小松菜の切り方について、写真とともに詳しく解説します。定番の切り方であるざく切りやみじん切りはもちろん、小松菜の葉と茎を分ける方法や、日本料理でよく使われる「青寄せ」の方法までご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
小松菜は他の野菜に比べて切り方のバリエーションが少ないです。基本的にはざく切りが定番の切り方で、炒め物や和え物、汁物、おひたしなど様々な料理に使用することができます。
雑炊やおかゆなどに使用する際は、さらに細かくみじん切りにして使用すると食べやすくなります。
今回は、小松菜の定番の切り方を始め、日本料理などでよく使用される「青寄せ」という方法もご紹介します。
小松菜にはアクが含まれていますが、微量なのでアク抜きをしなくても食べることができます。
小松菜にはシュウ酸と呼ばれる成分が含まれています。シュウ酸は栄養素というよりも老廃物で、えぐみや苦味を感じさせ料理の味を損ねるいわゆるアク(灰汁)となる成分です。ほうれん草やたけのこ、里芋などにも含まれていることで知られています。シュウ酸は水溶性の成分であるため、茹でたり水につけることである程度取り除くことができます。
シュウ酸は体内のカルシウムと結合してシュウ酸カルシウムとなる性質があり、料理の味を損ねるだけではなく大量に摂取は結石の原因になったり歯にこびりついて歯石になったりします。そのため、ほうれん草やたけのこなどのシュウ酸を多く含む食材はアク抜きをしてから食べる必要がありますが、小松菜の場合はそこまで多くのシュウ酸が含まれているわけではないので、基本的にアク抜き不要です。
小松菜を切る前の下ごしらえについて、詳しく解説します。
小松菜を洗うときは根元に十字の切り込みを入れます。根の部分に最も砂や土がついているため、根本に十字の切り込みを入れておくことで根についている汚れを綺麗に落とすことができます。
また、根は葉と比べて火が通りにくいですが、切り込みを入れておくことで火の通りが早くなるメリットもあります。
ひげ根がついている場合は、切り落としておきましょう。
小松菜の根元に切り込みを入れたら、ボウルに水をため根元の部分をひたしながら流水で泥汚れを落としていきます。根元には砂や土がついているので、指で開きながら汚れを落としていきます。
根元を洗ったら、葉は同じようにボウルで水をためながら、流水で振り洗いします。2〜3回水を変えながら振り洗いし、水が濁らなくなってきたら完了です。
残留農薬が気になる方は、ホタテ貝やほっき貝を原料に作られたパウダーを使うのがおすすめです。特におすすめなのがホッキ貝です。ホッキ貝は他の貝殻と比較しても除菌効果が高いことが研究で立証されています。
ホッキ貝を高温で焼きパウダー状にしたものを水に溶かすことで、アルカリ水を作ることが出来ます。農薬は酸性であることが多いため、アルカリ水につけることで農薬が中和されて落としやすくなります。ホタテ貝やホッキ貝のパウダーを溶かした水にほうれん草を5分~10分漬けておくと水溶液が次第に濁ってきたり油が浮いてきたりします。目に見えて残留農薬が落ちていることがわかるので流水で洗い流したりするよりも安心できます。
小松菜を下茹でする場合は、切る前に茹でます。切ってから茹でてしまうと切り口からビタミンCなどの推奨性成分が流出してしまうためです。
小松菜は葉と茎で火の通りが異なるため、はじめに茎を茹でておくことで火の通りを均一にすることができます。数株手に取り葉の部分を持って茎の部分を鍋に入れ、そのまま30秒ほど茹で全体をお湯に入れて葉にも火を通していきます。時間の目安は20秒〜30秒ほどで、葉が鮮やかな緑色になったらOKです。
上述したように、長く茹ですぎてしまうとビタミン類などの水溶性の栄養素も流出してしまうため注意しましょう。茹でているときに小松菜が浮いてきてしまうので、菜箸やトングなどで抑えて湯に沈めながら茹でると加熱ムラを防ぐことができます。
小松菜を茹でた後、ボウルに入れた冷水にさらすと変色を防ぎきれいな色を保つことができます。また、シャキシャキとした食感になります。
まず最初に、一番定番の切り方である「ざく切り」についてご紹介します。
今回は5cm幅にカットしています。
ざく切りにした小松菜は、炒め物や汁物(みそ汁など)、おひたし、和え物など幅広い料理に使用することができます。
次に、小松菜のみじん切りについて詳しく解説していきます。
今回は1cm幅にカットしています。
ざく切りした小松菜はチャーハンやそぼろ、ふりかけ、味噌汁などにおすすめです。
次に、小松菜の軸と葉を分ける方法をご紹介します。包丁を使わず手で簡単に分けることができますが、葉が破れやすいため、きれいに分けたい場合は包丁を使って切り分けましょう。
軸(茎)と葉に分けた小松菜も、ざく切りと同様におひたしや和え物、汁物(みそ汁など)、炒め物など幅広く使用することができます。また、葉の部分や茎に比べて柔らかいので、おかゆなどにも◎。茎と葉に完全に分かれているので、小松菜の特定の部分だけを使いたい料理におすすめの切り方です。
最後にご紹介する「青寄せ」は、青菜から緑の色素を抽出することを指します。小松菜以外ではほうれん草や大根の葉、カブの葉からも抽出することができます。ほうれん草の青寄せと比べると、小松菜の青寄せの方が緑色が鮮やかに仕上がります。ほうれん草の青寄せについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
小松菜の鮮やかな緑色は「クロロフィル」と呼ばれる色素によるものです。色素を抽出する方法は様々ですが、今回はご自宅でも簡単にできる方法をご紹介します。
まずは小松菜の茎やかたい部分を取り除きます。実際に青寄せに使用するのは葉の部分のみです。茎(軸)は他の料理に使用しましょう。
小松菜の茎(軸)と葉に分けたら、葉の部分を2cm幅程度のざく切りにします。
ざく切りにした小松菜をフードプロセッサーやミキサーでさらに細かく刻んできます。すり鉢でもOKです。かなり細かくなるまで潰しましょう。
ザルやこし器に潰した小松菜をのせ、上から熱湯をかけてゴムベラでこします。こした液のみを使用するので、ザルやこし器に残った小松菜は別の料理で使用しましょう。
こした液を中火で静かに煮立てていきます。白い泡はアクなので、取り除きます。アクが出ないこともありますので、その場合はそのまま煮立ててください。
ザルの上に布巾またはキッチンペーパーをセットし、そこにこした液を流します(熱いのでやけどに注意してください)。布巾やキッチンペーパーの上に残ったものが「青寄せ」です。粗熱が取れたら手で水分を絞り完成となります。
小松菜の青寄せは、調味料や食材と混ぜて使用します。例えば日本料理では、味噌などと混ぜて木の芽田楽などとして使われたり、フランス料理ではソースやスープなどの色付けとして使われます。青菜特有の青臭さはないので、様々な料理と合います。
余った青寄せは小分けにしてラップで包み、冷凍保存をしておくと便利です。
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