海ぶどうは生のままタレにつけて食べるのが定番です。タレと一口にいっても様々あるので、何が海ぶどうに合うのだろう?と思ったことがある方も多いのではないでしょうか。本記事では海ぶどうに合うおすすめのタレを紹介します
海ぶどうは、イワズタ科イワズタ属の海藻です。
海ぶどうの正式名称は「クビレズタ」といいます。一つの房にいくつもの粒がついているのが特徴で、見た目が果物のぶどうの房に似ていることから「海ぶどう」という別名がつき、一般的に呼ばれるようになりました。また、つぶつぶとした感触がキャビアに似ていることから「グリーンキャビア」ともいわれます。ちなみに英語では「sea grapes」といいます。
海ぶどうは低温に弱い海藻で、オーストラリアハワイなどの熱帯・亜熱帯地方でしか生息することができません。日本では宮古島の一部でしか自生しておらず、販売されているものの多くは養殖されたものです。日本国内では沖縄の恩納村や久米島で最も多く養殖生産量されており、海ぶどうは沖縄の名産品としても有名です。
海ぶどうは10月から5月に旬を迎えます。一般的に販売されているものの多くは養殖されたものなので、一年中食べることができますが、房が充実し最も美味しく食べられる時期は秋~春にかけてです。プチプチと弾けるような食感で、若干の塩気とほんのり磯の風味がします。
海ぶどうは水洗いした後、生のままタレにつけて食べるのが一般的です。
海ぶどうの名産地である沖縄で使われている定番のタレは三杯酢です。関東などにある沖縄料理店でも海ぶどうと一緒に提供されることが多いです。
三杯酢は同量の酢・醤油・みりんまたは砂糖を混ぜ合わせた調味料です。3つの調味料を合わせていることから「三杯酢」といわれるようになりました。さっぱりしているので海ぶどうの磯の風味や食感を邪魔することなく美味しさを上手く引き立てることができます。
定番の三杯酢の作り方については最後に紹介しますので、そちらを参考にしてください。
海ぶどうは加熱調理をしなくても生で食べることができますが、塩漬けにされている場合は塩抜きをする必要があります。塩漬けされていないものも、食べてみて塩辛さを感じる場合は塩抜きをすると良いでしょう。
水に1〜2分つけて、ちょうど良い塩加減になるまで2〜3回水を入れ替えるという方法で塩抜きすることができます。
海ぶどうは暖かい水温で育っている海藻ですので、長時間水に浸けてしまうとしおれて食感が損なわれてしまいます。
塩抜きをするときに水にひたしすぎてしまうのはもちろんのこと、タレを使って食べる場合も海ぶどうにかけてしまうとタレに浸かっている時間が長くなってしまうのも食感が損なわれる原因になります。
海ぶどうを食べるときはタレをかけるのではなく、口に運ぶ直前にサッとつけて食べるのがプチプチとした海ぶどう特有の食感をより楽しむコツです。
海ぶどうを美味しく食べることができるタレは様々あり、タレによってそれぞれ異なる味を楽しむことができます。
海ぶどうと同じく沖縄県の名産品であるシークワーサーを使ったタレも非常に人気があります。
シークワーサーのタレの作り方は様々ありますが、三杯酢に果汁を加えるだけで簡単に作ることができます。シークワーサーの果汁を加えることで、柑橘系の酸味と苦味がプラスされより爽やかな味わいになります。
シークワーサーと同じみかん科の植物であるレモン汁を使ったタレも、海ぶどうをさっぱりと食べることができます。レモンから絞った果汁に、黒胡椒を加えるだけで簡単にレモン汁のタレを作ることができます。
シークワーサーよりも苦味が強いのが難点ではありますが、ほろ苦さもアクセントになりますよ。にんにくなどを加えると食欲をさそう香りと味わいを楽しむことができます。
ごま油を使って作る韓国風のタレにつけると、元々海ぶどうには塩気があるためナムルのような味わいを楽しむことができ、おつまみにもぴったりの一品になります。
ごま油につけるだけでも美味しく食べることができますが、ごま油に醤油を合わせたタレがおすすめです。シークワーサーの果汁を加えても良いです。ごま油の香ばしい風味が食欲をそそり、ご飯にもよく合うので海ぶどうを使った丼ぶりの味付けにもおすすめです。
出汁に薄口醤油やみりん、砂糖などを加えて作られた調味料「白だし」やめんつゆに酢や醤油、レモン汁を加えて作る白だしベースのタレも海ぶどうとよく合います。
三杯酢など酸っぱいタレをつけて食べることが多い海ぶどうですが、酸味が強すぎるのは苦手という方にはまろやかな優しい味わいが楽しめる白だしベースのタレやめんつゆベースのタレがおすすめです。
お刺身のようにシンプルにわさび醤油につけても美味しく食べることができます。わさびのツンとくる辛味も丁度よいアクセントになります。
マグロの刺し身丼や海鮮丼に海ぶどうを乗せてわさび醤油をかけたり、とろろご飯の上に海ぶどうを乗せてわさび醤油をかけるのも人気の食べ方です。
変わり種としては、マヨネーズとポン酢を合わせたマヨポンなどが挙げられます。海ぶどうとマヨネーズは合わないのでは?と思うかたも多いかと思いますが、マヨネーズが海ぶどうの塩気をマイルドにしてくれるので意外とよく合います。
マヨネーズだけではこってりとしてしまいますが、ポン酢を加えてマヨポンにすることでさっぱりとした味わいです。ただしマヨネーズはカロリーが高いですので、ダイエット中の方は食べすぎないように注意しましょう。
市販の調味料の中にも海ぶどうに合うものは沢山あります。手軽に試すことができるのでぜひお気に入りを見つけてみてください。
ポン酢は家庭でもよく使われる調味料なので、常備しているという方も多いのではないでしょうか。味ポンやゆずポン酢、昆布ポン酢など様々な種類がありますがどれも海ぶどうとよく合い、さっぱりと食べることができます。
ポン酢にシークワーサーの果汁を加えても良いでしょう。Amazonや楽天などのネット通販では「シークワーサーポン酢」を購入することができます。海ぶどうだけではなくドレッシングとしてサラダにかけるなど用途も広いのでぜひ試してみてください。
さっぱりとした青じそドレッシングも海ぶどうとよく合います。三杯酢やポン酢にはない青じその風味が広がり、海ぶどうを美味しく食べることができます。
青じそドレッシングにつけて食べても良いですし、サラダに海ぶどうをのせて青じそドレッシングをかけて食べても良いです。
市販の和風ドレッシングも海ぶどうによく合います。和風ドレッシングは醤油をベースに作られたドレッシングで、ごまが加えられたものも多くあります。さっぱりとしながらも風味がとてもよいのが特徴です。
ちなみに和風ドレッシングは醤油とオリーブオイル、酢、砂糖を混ぜ合わせることで作ることができるので、家庭にない場合も手軽に作れることができますよ。
海鮮サラダなどに使われることが多い、塩ドレッシングも海ぶどうとの相性が良いです。塩ドレッシングはさっぱりとしていながらも、にんにくの風味がきいていて食欲を誘い、お酒のおつまみにもピッタリです。
塩ドレッシングも、オリーブオイルやサラダ油などのオイルにすりおろしたにんにくと塩・こしょう、酢、砂糖などを加えれば簡単に作ることができるので、手軽に自宅にない場合も挑戦することができます。
市販されているもずくのタレもおすすめです。もずくも海ぶどうと同じく海藻の一種なので、もずく用に作られているタレをつけて食べても美味しく食べることができます。
市販のもずくのタレの多くはシークワーサーが加えられていて、さっぱりとした味わいです。もずくや海ぶどうだけではなく、鍋ものにもよく合います。もずくにしか使えないというわけではないので、見かけたら購入してみるのも良いでしょう。
海ぶどうはオリーブオイルとの相性も良いです。シンプルにオリーブをつけて食べても良いですし、オリーブオイルに塩コショウを加えても良いです。
オリーブオイルにはオレイン酸が含まれており、悪玉コレステロールを減少させ動脈硬化を予防する効果があるといわれているため栄養価的にも◎
栄養価の高いオイルといえば、えごま油を使うのもおすすめです。名前に「ごま」と入っているため「ごま油の一種」と思われることが多いですが、別の種類の植物から抽出した油です
えごま脂は無味無臭、独特の風味などはありませんので、シークワーサーやレモン汁、にんにくなどを加えて風味をよくして食べると良いでしょう。
みりん…大さじ2
酢…大さじ2
薄口しょうゆ…大さじ2
お好みに合わせて分量は調節してください。みりんは砂糖でも代用可能です。砂糖の場合はみりんの1/3量を加えて混ぜ溶かしてください。また、薄口しょうゆではなく濃い口しょうゆでも大丈夫です。薄口しょうゆのほうが、素材の味がより際立ちます。
定番の三杯酢以外の、簡単に作れる海ぶどうによく合うタレやドレッシングの作り方を紹介します。
黒酢ベースのタレの材料は下記の通りです。
砂糖…大さじ2/3
黒酢…大さじ2
醤油…大さじ1/2
作り方は砂糖、黒酢、醤油を混ぜ合わせるだけです。黒酢のさっぱりとした味わいが海ぶどうによく合います。また、黒酢ベースのタレはもずくにもよく合うので試してみてください。
オリーブオイルをベースに作るドレッシングの材料は下記の通りです。
オリーブオイル…大さじ3
塩・こしょう…適量
おろしにんにく…適量
白ワインビネガー…大さじ1
まず、オリーブオイル以外の材料を混ぜ合わせます。塩の粒がなくなってきたらオリーブオイルを少しずつ加えながら乳化させていきます。
白ワインビネガーがなければ酢で代用可能です。オリーブオイルとにんにくの風味がよく、酸味もあるのでさっぱりと食べることができます。サラダにするときのドレッシングとしてもおすすめです。
海ぶどうは海ぶどうだけ、そのままタレにつけて食べられる事が多いですが、わかめなどの海藻のように様々な調理法で食べることができます。
海ぶどうだけをタレにつけても美味しく食べることができますが、野菜などと一緒にサラダにして食べるのも美味しいです。普段食べているサラダにぷちぷちとした海ぶどうの食感が加わり、食べごたえがでます。
特にトマトなど酸味のある野菜との相性が抜群で、モッツアレラチーズなどといっしょにカプレーゼにするのもおすすめです。
海ぶどうはパスタの具材にもなります。海ぶどうは生で食べられる食材なので、パスタ茹でた後に乗せるだけで簡単にプチプチとした食感を楽しめるパスタが完成します。
海ぶどう自体には味がありませんので、海ぶどうを使ってパスタを作るときは茹でたパスタをあらかじめ青じそドレッシングにからめておくなど、味付けをしておきましょう。
カッペリーニなど細目のパスタでも合います。
海ぶどうは天ぷらにして食べることもできます。海ぶどうを天ぷらにするとサクサクとした衣の食感とぷちぷちとした海ぶどうの食感、さらに海ぶどうの潮の絶妙な味わいが口の中に広がります。
海ぶどうの天ぷらは沖縄の居酒屋メニューの定番なんだとか。自宅で沖縄の味を手軽に楽しむことができますね。ただし、海ぶどうは油はねしやすいので、自宅で作る場合は火傷をしないよう十分注意してください。
海ぶどうはアイスの上に乗せてデザートとして楽しむこともできます。おすすめはバニラアイスです。海ぶどうのプチプチとした食感をプラスすることができるだけではなく、海ぶどうの塩味がバニラとベストマッチ!塩バニラアイスのような味わいになります。
Most Popular
麻婆豆腐が辛い時に甘くする方法。おすすめの調味料や食品は?
食品事典
スナップエンドウは食べ過ぎNG?太る?1日の摂取目安量は?
食品事典
うるいの保存方法と期間。常温・冷蔵・冷凍で長持ちするのは?
食品事典
変色した長ネギは食べられる?原因と対処法を色別に解説
食品事典
エリンギが水っぽい...食べられる?濡れてる原因と対処法は?
食品事典
ふきの下ごしらえ(茹で方・皮の剥き方・アク抜き)の方法を解説
食品事典
ほうれん草から黒い汁が出る原因と対処法。食べても大丈夫?
食品事典
玉ねぎにカビが!食べて大丈夫?色別の種類と対処法も解説
食品事典
中が茶色いじゃがいもは食べられる?空洞や輪になってる場合は?
食品事典
こごみの保存方法と期限。冷蔵・冷凍で長持ちするのは?
食品事典