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ココナッツミルク缶は危険?体に悪いと言われる理由とは?

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ココナッツミルク缶は危険?体に悪いと言われる理由とは?

本記事では、ココナッツミルク缶が危険と言われる理由を紹介します。

ココナッツミルク缶について

まずはじめに、ココナッツミルク缶について紹介します。

ココナッツミルクの缶詰

ココナッツミルク缶は、ココナッツの固形胚乳(内側の白い部分)から抽出した甘い乳状の食材を缶詰にしたものです。

ココナッツの固形胚乳を水かココナッツジュースと一緒に煮込んだものを裏ごしし、布などで絞って作られています。

ちなみに、ココナッツジュースとココナッツミルクは似ていますが別物です。ココナッツジュースはココナッツの種子の中央に溜まる液体のことをいいます。

生でそのまま飲める?

ココナッツミルク缶は、そのまま生の状態で飲むこともできます。しかし、基本的には加熱してからが安心です。商品によっては必ず加熱するよう記載があるものもあるので、確認しましょう。

また、そのままでは甘みがなく飲みにくいと感じる方が多いです。ココナッツミルク缶はそのまま飲むというよりは、調味料を加えて甘みをプラスして飲んだり、カレーなどの調理に使われることが多いです。

ココナッツミルク缶の美味しい飲み方や使い方については後述しますので、そちらを参考にしてください。

ココナッツミルク缶が危険と言われる理由

ココナッツミルクの原料ココナッツ

ココナッツミルク缶が危険と言われる理由を紹介します。

本記事は情報提供のみを目的としています。医学的なアドバイスや診断については、専門家にご相談ください。

カロリーが高く糖質量も多い

ココナッツミルク缶が危険と言われる理由の一つとして、カロリーが高く脂質量も多いことが挙げられます。

ココナッツミルク缶100gあたりのカロリーは、157kcalで、糖質量(炭水化物から食物繊維を引いた値)は2.6gです。

牛乳100gのカロリーは57kcal、糖質量は4.5gなので、ココナッツミルクのカロリーがかなり高いことがわかります。

また、糖質量においてはココナッツミルクのほうが少ないものの、市販にココナッツミルク缶は砂糖などが加えられていることもあり、商品によっては糖質量も多くなります。

カロリーが高く糖質量が多い食品の過剰摂取は、肥満の原因となるほか、糖尿病など健康リスクも伴います。特にカロリー制限や糖質制限している方は摂取しすぎないよう注意が必要です。

アレルギー

ココナッツミルクは牛乳アレルギーの代替え品として使われることがある一方で、ナッツアレルギーをお持ちの方の場合はアレルギー症状が出てしまうことがあるので注意が必要です。

ナッツ類(クルミ、カシューナッツ、アーモンド、マカダミアナッツ、ピスタチオ、ヘーゼルナッツ、ココナッツなど)のアレルギーは、ひとくくりにして除去をする必要はないとしていますが、人によっては湿疹や下痢、皮膚炎といったアレルギー症状が出てしまうことがあるので、心配な場合は医師の判断を仰いでから口にするのが安心です。

出典:種実(ナッツ)類アレルギー(食物アレルギー研究会)

ケトン体

ココナッツミルクには中鎖脂肪酸が含まれているため、摂取することでケトン体の血中濃度が上昇することがわかっています。

ケトン体は脳や筋肉のエネルギーとして使われる物質で、人が何も食べなくても数日間生きられるのはケトン体のおかげといわれています。

しかし、過剰摂取してしまうと、ケトン体が血中に過剰に蓄積されてしまうことになり、血液が酸性に傾きます。これをケトアシドーシスと呼び、高血糖や糖尿病によるインスリン不足などに繋がり、嘔吐や脱水症状、意識混濁などの症状が出てしまうことがあります。

出典:ケトン体ってどんなもの?(田中消化器科クリニック)

BPA(ビスフェノールA)

ココナッツミルク缶は、ココナッツミルクを缶詰にした状態で販売しているため、BPA(ビスフェノールA)の懸念から「体に悪い」とおっしゃる方も多いです。

BPA(ビスフェノールA)は、プラスチックや樹脂の製造に広く使われる有機化合物です。この化合物は、ポリカーボネートプラスチックやエポキシ樹脂の製造に用いられ、食品容器、缶詰、飲料容器、レジン、歯科用材料など様々な製品に含まれています。

BPAは、加熱や摩擦などの外部刺激によって溶け出しやすく、食品や飲料物に移行することがあります。そのため、BPAが健康に悪影響を及ぼす可能性があると懸念されています。

特に、胎児や幼児期の子供、妊娠中の女性への影響が懸念されており発育や神経発達に影響を及ぼす可能性があるのではないかといわれています。

そのため、心配な方はBPAフリーの製品やガラス容器、ステンレス鋼製品などを選択することをおすすめします。

出典:ビスフェノールAについてのQ&A(厚生労働省)

食品添加物

ココナッツミルク缶に使われている食品添加物に対して心配される方も多いです。

ココナッツミルク缶に使われていることが多い食品添加物は下記の通りです。

  • 安定剤

  • 増粘剤

  • 乳化剤

  • 漂白剤

  • 保存料

  • 酸化防止剤

食品添加物は、国によって安全性を確保されたもののみ使用を許可しています。そのため、口にしても問題ないとされていますが、できるだけケミカルなものは口に入れたくないという方もいらっしゃいます。

食品添加物については、使用量が多い順に記載することが義務となっているので、気になる方はチェックしてから購入するのが安心です。

出典:食品添加物(厚生労働省)

海外産が多い

ココナッツミルクは、マレーシアやタイ、スリランカ、など原産国が日本ではない商品が圧倒的に多く、国産以外の食材を使うことに抵抗がある方は多いです。

しかし、食品の安全性は食品衛生法によって輸入食品でも国産品でもまったく同じ基準(残留農薬、食品 添加物、微生物など)が適用されています。そのため、輸入食品においても安心して食べることができます。

出典:輸入食品は安全なの? -消費者として知っておきたいこと-(厚生労働省)

お腹の調理が悪くなる場合も

ココナッツミルクに含まれるラウリン酸やその他の脂肪酸は、大量に摂取すると腸内での水分の吸収を促進し、腹痛や下痢を引き起こす可能性があります。

また、ココナッツミルク中の脂肪が腸内の過剰な発酵を引き起こし、腹痛や腹部の不快感が生じることがあります。

過剰摂取しないようにすることが大切です。

ココナッツミルク缶の効果・効能

ココナッツミルクは危険と言われることもありますが、栄養素も豊富に含まれています。ココナッツミルク缶の効果・効能を紹介します。

ラウリン酸

ココナッツミルク缶には、ラウリン酸が含まれています。

ラウリン酸は中鎖脂肪酸の一種で、抗菌効果や抗酸化作用があり、免疫力を高めることができるため、風邪予防や老化抑制に効果があります。

また、上述したように中鎖脂肪酸は分解されると一部がケトン体になります。ケトン体は脳エネルギーとして注目されている物質で、アルツハイマー型認知症の症状改善などに効果があると期待されています。

食物繊維

ココナッツミルク缶に含まれている食物繊維は、腸内の善玉菌のエサになり、便のカサを増やし、適度な水分を保つことで、便秘の予防・改善、腸内環境を整えます。腸内環境を整えることは痩せやすい身体づくりに大切だといわれています。

また、便秘の予防・改善はコレステロールのコントロールにもつながります。さらに血糖値の急激な上昇を抑えてくれる効果も期待できます。

参考文献:栄養学博士 白鳥早奈英 監修(2021)『最新改訂版 知っておきたい栄養学』学研プラス

ミネラル類

ココナッツミルク缶には、カリウムやマグネシウムなどのミネラル類も豊富に含まれています。

カリウムは細胞内外の電解質バランスを維持し、細胞の正常な機能に重要です。また、カリウムはナトリウムとのバランスをとり、血圧を調節するのに役立ちます。

マグネシウムは体内でのエネルギー代謝に必要な酵素の活性化を促進し、エネルギー生産に関与しています。

ビタミン類

さらにココナッツミルク缶には、ビタミンCやEといったビタミン類が含まれていることでも知られています。

ビタミンCは体内の細胞を酸化ストレスから守り、活性酸素やフリーラジカルといった有害な化合物の働きを抑制します。また、コラーゲンの生成に必要な要素でもあり、皮膚や結合組織の健康維持に関与します。

ビタミンEは脂質の酸化を防ぎ、細胞膜や細胞内の脂質を保護することで、細胞の老化や損傷を防ぎます。LDLコレステロールの酸化を抑制し、動脈硬化や心臓病のリスクを減少させる効果があるともいわれています。

ココナッツミルク缶を飲むときのポイント

ココナッツミルクを美味しく飲む

ココナッツミルク缶を飲むときのポイントを紹介します。

1日1杯程度にとどめる

ココナッツミルク缶は、過剰摂取しなければ体にとって良い栄養素を摂取することができます。

調味料として使うぶんには過剰摂取に繋がりにくいのですが、飲む場合は飲みすぎてしまわないように注意しましょう。

ココナッツ缶の1日の摂取量は150ml〜200mlといわれています。そのため、1日コップ1杯に留めるのが良いでしょう。

美味しい飲み方は?

ココナッツミルクは上述した通り、そのままでは美味しく飲むのが難しいため、ココナッツミルクと牛乳、砂糖を鍋に一度入れてよくかき混ぜて加熱してから飲む方が多いです。

牛乳や砂糖を加えるぶんカロリーが高くなり、糖質量も多くなるのでダイエット中の方は注意しましょう。

ココナッツミルク缶の選び方

ココナッツミルクを選ぶときのポイントを紹介します。

添加物の有無

ココナッツミルク缶を購入する際は、ラベルをよく確認し、添加物の有無を確認しましょう。

オーガニックのココナッツミルクも販売されています。

なるべくケミカルなものを口にしたくない場合は、きちんと確認して安心できるものを選ぶことが大切です。

BPAフリー

上述したように、缶に使用されているBPA(ビスフェノールA)は、食品に移行して健康リスクを引き起こすことが懸念されています。

気になる方は、BPAフリーの記載があるものを購入しましょう。

BPAフリーでも缶の酸化が気になる方は、紙パックを選ぶことをおすすめします。

ココナッツミルクは開封後品質が落ちやすいです。そのため、開封後3日を目安に使い切れる量のココナッツミルク缶を購入することをおすすめします。

ココナッツミルク缶だと量が多いものが目立ちますが、紙パックだと200mlなど少量も販売されているので、使い切れるか心配な方は紙パックを選ぶのが良いでしょう。

比較的安心して飲めるココナッツミルク

安心して飲めると人気のココナッツミルク缶を紹介します。

SOMA FOODS 有機JAS認定 オーガニックココナッツミルク

SOMA FOODS 有機JAS認定 オーガニックココナッツミルクは、株式会社そうまファクトリーが製造・販売しているココナッツミルクです。

有機栽培で育てられた無精製・無漂白の100%天然ココナッツミルクで、砂糖不使用ですが自然の甘みを楽しむことができます。

また、BPAフリーとなっています。

チブギス 有機ココナッツミルク

チブギス 有機ココナッツミルクは、CIVGIS(チブギス)が製造・販売しているココナッツミルクです。

タイの有機農園で栽培されているココナッツを使用して作られており、無漂白、保存料無添加です。

安定剤は使われていますが、「グァー」という植物の種子から得られる多糖類を主成分とした食品添加物を使用しています。

ココナッツミルク缶の使い方

ココナッツミルク缶の使い方を紹介します。

カレーやシチュー

ココナッツミルクは、カレーやシチューをクリーミーで豊かな味わいに仕上げるベースとして使うことができます。

カレーやシチューを煮込むときに、普通の牛乳や水の代わりにココナッツミルクを使います。ココナッツミルクは煮込むことで味が染み込み、豊かな風味を与えます。

また、辛いカレーを作る際にも、ココナッツミルクが辛さを和らげてくれます。

スムージーやシェイク

ココナッツミルクは、スムージーやシェイクを作るときにも使うことができます。

スムージーやシェイクに使うときは、果物や野菜、プロテインパウダーなどと一緒にココナッツミルクを入れてブレンダーにかけます。

ココナッツミルクを使うことで滑らかでクリーミーに仕上がります。

焼き菓子

ココナッツミルクは焼き菓子にも最適です。

クッキーやマフィン、パンケーキなどの生地に混ぜ込むことで、しっとりとした食感やコクのある味わいが楽しめます。

コーヒーや紅茶のクリーマー

ココナッツミルクは、コーヒーや紅茶のミルク代わりにも使えます。

ココナッツミルクを使うことで、風味豊かなクリーミーさが楽しめるだけでなく、普通のミルクよりも糖質量を減らすことができます。