ロールキャベツを作るときなど、キャベツの葉を一枚一枚剥がして使うときにうまく剥がれなくてボロボロになってしまった経験がある方は多いのではないでしょうか。本記事ではキャベツの葉の剥き方を詳しく解説します。
キャベツを丸ごと購入したとき、カットしてから洗ったり調理をすることが多いと思いますが、カットせずに一枚一枚剥がして使うと様々なメリットがあります。
キャベツには、ビタミンCやビタミンU(キャベジン)、カリウムなどの水溶性の栄養素が含まれています。これらの水溶性の栄養素はカットしてから洗ったり茹でたりすることで、断面からどんどん流出していってしまいますが、一枚一枚剥がして丸ごと洗ったり茹でたりすることで、水溶性の栄養素の流出を最小限に抑えることができます。
キャベツをカットしてから使っていくと、残りを保存する際に切り口が空気に触れることによりキャベツに含まれるポリフェノールが酸化して茶色や黒に変色してしまいます。腐敗しているわけではないので食べることはできますが、鮮度は落ちてしまっている状態です。
また、キャベツなどのアブラナ科の植物に含まれているイソチオシアネートは、空気中の酸素に触れて酵素が働き「ジメチルサルファイト(ジメチルスルフィド)」と呼ばれる揮発成分に分解されます。ジメチルサルファイトは「スルフィド」と呼ばれる有機硫黄化合物の一種です。「キャベツが腐った臭い」とも表現される悪臭成分で、消毒臭や硫黄臭(おならの臭い・たくあんの臭い)、潮臭さを人に感じさせてしまいます。
キャベツを使う分だけ剥がして使うことで、鮮度を保ち長く美味しく食べることに繋がります。
サラダにして食べる場合や野菜炒めなど食べやすい大きさにカットしてから使うことも多いですが、一枚一枚剥がせばロールキャベツなど、お肉や他の食材を包む料理などを作るときに最適です。
ロールキャベツのレシピはこちらでご紹介していますので、参考にしてください。
キャベツの外葉は上述したように栄養価が高いため、捨ててしまうのはもったいないです。しかし、残留農薬などの心配もあるため、しっかりと洗ってから食べるのが理想的です。
日本の農薬は水溶性であることが多いため、流水で30秒以上洗えばある程度落とすことができるといわれています。また、綺麗にみえるキャベツでも外葉は外気に触れていて目に見えない汚れがついているので、汚れを落とすためにもしっかりと洗うことが大切です。
キャベツについている残留農薬が気になる方は、ホタテ貝やホッキ貝を原料に作られたパウダーを使って残留農薬を落とすのに有効的です。特におすすめなのがホッキ貝です。ホッキ貝は他の貝殻と比較しても除菌効果が高いことが研究で立証されています。
ホッキ貝を高温で焼きパウダー状にしたものを水に溶かすことで、アルカリ水を作ることが出来ます。農薬の多くは酸性であるためアルカリ水につけることで農薬が中和されて落としやすくなります。
ホタテ貝やホッキ貝のパウダーを溶かした水に野菜を5分~10分漬けておくと水溶液が次第に濁ってきたり油が浮いてきたりします。目に見えて残留農薬が落ちていることがわかるので流水で洗い流したりするよりも安心できます。
春キャベツなど外葉が縮れていることがありますが、これは寒い環境下で育っているキャベツによくある現象で、腐敗しているわけではないので食べることができます。
ただし、生育中に病気に感染したことが原因で縮れてしまうことがあります。病気に感染している場合は黒く変色してしまったり、溶け出している箇所があるなどの異変が見られます。この場合は食べずに破棄したほうが良いです。
ちなみにキャベツには葉が縮れる「ちりめんキャベツ」という品種もあります。フランスのサボイ地方で作られてきたことから「サボイキャベツ」とも言われます。苦味が強いため一般的なキャベツのように生食するには不向きで加熱調理をして食べるのが一般的です。
キャベツの葉を一枚一枚剥がすときは、キャベツの芯に切り込みを入れて剥がしていくのが最も一般的です。
まず、キャベツの葉と芯の付け根に包丁を入れます。キャベツに包丁を入れたら、外側に向かって切れ目を開いていきます。そうすることで、葉と芯が離れやすくなり綺麗に剥がすことができます。
芯に切り込みを入れたら、芯のほうからキャベツの葉を一枚一枚剥がしていきます。キャベツの上部から剥いてしまうと、葉が破けてしまうので芯のほうから剥がしていくのがポイントです。
剥がすときは、包丁で入れた切れ目に親指を入れて、葉を外側に開くようにしていきます。
芯に切れ目を入れただけでは簡単に剥がれにくいこともあります。この場合は芯をくり抜くとさらに剥きやすくなります。
まずキャベツの芯を包丁の刃先やヘタ取り専用のスプーンなどを使ってくり抜きます。
キャベツは芯がついたままの状態だと、収穫後もキャベツが成長しようとし、葉の栄養や水分を吸い取ってしまいます。その結果、葉の鮮度や味が落ちてしまいます。そのため、キャベツの芯をくり抜いておくと保存するときにも便利です。
芯をくり抜いたら、ボウルにためた水にさらしながら葉を一枚一枚剥がしていきます。水にひたすことで葉と葉の間に水が入り隙間ができることで剥きやすくなるためです。このときも外側にひらくようにすると良いです。
水にさらしただけでは剥がしにくい場合は、流水の力で剥きましょう。葉と葉の間に流水をあてると水圧の力ですっと葉を剥がすことができます。
キャベツは濡らしてしまうと保存をするときに痛みやすくなってしまうので、丸ごと使い切らない場合は水を使わずに葉を剥がすのが理想的です。葉が剥がれにくく水にさらしたり流水の力でむく場合、保存するときは水気をしっかり切ってから保存するようにしましょう。
キャベツを叩いて葉を剥く方法もあります。
まず、キャベツの芯をくり抜きます。
キャベツの芯をくり抜いたら、外側の葉が手前にくるように片手で持ちます。
片手にキャベツを持ったら、もう片方の手首の上のあたりを使って葉の根元を数回、思いきり叩きます。
根元を叩いたら、外側から葉先にかけてキャベツ全体を、キャベツの葉全体が浮いてくるまでまんべんなく叩いていきます。
葉全体が浮いてきたら、葉を優しく剥がしていきます。力を入れすぎてしまうと破れてしまうので注意しましょう。
キャベツは1/2(半分)や1/4にカットしたものも販売されています。カットされたものを一枚一枚剥く場合は、基本のキャベツの剥き方と同じように、芯に切り込みを入れて手で丁寧にはがしていきます。
また、水にさらして剥いたり、葉と葉の間に流水を流し入れて剥くこともできます。カットされたキャベツの場合は葉がボロボロになってしまうので、叩いて剥く方法は不向きです。
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