野菜を冷凍する前に茹でて(ブランチングして)から冷凍する方は多いと思いますが、電子レンジで加熱してから冷凍することは可能なのでしょうか。本記事では、ブロッコリーを電子レンジで加熱してから冷凍する方法を解説します。
ブロッコリーだけに関わらず、野菜を冷凍保存するとき、茹でるか、生か、どっちがよいか迷う方が多いと思います。野菜を生のまま直接冷凍する方法を「ダイレクトフリージング」、冷凍する前に茹でたり蒸気をあてて加熱処理することを「ブランチング」といいます。
家庭用冷凍庫では基本的にブランチングしてから冷凍するのがおすすめです。加熱して野菜が持っている酵素を不活性化させることにより変色を防いだり、組織を軟化させることにより冷凍によって組織が破壊され食感を損なわれるのを防ぐことができます。また、食品表面に付着している微生物の殺菌にもなります。
ただし、茹でることにより水溶性の栄養素が失われてしまうというデメリットも。ブランチングする際は短時間でさっと茹でることを意識する必要があります。
水溶性の栄養素の流出を防ぎ、より短時間で野菜を加熱処理するには、ブロッコリーを電子レンジで加熱するのがおすすめです。ブランチングの定義からは外れてしまいますが、野菜を加熱するという点ではレンジでも代用が可能です。
ブロッコリー1本丸ごとのままだと加熱に時間がかかってしまうので、小房に分けてからレンジ加熱します。茎の部分も食べられるので、捨てずに食べやすい大きさに切って、小房と一緒にレンジ加熱するようにしましょう。
冒頭でご紹介したように、野菜は生のまま直接冷凍することも可能です。ダイレクトフリージングでは栄養素が逃げずらい(特に水溶性のビタミンCやB群、カリウムなど)、茹でる面倒が省ける、解凍したときに柔らかい食感にならない(サラダなどに向く)というメリットがあります。ただし生のまま冷凍すると食感や風味が損なわれやすいので、なるべく野菜を加熱してから冷凍するのがおすすめです。
まずはじめに、ブロッコリーをレンジで加熱する方法をご紹介します。房は小房に分け、茎の部分は食べやすい大きさにカットしてから耐熱皿に並べラップをしてレンジで加熱します。ステップごとに写真付きで詳しく解説していきます。
ブロッコリーをレンジで加熱する前に小房に分けます。
まずは房の付け根部分から茎を切り離し、外側の小房から包丁を入れて切り離していきます。ブロッコリーを回しながら切るといいです。
中心部分の房が残ったら、再度茎を切り落とし、残りの部分も小房に分けていきます。小房の大きさがだいたい均一になるようにカットしましょう。
ブロッコリーの茎の部分も食べることができます(茎の最下部は硬く食べることができないため廃棄する)。捨てずに小房と一緒に電子レンジで加熱しましょう。
切り落とした茎の部分も加熱しやすい大きさに切っていきます。まずは茎の表面の部分を切り落としましょう。この部分は硬く食べられません。芯の白い部分を残します。茎は小房部分よりも硬く火が通りづらいので、食べやすい大きさにカットします。
ブロッコリーは切る前に洗ってもよいのですが、房の中をしっかり洗うために切った後にボウルに入れて洗うのがおすすめです。カットしてから洗うことで中に入り込んでいる土汚れや虫を落とすことができます。
ボウルに水を貼り、小房に分けたブロッコリーと茎を入れます。水の中に沈めるように手でやさしく洗いましょう。
ブロッコリーを小房にわけて綺麗に洗ったら、耐熱皿に並べます。ブロッコリーを耐熱皿に並べたら水大さじ2、塩ひとつまみを入れ、ふわっとラップをして加熱します。
加熱時間の目安はブロッコリー1本分につき600wで3分程です。加熱時間はレンジのワット数によっても異なるので、様子を見ながら加熱してください。完全に火を通す必要はないので、表面が柔らかくなっていたらOKです。
完全に火を通して柔らかくしようと加熱時間を長くしてしまうと、焦げてしまったりパサパサとしてしまうので注意しましょう。
レンジで加熱したブロッコリーを冷凍する方法をご紹介します。加熱したブロッコリーは熱くなっているので、粗熱が取れてから冷凍するのがポイントです。より短時間で凍らせることで旨味をキープしやすいので、冷凍室の急速冷凍機能を使ったり、金属トレイの上にのせて冷凍するのがおすすめです。
レンジで加熱したブロッコリーは、耐熱皿に入れた状態でしばらく常温に放置し粗熱を取ります。ラップを外して置くと水分が蒸発しやすくなります。
温かい状態で冷凍してしまうと、ブロッコリーの美味しさが失われてしまう、雑菌が繁殖しやすくなる、冷凍庫の温度が上がり他の食材が傷まるなどのデメリットがありますので、必ずブロッコリーが冷えてから冷凍するようにしましょう。
ブロッコリーの粗熱が取れたら、冷凍用の保存袋に入れます。小房とカットした茎は同じ袋にまとめていれてOKです。
ブロッコリーを入れたら、酸化を防ぐために袋の中の空気をできるだけ抜いて密封します。ストローを挿して袋の中の空気を吸う方法などがありますが、水圧を利用して空気を抜く方法が簡単でおすすめです。ブロッコリーを入れてある程度ジッパーを閉めた袋を水につけます(ジッパー部分は水が中に入り込んでしまうのでつけない)。そうすると水圧によって袋の中の空気が抜けてきますので、ある程度抜けたらジッパーを完全に閉めます。袋の外側に付着した水分は布巾やキッチンペーパーなどで拭き取りましょう。
冷凍する際、金属トレイを使用することで鮮度や食感、風味などがキープしやすくなります。金属トレイが食品の熱を吸収してくれるので、食品をすばやく冷凍することができます。
近年販売されている冷蔵庫には急速冷凍機能がついているものも多く、アルミトレイが内蔵されているものもあります。急速冷凍機能がついていない場合は、別途金属トレイを用意し、その上にブロッコリーを入れた袋をのせてから冷凍庫で凍らせると◎。
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