人参は皮を剥かずに食べることができますが、柔らかくしたい場合や口当たりをよくしたい場合は剥いたほうが良いです。本記事では人参の皮の剥き方について詳しく解説します。
人参は本来皮を剥かなくても食べられる野菜ですが、皮には繊維が詰まっているため剥かずに調理をすると口当たりが悪くなったり、加熱をしても柔らかくなりにくく、味が染み込みにくいです。そのため、小さなお子様や高齢者の方が食べる場合や、味をしっかりと染み込ませたい煮物にする場合などは皮は剥いたほうが良いでしょう。皮を剥いたほうが料理の見た目も良くなります。
日本で栽培されている野菜の多くは栽培中の害虫の被害や病気などを防止したり、スムーズに成長するために薬剤が使われています。
日本で使われている農薬は、国に認められたもののみです。残留性が高く人体影響を及ぼすものや環境に影響を与えるほど毒性が強い農薬は、販売が禁止されていますし、使用が認められている農薬に関しても使用できる作物や時期、量などの使用基準が定められています。そのため、農薬が使われているからといって神経質になる必要はありませんが、できるだけ余計なものが口に入るのは避けたいという方は、皮を剥いて調理をすると良いでしょう。
残留農薬が気になる方は、ホタテ貝やホッキ貝を原料に作られたパウダーを使って残留農薬を落とすのに有効的です。特におすすめなのがホッキ貝です。ホッキ貝は他の貝殻と比較しても除菌効果が高いことが研究で立証されています。
ホッキ貝を高温で焼きパウダー状にしたものを水に溶かすことで、アルカリ水を作ることが出来ます。農薬の多くは酸性であるためアルカリ水につけることで農薬が中和されて落としやすくなります。
ホタテ貝やホッキ貝のパウダーを溶かした水に野菜を5分~10分漬けておくと水溶液が次第に濁ってきたり油が浮いてきたりします。目にみえて残留農薬が落ちていることがわかるので流水で洗い流したりするよりも安心できます。
人参にはβ-カロテンが豊富に含まれています。人参がオレンジ色なのでもβ-カロテンが多く含まれているためです。β-カロテンは皮のすぐ下に最も多く含まれています。その量なんと中心部の2.5倍です。ポリフェノールも中心部の4倍多く含まれています。皮は正式には「内鞘(ないしょう)細胞」と呼ばれ、可食部の一部です。
そのため、栄養素をできるだけ残したい場合は皮は薄めに剥くのが良いです。
皮を薄めにむくことで皮の食感が残るので、栄養価を高めるだけではなく食感を楽しむことができます。サラダにするなど生食する場合や、きんぴらにする場合など皮の食感が残っても問題ない料理であれば薄めにむいて調理をして皮の食感を活かすと食べごたえがでます。
人参にはビタミンCやカリウムなどの水溶性の栄養素が含まれています。そのため、茹でると水溶性の栄養素が流出してしまうデメリットがありますが、皮ごと茹でることで皮が膜のような役割をしてくれるので栄養素の流出を最小限に抑えることができます。
そのため、皮をむいて調理をする場合も茹でるのであれば皮付きのまま茹でた後にむくと良いです。ただし、皮がついていることによって加熱に時間がかかります。時短したい場合は圧力鍋を使うのが良いでしょう。
上述したように人参の皮にはβ-カロテンなどの栄養素が含まれているため、剥いた皮は捨てるのではなく調理して食べるのがおすすめです。人参の皮はきんぴらや漬物にして食べることができます。
人参の皮を捨てずに食べることは、栄養素を無駄にしないだけではなく食品ロスの削減にも繋がります。食品ロスとは本来食べられるのに捨てられてしまう食品のことをいいます。
例えばじゃがいもなど皮が薄い野菜はレンジで加熱すると包丁やピーラーを使わずとも手でむけるようになりますが、人参の皮はレンジで加熱をしても残念ながら柔らかくなって手でも簡単にむけるようになるということはありません。
包丁やピーラーを使わずに人参の皮をむきたい場合は、スプーンやアルミホイルなどでこそげるのが良いです。こそげる方法は後述しますので、そちらを参考にしてください。
包丁を使って皮を剥く場合は、まず人参を4cm〜5cm幅の輪切りにします。
人参を輪切りにしたら、輪切りにした人参を縦の向きに手にもちます。
人参を縦の向きに片手でもったら、繊維に逆らうように横向きに包丁をいれます。包丁をいれたら、持っているほうの手で人参を回しながら、皮を剥いていきます。
カットせずに一本まるごと剥くこともできます。人参をまるごと皮剥きする場合は、人参を包丁をもつ手のほうに太い上部がむくように横向きに持ちます。上部から包丁を入れて、人参を持っているほうの手で人参を押しながら皮を剥いていきます。
ピーラーを使って剥く場合は、人参をヘタが上になるようにして手に持ちます。
ピーラーを使う場合はピーラーの進行方向に野菜をもつ指があると、ピーラーを動かしたときに手を切ってしまいますので、人参を持っているほうの指がピーラーに当たらないように人参を持つようにしてください。
人参はヘタを切り落として調理をしますが、ピーラーを使って皮を剥く場合はヘタの部分があったほうが剥きやすいので、ヘタは皮を剥いてから切り落とすと良いです。
人参を縦向きにもったら、ピーラーを刃をヘタの近くに当てて、そのまま下方向へ動かし一気に皮を剥いていきます。丸ごと一本一気に皮を剥くことができるので、時短になります。
ピーラーは包丁よりも簡単に皮を剥くことができる便利な調理器具ではありますが、人参のように固い食材の場合は力が入りやすく、身の部分まで削ってしまうことがあります。力を入れすぎないように注意しましょう。
スプーンでこそげる方法もあります。「こそげる」とは「素材の表面の不要な部分をごく薄くこすり落とす」という意味で、例えば魚の鱗(うろこ)を落とすことをいいます。
こそげることで、包丁やピーラーを使って皮を剥くよりも栄養素を残すことができます。
人参の皮をスプーンを使ってこそげるときは、まな板の上に人参を横向きに置きます。
まな板の上に人参を横向きに置いたら、スプーンのふちを人参にあてて、そのままこするように動かして人参の皮をこそげます。
こそげると人参から水分が出てきやすいです。水分がでてくると人参に含まれているポリフェノールが空気中の酸素に触れることにより黒っぽくなったり茶色っぽく変色してしまいやすいので、こそげたら変色しないうちに調理をするようにしましょう。
アルミホイルを使って人参の皮をこそげるときは、まずアルミホイルを丸めてくちゃくちゃにします。アルミホイルを丸めることで凹凸ができ、人参の皮をこそげることができるようになります。
アルミホイルを使う場合も、まな板の上に人参を横向きに置きます。
横向きに置いたら、丸めたアルミホイルで人参の表面をこすっていきます。アルミホイルで人参の表面をこすると、スプーンを使うよりも薄く人参の皮をこそげることができます。
人参のみずみずしい部分が出てきたら、こそげることができているサインです。アルミホイルを使った場合も変色してしまいやすいので、早めに調理をするようにすると良いです。
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