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サニーレタスとグリーンリーフレタスの違い。見た目や味、栄養はどう違う?

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サニーレタスとグリーンリーフレタスの違い。見た目や味、栄養はどう違う?

サニーレタスとグリーンリーフの違いをご存知でしょうか。形は似ていますが、明確な違いがあります。本記事ではサニーレタスとグリーンリーフの違いを解説します。

サニーレタスとグリーンリーフの違い①見た目

サニーレタスとグリーンリーフはレタスの一種です。レタスには大別して「結球レタス(玉レタス)」、「非結球レタス」、「立ちレタス」、「茎レタス」の4種類があり、日本では、古くからこれらを総称して「レタス」または「チシャ」と呼びます。現在スーパーなどで「レタス」という名で販売されているのは、葉が結球する「結球レタス」で「玉レタス」と言います。

サニーレタスとグリーンリーフはどちらも葉が結球しない非結球レタスに分類されます。

サニーレタス

サニーレタスの葉は葉脈に沿って葉が縮れていて、葉先は成長するに従って濃い赤紫色になるのが特徴です。この特徴から「アカチリメンチシャ」「レッドレタス」とも言われます。

葉先が赤紫色になるのは、葉先にアントシアニンと呼ばれるポリフェノールの一種が多く含まれているためです。ポリフェノールとは植物がもつ苦味や渋みの成分となる化合物の総称で、構造の違いによって様々な種類があります。アントシアニンは紫色の色素で、例えばぶどうの皮が紫色なのもアントシアニンが多く含まれているためです。

グリーンリーフ

グリーンリーフの葉は葉先がヒラヒラとカールしていて、名前からもわかるように鮮やかな緑色をしています。「グリーンカール」と呼ばれることもあるます。

サニーレタスとグリーンリーフの形は似ていますが、葉の色を見れば一目瞭然です。日本では葉先が赤紫色のものをサニーレタス、全体的に鮮やかな緑色をしているものをグリーンリーフとしています。

サニーレタスとグリーンリーフの違い②食感・味

サニーレタス

サニーレタスの葉は柔らかい食感を持つのが特徴です。葉先はアントシアニンが多く含まれているためやや苦味を感じやすいですが、葉全体としてはグリーンリーフと比較すると苦味はありません。

サニーレタスは生でも食べやすく、彩りにもなるためサラダにするなど生で食べることが多いです。また葉が大きめで柔らかいためサンチュの代わりに肉などを巻いて食べることもあります。炒め物にすることができますが、元々柔らかく加熱するとさらに食感が失われてしまうため生で食べられることの方が多いです。

グリーンリーフ

グリーンリーフの葉も柔らかいですが、サニーレタスと比較するとシャキッとした食感が特徴です。葉全体ではグリーンリーフのほうが苦味を感じやすいです。

アントシアニンによって葉先が赤紫色になっているサニーレタスのほうが、苦味を感じやすいような気がしますが、ポリフェノールには様々な種類がありアントシアニンだけではありません。グリーンリーフにはサニーレタスにはラクチュコピクリンなど様々なポリフェノールが含まれており、グリーンリーフの方が苦味を感じやすいのは、全体的にサニーレタスよりもポリフェノールの含有量が多いためであると考えられます。

グリーンリーフはボリューミーに見えることからサラダなどによく使われますが、苦味が強いため炒めものにして食べられることも多いです。

サニーレタスとグリーンリーフの違い③栄養素

サニーレタス

サニーレタス100gに含まれている栄養は下記の通りです。

  • たんぱく質…1.2g

  • 脂質…0.2g

  • 炭水化物…3.2g

  • ナトリウム…4g

  • カリウム…410mg

  • カルシウム…66mg

  • マグネシウム…15mg

  • リン…31mg

  • 鉄…1.8g

  • 亜鉛…0.4mg

  • 銅…0.05mg

  • マンガン…0.43mg

  • β-カロテン…2000μg

  • ビタミンE…3mg

  • ビタミンK…160μg

  • ビタミンB1…0.10g

  • ビタミンB2…0.10mg

  • ナイアシン…0.6mg

  • ビタミンB6…0.08mg

  • 葉酸…120μg

  • パントテン酸…0.14mg

  • ビタミンC…17mg

  • 食物繊維…2.0g

サニーレタスの糖質は1.2gです。

サニーレタスは、β-カロテンを豊富に含む野菜であるため緑黄色野菜に分類されます。サニーレタスの大きな特徴は、やはりアントシアニンが多く含まれていることです。アントシアニンには抗酸化作用があり、生活習慣病やしわやたるみなどの肌の老化の原因になる体内の活性酸素の増加を抑える効果があると言われています。

緑黄色野菜とは、原則として可食部100g中に600μg以上のβ-カロテンが含まれている野菜を指します。600μg未満の野菜は淡色野菜です。600μg未満でも、食べる量や回数が多いと緑黄色野菜に分類されます。

出典:日本食品標準成分表2020年版八訂(文部科学省)

グリーンリーフ

グリーンリーフに含まれる栄養素や含有量については、文部科学省の食品データーベースなどにも記載がないため数値は不明ですが、サニーレタスと同じくビタミン類やミネラル類が多く含まれており、緑黄色野菜に分類されます。

グリーンリーフは、サニーレタスと比較すると全体的にビタミン類やミネラル類の含有量が多いと言われています。

サニーレタスとグリーンリーフの違い④値段

サニーレタス

サニーレタスの1キロあたりの平均価格は289円です。

サニーレタスなどの葉物類は台風などの自然災害の被害を受けやすく、価格が高騰してしまうことも多くありますが、春から秋は比較的価格が安くなる傾向にあります。

グリーンリーフ

グリーンリーフの1キロあたりの平均価格は275円です。

サニーレタスと比較するとグリーンリーフのほうが若干値段は安いですが、大きな差はありません。スーパーによっては同じ値段で販売されていることもあります。

出典:市場統計情報(東京都中央卸売市場)

サニーレタスとグリーンリーフの保存方法は同じ

サニーレタスとグリーンリーフの保存方法は同じです。

常温保存はNG

葉物野菜であるサニーレタスやグリーンリーフは傷みやすいので常温での保存は避けるべきです。すぐに食べる場合でも冷蔵庫で保存するようにしましょう。

冷蔵保存

芯にキッチンペーパーを巻いて(1週間)

サニーレタスの根元に水で湿らせたキッチンペーパーを巻きポリ袋に入れて野菜室で立てて保存する

サニーレタスまたはグリーンリーフの根元を水で湿らせたキッチンペーパーで包みます。その後、ポリ袋に入れ口を軽く閉じ、野菜室で立てて保存します。

サニーレタスやグリーンリーフに限らず野菜全般に言えることですが、野菜が育った環境で保存することが、鮮度を保つポイントになります。横にして保存すると、余計なストレスがかかって鮮度が落ちてしまうことがあります。

湿らせたキッチンペーパーは毎日取り替えるようにしましょう。また、サニーレタスやグリーンリーフの芯をくり抜き、くり抜いた空洞の部分に湿らせたキッチンペーパーを詰めてポリ袋に入れ保存する方法もあります。

爪楊枝を刺して保存も◎(2週間)

サニーレタスの芯に爪楊枝を3〜4本ほど刺せば鮮度を保ちながら冷蔵保存することが可能

サニーレタスやグリーンリーフの芯の部分に爪楊枝を刺して保存すれば、鮮度を保ちながら保存することができます。

芯の部分に3〜4本ほど爪楊枝を刺します。中まで深く刺すのがポイントです。爪楊枝を刺したら新聞紙やキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて口を軽く閉じ、野菜室で立てて保存します。

冷凍保存は可だが食感が変わる

サニーレタスやグリーンリーフは冷凍保存にあまり向きません。水分が抜けて生のシャキシャキ感が失われてしまうためです。冷凍したサニーレタスやグリーンリーフの保存期間の目安は1ヶ月です。

生のまま(1ヶ月)

サニーレタスを食べやすい大きさにちぎって冷凍用保存袋に入れ冷凍する

サニーレタスまたはグリーンリーフを洗いキッチンペーパーで水けを拭き取ります。食べやすい大きさに手でちぎり、冷凍用保存袋に入れて冷凍室へ。

冷凍室の急速冷凍機能を使うのがおすすめです。機能がない場合は、金属トレイに保存袋を乗せて冷凍すると◎。

冷凍するとシャキシャキ感がなくなってしまうので、サラダではなくスープやチャーハンなどに使用するのがおすすめです。

サニーレタスの保存方法についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。