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小松菜は生食できる!選び方や洗い方、美味しい食べ方を紹介

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小松菜は生食できる!選び方や洗い方、美味しい食べ方を紹介

小松菜は生でも食べられる野菜です。本記事では生食に適している小松菜の選び方や小松菜の洗い方、鮮度を保つ正しい保存方法などを詳しく解説します。

小松菜は生で食べられる!

シュウ酸が少ないため

小松菜にはシュウ酸と呼ばれる苦味やエグみを感じさせる成分が含まれていますが、含有量が少ないため苦味が弱く、アク抜きをしなくても生で食べることができます。

シュウ酸は栄養素というよりも老廃物で、いわゆるアク(灰汁)となる成分です。たけのこや里芋などにも含まれていることで知られています。

栄養を逃さないメリットが

小松菜にはビタミンCやカリウムなど水溶性の栄養素が多く含まれており、茹でたり水にさらしたりすることで流出してしまいますが、生で食べることで栄養素を逃すことなくしっかりと摂取することができるメリットがあります。

栄養価を下げることなくしっかりと摂取したい方には生食がおすすめです。

ほうれん草は生食不可

ちなみに小松菜と見た目がよく似ているほうれん草は、小松菜と比較してシュウ酸の含有量が多く苦味が強いため、生食することはできません。

シュウ酸にはカルシウムと結合する性質があり、苦味やエグみを感じさせて料理の味を損ねてしまうだけではなく、大量に摂取することで結石を作る原因になると言われています。そのためほうれん草を食べるときは、茹でたり水につけたりしてアク抜きをしてから食べます。

シュウ酸は加熱をすれば除去できるというわけではないので、炒めものをする際も基本的にはアク抜きをしてから炒めます。

生食用の新鮮な小松菜の選び方

鮮度が落ちている小松菜は食感や味が落ちているだけではなく、栄養価も下がっていることがあるため小松菜を生食するときは、新鮮な小松菜を選ぶことが大切です。ここからは生食に適している新鮮な小松菜の特徴を紹介します。

緑色が濃く、葉に厚みがある

小松菜の葉はしっかりとした緑色をしていて、厚みがあるものは新鮮な小松菜です。

小松菜は収穫後の損耗が激しい野菜で、ほうれん草よりも傷みが早く、すぐに葉が黄色くなってしまいます。黄色く変色しているものは収穫から時間が経ち鮮度が落ちていることが考えられますので、選ばないようにしましょう。さらに鮮度が落ちて傷み始めるととどんどん茶色く変色していきます。

また、小松菜の葉はほうれん草と比較して厚みがあるのが特徴です。葉が薄いものは生育不良の可能性があるのでしっかりと厚みがあるものを選ぶと良いです。

葉脈がきれいに整っている

小松菜の葉は、厚みだけではなく葉脈にも注目しましょう。実は葉脈は根と同じ形をしており、葉脈を確認することで土に張る根の状態がわかります。

葉脈がきれいに整っているものはしっかりと根を張っていたことを表していて、根から養分や水分をうまく取り入れることができていたサインです。しっかりと養分や水分を吸い取って生長した小松菜は栄養価も高く美味しいので、葉脈が綺麗に整っているものを選ぶと良いです。

全体的にみずみずしい

小松菜は乾燥に弱い野菜で、乾燥してしまうと傷んでしまいます。そのため、小松菜を選ぶときは全体的にみずみずしさがあるものを選ぶようにしましょう。

葉がしおれていて張りがない小松菜は、乾燥している状態です。腐敗のサインが見られなければ食べることができますが、食感も損なわれている状態ですので、生食をするときには水分が飛んでいないみずみずしいものを選ぶと良いです。

茎が短く太くピンとしている

小松菜は葉だけではなく、茎も食べることができるので選ぶ際は、葉だけではなく茎の状態をチェックすることも大切です。

茎も葉と同様に張りがあってみずみずしいものが新鮮な小松菜のサインです。また、しっかりとした太さがあるものは栄養が十分に行き届き、きちんと育っています。新鮮な小松菜の茎はシャキシャキとした食感を楽しむことができるので生食におすすめです。

茎の長さは、短い方が良いです。長い方が可食部が多く得をしたような気分になりますが、育ちすぎて栄養価が下がっている可能性が高いですし、シュウ酸の含有量が増えて苦味やエグみを強く感じることがあるので避けましょう。

根元の株が大きく張り出して、太いもの

根元の株が大きく張り出していてしっかりとした太さがあるものは、しっかりと育って収穫された証拠です。こすれたり、つぶれたりしていないかもしっかりとチェックしましょう。

生食する小松菜の洗い方

小松菜は根元が土に埋まっている状態で栽培されている野菜です。そのため、砂や虫がついていることがあり、特に根元は砂をかんでいることがよくあります。食べる前には汚れを綺麗に洗い流しましょう。

根元に切り込みを入れる

小松菜の根元に十字に切り込みを入れる

小松菜を洗うときは根元に十字の切り込みを入れます。根の部分に最も砂や土がついているため、根元に十字の切り込みを入れておくことで根についている汚れを綺麗に落とすことができます。

また、根は葉と比べて火が通りにくいですが、切り込みを入れておくことで火の通りが早くなるメリットもあります。

ひげ根がついている場合は、切り落としておきましょう。

ボウルに水をためながら流水で

小松菜の根元を流水で洗う

小松菜の根元に切り込みを入れたら、ボウルに水をため根元の部分を浸しながら流水で泥汚れを落としていきます。上述したように根元には砂や土がついているので、指で開きながら汚れを落としていきます。

十字に切り込みを入れておけば、根元が開きやすいので綺麗に汚れを落とすことができます。

根元の汚れが綺麗に落ちたら茎全体も流水で洗い流します。

葉先は農薬が気になるので

小松菜の葉先を振り洗いする

根元を洗ったら、葉は同じようにボウルで水をためながら、流水で振り洗いします。2〜3回水を変えながら振り洗いし、水が濁らなくなってきたら完了です。

葉先の残留農薬が気になる方は、ホタテ貝やほっき貝を原料に作られたパウダーを使うのがおすすめです。特におすすめなのがホッキ貝です。ホッキ貝は他の貝殻と比較しても除菌効果が高いことが研究で立証されています。

ホッキ貝を高温で焼きパウダー状にしたものを水に溶かすことで、アルカリ水を作ることが出来ます。農薬は酸性であることが多いため、アルカリ水につけることで農薬が中和されて落としやすくなります。ホタテ貝やホッキ貝のパウダーを溶かした水に小松菜を5分~10分浸しておくと水溶液が次第に濁ってきたり油が浮いてきたりします。目に見えて残留農薬が落ちていることがわかるので、流水で洗い流したりするよりも安心できます。

小松菜の鮮度を保つ保存法

小松菜に限らず、野菜は正しく保存することで鮮度を保ち美味しく食べることができます。ここからは小松菜の鮮度を保つ正しい保存方法を紹介します。

常温保存はNG

小松菜の保存最適温度は0度、湿度は90〜95%です。そのため、常温保存は適していません。常温保存するとどんどん鮮度が落ちて傷んでしまうので、常温保存は避けましょう。

冷蔵保存

小松菜を購入した後、すぐに食べる場合は冷蔵保存がおすすめです。冷蔵した小松菜は1週間ほど日持ちします。

立てて野菜室

小松菜をキッチンペーパーに包んで立てて保存する

根元を少し切って、水に4〜5分浸けて吸収させ水揚げした小松菜の水けをキッチンペーパーなどでしっかりと拭き取り、湿らせたキッチンペーパーで包んで根元を下にしてポリ袋に入れます。ポリ袋の口を軽く閉じ、グラスやペットボトル(口部分をカットしたもの)などに入れて立てて野菜室へ。冷蔵庫のドアポケットに立てるのもおすすめです。横にした状態で保存すると、ストレスがかかり鮮度が落ちやすくなります。また、茎や葉の重さにより傷みやすくなってしまいます。

水につけたままの状態で冷蔵保存をすると、水溶性成分が流れ出てしまうのでNGです。

冷凍保存

小松菜をより長く保存したいなら、冷凍保存がおすすめです。冷凍した小松菜は約1ヶ月ほど日持ちします。生のまま冷凍してもOKですし、茹でたり味をつけてから冷凍保存する方法もおすすめです。

茹でてから冷凍が基本

小松菜を茹でてカットして冷凍する

小松菜は茹でてから冷凍するのが基本です。茹でてから冷凍すると、小松菜のシャキっとした食感が残りやすいです。

水揚げした小松菜をさっと塩ゆで(水1リットルに対して塩小さじ1が目安)し、冷水にさらします。水けを手でしっかり絞り、食べやすい大きさにカット。小分けにラップし冷凍用保存袋にまとめて入れます。金属トレイにのせることで急速冷凍ができます。

汁物などに使用する場合は、凍ったままの状態で調理してOKです。おひたしに使う場合は、前日に冷蔵庫に移して自然解凍し、水けを絞って使いましょう。解凍時にお湯や水に浸けて解凍してしまうと、水溶性の栄養素が流れてしまうのでおすすめしません。

生のまま冷凍も可

小松菜を生のまま冷凍する

小松菜は生のまま冷凍することもできます。ほうれん草とは異なりアクが少ないため、茹でずに食べることも可能です。冷凍することで細胞壁が壊れて食感が柔らかくなります。

水揚げした小松菜の水けをキッチンペーパーなどでしっかりと拭き取り、食べやすい大きさにカットします。冷凍用保存袋に平らになるように入れ、空気を抜いて密封し冷凍庫へ。

アク抜きの必要はないので、凍ったまま調理に使用するか、冷蔵庫で自然解凍してから使用しましょう。

調理してからも便利

小松菜を調理して冷凍する

調理をして味をつけてから冷凍すると、解凍後の調理時間が短く済みます。

水揚げした小松菜をさっと塩茹でし、水けを取って食べやすい大きさにカットします。オリーブオイル大さじ1をフライパンに入れ加熱し、小松菜を加えて炒めます。塩こしょうで味をつけたら粗熱を取り、小分けにラップに包んで冷凍用保存袋に入れます。

調理してから冷凍した小松菜も、凍ったまま調理に使用するか、冷蔵庫で自然解凍してから使用しましょう。

そのほかにも、天日干しして水分を飛ばして乾燥保存したり、醤油や味噌につけて漬け保存することもできます。小松菜の詳しい保存方法についてはこちらの記事で紹介していますのでぜひ参考にしてください。

生の小松菜の美味しい食べ方

サラダ

生の小松菜の美味しい食べ方と言えば、やはりサラダです。サラダはドレッシングをかけて食べることが多いと思いますが、ドレッシングの主成分である油は小松菜に含まれている栄養素の吸収率をアップさせることができます。

小松菜に含まれているβ-カロテン(ビタミンA)は脂溶性なので、油と一緒に摂ると吸収率が高くなります。β-カロテン以外にも、ビタミンEやKも含まれており、これらも脂溶性です。さらに、油は小松菜に豊富に含まれるカルシウムの吸収率もアップさせます。

スムージー

スムージーとは、凍らせた果物や野菜を使って作るシャーベット状の飲み物です。

現在では、原料となる食材を凍らせずに氷と一緒にミキサーにかけて作るなど作り方も多様化しています。スムージーは様々な野菜や果物を組み合わせて作ることができ、小松菜を入れたグリーンスムージーは栄養価も高いため非常に人気があります。

朝ごはんや夜ご飯の置き換えにもできるので、ダイエット中の方にもおすすめです。

浅漬け

小松菜は浅漬けにしてもおいしく食べることができます。浅漬けにすることで、小松菜のシャキシャキとした歯ざわりを楽しむことができますし、ご飯のお供にもぴったりです。

おすすめは、小松菜と塩昆布を合わせて作る浅漬けです。

小松菜を浅漬けにするときは、まず小松菜の汚れを綺麗に落とした後に食べやすい大きさにカットします。カットしたら全体に塩を揉み込みます。塩を揉み込んだら小松菜に含まれている水分が出てくるので、出てきた水分を捨てて、塩昆布を混ぜ合わせます。お好みで唐辛子を入れるとピリッとした辛味がアクセントになります。