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ひき肉が臭い...食べられる?原因は?消す方法&防止法を解説

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ひき肉が臭い...食べられる?原因は?消す方法&防止法を解説

ひき肉を調理するときに臭いが気になったことがある方は多いのではないでしょうか。本記事ではひき肉の臭いの原因や臭いを軽減する方法などを紹介します。

ひき肉が臭い原因

ひき肉

ひき肉が臭い原因は下記の通りです。

酸っぱい臭い

ひき肉からツンと鼻をつくような酸っぱい臭いがしたり、納豆のような発酵臭がする場合は腐敗が原因である可能性が高いです。

ひき肉に限らず食材は腐敗すると、多くのバクテリアが活動し酢酸発酵することが多いので酸っぱい臭いがしたり、納豆のような発酵臭がします。この現象は味噌や醤油といった発酵食品にも起きていますが、発酵とは異なり次第に味や臭い、形が崩れるなど食材が変化していく現象があるときに「腐敗」と呼ばれます。

獣臭

獣臭は、ひき肉に限らず牛肉や豚肉、鶏肉すべてが持っている臭いですが、鶏肉と比較すると豚と牛に強い臭いを感じる方が多いです。

獣臭は「スカトール」と呼ばれ、腸内環境由来の臭いであることがわかっています。

基本的にはメスよりもオスのほうが強い獣臭を持つと言われていて、餌など飼育環境によって臭いが強くなるなど個体差があります。

さらに、複数の種類の肉が混ざっている合いびき肉は獣臭が強い傾向にあります。

出典:食品検査センター

酸化による臭い

ひき肉などの肉類には油脂が多く含まれており、油脂には空気中の酸素に触れると酸化してしまう性質があります。

特にひき肉の場合は空気に触れる面積が広いため、酸化してしまいやすく油脂が酸化することによって臭いがきつくなることがあります。

酸化すると臭いだけではなく、茶色っぽく変色したりパサパサになるといった変化も出てきます。

冷凍焼けの臭い

冷凍したひき肉に臭みが出てしまった場合は、冷凍焼けが原因である可能性が高いです。

冷凍焼けとは、冷凍していた食材の水分が抜けて乾燥してしまい、変色してたり臭いがきつくなる、食感が悪くなる現象のことをいいます。

冷凍保存すれば冷蔵保存よりも日持ちはしますが、痛むスピードが遅くなるだけで腐敗しないわけではありません。

臭いひき肉は食べられる?

ひき肉が臭くなる原因はおわかりいただけたでしょうか。続いて、臭いひき肉は食べれるのかどうか紹介します。

酸っぱい匂いは破棄

酸っぱい匂いや納豆のような発酵臭がする場合は、腐敗しているので破棄しましょう。

ひき肉は上述したように空気に触れる面積が広いため傷みやすいです。正しく保存できていなかったり、消費期限が切れてしまうとすぐに腐敗してしまいます。

腐敗した食材には細菌が増殖してしまっていることが多く、食中毒の原因となります。加熱をすれば死滅する細菌もありますが、必ずしも死滅するは限らないので、破棄が無難です。

出典:加熱してもなぜ食中毒が起こるのでしょうか?(食品安全委員会)

獣臭は食べられる

獣臭がするひき肉は、腐敗しているわけではないので食べても問題ありません。

獣臭だけがどうしても気になる場合は、調理をするときに工夫をすることで獣臭を軽減することができます。

臭いの軽減方法については、後述しますのでそちらを参考にしてください。

酸化による臭い・冷凍焼けの臭いは腐敗してないかチェック

ひき肉が酸化してしまったり、冷凍焼けが原因にで臭いが気になるひき肉は、腐敗のサインが見られないかしっかりチェックしてください。

傷んでいる状態なので、風味や食感は落ちていますが、腐敗のサインが見られなければ食べることができます。しっかりと加熱をして早めに食べきるようにしましょう。そのままにしておくとどんどん劣化が進み腐敗してしまいます。

腐敗しているひき肉の特徴は後述しますので、そちらを参考にしてください。

腐敗したひき肉の特徴

腐敗してしまったひき肉の臭い以外の特徴は下記の通りです。

黒色や緑色に変色している

ひき肉は劣化してくると、茶色→黒色→緑(黄色)と変色していきます。これは、空気中の酸素に触れて酸化していってしまうためです。

傷みやすいひき肉は賞味期限切れ1日でも部分的に茶色く変色してしまっていることが多いです。この時点では傷んでいる程度なので食べられると判断する方も多いですが、安全に食べられる保証はありません。

賞味期限切れ2日、3日と劣化が進むと全体的に黒っぽくなり、さらに4日、5日も過ぎると緑色や黄色に変色してしまいます。完全に腐敗している状態ですので必ず破棄しましょう。

粘りが出ている

腐敗したひき肉には、粘りも出てきます。ひき肉は、こねると粘りが出てきますが、何もしていない状態で触ったときに粘りが出ていたり、糸を引くようであれば、細菌が繁殖してしまっている可能性が高いです。

粘りが出ていたり、糸を引いているひき肉は加熱をしても安全に食べることはできませんので、破棄しましょう。

ひき肉の臭みを消す方法

トレーにのったひき肉

続いて、ひき肉の臭みを消す方法を紹介します。

湯通しする

ひき肉は、ザルにいれてザッと熱湯をかけて湯通しすると臭いを軽減することができます。

これは、湯通しすることで臭みの原因となっているひき肉の油脂を落とすことができるためです。

油脂が落ちるぶん臭いを軽減するだけではなくカロリーを抑えることもできます。

牛乳やヨーグルトを使う

牛乳には、たんぱく質の一種である「ガゼイン」が含まれています。ガゼインは気になる臭い成分を集結させてくれるため、牛乳でひき肉を洗うことでひき肉の臭いを軽減することができます。

また、同じくガゼインを含むヨーグルトにも同様の効果が期待できます。ただし、ヨーグルトを使うと発酵した酸っぱい匂いがついてしまいやすいです。

お酢につける

お酢につける方法もひき肉の臭みを消す効果があります。お酢の酸性が、臭い成分を中和してくれるため、臭みが気になりにくくなるのです。

お酢につけると酸味がついてしまうのではと心配になる方も多いと思いますが、加熱することで酸味が抜けて気にならなくなります。

ワインなどのアルコールを使う

ワインや料理酒などのアルコールは、揮発性がある成分なので、ひき肉と一緒に加熱調理することでひき肉の臭みの原因となっている成分も一緒に飛ばしてくれます。

さらに、ひき肉に深い味わいを与えてくれるので、料理の味をより良くすることができます。

香味野菜を使う

香味野菜は強い香りを持つため、ひき肉の臭みを和らげてくれます。

香味野菜には、しょうがやにんにく、セロリ、パセリなどがあります。

香味野菜には特有の香りがあるため、ひき肉の臭みを軽減し爽やかな風味となり、食べやすくなります。

香辛料を使う

香辛料には、マスキング効果が期待できます。ひき肉の臭みの原因が消えるわけではありませんが、香辛料の香りや風味でマスキングされることにより気になりにくくなります。

特にクミンやコリアンダー、シナモン、カルダモンなどのスパイスを使用すると、ひき肉に深い味わいが加わります。全体の調和を図るために少量を使うのがおすすめです。

新鮮なひき肉の選び方

新鮮な状態のひき肉は、臭みが少なく食べやすいです。新鮮なひき肉の特徴を紹介します。

赤みと脂肪の色がはっきりしている

新鮮なひき肉は、肉の赤みが鮮やかで、脂肪の部分も白くてきれいです。肉の色がくすんでいたり、脂肪が黄ばんでいたりする場合は、古くなっている可能性があります。

新鮮な肉は鮮やかな色合いをしているため、見た目で判断できます。

ドリップが出ていない

肉の表面に水分や血液のドリップがたくさんある場合、古くなった肉や凍結解凍された肉である可能性があります。

ドリップとは、肉の内部から分離して出てくる液体のことで、ドリップには旨味成分や栄養成分も含まれています。

ひき肉に限らず、お肉はドリップが少ないか、出ていない状態が望ましいです。パックなどに余分な水分がたまっている場合は、それを取り除いてから使用しましょう。

新鮮な肉をその場でひき肉にしてもらう

肉屋さんやスーパーマーケットでは、新鮮な肉をその場でひいてもらうことができます。

その場でひき肉にすることで、鮮度を保った状態のひき肉を手に入れることができます。

肉屋さんに頼んで好みの部位の肉をひいてもらい、新鮮なうちに使い切るのがおすすめです。

自宅でひき肉にするのも◎

ひき肉に加工すると鮮度が落ちやすいので、自宅で買ってきたお肉をひき肉にするのもおすすめです。

フードプロセッサーなどを使えば簡単にひき肉にする事が可能です。ぜひ試してみてください。

ひき肉の賞味期限について

ひき肉の賞味期限について紹介します。

賞味期限は2日〜5日

ひき肉に記載されている消費期限は、季節関係なく加工日を0日とし、安全に食べられる期間を記載しています。

牛ひき肉と豚ひき肉はどちらも加工日を0日とし冷蔵(4℃)で3日、チルド(0℃)で5日が消費期限となります。

鶏ひき肉の場合は、加工日を0日とし冷蔵(4℃)で2日、チルド(0℃)で4日を消費期限としています。

鶏ひき肉は、豚ひき肉と牛ひき肉と比較して水分が出やすい特徴があります。そのため、より傷みやすく消費期限は短くなります。

出典:期限表示 消費期限・賞味期限(全国食肉事業協同組合連合会)

消費期限切れのひき肉は食べられる?

ひき肉に記載されているのは消費期限です。消費期限は1日でも切れてしまった場合は、破棄するのが無難です。

痛みやすい食材のため1日を過ぎただけであっても劣化してしまっている可能性は多いにあります。2日〜5日と過ぎていれば過ぎているほど腐敗している可能性は高くなります。

特に小さなお子様や高齢者の方が食べる場合は、加熱調理をしたとしても食中毒の危険があるので注意しましょう。

消費期限は、定められた方法で保存した場合において、腐敗などの品質の劣化に伴い安全性を欠くおそれがないと認められる期限を示す年月日です。開封前の状態で保存すれば、食品衛生上の問題が生じないと認められるもので、急速に品質が劣化しやすい食品に表示されます。そのため、消費期限を過ぎた食品は食べるべきではありません。

賞味期限は、定められた方法で保存した場合において、期待されるすべての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日です。賞味期限を超えた場合でも品質が保持されることがあります。比較的品質が劣化しにくい食品に表示され、賞味期限を過ぎた食品は必ずしもすぐ食べられなくなるわけではなく、消費者自身で判断する必要があります。

出典:食品の期限表示について(農林水産省・厚生労働省)

ひき肉の正しい保存方法

ひき肉をジッパー付き保存袋に入れて保存する

ひき肉は鮮度が落ちると臭いが出やすいので、購入したら正しく保存することが大切です。最後にひき肉の正しい保存方法を紹介します。

冷蔵保存

ひき肉をすぐに使う場合は、冷蔵保存でOKです。

冷蔵保存する場合は、パックのまま冷蔵庫へ入れます。このとき、チルド室などできるだけ温度の低い場所に入れるのが長持ちさせるポイントです。

扉付近など、温度変化の激しい場所においてしまうと痛みやすくなってしまうので、できるだけ温度変化の少ない奥の方に入れるのが良いでしょう。

冷凍保存

まとめ買いした場合など、すぐに使い切れない場合は冷凍保存がおすすめです。

冷凍保存する場合は、ひき肉から出てきてしまっている水分を拭き取ります。水分を拭き取ったら、1回分ずつ小分けにしてラップに包み、ジップロックなど密閉できる袋に入れて冷凍庫へ。空気中の酸素に触れてしまうと酸化してしまい、傷んでしまったり色が変わってしまうので、しっかりと密閉することが大切です。

金属トレイの上に置いて冷凍庫に入れると、急速冷凍することでき、より美味しく長持ちさせることができます。

調理してから冷凍も◎

ひき肉は、調理してから冷凍保存しても長持ちしますし、便利です。

ひき肉を色が変わるまでフライパンで炒め、塩コショウで味付けしたら、しっかり冷まし密閉できる袋に入れて冷凍保存します。