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刺身こんにゃくのおすすめのタレ。定番から変わり種まで紹介

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刺身こんにゃくのおすすめのタレ。定番から変わり種まで紹介

刺身こんにゃくとは、刺身のように生で食べれるようにつくられたこんにゃくのことです。その名の通り、刺身のように薄くスライスされた状態で販売されています。今回は、刺身こんにゃくを食べる際におすすめのタレをご紹介します。タレを工夫すれば、刺身こんにゃくはデザート感覚で食べることもできるんです!ぜひお試しください。

刺身こんにゃくとは

刺身こんにゃくの原材料・製法

刺身こんにゃくの主な原料は、こんにゃく粉(精粉)、水、凝固剤です。

こんにゃく粉に水を加えよく練り、水酸化カルシウムなどの凝固剤を加えてさらに粘り気を出します。これにあおさや青のりなどを添加して様々な味の刺身こんにゃくが作られています。

なぜ緑色?

こんにゃくと言えば灰色が一般的ですが、刺身こんにゃくは緑色のものが多いですよね。こんにゃくのはずなのになぜ緑色なのか気になったことがある方は多いのではないでしょうか。

刺身こんにゃくは上述したように青さや青のり、クロレラ粉末など様々なものを添加することで様々な種類があります。一般的に販売されている緑色の刺し身こんにゃくは、青さや青のりが添加されているため緑色をしていることが多いです。

刺身こんにゃくに青のりや青さが使用されることが多いのは、こんにゃく独特の香りを隠すためという説や、見た目を良くするためという説がありますが、定かではありません。

刺身こんにゃくの種類

刺し身こんにゃくには、青さや青のりを添加したものの他にも様々な種類があります。

例えば、ゆずパウダーが添加したゆず風味の刺し身コンニャクや青じそ風味、レバ刺しの味を再現したレバ刺し風味、マグロやサーモン、いくらの味を再現した海鮮風の刺身こんにゃくなど、変わり種も多く販売されています。

刺身こんにゃくの発祥・歴史

こんにゃく自体の発祥は茨城県奥久慈地方といわれています。

水戸藩の中島藤右衛門がこんにゃく芋を粉末にする方法を考案したことがきっかけでこんにゃくが誕生しました。こんにゃく芋の栽培が広まると江戸時代には水戸藩の専売品となって財政をささえるまでになっていたといい、こんにゃくの発案者である中島藤右衛門を祀る「蒟蒻神社」もあるのだとか。

こんにゃくが一般的に食べられるようになったときに、こんにゃくの食べ方として広まったのが「刺身こんにゃく」です。

刺身こんにゃくの下ごしらえ

刺身こんにゃくは、生(そのまま)で食べられるように作られており、ほとんどが事前にアク抜き(下茹で)処理が行われた状態で販売されています。そのため、刺身こんにゃくは下処理は必要ありません。

これに対し普通のこんにゃくは、調理する前に下処理が必要です。これは、こんにゃくの主成分であるマンナンにえぐみの原因となるアクが含まれているためです。また、凝固剤として使用される水酸化カルシウムや卵殻カルシウムとこんにゃくが反応した特有の臭みやヌルヌル感が出ます。そのため、普通のこんにゃくはアク抜き(下茹で)が必要なのです。

<普通のこんにゃくの下処理方法>

1. こんにゃくを水洗いする。

2. 食べやすい大きさにし、塩もみ(こんにゃく1枚に対し小さじ1/2程度)する。

3. 沸騰したお湯で2〜3分茹でる。

刺身こんにゃくのタレ【定番】

まずはじめに刺身こんにゃくの定番のタレを紹介します。ここで紹介するタレは、市販されている刺身こんにゃくの付属していることが多いです。

醤油

刺身こんにゃくの定番のタレである醤油

刺身こんにゃくの定番のタレのひとつに醤油があります。魚の刺身でも醤油が定番ですよね。

特に青さ風味や青じそ風味、マグロやサーモン、いくらの味を再現した海鮮風の刺身こんにゃくなどとは相性が良いです。

ご自宅にある醤油を付けるだけで美味しく食べることができます。

酢味噌

刺身こんにゃくの定番のタレである酢味噌

酢味噌も刺身こんにゃくの定番のタレですよね。酢味噌付きで販売されている刺身こんにゃくも多いです。酢の酸味と味噌のマイルドな甘み、コクが刺身こんにゃくとマッチします。

付属のタレがない場合でも、自宅で簡単に酢味噌を作ることができます。白味噌:砂糖:酢=2:1:1の割合で混ぜるだけです。お好みの味に合わせて調味料の量は調整してください。

酢味噌に練りからしを加えて食べるのもおすすめです。ツンとして練りからしの風味が加わり、より美味しく食べることができます。

ポン酢

刺身こんにゃくの定番のタレであるポン酢

刺身こんにゃくを食べる際、ポン酢もおすすめです。酢の爽やかな酸味とコクのある醤油の味が刺身こんにゃくとマッチして美味しいです。

ちょっと変わった食べ方として、ポン酢にオリーブオイルを加える方法があります。オリーブオイルが加わることでコクがプラスされ、まろやかな味わいに仕上がります。

また、柚子や大根おろし、梅干し、かつお節、にんにく、唐辛子などの薬味と一緒に食べても美味しいですよ。

柚子味噌

柚子味噌付きで販売されている刺身こんにゃくもありますよね。柚子のピリッとした辛みがアクセントとなり、とても美味しいです。

柚子味噌も自宅で簡単に作ることができます。柚子1個の皮をすりおろし、果実から果汁搾ります。鍋に白味噌150g、砂糖大さじ3、みりん大さじ2を加えて照りが出るまで火にかけ練り、火を止めて柚子の皮と果汁を加えて混ぜて完成です。

刺身こんにゃくのタレ【おすすめ】

お好みでわさびやすりおろし生姜、柚子、ネギなどの薬味をご一緒にどうぞ。

わさび醤油

刺身こんにゃくのタレのわさび醤油

ただの醤油だけでは物足りない場合は、わさびを加えてみてはいかがでしょうか。刺身こんにゃくをわさび醤油で食べると、まるで本当の刺身を食べているかのうような感覚になります。

醤油皿に醤油をさして、わさびを少量溶いてお召し上がりください。

だし割り醤油

刺身こんにゃくのタレのだし割り醤油

刺身こんにゃくの定番のタレにだし割り醤油も挙げられます。だし割り醤油とは、文字通りダシと醤油を混ぜた調味料です。だしの風味が加わり美味しく食べることができます。

だし割り醤油は市販されているものがありますが、自宅でも簡単に作ることが可能です。醤油:だし汁:酒=2:1:1になるように鍋に入れひと煮立ちさせるだけです。だしは昆布だしやかつおだしなどお好みのものをご使用ください。

おろし醤油

刺身こんにゃくのタレのおろし醤油

醤油に大根おろしをあわせて刺身こんにゃくを食べるのもおすすめです。大根おろしを加えることでさっぱりとした味わいになります。大根には、食べ物の消化をサポートする消化酵素が豊富に含まれている点が嬉しいポイントです。

大根の種類によってはすりおろした大根が辛いと感じることがあります。大根の辛味成分は空気にさらすことで蒸発するため、おろした後にしばらく空気にさらすことで辛みがやわらぐことが期待できます。辛くない大根のおろし方についてはこちらの記事で詳しく解説していますのでぜひ参考にしてください。

柚子胡椒

刺身こんにゃくのタレの柚子胡椒

ピリッとした辛みがクセになる柚子胡椒は、刺身こんにゃくとの相性もバツグンです。醤油や味噌ベースのタレに飽きた際にぜひお試しください。

柚子胡椒での食べ方はとても簡単で、刺身こんにゃくに柚子胡椒を適量付けるだけです。柚子胡椒は少量でもしっかりと風味を感じられるので付けすぎには注意しましょう。

めんつゆ

刺身こんにゃくのタレのめんつゆ

うどんやそうめんなどでよく使用する麺つゆを用いて刺身こんにゃくを食べるのもおすすめです。醤油を切らしてしまっている場合の代用品としても◎。

濃縮タイプのめんつゆで食べる際は、そのままだと味が濃い場合があるので、水を加えて味を調整しましょう。ごま油を加えたり、わさびなどの薬味と一緒に食べるのもおすすめです。

ごま油

刺身こんにゃくのタレのごま油

ごまの風味を存分に楽しめるごま油も刺身こんにゃくとの相性が◎。こちらも醤油や味噌ベースのタレに飽きた時に試していただきたいタレです。

ごま油だけだと味が物足りないので、塩を適量ふりかけてお召し上がりください。シンプルな食べ方ですが、ハマる方も多いかと思います。

ごまだれ

刺身こんにゃくのタレのごまだれ

こちらもごまの風味を楽しめる食べ方です。甘いごまだれと刺身こんにゃくの組み合わせもとても美味しいですよ。

市販のごまだれでも美味しくいただけますが、ごまだれは自宅でも簡単に作ることができます。基本的な作り方は、ごま(いりごま、すりごま、練りごま何でもOK)に醤油と砂糖、みりん、だしを適量加え混ぜるだけです。マヨネーズや酢を加えて作るのも◎。

マヨネーズ

刺身こんにゃくのタレのマヨネーズ

少し変わった組み合わせかもしれませんが、刺身こんにゃくをマヨネーズで食べるのもおすすめです。

刺身こんにゃくにマヨネーズを適量付けてお召し上がりください。マヨネーズの酸味が刺身こんにゃくとマッチして美味しくいただけます。

マヨネーズにレモン汁やわさび、すりおろしにんにく、はちみつなどを加えて食べるのも◎。

コチュジャン

刺身こんにゃくのタレのコチュジャン

辛い味がお好みの方におすすめしたいタレがコチュジャンです。コチュジャンは韓国の調味料で、唐辛子味噌ともいいます。唐辛子のピリッとした辛さと味噌のコクが刺身こんにゃくとよく合います。

お好みのコチュジャンを刺身こんにゃくに付けてお召し上がりください。

ごま油と醤油を加えるとさらに韓国風味となりますので、ぜひお試しください。

青じそ(大葉)

刺身こんにゃくのタレの青じそ

さっぱりとした味わいが特徴的な青じそで食べるのもおすすめです。

大葉の旬は限られていますので、旬以外の時期は市販されている青じそペーストや青じそドレッシングがおすすめです。お好みでポン酢や醤油などをかけてお召し上がりください。

レモン汁

刺身こんにゃくのタレのレモン汁

爽やかな味わいがお好みの方には、レモン汁がおすすめです。レモンの酸味がアクセントとなりさっぱりとした味に仕上がります。

レモン汁と合わせるのにおすすめの調味料がオリーブオイルと塩です。シンプルなタレですがいつもの刺身こんにゃくが洋風になりますよ。

チリオイル

刺身こんにゃくのタレのチリオイル

チリオイルとは、唐辛子オイルです。唐辛子のピリッとした辛みがオイルに加わり、風味豊かに刺身こんにゃくを楽しむことができます。

市販のチリオイルでももちろんOKですが、チリオイルは自宅で簡単に手作りすることができます。生の唐辛子を洗い水けを拭き取り、爪楊枝で穴を開けます。フライパンにたっぷりのオリーブオイルを入れ唐辛子とにんにくを加え炒め、冷めたら保存容器に入れて完成です。チリオイルは生しらす以外にもパスタやサラダと合わせても美味しく食べることができます。

また、チリオイルにすりおろしにんにくやすりおろし生姜を加えて食べるのもおすすめです。

スイートチリソース

刺身こんにゃくのタレのスイートチリソース

スイートチリソースは、タイ料理やベトナム料理でよく使用される調味料です。唐辛子を主原料とするチリソース(ホットソース)に、砂糖やナンプラーなどを加えて作られます。辛味と甘味、塩味があるのが特徴です。

スイートチリソースは、揚げ物のタレやサラダのドレッシングとして使われますが、刺身こんにゃくを食べる際にもおすすめです。

また、ケチャップやマヨネーズ、ごま油など他の調味料と混ぜてオリジナルのソースを作って食べても美味しいです。

ジンジャーソース

刺身こんにゃくのタレのジンジャーソース

ジンジャーソースとは、文字通り生姜が入ったソースです。よく肉料理に用いられますが、刺身こんにゃくと合わせて食べても美味しいですよ。

ジンジャーソースは市販されているものもありますが、自宅にある調味料で簡単に作ることが可能です。すりおろし生姜とすりおろしにんにく、醤油、みりん、酒、砂糖などの調味料を加えて混ぜるだけです。調味料の量を調整してお好みの味に仕上げましょう。

ジンジャーソースにレモン汁を加えるとより爽やかな味わいに仕上がります。

マスタード

刺身こんにゃくのタレのマスタード

大人な味わいを楽しみたい方にはマスタードがおすすめです。粒マスタードであればプチプチとした食感もクセになります。

マスタードで食べる場合は、マスタードのみを付けて食べてもいいですし、めんつゆや酢味噌などと合わせて食べても美味しいですよ。

黒蜜

刺身こんにゃくのタレの黒蜜

刺身こんにゃくはタレを工夫するとデザート感覚で食べることもできるんです!デザートで食べたい場合におすすめのタレは黒蜜です。刺身こんにゃくにかけて食べることでわらび餅のような味わいと食感を楽しむことができます。

黒蜜は簡単に作ることができます。材料は黒砂糖と水だけです。同量になるように鍋に入れ火にかけ、アクを取り除きながら煮詰めるだけです。

刺身こんにゃくをデザートで食べるなら、青さなどが添加されていない白い刺身こんにゃくがおすすめです。黒蜜をかけたら、上からきな粉をかけて食べるのも◎。

はちみつ

刺身こんにゃくのタレのはちみつ

黒蜜が合うように、はちみつと刺身こんにゃくの相性も◎。黒蜜がない、作る時間がない時にははちみつをさっとたらしてお召し上がりください。

はちみつをかけて食べる場合も、緑色よりも白い刺身こんにゃくの方が美味しくいただけます。また、はちみつと相性がよいシナモンパウダーをかけて食べても美味しいですよ。

刺身こんにゃくのアレンジ料理

刺身のように、生のままで食べるのが基本的な食べ方ですが、刺身こんにゃくはそれ以外のレシピにも応用ができます。ここでは、刺身こんにゃくを使ったおすすめの料理をご紹介します。

サラダ

ヘルシーな刺身こんにゃくは、サラダの具材として使うのもおすすめです。例えば、中華風サラダやキムチサラダ、きゅうりやトマトサラダなど。細切りなど小さくカットすることで、他の具材やドレッシングと絡みやすくなります。

カルパッチョ

刺身こんにゃくを本物の刺身に見立てて、カルパッチョとして食べるのも美味しいです。刺身の代わりに刺身こんにゃくを使用して、後は通常のカルパッチョと同じように、スライスした玉ねぎやラディッシュ、ピンクペッパーなどと一緒にお皿に盛り付けるだけです。オリーブオイルと塩だけの味付けでも美味しいですし、お好みのドレッシングなどをかけて食べても美味しくお召し上がりいただけます。

和え物

刺身こんにゃくは、和え物として食べても美味しいです。ゴマ和えや酢味噌和え、味噌和え、白和え、味噌和えなど様々な味との相性がいいです。調味料と絡みやすくするために、一口大に切ってから使うことをおすすめします。

炒め物

生のまま食べる刺身こんにゃくですが、火を通す料理に使用することもできます。オイスター炒めやピリ辛炒め、キムチ炒めなど、いつもの炒め物に刺身こんにゃくを加えるだけで、一味違う炒め物を楽しむことができます。

煮物

刺身こんにゃくは普通のこんにゃくと同じように煮物にすることもできます。醤油やみりん、砂糖などの一般的な煮物に使われる調味料を使って煮込むと、美味しいのでおすすめです。

また、おでんの具にしても良いです。普通のこんにゃくは分厚くしっかりとした歯ごたえがありますが、刺身こんにゃくを使うと、普通のこんにゃくとはまた違った柔らかい食感ですし、薄いので小さなお子様でも食べやすいです。

味噌汁

刺身こんにゃくは、味噌汁の具材にすることもできます。豚汁には普通のこんにゃくを入れることが多いかと思いますが、もちろんこんにゃくの代用品として刺身こんにゃくを入れても美味しいです。

刺身こんにゃくという名前から、そのまま刺し身のように食べることしかできないように思えますが、万が一口に合わず余ってしまってもお味噌汁に入れるなど普通のこんにゃくと同じように扱えば美味しく食べることができますよ。

しゃぶしゃぶ

しゃぶしゃぶといえばお肉や野菜を使うのが定番ですが、刺身こんにゃくをしゃぶしゃぶにして食べるのも美味しく、人気があります。

作り方も非常に簡単です。鍋に水と昆布だしを加えて沸騰したら、刺身こんにゃくをさっとくぐらせてポン酢などのタレをつけて食べるだけです。ダイエット中の方にもぴったりな一品です。

おやつにも

刺身こんにゃくの水気をしっかりきった後、きなこと黒蜜をかければおやつとしても食べられます。こんにゃくにきなこと黒蜜なんて合うの?と思う方も多いかと思いますが、味わいはわらびもちに似ています。

わらびもちはカロリーや糖質量が気になりますが、低カロリー低糖質の刺身こんにゃくであればダイエット中の方も安心して食べることができます。

ただし、黒蜜はカロリーが高く糖質量も多いのでダイエット中の方はかけすぎないように注意しましょう。