ほうれん草はレンジを使って茹でることもできます。本記事ではほうれん草をレンジで茹でるメリットや、レンジで茹でる方法などを解説します。
ほうれん草を鍋を使って茹でるとお湯を沸騰させる時間がかかりますよね。レンジを使えば1束あたり3分ほどで茹でることができるので、時短になります。
火を使わないので、加熱している間に目を離して他の作業ができるのも嬉しい点です。ささっと作り置きをしておきたいときなどにも非常に便利です。
ほうれん草を鍋を使って茹でるデメリットとしては、ほうれん草に含まれている水溶性の栄養素が流出してしまうことがあげられます。
ほうれん草に含まれている水溶性の栄養素には、ビタミンCやカリウム、β-カロテン、ビタミンK、マンガンなどがあります。レンジを使えば、ビタミンCなどの栄養素の流出を最小限に抑えることができるのも嬉しいメリットの一つです。
ほうれん草を鍋を使って茹でると、葉だけではなく茎の部分までしっかりと加熱されるため全体的にしんなりとした仕上がりになります。一方、レンジを使って茹でると茎の部分のシャキシャキとした食感が残りやすいです。炒めものにするときなどシャキシャキとした食感を残したいときの下茹でなどにはレンジを使うと良いでしょう。
ほうれん草を鍋を使って茹でる場合、ほうれん草に含まれているシュウ酸を取り除くことができます。
シュウ酸は栄養素というよりも老廃物で、えぐみや苦味を感じさせ料理の味を損ねるいわゆるアク(灰汁)となる成分です。たけのこや里芋などにも含まれていることで知られています。シュウ酸のデメリットは苦味やエグミを感じさせて料理の味を損ねるだけではありません。シュウ酸は大量に摂取することで結石を作る原因になるといわれています。
シュウ酸は水溶性であるため鍋を使って茹でれば取り除くことができますが、加熱に弱いわけではないのでレンジを使って単に加熱しただけではシュウ酸を取り除くことはできません。
ほうれん草をレンジを使って茹でる場合は、加熱以外の工程でアク抜きをする必要があります。
アク抜きの工程としては下記の方法があげられます。
レンジで加熱する前によく洗う
レンジで加熱したあとに水につける
上述したようにシュウ酸は水溶性の成分なので、上記の2点を取り入れることである程度取り除くことができます。
ほうれん草をレンジで加熱する前に、まずほうれん草を綺麗に洗います。
ほうれん草を洗うときは根に十字の切り込みを入れます。ほうれん草は根の部分に最も砂や土がついています。そのため、根に十字の切り込みを入れて洗うことで根についている汚れを綺麗に落とすことができます。また、根は葉と比べて火が通りにくいですが、切込みを入れておくことで火の通りが早くなるメリットもあります。
ひげ根がついている場合は、切り落としておきましょう。
ほうれん草を洗ったら、根元を揃えて丸ごとラップに包んでレンジに入れ加熱します。
ラップに包むときは、ラップを長めに出して広げたら横向きにほうれん草を置き、そのままラップを折り返すようにほうれん草を包み、端を折り曲げて密閉するようにすると良いです。ラップに包む量は200gほどに抑えると良いです。あまり量が多いと加熱ムラができてしまうので注意しましょう。
加熱時間はレンジのワット数にもよりますが、600Wのレンジの場合は3分程です。
加熱したらトングや菜箸を使って取り出し、ラップに包んだままの状態で冷水にさらします。加熱直後は熱いので、ひとまずラップに包んだまま冷水にさらし、粗熱をとります。
粗熱がとれたら、ラップを外しさらに冷水にさらします。ラップを外して冷水にさらすことで、シュウ酸を取り除くことができます。少々手間はかかりますが、上述したようにシュウ酸は苦味やエグみの元になりますし、結石の原因になりますので、根元までしっかりと冷めるまで冷水にさらすようにしましょう。
冷水にさらし根元まで冷めたら、水けを絞ります。
水けをしぼるときは、ほうれん草の根元を上にしても持ち、上から下へ握る位置をずらしながら絞ります。水けをしぼらないと料理が水っぽくなってしまいます。
食べやすい大きさ(4cm〜5cm)に切ってからさらに水けをしぼると、調味料が馴染みやすくなります。
予めカットしてからレンジで加熱する方法もあります。カットしてから加熱する場合、そのまま調理に使うことができるというメリットがある一方で、カットした断面からビタミンCなどの水溶性の栄養素が流出しやすいというデメリットもあります。
ほうれん草をタッパーに入れてレンジで茹でる場合は、ほうれん草をよく洗った後食べやすい大きさにカットします。
カットしたらタッパーに入れてふんわりとラップをかけて加熱します。加熱時間の目安は600Wのレンジの場合、100gあたり1分程です。200gであれば2分と加熱時間を調節してください。
加熱したら、冷水にさらしてアク抜きをします。
カットしてあるぶん、水の触れる面積が広がるためアクが抜けやすくなっています。ただし、カットした断面から水溶性の栄養素も流出してしまいやすいので、5分を目安に長い間晒しすぎないように注意しましょう。
冷水にさらしてアク抜きをしたら、水けをしぼって完了です。
レンジで茹でたほうれん草は、アク抜きをしたら小分けにしラップで包み、冷凍用保存袋にまとめて入れ冷凍保存がおすすめです。
茹でてから冷凍したほうれん草は、料理に応じて凍ったまま使ったり、自然解凍して使用します。スープや味噌汁などの汁物、炒め物などには凍ったままの状態で入れてOKです。おひたしを作る場合は、前日に冷凍庫に移して自然解凍してから使用しましょう。急いで使用する際は流水解凍を行いましょう。
ほうれん草の正しい保存方法はこちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
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