カリフラワーは低カロリーでダイエットに人気な野菜ですが、カロリー以外でダイエットに効果的な栄養素は含まれているのでしょうか。ダイエット効果を高めるカリフラワーの調理法なども解説していきます。
カリフラワー(生)の可食部100gあたりのエネルギー量は28kcalで、糖質は2.3g(炭水化物から食物繊維を引いた値)です。
またカリフラワーの水分は90.8g、たんぱく質は3.0g、炭水化物は5.2g、脂質は0.1g、食物繊維は2.9gです。しかし調理法によってはカロリーが上がってしまうので注意しましょう。
よく食卓に並ぶトマトは100gあたりカロリー20kcalで糖質は3.7g、ピーマンは100gあたりカロリー20kcalで糖質は2.8gと野菜の中で低い方ですが、糖質はカリフラワーが1番低くなっています。
じゃがいもは100gあたりカロリー59kcalで糖質は8.4g、西洋かぼちゃは100gあたりカロリー91kcalで糖質は17.1gと野菜の中でカロリーが高くなっています。こう見るとカリフラワーが低カロリー・低糖質なのがわかるので、ダイエットに向いています。ただ、野菜は全般的に低カロリーなのでどれもダイエットには向いています。
ちなみに、ごはん100gあたりカロリー156kcalで糖質は35.6gです。チョコレートは、ミルクチョコレートの場合100gあたりカロリー550kcalで糖質は51.9gにもなります。
カリフラワーに含まれる食物繊維は腸内の善玉菌のエサになり、便のカサを増やし、適度な水分を保つことで、便秘の予防・改善、腸内環境を整えます。腸内環境を整えることは痩せやすい身体づくりに大切だといわれています。
また、便秘の予防・改善はコレステロールのコントロールにもつながります。さらに血糖値の急激な上昇を抑えてくれる効果もあるため、ダイエットや糖尿病の予防にもつながります。他にも免疫やうつ病、脳とも関連があることが近年の研究で明らかになってきています。
また、食物繊維はお腹の中で膨らむため満足感が高く、先に食べることで他の食事の食べ過ぎを抑えることができます。
ビタミンCはたんぱく質がコラーゲンになるのに必要不可欠な栄養素です。このコラーゲンですが、肌に弾力を与えるだけでなく、丈夫な骨を形成したり、丈夫な腱や筋肉をつくったり、関節の動きをよくしたり働きもあります。ビタミンCとたんぱく質を一緒に摂取すると筋肉量が増え、代謝が上がり、痩せやすい身体になります。
また、コレステロール値を下げる作用もあります。
さらに、ビタミンCはストレスを感じると大量に消費されます。そのため、ダイエットでストレスを感じる方には積極的に摂取したい栄養素です。ビタミンCが不足すると肌荒れが起きるだけでなく、貧血や倦怠感など体調不良も引き起こすことがあるので注意しましょう。
カリウムは体内で総量の98%が細胞内液に存在し、細胞外液にあるナトリウム(塩分)とお互いに作用しながら細胞の浸透圧を維持し、どちらか一方の水分量が多くならないように、バランスを調整しています。カリウムには利尿作用があり、塩分を摂り過ぎたときに、排泄する働きがあります。そのため、むくみ予防に繋がります。
カリウムは主に野菜に含まれています。糖質制限ダイエットやケトジェニックダイエットではおかずの食べる量が増え、塩分の摂取量が多くなります。そのため、野菜もしっかり食べるのが大切です。
また、カリウムには筋肉の収縮を調整する作用もあり、心臓機能や筋肉機能を正常に保つことができます。ダイエット中に筋トレを行う人には大変重要な栄養素です。
カリフラワーライスをご存知でしょうか。カリフラワーをみじんぎりにするだけで、ごはんのかわりになるんです。とてもヘルシーですので、ダイエットをしている方におすすめです。
ダイエットにどれだけいいか、カリフラワーライス150gと白米150gのカロリー・糖質の違いを紹介します。
カリフラワーライス150g
エネルギー...47kcal
たんぱく質...2.3g
炭水化物...7.4g
脂質...0.9g
食物繊維...4.7g
糖質(炭水化物から食物繊維を引いたもの)...2.7g
白米150g
エネルギー...252kcal
たんぱく質...3.8g
炭水化物...55.7g
脂質...0.5g
食物繊維...0.5g
糖質(炭水化物から食物繊維を引いたもの)...55.2g
です。差は歴然ですよね。
白米のエネルギー量(カロリー)は、カリフラワーライスの5倍以上です。
カリフラワーライスだけでは満足いかない方も多いかと思いますので、半々で混ぜて食べるのもおすすめです。
カリフラワーのカロリーが低いからといって「主食をすべてカリフラワーに置き換える」「食事全体をカリフラワーに置き換える」といった極端なダイエット方法はおすすめできません。
摂取カロリーが抑えられるので、一時的には体重が落ちることが期待できますが、途中で炭水化物をドカ食いしてしまいリバウンドしたり、栄養バランスが崩れて体調を崩してしまう可能性があります。実は、炭水化物もダイエットに必要な栄養素で、適量ではあれば体を動かすエネルギー源になり、脂肪を燃やす役割を担います。
また、カリフラワーは食物繊維が多いので、食べ過ぎると便秘や下痢、吐き気の原因になる可能性がありますので注意しましょう。
1日のカリフラワーの摂取量は100gほどを目安にしましょう。
ビタミンB群・Cやカリウムは水溶性の栄養素なので、茹でるときはなるべく短くするように心がけましょう。ただし、カリフラワーは繊維がしっかりしているので、葉野菜などに比べると損失は少なくて済みます。
栄養素の流失が気になる方は、スープや煮物などで汁ごと頂くとよいでしょう。また、電子レンジで加熱すると水溶性栄養素の流失を少なくすることができます。
カリフラワーに限りませんが、揚げ物や炒め物など油を多く使って調理すれば、その分カロリーは上がってしまいます。また、味付けも甘味料を多く使えば、その分カロリーが上がります。カリフラワーをサラダで食べる場合もドレッシングの糖質・脂質に注意しましょう。
バランスよく栄養を摂取するには、五大栄養素(炭水化物・たんぱく質・脂質・ビタミン類・ミネラル類)を意識し、1食で主食(主にご飯)・主菜(肉・魚・大豆製品など)・副菜(野菜・海藻・きのこなど)を取り入れるのが大切です。
前述したような極端なダイエット方法を実施すると、代謝が落ちダイエットに非効率的なだけではなく、体調を崩してしまう場合もあります。ダイエット中は主食・主菜は抜かずに、カリフラワーを副菜のひとつとして取り入れるのがベストです。
食べ方のコツとしては、先に副菜を食べて、主菜(肉や魚)を食べて、最後に主食(ご飯)を食べることです。そうすることで血糖値がスパイク(急上昇)することが抑えられます。血糖値を急上昇させると急降下し、2時間程で空腹感を覚え過食の原因になります。
スナック菓子やチョコレートなどを食べていた間食をカリフラワーに変えるといいでしょう。やっぱりスナック菓子やチョコレートなどは「少しくらいなら!」と思っても、糖質が高く太りやすいです。カリフラワーなら食べごたえもありますし、「間食がカリフラワーなら食べなくてもいいか…」という気持ちになって1日全体の食べる量を減らすこともできます。
カリフラワーに含まれるビタミンCは、たんぱく質がコラーゲンになるのに必要不可欠な栄養素です。そのため、鶏肉などたんぱく質を豊富に含む食材と一緒に食べると効果的です。たんぱく質とビタミンCを組み合わせて十分に取れば、筋肉が発達し脂肪が燃焼しやすい体に近づきます。
ビタミンCは、鉄の吸収率をアップさせます。鉄は吸収率が低いため、鉄を含む食材を食べる際はビタミンCを豊富に含むカリフラワーを一緒に食べるようにするといいでしょう。
鉄は赤血球のヘモグロビンの材料となり、酸素を運びます。このヘモグロビンですが、ヘムという赤い色素とグロビンというたんぱく質から成っており、赤血球が赤い色をしているのはこのヘモグロビンの色です。肺に取り込まれた酸素は、このヘモグロビンと結合して心臓に送られ、そこから全身へと運ばれていきます。そして、ヘモグロビンは酸素が届け終わると二酸化炭素と結びつき、また心臓を経て肺に戻っていきます。鉄を材料としたヘモグロビンは、体内でとても重要な役割をしているのです。
そのため、鉄が不足するといわゆる「貧血」になってしまうことがあります。また、鉄が不足するとヘモグロビンが作れなくなるため、体内が酸欠状態になってしまいます。そうすると様々な不調が出てきしまいます。特に脳は多くの酸素が必要で酸欠に弱いため自律神経のバランスが乱れたり、代謝が悪くなったりします。
一般的にカロリーといわれるものは、エネルギー量のことを指します。当たり前ですが、摂取するエネルギー量より、消費するエネルギー量が高ければ(あまり食べず、多く運動すれば)、人間は痩せます。
人間は食べ物を食べることで、エネルギーを摂取しています。エネルギーの元になるのは三大栄養素といわれる炭水化物(糖質)と脂質、たんぱく質です。炭水化物から食物繊維を引いたものが糖質です。一般的な割合は、炭水化物(糖質)が55〜60%、脂質が20〜25%、たんぱく質が15%〜20%ほどです。
たんぱく質は健康を維持するのに大変重要なので、一般的なダイエットでは炭水化物か脂質の摂取量を減らします。炭水化物を減らすダイエット法を糖質制限ダイエット、脂質を減らすダイエット法をカロリー制限ダイエットといったりします。たんぱく質が多くてカロリーが高い場合もあるので、カロリーだけで判断しないようにしましょう。
一般的な現代人の食生活を考慮すると、糖質を摂りすぎないようにし、脂質は質の高いものに入れ替えていくことが重要です。
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