしくくなります。

また、人参は油で調理をすると人参に多く含まれているβ-カロテンの吸収が高まるので栄養面的にも◎